この記事では、Netflixで独占配信されている全7話のドラマ『地面師たち』のネタバレ感想記事へのリンクと、主な登場人物とそのキャストについてまとめています。
ミヅチ
『地面師たち』が大流行しているので見てみたいけど、苦手な描写がある……話が複雑でついていける気がしない……などのお悩みがある方に役立ちますように!
Netflixドラマ『地面師たち』情報
Netflixドラマ『地面師たち』主なキャスト・スタッフ
キャスト
スタッフ
Netflixドラマ『地面師たち』全7話ネタバレ感想まとめ
Netflixドラマ『地面師たち』登場人物①地面師グループ
辻本拓海(つじもと・たくみ)
引用元:Netflix Japan | ネットフリックス
綾野剛さん演じる辻本拓海は、ハリソン山中によって一から育てられた地面師グループの交渉役です。
交渉役は、地面師グループの中でも最も現場に出ることの多い役割です。専門的な知識や技術ではなく、どんな状況にも対応できるアドリブ能力が必要とされます。
ある事件によって家族を喪ってしまった拓海は、一度は生きる理由を見失ってしまいました。しかし地面師グループのリーダー・ハリソン山中に出会い人生が一変します。
なぜ拓海は一度ぬけがらのようになってしまったのか――なぜ地面師となったのか――存在感の薄い拓海の心の内には何があるのでしょうか。
拓海の過去
かつて拓海は、父・正海の経営する辻本不動産で営業職として働いていました。そこで拓海は、西谷哲也と名乗る地面師に騙されたのです。
正海の中には疑問が生じていたものの、息子が大きな案件を取ってきたという喜びもあり、違和感から目をそらしてしまいました。
会社をたたむしかないほどの大損害を出したことで、正海は自宅で焼身自殺を図ります。そして正海の妻と、拓海の妻・詩織、拓海の息子・俊海が亡くなりました。
拓海は家族旅行の思い出の地に、妻と息子だけの墓を建てました。そして、高級デリヘル嬢の送迎ドライバーをしていたときにハリソン山中と出会います。
拓海が地面師をしていた理由
拓海は地面師グループのリーダー・ハリソン山中に誘われて地面師になります。それは、自分を騙した地面師・西谷を探すためでもありました。
しかし、西谷を探すよりも重要な理由が拓海の中に生まれます。交渉役として自分ではない誰かを演じている間は「辻本拓海」の人生から離れられることが分かったのです。
拓海として生きようとすると、自らが犯した過ちによって父の会社を潰してしまい、父の凶行を招き、母・妻・息子を死なせてしまった過去がつきまとうからです……。
拓海を騙したのは誰か
拓海を騙した地面師・西谷は、当時ハリソン山中の地面師チームにいました。しかし報酬額でハリソンともめて命を狙われたため、海外へと逃亡します。
二課のベテラン刑事・辰と親交の深かった情報屋・久保田の調査により、西谷とハリソンの繋がりが判明しました。その事実は拓海にも伝えられます。
拓海はハリソンと命のやりとりをする覚悟を決め、用済みの協力者を全員始末してきたハリソンに銃一丁で挑むのでした。
ハリソン山中(やまなか)
引用元:Netflix Japan | ネットフリックス
豊川悦司さん演じるハリソン山中は、地面師グループのリーダーです。90年代から地面師詐欺を働いていた筋金入りの地面師です。
二課のベテラン刑事・辰からは地面師グループの率いている人物として目をつけられていますが、過去に逮捕されたときには巧妙に警察の手を逃れました。
元・暴力団構成員のため他の地面師たちとは違い、非情な手段を好む傾向があります。法律担当・後藤や情報屋・竹下には、その性質を見抜かれています。
ハリソンのやり方
かつて逮捕されたとき、その糸口となったのは「なりすまし役」でした。そのため、ハリソンは金が振り込まれるとすぐになりすまし役を殺すよう指示します。
その刃はハリソンを執拗に追う二課のベテラン刑事・辰にも向けられました。辰はあと一歩のところで、ハリソンによって自死を装って殺されてしまいます。
100億の詐欺をするとなったときには、裏切り者が出るはずだと予測します。その考え通り、情報屋・竹下は仲間を裏切りキーマンを殺してしまいます。
竹下の行動により、拓海たちにはタイムリミットができてしまいました。ハリソンはそれを伝えたあと、竹下を自らの手で痛めつけ殺します。
また、100億の詐欺を終えて地面師を引退したいと申し出た法律担当・後藤と手配師・麗子も、あっさりと殺させました。
最高のチームだと言っていたチームの人々すらも、意に沿わないとなれば殺してしまうのがハリソンのやり方なのです。
ハリソンと拓海
ハリソンはかつて、拓海と拓海の父・正海を騙していました。そのときに交渉役だったのが、拓海が出会った地面師・西谷だったのです。
しかし、ハリソンが拓海を地面師に勧誘したとき、ハリソンはその事実に気づいていませんでした。
この過去を知った拓海が自らに銃を向けても、ハリソンはあせりませんでした。拓海が歯向かってくることすらも、ハリソンは予測していたのです。
ハリソンは地面師になりたいと望む下っ端・オロチを使って拓海に深手を負わせます。しかし、二課の新人・倉持刑事が飛びこむ想定外が起きてしまいました。
拓海と倉持刑事に大怪我を負わせながら、ハリソンは爆発に紛れてその場から姿を消してしまいます。100億の金と共に……。
竹下(たけした)
引用元:Netflix Japan | ネットフリックス
北村一輝さん演じる竹下は、ハリソン山中率いる地面師グループの図面師であり情報屋です。土地や建物に関する見識が深い人物です。
ハリソンと付き合いの長い麗子や後藤ですら二の足を踏む100億円超の詐欺に、グループの中で真っ先に前向きな態度を見せたのは竹下でした。
少年院上がりのオロチを部下としており、安い金でこき使っています。また、取り返しのつかないほど重度の薬物中毒者でもあります。
竹下の企み
地面師グループのリーダー・ハリソン山中は、100億を超える規模の詐欺を働くとなれば裏切り者が出てくるであろうと予測していました。
その裏切り者が竹下だったのです。竹下は薬物中毒の症状が進んで正常な判断力を失いつつあり、いつか切り捨てられると自覚していました。
ハリソンが立てた計画を台無しにするため、本当の地主が地面師グループと鉢合わせするようにと、竹下は地主のお気に入りホスト・楓を殺害しました。
しかし、竹下が割り当て分が少ないと文句を言ったり、マネーロンダリングをやりたいと言い出したりしたことから、ハリソンは竹下を警戒していました。
その場にいないはずのハリソンに楓を殺害したことを知られ、竹下は絶体絶命のピンチに陥るのでした。
竹下の死
竹下はハリソンが雇っていた地元の人々に捕らえられてしまいます。そして、ハリソンの手で――というより足で、何度も頭を踏みつけられ息絶えました。
作中でもトップレベルに印象的なハリソンのセリフは、ここで発せられたものです。エピソード6にて視聴できます!
竹下を切ろうとするハリソンの思いは、かなり早くからにじみ出ていました。2周目以降はそういった点に注目するのもいいかもしれませんね!
麗子(れいこ)
引用元:Netflix Japan | ネットフリックス
小池栄子さん演じる麗子は、ハリソン山中率いる地面師グループの手配師です。手配師とは、契約時に地主になりすます人物を手配するのが役割です。
2007年にはハリソンや後藤と共に地面師詐欺を働き逮捕されています。なりすまし役の候補者を大勢抱えており、ハリソンから優秀だと言われるのも納得です。
しかし100億超の詐欺のなりすまし役にふさわしい人物は、麗子がストックしていた訳ありの人々の中にはいませんでした。
麗子は急遽、熱海の旅館へと出向いて適任者を探すこととなります。そこで麗子が出会ったのが、借金と病気の息子を抱えたシングルマザー谷口淑恵でした。
麗子の誤算
麗子は谷口をなりすまし役にするため、谷口と似た不幸な境遇だとウソをつきます。谷口はあっさりだまされ、麗子と親しくなりました。
心を通わせる親友のような立場になった麗子は、谷口に寄り添うような口ぶりでなりすまし役となることを提案しました。
谷口は覚悟を決めてなりすまし役を演じる準備を進めていました。しかし、契約日前日の朝に谷口の息子が亡くなってしまいます。
麗子にストックに適任はおらず、いたとしても前日にすべての情報を覚えるのは不可能です。そのため、ハリソンの決断によって麗子がなりすまし役を務めることとなりました。
麗子は長い髪を剃ることも、谷口のような幸薄い雰囲気になることも拒んでいましたが、ハリソンの脅しに屈しなりすまし役を引き受けるのでした。
麗子の活躍
これまで契約の場に出るのは、交渉役・辻本拓海と法律担当・後藤の二人のみでした。麗子が表舞台に出たのは、これが最初だと思われます。
歴史が苦手な麗子でしたが、代々続く寺の跡取りである尼を演じるため、当日の朝に必死で寺についての情報を頭に叩きこみます。
騙す相手である石洋ハウスの面々の前では、拓海のフォローに救われつつなんとか切り抜けます。また、麗子の演技力によって相手の胸を打つ場面もありました。
竹下の企みによって時間制限を設けられた中、麗子はギリギリで本物の地主と会うことなく場を切り抜けました。
麗子の死
100億超の地面師詐欺におけるなりすまし役を演じ終え、麗子はハリソンに地面師を辞めることを申し出ました。
麗子は割り当てられた収入のうちから、なりすまし役を務めたときに支払う予定だった額を谷口の家の前に置いていきます。
健気に生きても子を喪う運命にあった谷口に、麗子は心を寄せていたのでしょう。初めてなりすまし役を引き受けたことで、その役割の重さを実感したからかもしれません。
しかし、自分の駒ではなくなった麗子を許すほどハリソンは甘くはありませんでした。麗子はハリソン御用達の掃除屋によって消されてしまうのでした。
後藤善雄(ごとう・よしお)
引用元:Netflix Japan | ネットフリックス
ピエール瀧さん演じる後藤は、ハリソン山中率いる地面師グループの法律屋です。本物の司法書士であり、その優秀さは大企業の雇った同業者を上回るほどです。
柔らかい態度で相手の懐に入る交渉役・辻本拓海とは対をなす存在です。契約時は見た目を活かして無言の圧力をかけ、ここぞというときに大声で相手を脅すのです。
麗子と同じく2007年にはハリソンと共に働いています。勘もよく、ハリソンが掃除屋を使って用済みのなりすまし役を殺していることに気づいていました。
他のメンバーと違って妻と子どもがおり、普通の家庭を築いています。そのためか、家庭を持っていた拓海には心を開いている節があります。
後藤の役割
拓海が事前に関係者を脅し地主を操っているように、後藤にも事前の役割があります。それは、詐欺に用いる土地を買ってくれる企業を探すことです。
後藤は裏の人脈も使い、土地の情報を流していきます。その罠にかかった企業の相手をするのも、後藤の重要な役目です。
地主のなりすまし役とカモにする企業の面々とを会わせるのは、最後の一度だけです。それまで、地主が現れないことに違和感を抱かせないのも後藤の仕事です。
地面師グループの中で最も詐欺にかける相手と接する機会が多いのが、後藤のポジションです。知識が豊富なだけでなく、肝が据わっている必要があるのです。
後藤の死
麗子同様、後藤も100億超の詐欺を終えてから地面師グループを抜けるとハリソンに告げました。そして、家族と共に海外に逃げようと画策します。
しかし、そこは用済みの者はすぐに処分するハリソンのこと……後藤は家族との食事中に席を立ったのち、飲食店の中で殺されたのでした。
場所が場所だったため、麗子と違って後藤の遺体は発見されました。報道番組でも取り上げられたため、家族はいずれ後藤が地面師だったと知ることでしょう。
Netflixドラマ『地面師たち』登場人物②周辺の人々
倉持(くらもち)
引用元:Netflix
池田エライザさん演じる倉持は、捜査二課に配属されたばかりの新人女性刑事です。ベテラン刑事の下村辰夫を教育係とし、二課の刑事として成長していきます。
ドラマを見て刑事に憧れを持った倉持は、二課に配属されたことを喜んではいませんでした。しかし、辰と働くうちに気持ちが変わっていきます。
倉持の能力
倉持は、現在は加害者であっても、かつて被害者であった者や被害を受けているかもしれない者に対しては親身になって寄り添います。
その考え方により、倉持は他の刑事にはない視点を持つことができます。加害者にも心を寄せ、その思いを理解しようと努力できるのです。
倉持の真摯な思いに心打たれたのは、かつて地面師詐欺に遭った被害者である辻本拓海でした。そして、その父・正海にも……。
辰亡きあと
地面師詐欺の核心に近づいた倉持の上司・辰は、地面師グループのリーダー・ハリソン山中の手で殺されました。
辰の遺言を受け取った倉持は、かつて辰が世話をした情報屋・久保田と出会います。それによって倉持は、拓海の知られざる過去にたどり着きました。
拓海を騙した地面師・佐伯一真が当時ハリソンの部下であったと知った倉持は、すぐに拓海の自宅へと向かいます。そして、拓海に真実を教えました。
拓海がハリソンに復讐することを察し、倉持は銃を手に傍に控えていました。しかし、発砲経験の薄い倉持はハリソンを手にかけることができませんでした。
しかし、倉持は拓海の命を守り、罪を償う機会を与えることができました。倉持は、自らが憧れた立派な刑事になれたのだと思います。
下村辰夫(しもむら・たつお)
引用元:Netflix Japan | ネットフリックス
リリー・フランキーさん演じる下村辰夫警部は、捜査二課で働くベテラン刑事です。配属されたばかりの女性刑事・倉持と共に地面師詐欺の捜査に当たります。
2007年には麗子・後藤と共に地面師グループのリーダー・ハリソン山中を逮捕したものの、決定的な証拠がなく立件できませんでした。
そのときからハリソンを追い続けている辰は、倉持の教育係を務めつつ、どんどんハリソンへと近づいていきます。
辰の最期
ハリソンが暴力団員であったと知っている辰は、倉持とは別行動をするようになりました。倉持を危険な目に遭わせないためだと思われます。
100億超の地面師詐欺に関わる中間業者を突き止めた辰は、ついに法律担当・後藤と再び遭遇し、地面師グループの重要な情報をつかみます。
しかし、そんな辰をハリソンが見逃すはずはありません。すでに掃除屋に指示を出していたハリソンは、辰を廃墟へと運ばせました。
ハリソンは好きな映画の撮影エピソードにちなみ、自らの手で辰を殺すことを選びました。辰は自殺に見える形で、ハリソンに転落死させられます。
それでも辰はタダでは死にませんでした。辰が遺したメモ書きは、部下・倉持刑事とかつて救った情報屋・久保田を引き合わせることになるのです。
青柳隆史(あおやぎ)
引用元:Netflix Japan | ネットフリックス
山本耕史さん演じる青柳は、石洋ハウスグループホールディングス開発事業本部長です。入手するはずだった広大な土地の地主が変わり、契約自体がなくなったばかりです。
バブル時代の激しい競争を勝ち抜いてきた青柳は、清濁併せ吞むやり方を好みます。しかし、若い世代は違法な手段を用いる青柳にはついていけないと思っています。
青柳は、同期で商業部部長である須永とは対立しています。青柳は社長派、須永は会長派として社内で真っ二つに分かれているのも理由のひとつです。
社長派の青柳
安倍川社長に育てられた青柳は、社長派のキーパーソンです。代わりの土地を得ることができなければ、自分の出世はもちろん社長派が力を失ってしまうのです。
青柳が敵対視している須永は、言い方に難はあるものの常に正しいことを言っています。法に触れるな、確認を怠るなと……。
しかし、なんとしても成功を収めなければならないと思い詰めた青柳に須永の忠告は届きませんでした。
明らかにあやしい事柄が山ほどあるにも関わらず、青柳は契約へと突き進みます。しかし、大企業の本社に勤める部長らしく、地面師を追い詰める場面も多々ありました。
青柳にとって不幸だったのは、なりすまし役も地面師だったことかもしれません。抜群の演技力と判断力を持つ麗子に、青柳の心は捕らえられてしまいました。
安倍川社長も会長を追い落とすため、かなり無茶な手段で契約を進めます。青柳ばかりに目が行きますが、社長の手助けなしに契約はできなかったことは忘れてはいけません……。
青柳の最期
法務局からの報せが届き、本物の地主と対面することで、青柳は地面師詐欺にかかったことを自覚します。
安倍川社長の役に立ち、未来の社長の座が手に入り、充足感を得た前夜は幻だったのです。青柳の脳裏によみがえるのは、度重なる須永の忠告でした。
ふらつく足で車道に出た青柳を、いつものトラックがゆっくりとひいていきます。それを見つめるのは、青柳の最期を見届けにきた地面師グループのリーダー・ハリソン山中でした。
契約の中心にいた青柳が亡くなったことで、契約に関わった石洋ハウスの人々はすべての間違いを青柳に押しつけていくのでした……。
Netflixドラマ『地面師たち』まとめ
地面師グループには、染谷将太さん演じる偽造書類製造を担うニンベン師・長井や、アントニーさん演じる少年院上がりの竹下の部下・オロチもいます。
他にも印象的な登場人物やキャストはたくさんいるのですが、おさえておかないと話についていけなくなる人物だけピックアップしました。
『地面師たち』は「地上波では絶対に流せないな……」と思うほどにエログロがあふれているのですが、それよりも印象的なシーンがいくらでも見つかるのがいい作品の証です。
終盤の流れにやっつけな雰囲気を感じてしまう人も少なくはないのですが、現実的な描写をされても「それはちょっと……」と思ったのではないかと……。
現実の詐欺師は、殺しはしないそうです。得た大金は隠し口座に残しておき、服役を終えたら使えるお金としているとのことです。
でも、ハリソンがサクサク殺していくからこそ生まれたスピード感がありましたよね。これはこれでよかったと、私は思っています!
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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