ABEMAドラマ『死ぬほど愛して』エピソード3ネタバレ感想

ABEMAドラマ『死ぬほど愛して』アイキャッチ
この記事は約12分で読めます。

ABEMAオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』エピソード3「美しき猛毒」は、小山田シェフが逮捕されたことから犯人の行動が見えてくる物語です。

ミヅチ
ミヅチ

彩葉を殺した犯人についてはあっさり明かされますが、謎のほとんどは残ったままでした!

スポンサーリンク

ABEMAオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』エピソード3「美しき猛毒」情報

公開日2025年4月10日
制作国日本
ジャンルヒューマンドラマ、犯罪、サスペンス
注意書きR-16+
大人向けのテーマ
上映時間38分

『死ぬほど愛して』エピソード3「美しき猛毒」主なキャスト・スタッフ

キャスト

神城 真人
澪の夫/幼少期に火事に遭った
成宮寛貴
神城 澪
真人の妻/前夫からDVを受けていた
瀧本美織
石黒 颯馬
神城家の隣に引っ越してきた謎の男
細田善彦
南沢 夕陽
殺害された週刊玉石の記者
久間田琳加
小山田 丈治
澪が働くパティスリーのシェフ
片桐仁
水樹
カウンセラー/澪の古くからの友人
松井玲奈
小泉 彩葉
澪と同じ店で働くぶりっ子な若い女性
田中美久
百瀬
澪と同じ店で働く噂好きな中年女性
しゅはまはるみ
吉岡
富沢刑事の部下/夕陽の事件を追う
粟大和
富沢
刑事課の警部補/夕陽の事件を追う
山口馬木也
長野真澄
真人の不倫相手
筒井真理子

スタッフ

原作天樹征丸
漫画草壁エリザ
監督城定秀夫
脚本城定秀夫
高橋幹子

『死ぬほど愛して』エピソード3「美しき猛毒」あらすじ

神城澪と同じ洋菓子店パティスリーはぐみで働く小泉彩葉が、遺体となって発見されたことが報道されます。澪はそれを見て、店へと駆けつけました。

以前、近くで発見された週刊玉石の南沢夕陽記者についても、店長である小山田丈治シェフは疑われていました。そのため、小山田シェフは警察に連れて行かれてしまいます。

彩葉の体に男性の体液が残されていたこともあり、小山田シェフは警察に拘束され続けます。そして驚いたことに、DNA鑑定の結果は……。

ここから先はネタバレがあります!

スポンサーリンク

『死ぬほど愛して』エピソード3「美しき猛毒」ネタバレと感想・考察

彩葉の死、小山田の逮捕

ルネ・マグリットが描いた「山高帽の男」の絵が飾られたダイニングにて、神城真人・澪夫妻が朝食を摂っています。

澪は真人の食べっぷりと明るい話しぶりを見てほほえみます。真人の仕事が順調に行っていることに安心しているのです。

そのとき、澪に電話がかかってきました。急いでテレビをつけた澪は、パティスリーはぐみでの同僚 小泉彩葉が遺体となって発見された報道を目にします。

彩葉は暴行されたあと、雑木林に全裸で置かれたそうです。ロープで首を絞められた痕があったことから、殺人だと語られていました。

日本の警察は優秀ですね! 彩葉は全裸で打ち捨てられており、衣服も荷物もまったくなかったのに、すぐに個人を特定できたようです。

澪はテレビを見ながら激しく動揺していました。当然ですよね。記者の南沢に続き、身近な人が二人も殺されたとなれば……。

そんな澪の後ろで、真人は無表情でいました。テレビ画面と澪の後ろ姿を交互に眺めて、まるで興味のない話題かのような態度です。

真人が犯人にしろ、そうでないにしろ、自分の不倫相手が遺体となって発見されている状況でこの顔つきは有り得ないだろうと驚きました。

店の前には、大勢の野次馬が集まっていました。駆けつけた澪の目の前で、小山田丈治シェフが刑事たちに連行されていきます。

同僚の中年女性 百瀬が現れて、小山田シェフが重要参考人だと教えてくれました。澪は小山田シェフが犯人とは思えず、胸を痛めます。

南沢記者の殺害を追っていた吉岡刑事は、小山田シェフが犯人に違いないと思っているようでした。お金について言い争うメールのやりとりが残っていたためです。

彩葉の体内に男性の体液が残っていたため、その鑑定が終わるまで小山田シェフは拘束されることになりました。

店は休みが続き、澪は新しい仕事を探すべきかと悩みます。不安がる澪に、真人はしばらくお休みしたらどうかと提案しました。

小山田シェフがまた……変態っぽさを隠し切れていないことが怪しさに繋がっているんですよね。実際、澪にはセクハラをし続けている変態ですし……。

とはいえ、小山田シェフは無実です。彩葉に脅迫されて金を渡す立場にあったというだけで、肉体関係も持っていないでしょう。

ところで、犯人の体液が残っている状態で遺体を捨てたことにドキドキしてしまいますね。真人が犯人ならば、ここから足がついてしまうことになります。

そんな状況にも関わらず、真人はいつものように出かけていきました。いい夫を演じながら、逮捕される危機感なんてまったく感じさせません。

そもそも、液体からDNA鑑定をするときの成功率は7割ほどだそうです。また、DNAが検出されにくい体液を持つ体質の人がいるとも聞いたことがあります。

真人はそういった特殊体質なのかもしれませんね。そうだとすれば、連続殺人の犯人でありながら普通の暮らしを続けられることにも納得できます。

スポンサーリンク

DNA鑑定結果

真人のワイシャツを洗濯機に入れる前、澪はつい匂いをかいでしまいます。西湖での三日間の結婚記念旅行を控えているのに、どこか不安がつきまとっているのです。

洗い物をしているとき、ガラスのコップが割れてしまいました。澪の不安は的中しており、真人は不倫相手 長野真澄の家にいました。

真人は、真澄から「徹」と呼ばれています。真澄はすでに”徹”に金を貸していました。しかし、より多くの投資をしようと考えているようです。

その頃、小山田シェフは富沢警部補から取り調べられていました。小山田シェフは亡くなったペットを剥製にして、第二の生を与えることを趣味としています。

そこにDNA鑑定の結果が運ばれてきました。体液は小山田シェフのものと分かり、小山田シェフは逮捕されることとなります。

神城夫婦の隣人で、殺された南沢記者と同じ週刊玉石に勤める石黒颯馬は報道を見て驚きます。石黒は、そんなはずがないと、ひとりつぶやくのでした。

真人がどうやって金を得ているのか不思議でしたが、こうして不倫相手から金を巻き上げることで生活費を得ていたんですね。

今まで真人がまともに働いている姿が描かれていないことから、真人はこれまでも同じように”収入”を得ていたと考えるのが妥当でしょう。

仕事ができそうな雰囲気を出したり、これから伸びていきそうな予感をさせたりすることには長けているようですね。

単純にいい男だからうまくいっているという点もあるでしょう。澪との出会いが特殊だっただけで、普段はこうして色気を振りまいているんでしょうね……。

そして大きな問題であったDNA問題が謎の結末を迎えました。犯人はどこかで小山田シェフのDNAを手に入れ、彩葉の体内に仕込んだようです。

簡単なことのように思えますが、実際はとても難しい偽装だと思います。自分のDNAを残さず、他人から採取したものだけを残すというのは……。

そういった偽装にも慣れたものなのでしょうか。すべての殺人を他人になすりつけ、自分は普通の人として生きてきた犯人がいると思うと、怖いですね。

小山田シェフは、ショックで泡を吹いて倒れます。その頃、真人はネットニュースで逮捕のことを知りました。

真人が過ごしているのは、彩葉が殺された部屋です。そのテーブルの上には、澪にかけられた1億5000万円の死亡保険の書類がありました。

真人は、彩葉との出会いを思い出します。店に澪を訪ねに行ったあと、去り際に裏口から出てきた彩葉が電話番号を渡してきたのです。

バーに呼び出された真人は、彩葉からある写真を見せられます。それは、真人と真澄とが腕を組んでホテルから出てくるところでした。

傷痕のある腕を絡ませ、二人は激しく交わります。そこで、店長が出張ヘルスを利用する曜日を知り、行為後の避妊具を手に入れるきっかけとしました。

小山田シェフは、火曜日と金曜日に店の入っている自宅にデリバリーヘルスを呼び、店の制服を着せてお楽しみに及んでいたそうです。

細かい情報まで教えてしまうところが、彩葉の可愛いところでしょうか。脅迫もするしお金もせびるけれど、根っからの悪人ではないように思えます。

彩葉にとって、真人は単なる”同族”だったと思われます。自分と同じように人を信じ切れず、周りに傷つけられた分だけ周りを傷つける人だと考えたのでしょう。

けれども、真人は彩葉のことを危険人物とみなし、いつか葬り去る必要がある人物として捉えていたようです。最初からそうだったのでしょう。

小山田シェフが澪に対して劣情を抱いていると知ったときに、罪を着せる相手として選ぶ決断をしたように見えました。これは澪に対する愛情か、それとも……。

スポンサーリンク

欲しいもの

真人は”隠れ家”と呼ぶ別宅に彩葉を招きました。彩葉は、真人から差し出されたものを飲み、深い眠りにつきます。

ミナミハコフグ、コクテンフグ、トリカブト――隠れ家では、真人が毒を育てていました。まさに、毒を持つ彩葉にぴったりの場所です。

彩葉のスマートフォンの中身を確認した真人は、彩葉の行動に感心します。そしてすぐに、保存していた小山田シェフの体液を、彩葉の体内に流し込みました。

そのまま彩葉の首を絞めようとしたとき……激しい揺れが発生しました。あまりのことに彩葉は目覚め、逃げようとします。

彩葉は首を絞められながら「愛されたかった」とつぶやきました。真人は一気に力をこめ、彩葉の体からは力が抜けていきます。

毒を育てているのは、殺人のためでしょう。数種類のものを用意しているのは、同じものばかり使うと足が着くからかもしれませんね。

そうやって丁寧に毒を育てているにも関わらず、彩葉の殺し方は意外にも絞殺でした。雑と言ってもいいやり方だと思います。

これは、小山田シェフについての情報を探る余裕がなかったからでしょう。記録魔の彩葉は真人との性行為の映像も残しておくほどで、まさに危険人物です。

その情報を他人に漏らされる前に、さっさと彩葉を始末しないといけないのです。そうなると、小山田シェフに剥製作りの趣味があることなど調べていられません。

彩葉は「何が欲しかったの?」と問われ「愛」と答えていました。これは、彩葉の本心だったと思います。彩葉が心の底で求めていたのは、愛してくれる人だったのです。

真人にも、何か求めるものがあるのでしょうか? それが何かはまったく分かりませんが、真人の闇に迫るための鍵はそこにあるのかもしれませんね。

筋トレを終えた真人に、真澄が電話してきました。息が上がった状態を利用して、真人は「追われる身になったから日本を発つ」と伝えます。

日本に戻ってきたときに結婚しようと伝え、真人は電話を切りました。そして、汗だくのまま澪の待つ自宅へと戻ります。

偶然エレベーターに乗り合わせた石黒に、真人は丁寧に礼を言いました。いい人として振る舞う真人の後ろ姿を、石黒はじっと見つめるのでした。

澪は学生時代からの友人である水樹をカフェに呼びます。澪は、不安定な生活の中、真人さえいれば大丈夫だと完全に依存しきっている様子でした。

カウンセラーである水樹は、澪の境界性パーソナリティ障害の症状がひどくなっていることに気付きます。真人とは共依存関係になっているようです。

澪は最初の夫から役立たずとして扱われ、不倫されるという経験から、見捨てられる不安がとても強くなってしまったように見えます。

真人のシャツの匂いをかいでしまうのも、大きな不安を抱えているからでしょう。その症状は和らぎましたが、代わりに真人への依存が強くなりました。

真人が澪と共に行っていたヨガのような瞑想のような行為は、共依存の関係性を強めるために行っていたと考えられますね。

ところで、境界性パーソナリティー障害について調べてみると、対人関係の変動の激しさや、感情の変動が大きいこと、性行為に依存しやすいことなどが挙げられています。

これらは澪よりも、真人に当てはまる項目ですよね。何よりも気になったのは「幸せを感じにくい」という点でした。

澪は真人に依存することで一時的に幸福を感じています。けれども真人は、澪に依存されても、真澄に目をかけられても、彩葉を殺しても、どこか空虚な雰囲気です。

本当にカウンセリングが必要なのは澪ではなく、真人のほうなのでしょうね……。

スポンサーリンク

真犯人は……

逮捕された小山田シェフを、石黒が訪ねました。南沢記者が後輩であることを告げると、小山田シェフは殺害について否定します。

石黒は、小山田シェフの言葉すべてを肯定しました。すると小山田シェフは過去を語り始めました。彩葉は、真面目で才能がある子だったのです。

しかし、式の日取りまで決めていた婚約者に捨てられたことで、彩葉は自殺を図りました。その後、彩葉は別人のように変わってしまったのです。

小山田シェフの愛情が彩葉に届くことはありませんでした。犯人は誰なのかと問われた石黒は、真犯人は神城真人であると告げます。

旅行から戻った真人は、澪にカバンをプレゼントします。寝室に行く澪を見送った真人は、白い鳥で顔が隠れている「山高帽の男」の絵を見つめるのでした。

小山田シェフが複雑な顔で彩葉を見つめていた理由は、過去にあったんですね。脅迫されて苦々しく思っていただけではなかったようです。

信じられませんが、彩葉は澪を上回る真面目な優等生タイプだったようです。スイーツに真剣に向き合う人だったんですね。

そんな彩葉に愛情を感じていた小山田シェフですが、その思いを彩葉本人にぶつけることはなかったようです。

真面目な彩葉が婚約者と幸せに過ごせるよう願っていたのでしょう。けれども、真面目な頃の彩葉は飽きられてしまったのか、明るい未来を失ってしまいます。

欲しいものが愛と語っていたのは、こういった過去があったからなんですね。その一件で彩葉の心は壊れて、ゆがんでしまいました。

彩葉が悪人になりきれていないように感じられたのは、心が壊れてから日が浅いためだったのかもしれませんね。

スポンサーリンク

『死ぬほど愛して』エピソード3「美しき猛毒」まとめ

1話と2話とのサブタイトルは、昭和歌謡から引用されていました。しかし、3話のサブタイトル「美しき猛毒」は曲ではなさそうです。

「美しき猛毒」が指すのは彩葉かと思いましたが、真人なのでしょう。彩葉は大人になってからゆがんだため、猛毒と呼ぶにはまだ弱いと思います。

彩葉は真人に親近感を覚えたようですが、真人ははるか遠い場所にいました。誰にも届かないくらい遠いところで、孤独な心を飢えさせているのでしょう。

南沢記者の件については分かりませんでしたが、彩葉を殺したのも、その罪を小山田シェフに着せたのも真人でした。

その一方で、真人はいずれ澪のことも亡き者にし、保険金を受け取るつもりだと判明しました。不倫相手の真澄のことは分かりませんが、おそらく同様でしょう。

そんな真人を負う石黒と、追われていることに気付いていそうな真人……どちらが勝つのか楽しみですね!

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

ミヅチをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました