『呪怨2(ビデオオリジナル版)』ネタバレ感想

『呪怨2(ビデオオリジナル版)』タイトル
この記事は約19分で読めます。

『呪怨2(ビデオオリジナル版)』は、『呪怨』シリーズの始まりとなった作品であり伽椰子・俊雄が登場する5本の短編集です。

ミヅチ
ミヅチ

呪怨シリーズを観るにあたり、絶対に通っておかなければならない作品だと感じました!

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『呪怨2(ビデオオリジナル版)』情報

公開日2000年3月25日
制作国日本
ジャンルホラー
注意書きR-16+
上映時間1時間15分

『呪怨2(ビデオオリジナル版)』主なキャスト・スタッフ

キャスト

「伽椰子」
小林俊介
小学校教師
柳憂怜(柳ユーレイ)
佐伯伽椰子
俊雄の母/剛雄の妻
藤貴子
佐伯剛雄
俊雄の父/伽椰子の夫
松山鷹志
佐伯俊雄
小林のクラスの男子生徒
小山僚太
「響子」
鈴木響子
達也の妹/霊視ができる
大家由祐子
鈴木達也
響子の兄/鈴木不動産の社長
芦川誠
鈴木信之
達也の息子/中学1年生
西村和泉(郭智博)
事務員
鈴木不動産の社員
斎藤繭子
小林真奈美
俊介の妻/妊婦
優恵
テレビドラマの女優
信之が視聴したホラードラマに出演
中塚みやこ
佐藤
響子の頼みで<家>の事件を調査
石川健太
橋本
達也・信之の隣人の中年女性
冬雁子
「達也」
北田良美
呪いの家の新たな住人
藤井かほり
北田洋
呪いの家の新たな住人
翁華栄
鈴木泰二
達也・響子の父
水村泰三
鈴木ふみ
達也・響子の母
松風はる美
配達員
<家>を担当している
ダンカン
「神尾」
吉川
いわくつきの家の捜査をしていた元刑事
でんでん
神尾
吉川の部下だった刑事
諏訪太朗
飯塚
吉川の部下だった刑事
芹沢礼多
吉川の妻
吉川元刑事と部下たちの接触を嫌う
しみず霧子
婦警
飯塚刑事に来客を伝える
竹村渚
「信之」
直輝
信之のクラスメイト
市原隼人
トシ
信之のクラスメイト
豊留章裕
恵
信之のクラスメイト
米澤史織
絵美
信之のクラスメイト
宮崎真汐

スタッフ

監督・脚本清水崇

ここから先はネタバレがあります!

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ミヅチガタリ

『呪怨2(ビデオオリジナル版)』は前作『呪怨(ビデオオリジナル版)』と合わせて、撮影には九日間しか使っていないそうです。

「伽椰子」はほぼ全編、「響子」は2/3ほどが前作と同じ映像となっていました。その理由は、この撮影期間の短さにあったのではないでしょうか。

だからといって、総集編のような印象を持ってはいけません。前作は佐伯家・小林家と村上家との話、今作は北田家と鈴木家とを中心とした話です。

どちらも見るからこそ、呪怨という作品の良さ、深みを感じられる仕組みになっています。

前作で省かれていた細かい部分が描かれたことも、シリーズのファンとして喜ばしい部分ですね。

ビデオオリジナル版を見ることで、NETFLIXオリジナルドラマ『呪怨:呪いの家』をより楽しめると確信しました!

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『呪怨2(ビデオオリジナル版)』ネタバレと感想・考察

伽椰子

<呪怨 ビデオオリジナル版「伽椰子」とほぼ同じ>

小学校教師 小林俊介は、不登校の男子生徒 佐伯俊雄の家を訪ねていました。夕方になっていますが、親はまだ帰ってきません。

俊雄は客間のソファで眠ってしまいました。小林は、妊婦の妻 真奈美に帰りが遅くなることを電話で伝えます。

そのとき、自宅に誰かが訪ねてきたようでした。その応対をするため、真奈美は電話を切ります。

客間はずいぶんと散らかっています。破られた家族写真を組み合わせると、母 伽椰子の顔だけがありません。不思議に思っている小林の耳に、猫の鳴き声が聞こえてきます。

声のするほうへと進んだ小林は、風呂場にたどり着きました。そこに猫の姿はなく、小林は開いていた窓を閉めます。

窓を閉めて、ふと視線を下ろしたとき――小林の目に、無残な姿になった黒猫と、血まみれになった自分の手が見えました。

客間に戻った小林ですが、そこに俊雄の姿はありません。俊雄を探し、小林は2階の子ども部屋へと向かいました。

すると、俊雄とその母 伽椰子が話している声が聞こえてきました。しかし、俊雄の部屋に入ってみると誰もいないのです。

俊雄の部屋の隣には、伽椰子の部屋があります。そこには、小林と同じ大学にいた頃から書き続けられている伽椰子の日記がありました。

伽椰子は小林を執拗にストーキングしていたのです。恐れをなした小林ですが、部屋にハエが飛んでいることに気付き、その出所を探りました。

すると、押し入れの上の屋根裏に、伽椰子の遺体を発見します。あわてて俊雄を連れて家を出ようとすると、俊雄の父 剛雄からの着信がありました。

剛雄は、俊雄が小林の子だと語りました。そして、生まれるはずだった小林と真奈美との間の子は、剛雄の手で命を奪われたことが分かります。

崩れ落ちる俊雄の前に、亡くなったはずの伽椰子が近付いてきます。小林は腰が抜けたまま玄関ドアに這い寄ったのですが……ドアの向こうにいた伽椰子に襲われてしまいます。

剛雄は、カバンに入れた真奈美の胎児をいたるところに叩きつけ、ゴミ置き場に放り投げました。しかし、そこにはゴミ袋に入った伽椰子がおり、剛雄もまた襲われるのでした。

太字で書かれている場所以外は、すべて『呪怨 ビデオオリジナル版』の「伽椰子」と同じ内容でした。

追加された情報は、剛雄がいつごろ真奈美のもとを訪れたかという一点ですね。

小林が俊雄の家庭訪問をしているとき、日が落ちきる前の夕方頃――剛雄は小林家を訪ねていたのです。

お腹から取り出された胎児は、素人が一目見ただけで性別が分かる大きさになっていました。

真奈美のお腹もかなり大きかったですし、臨月だったのではないでしょうか。そんな状態で、成人男性に対抗することはできなかったと考えられます。

そんな中でも夜まで時間がかかってしまったのは、剛雄にはもうひとつ目的があったためです。

いや、最初から目的はそのひとつきりだったのでしょう。自分の妻 伽椰子の裏切りにより小林との間の子 俊雄を育てさせられた恨みを晴らすこと……。

正式な妻 真奈美や、真奈美との間にできた子を消すことによって、小林は妻も子も喪って不貞の子のみが残されるのです。

――しかし、疑問があります。俊雄の様子を見る限り、すでに俊雄は亡くなっているようです。

剛雄は、俊雄のことも葬ったのでしょうか。そのあたりが、はっきりとは描かれていません。黒猫 マーを手にかけたのは確かなのですが……。

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響子

<呪怨 ビデオオリジナル版「響子」と同じ>

鈴木響子は、兄 達也が営む鈴木不動産にやってきました。顔見知りの女性事務員と挨拶をかわし、響子は中へと進みます。

達也は、離婚した妻 しのぶとの間の子 信之のために頑張って働いていました。そんな中、いわくつきの一軒家を手に入れたことを響子に明かします。

響子は霊感があり、少々のことであれば対処できます。住民が死んだり行方不明になったりする家だとネットで噂になったため、困った達也が頼ってきたのです。

家に入る前から、響子には何か感じるものがありました。家には<村上>の表札がかかっており、達也はその家族の経緯を話してくれます。

けれども、響子には別の誰かが見えていました。玄関に溜まった郵便物の中には、佐伯剛雄宛てのものがあります。

今、自分に見えているのは、この<佐伯>という人物にまつわる幽霊ではないだろうか……そう考える響子を導くように、伽椰子の霊が自室へといざないます。

伽椰子の部屋に入った途端、響子は強烈な悪寒に襲われました。響子の力ではどうにもならないことを話し、清酒を持ってくるよう達也に指示します。

清酒は、霊力を感じ取りやすいものです。その清酒をしばらく家の中に置いておき、霊力の影響を受けた状態にしておくよう、響子は命じました。

もし霊感のある人がその清酒を飲んだら、必ず不快に感じます。そのため、清酒を平気で飲める人にのみ部屋を貸すよう、響子は約束させたのです。

2の「響子」の導入部として、前作の「響子」が引用されています。今回は響子の甥 信之がタイトルになっている話もありますね!

達也が話している村上家の出来事については、前作の「由紀」「瑞穂」「柑菜」で描かれています。

私が『呪怨』シリーズで最も印象深いシーンと思うものが「柑菜」の中にありますので、是非ご覧ください!

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ここからが新しい物語

達也の家では、中学1年生の息子 信之がテレビでホラードラマを見ていました。すると途中でノイズが入り、画面が砂嵐になってしまいます。

信之は身を乗り出し、ぐっと画面に近付きます。そのとき何かが見えて、信之は飛びのきました。

そんな信之の背中に、何者か――血の気のない女性の手が伸びてきます。そのときから、信之の様子がおかしくなってしまいました。

あの家が売れたと聞き、響子は様子を見に行きました。その家から出てきた男性からは、特に何も感じられません。

家の1階の窓辺には、無表情な白いワンピースの女性がたたずんでいます。その女性にじっと見つめられ、響子の背筋がぞわりとしました。

「ちょっと急ぎで知りたいことあるんだけど……佐藤くんの力、貸してくれないかな? ここ1~2年以内の事故で、住所と名前は分かるんだけど」

鈴木はすぐに調査して、結果を渡してくれました。その資料には、村上家と佐伯家の事件がまとめられています。

42歳の母 典子は家の廊下で内臓を引き抜かれており、15歳の長女 柑菜は下あごがなくなり血まみれになっていました。そして17歳の長男 強志は行方不明となっています。

小学校教師
家庭訪問先で変死 練馬区

教え子宅で
担任教師が狂変死

続いて、28歳の小学校教師 小林俊介とその担当クラスの児童 佐伯俊雄が、共に変死体で発見された記事がありました。

34歳だった俊雄の父 剛雄、28歳の母 伽椰子は容疑者とされています。しかし、剛雄は路上で血まみれになっていたのでした。

記事を振り返ってみると……村上家で起きた事件では、家にいなかった50歳の父 崇のみが呪いを受けずに済んだことが分かります。

同時に17歳の長男 強志がいなくなっているため、警察は居所の分かっている父ではなく、逃げた兄に容疑をかけたようですね。

それよりも印象的だったのは、前作で描かれていなかった42歳の母 典子の死に様です。なんと、内臓を引き抜かれていたんですね……。

また、読むのが難しかったのですが、15歳の長女 柑菜の制服は破られていたそうです。

おそらく、一緒にいた同級生 吉沢久代がバラバラに引き裂かれたとき、その影響で制服が破けたり、下あごがもげたりしたのでしょう。

一方、佐伯家であった頃の事件においては、伽椰子の遺体が発見されていないようです。不可解ですね……。

いくら屋根裏に隠したところで、警察が調べれば必ず発見するはずです。けれども記事にある通り、家で発見された遺体は小林と俊雄の二人のみなのです。

路上で伽椰子に祟られた剛雄の遺体は、麻袋のようなものに入っていたようです。伽椰子が、遺体をゴミ袋に入れられた腹いせにやったのでしょうか……。

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響子は、鈴木からもらった調査報告書を持って鈴木不動産に向かいます。しかしそこに達也はおらず、響子は達也の自宅を訪ねることにしました。

その通り道……ある公園の公衆電話のそばを通ったとき、響子の胸に不快感が広がります。響子は知らぬことですが、そこは剛雄が小林に電話をかけた場所でした。

女性事務員に教えられた通り、響子は達也と信之との父子が引っ越した団地にやってきました。<鈴木>とプレートがついた205号室には、鍵がかかっていません。

荷物が片付けられていない部屋の中よりも、響子には気になるものがありました。玄関脇の靴箱の戸を外すと、そこには和紙の封筒が貼られています。

封筒の中には、梵字が書かれた和紙が入っていました。不穏な空気を感じた響子は、部屋の中に入ります。そこには甥 信之が倒れていました。

信之はぼんやりした顔をして、砂嵐のテレビの前でぐったりしていました。信之を介抱していると、玄関ドアが激しく叩かれます。

「大丈夫ですか? 今、すごい悲鳴……したでしょう? 今、お宅で、赤ちゃんの泣き声と、女の人の悲鳴……聞こえてきたもんだから……」

訪ねてきたのは、隣の部屋の中年女性 橋本でした。訳の分からないことを言われたため、響子はすぐに橋本を追い払います。

その頃、鈴木不動産に戻った達也は調査報告書を見て、青ざめていました。佐伯剛雄が小林俊介の妻 真奈美を殺した場所、そこは――今、剛雄と信之とが住む部屋だったのです。

その205号室にいる響子は、隣の和室から物音が聞こえたため、ふすまを開きます。そこでは、剛雄が冷たくなった真奈美の腹を裂いていました。

驚いた響子は、思わず反対側の壁まで後ずさりします。そんな響子の視線に気付いたかのように、剛雄がゆっくりと振り向きました……。

NETFLIXオリジナルドラマ『呪怨:呪いの家』でも踏襲されていたシステムですね。同じ場所にいる人に、違う時間軸の出来事を見せています。

『呪怨:呪いの家』では、ただ見るだけでなく干渉できるため、異なる時間軸の人物が呪いを引き継ぎ合い……しっちゃかめっちゃかでした!

今作では、そこまでの影響力は持っていないようですね。元々ホラーに興味がある信之に見えてしまったり、霊能力のある響子は感じ取られてしまったり……。

しかしそうなると、隣人の橋本さんも霊視……霊聴というべきでしょうか。霊が立てる音を明確に聞き取ることができる体質ということになります。

真奈美の怨念か、剛雄の怨恨か――どちらにしろ、205号室の周りには霊を感じられる人ばかりが集まるようですね。

そして、赤ちゃんの泣き声が聞こえたということは、やはり真奈美は臨月だったんですね。胎児は生まれてきていてもおかしくない大きさだったのでしょう。

『呪怨:呪いの家』でも不貞とその末の妊娠にまつわる家庭崩壊のエピソードがありました。ここは<呪怨>シリーズとして外せない要素なんですね。

それはそうと、剛雄は不動産業者でありながら、自分が引っ越す場所がどんなところかを調べていなかったんですね。まさに紺屋の白袴です。

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達也

佐伯家と村上家とが悲惨な最期を迎えた<いわくつきの家>に入居したのは、北田家でした。妻 良美は、配達員から少し大きな荷物を受け取ります。

配達員は、ずっと空き家だった物件に北田家が入居したことを気にしているようでした。何度か振り返りつつ、北田家を後にします。

引っ越して一週間と少し、良美は特に何も感じていないようです。良美が受け取った宅急便を見ると、送り主の名前が空欄になっていました。

封筒の中には、佐伯俊雄が描いた家族の絵と、<川又伽椰子>と記名がある日記帳が入っています。良美は、その二つをじっと見つめました。

キッチンに戻った良美に、夫 洋がいちいち文句をつけてきます。コーヒー豆の銘柄はブルーマウンテンでなければ……たまごの黄身は半熟でなければ……。

良美は洋の背後に回ると、ゆっくりとフライパンを振り上げ、洋の頭へと振り下ろしました。洋は床に倒れ込み、何度かびくびくと体を動かし、動かなくなります。

鈴木達也は、息子 信之を連れて田舎にある実家へと戻っていました。達也の母 ふみは、達也たちと共に戻ってきた娘 響子を病院に連れて行こうと主張します。

「医者に診せて治るようなもんじゃねえ。お前には分かんねえのか? あれが、ただの病気じゃねえのが」

達也と響子の父 泰二は、響子が正気を失った原因について達也に尋ねます。達也は正直に、凄惨な事件が起きた場所に住んでいたことを明かしました。

泰二は、響子の能力のことを知っていたのです。なぜなら、響子の能力は泰二から受け継いだものだったからです。

家そのものに憑いている伽椰子(と俊雄)ですが、それを感知する能力のない人物に対しては影響力を持てないようですね。

それにしても、洋はひどい男です。なにが「青山育ちだからブルーマウンテンを飲む」だ。面白くもない。

伽椰子と俊雄とは、良美に呪いをかけたというよりも……良美が洋に抑圧されている状態を見て、同情したのではないかと思えてきました。

<いわくつきの家>でそんな事件が起きていることなどつゆ知らず、達也は実家に戻っています。

響子は、剛雄の凶行を<目撃>し、剛雄の恨みを直に感じ取ってしまったためか、正気を失ってしまいました。

信之はそこまでではありません。しかし<普通>に過ごしている父 達也や祖父母よりも、気が触れてしまった響子のそばにいるほうが安心するようです。

余談ですが、信之くんの顔に見覚えがある……と思って調べてみたら、2003年放送のTBSドラマ『Stand Up!!』最終回に出てきたとんでもない男を演じていました。

好きなドラマに出ている俳優さんって、少ししか出ていなくても覚えているものですね……。ちなみに『花より男子』『ROOKIES』にも出演しているそうです。

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達也の母 ふみは、達也になんとかしろと迫ります。しかし、達也には力が受け継がれていないことを、達也の父 泰二はよく分かっていました。

「響子だけの問題じゃねえ。達也、今すぐ帰って、その家をなんとかしろ。早くしないと……自分も持ってかれっぞ」

実家を出た達也に、女性事務員が電話をかけてきました。響子が店に来ていると言うのです。達也は口ごもりながら、さっさと電話を切りました。

練馬に戻った達也は、北田家を訪問します。良美によって客間に通された達也は、飾られている絵に<さえき としお>と書かれていることに気付きます。

良美の夫 洋は今、家にいないようです。良美にコーヒーを入れてもらった達也は、どうしても気になって俊雄の絵のことを尋ねます。

猫の鳴き声が聞こえてきた瞬間、良美の様子が変わりました。背中を丸めて顔をうつむけ、俊雄が自分の子だと言うのです。

その頃、実家にいる響子が笑顔になっていました。どこからか猫の鳴き声が聞こえてきます。霊感のある響子の父 泰二は、鳴き声の主を探しました。

台所の床板の割れ目から、真っ白な顔の男の子が顔を覗かせています。先祖の顔写真はすべて、髪を垂らした伽椰子の絵になっていました。

北田家では、良美が伽椰子の日記を自分のものだと語ります。そして達也の電話からは猫の鳴き声が聞こえてきて、俊雄が姿を現しました。

良美がゆっくりと近付いてきて、見えなくなっていた顔を上げます。その顔は真っ白で、目の周りにはどす黒いにじみがありました。

達也の実家では、父 泰二と母 ふみが叫び声を上げるように大きな口を開けて亡くなっていました。響子は赤ん坊くらいの大きさの人形を抱いて、体を揺らしています。

その揺れがだんだんと大きくなり、響子の顔が見えました。響子の顔も彼らと同じように、真っ白に変わっています。

そんな中、信之だけが人の形を保っていました。誰とも交流できなくなった信之は、ひとり玄関に向かいます。そして腰かけると、ぼんやりと虚空を見つめるのでした。

霊感のある父 泰二も、まさか呪いの発生地が団地の205号室ではない……どころか、その事件を起こした人物ですらないとは思わなかったでしょう。

達也も、自分たちに直接関係のある205号室のことばかりを考えていたはずです。剛雄や真奈美については考えても、その家族までは気が回らなかったのです。

考えてみると、すべて導かれていたのでしょうね。『呪怨:呪いの家』では、家に人が住み続けるためにと、不動産屋は呪いの対象外になっていました。

もし<呪いの家>を担当する不動産業者が軒並み呪いを受けて死んでいたら、誰も取り扱わなくなってしまいますもんね……。

北田家では夫 洋と担当する不動産屋 達也が亡くなったわけです。間もなく良美にも死が訪れるのでしょうか。

信之が命を奪われていないことが不可解ですね。村上家の事件でも父 崇は呪いを逃れたようですが、精神的にはかなり大きなダメージを受けたようです。

もしかしたら、伽椰子と俊雄とは、死に直結するほどの強い精神的ショックを与えられるけれども、それで精神崩壊しなかった相手の命は奪えないのかもしれません。

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神尾

神尾刑事と飯塚刑事は、急に仕事を辞めてしまった先輩 吉川を訪ねていました。しかし、玄関から顔を出した吉川の妻はそっけない態度です。

体調が優れないの一点張りで、吉川の妻は戸を閉めてしまいました。飯塚刑事は、吉川の病気はなんなのかと疑問を抱いているようです。

風鈴の音に導かれて、二人は縁側を覗き込みました。すると、二人のほうを見た吉川が、突然大きなわめき声を立てたのです。

吉川の様子に気付いた妻が、縁側にやってきました。二人の姿を見て、吉川の妻はすぐに立ち去るよう強く念押ししてきます。

「飯塚、あの子が以前、母親と住んでた所、聞いてるか? ……前に、小林っていう教師の夫婦がやられた事件あったろう。もともとあの夫婦が住んでた、同じ部屋なんだ。小林の妻はあそこで殺された。……偶然だよ。でもな、それじゃ、小林のほうが死んだ家はどうだ?」

二人は、生き残った鈴木信之を見張りながら会話しています。村上家は今や、病院にいた父親さえも姿を消してしまっていました。

北田夫婦も数週間にわたり行方不明です。不動産屋の鈴木達也をはじめ、村上家や北田家に関わった中学校や高校の教師・生徒も消えているのです。

そして、その人々を追っていた吉川元刑事までもが、あんな姿になってしまいました。鍵を握っているのは、唯一の生き残り 信之だと考えられます。

吉川元刑事は、こっそりと<いわくつきの家>に引っ越したあとの良美を撮影していました。その顔は良美ではなく、佐伯伽椰子にそっくりなのです。

神尾刑事は、すぐに<伽椰子>の写真を焼きました。その写真こそが、吉川元刑事の気を狂わせたものだと思ったためです。

吉川元刑事の妻は、天井に広がる大きな伽椰子の顔を見て、腰を抜かしていました。同じ頃、飯塚刑事を訪ねてきた者がいました。

女性警察官がやってくると、佐伯伽椰子の資料を見て、この人が訪ねてきたと言うのです。そんなはずはないと、飯塚刑事は笑いました。

すると突然、神尾刑事が悲鳴を上げて廊下に飛び出してきました。おびえた表情の神尾刑事を残し、飯塚刑事と女性警察官は部屋に入っていきます。

ひとり廊下に残された神尾刑事は、ぐったりと長椅子に体を預けました。すると、その足の間から、伽椰子の真っ白な顔が覗いてきたのです……。

神尾刑事と飯塚刑事は、そもそも信之のことをきちんと調べていないようですね……。

信之は達也と元妻 しのぶの間の子です。響子は、達也の妹です。そして響子は、小林夫妻が住んでいた団地の205号室には住んでいません。

そんなあやふやな調査しかできない部下を持っていたら、吉川元刑事が単独で捜査し始めるのも仕方のないことかな……と考えてしまいます。

そして信之は親戚に引き取られたあと、きちんと学校に通っているんですね。伽椰子や俊雄の手によって、そうするよう仕向けられているのでしょうか。

また、響子が良美の顔を見てぞっとした理由が分かりました。写真と同じように、響子には良美の顔が伽椰子に見えていたのでしょう。

吉川元刑事がおかしくなってしまった姿を見て、神尾刑事はこれ以上踏み込むことを諦めたようですね。

けれども、自分が<家>に住む人にとり憑いていることに気付いた人物を、伽椰子が放っておくわけがありません。

呪いや憑依を信じてしまう人だからこそ、神尾刑事は犠牲になってしまったのでしょう……。

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信之

降りしきる雨の中、中学校の生徒たちは掃除をしていました。しかし、直輝とトシとは遊んでばかりいます。

恵が一喝すると、直輝がふざけ始めます。いつしか直樹とトシ、恵と絵美との2対2に分かれたいがみ合いに発展しました。

女子ふたりは、きちんと掃除をしている信之を褒めます。信之はおかしいと言う男子ふたりでしたが、女子たちは陰気でも真面目な信之の味方をしました。

その信之はというと、どしゃ降りの校庭に立っている真っ白な女――伽椰子を見ています。伽椰子は信之のいる教室まで登ってきて、窓から中に入ってきました。

いつの間にか誰もいなくなっている学校の中を、信之は駆けていきます。けれども、追ってきたはずの伽椰子が前方から現れ、信之はどんどん追い詰められていきました。

いつしか信之は、校舎の角に追いやられていました。伽椰子はどんどん数を増やし、信之は囲まれてしまいます。

そうして、信之は――伽椰子と同じく、真っ白な顔になってしまったのでした。校舎にも校庭にも、数えきれないほどの伽椰子が揺れています。

沙織

北田夫妻が共に行方不明となり、いわくつきの家は空き家となりました。<入居者募集>と手書きの板がかけられています。

そこに、若い女性 いづみと沙織とが忍び込んでいました。沙織は誰かが来たことに気付き、にやりと笑います。

あわてるいづみを見て笑いつつ、沙織は清酒を見つけます。沙織はためらいなく清酒の蓋を開けて、その中身を飲みました。

沙織は、そのあまりのまずさに驚いて清酒を吐き出します。すると、どこからか伽椰子のうめき声と、猫の鳴き声とが聞こえてきました。

信之くん、逃げ切ったと思いきや、泳がされていたようですね。信之が祖父母の家で亡くなってしまうと、伽椰子の行動範囲が狭まるためでしょうか。

なぜ信之を逃がしたのか……それは、信之を介して学校に侵入することで、新たな被害者を誘い込むためだったと思われます。

家に入り込んだ沙織やいづみが、どこの誰なのかは明かされていません。けれども、清酒を飲む沙織に驚くいづみから、未成年ではないかと考えられます。

達也が亡くなっており、引き継ぐべき人は見当たらないため、この家の管理をする不動産業者は鈴木不動産ではないと思われます。

画質が荒くてよく見えませんでしたが、おそらく<高島>と書いてありました。よく担当業者も入居者も全員行方不明になっている家に関わったものです。

ところで「信之」には、若いを通り越して幼さを感じる市原隼人さんが出演していらっしゃいましたね。

掃除の時間におふざけをしている男子というキャラクターがぴったりの、可愛らしくも生意気そうな雰囲気でした。一見の価値ありですね!

※トップ画像・引用文はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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