Netflix独占配信ドラマ『アガサ・クリスティのセブンダイヤルズ』エピソード2「バトル始動」は、ロニー亡きあとも事件を追い続けある組織にたどり着く物語です。

バンドルの積極性がどんどん高まっていきます。貴族の娘というアドバンテージの活かし方もすばらしく、見応え充分でした。
Netflixドラマ『アガサ・クリスティのセブンダイヤルズ』エピソード2「バトル始動」情報
| 日本公開日 | 2026年1月15日 |
| 制作国 | イギリス |
| ジャンル | ミステリー、歴史・時代劇、犯罪、サスペンス |
| 注意書き | R-13+ 暴力 |
| 上映時間 | 53分 |
『アガサ・クリスティのセブンダイヤルズ』エピソード2「バトル始動」主なキャスト・スタッフ
キャスト
| レディー・アイリーン・“バンドル”・ブレント 故ケイタラム卿の娘 | ミア・マッケンナ=ブルース 『説得』『ゲット・イーブン〜タダで済むと思った?〜』 |
| ジミー・セシジャー バンドルの協力者 | エドワード・ブルーメル 『悪魔城ドラキュラ ーキャッスルヴァニアー:月夜のノクターン』 |
| バトル警視 ロンドン警視庁の刑事 | マーティン・フリーマン 『カーゴ』 |
| レディー・ケイタラム バンドルの母/未亡人 | ヘレナ・ボナム=カーター 『ザ・クラウン』『エノーラ・ホームズの事件簿』 |
| ビル・エヴァズレー 外務省職員 | ヒューイー・オドネル |
| シリル・マティプ博士 発明家/カメルーン出身 | ナシャ・ハテンディ |
| ジョージ・ロマックス 外務省の常任事務次官 | アレックス・マックイーン 『ウィンクス・サーガ:宿命』『あの年のクリスマス』 |
| レディ・マリア・クート オズワルド・クート卿の妻 | ドロシー・アトキンソン |
| オズワルド・クート卿 上流貴族の地位を買った成金 | マーク・ルイス・ジョーンズ 『レベッカ』『アポストル 復讐の掟』 |
スタッフ
| 原作 | アガサ・クリスティ 『七つの時計』 『チムニーズ館の秘密』 |
| 監督 | クリス・スウィーニー |
| 脚本 | クリス・チブナル |
『アガサ・クリスティのセブンダイヤルズ』エピソード2「バトル始動」あらすじ
1920年、スペイン南部ロンダ――闘牛場で男が殺されていたのと同じ頃、別の場所ではマティプ博士の姉が銃殺されていました。
殺人犯から研究結果を渡すよう迫られた博士は、一瞬の隙を突いて反撃します。そして博士は、組織の手を逃れたのでした。
インド省職員 ロニー亡きあと、バンドルの相棒となったのは公務員試験に落ちたジミーでした。ジミーは亡きジェリーの妹 ロレーンに気があり、調査に協力します。
様々に状況が変わっていく中、バンドルは尾行してきた男の正体を知ります。そして<セブンダイヤルズ>がスラム街以外の意味を持つことも知ったのでした。
ミヅチガタリ
第2話でも、冒頭で殺人が起きました。ドラマの構成として<冒頭で殺人を起こす>と決めているように思えます。
マティプ博士は、白人が起こした戦争に巻き込まれて姉以外の家族を喪いました。そして姉は、自らの研究を狙った秘密結社によって殺されます。
秘密結社の殺し屋も、偶然か必然か――白人でした。それだけのことがあっても、博士は<白人を恨む>という思考にはなりません。
博士が憎んでいるのは、戦争そのものなのです。個人が悪いのではなく、人種が悪いのでもなく……戦争という状態が悪いのだと考えています。
この作品の時代設定は、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間です。いわば、第二次世界大戦と第三次世界大戦の間である現在と同じ状況です。
古典ミステリーであるアガサ作品を今映像化した理由は、ここにあるのかもしれませんね。
戦争を知らず、生きる目的を持てず、銃をおもちゃのように扱うジミーは、現代の若者に近い存在といえるでしょう。
『アガサ・クリスティのセブンダイヤルズ』エピソード2「バトル始動」ネタバレと感想・考察
もう一つの殺人
シリル・マティプ博士
1920年――スペイン南部のロンダにて、カメルーン出身の博士シリル・マティプが実験をしていました。2階から降りてきた博士の姉が、早く出かけるよう急かしてきます。
時計台が12時を告げる中、二人は走って待ち合わせ場所に向かいました。けれども、誰の姿もありません。
二人は待ち合わせ相手を探すため、別々の方向へと歩き出しました。すると博士の姉の前にクリーム色のアンサンブルを着た女性が現れます。
女性は親切そうに声をかけると、突然銃を取り出しました。胸に銃口を当てられ、驚く間もなく博士の姉は胸を射抜かれます。
銃声を聞いて、博士は思わず姉に駆け寄りました。すると女性は博士に銃口を向け、冷静に話始めます。
「止まりなさい。お約束の相手は闘牛場よ。戻らないわ。姉と同じ目に遭いたくなければ封筒を」
人生をかけてきた研究の結果を渡すよう指示され、博士はためらいます。けれども相手の女性は、他人の命を奪うことを<楽しみ>と称する異常者です。
博士は息を吐いて、待ち合わせ相手に渡すはずだった封筒を地面に放りました。女性は銃口を博士に向けたまま、ゆっくりと封筒に近づきます。
女性が封筒を拾おうとした一瞬、銃口と目線が博士からそれました。博士はその一瞬をつき、女性を撃ち殺します。
封筒を取り戻した博士でしたが、姉の命は助けられませんでした。姉の遺体に最後のキスをしたあと、博士は二つの遺体をそのままに去っていきます。
新たな相棒
1925年――ロンドンにて、レディー・アイリーン・“バンドル”・ブレントとジミー・セシジャーは葬儀に参列していました。
バンドルに協力して、ジェリー・ウェイド死亡の謎を追っていたロニー・デヴァルーの死を弔うためです。ロニーは、わずか28歳でこの世を去りました。
「気の毒に。彼はすばらしい男で、誰よりも聡明だった。犬のように撃たれて発見されるとは」
インド省職員だったロニーに変わって、公務員試験に落ちたジミーがバンドルに協力することとなりました。
バンドルは、ジェリーもロニーも外務省に勤めていたことが気にかかります。殺害された理由は、彼らの仕事にあったのかもしれません。
バンドルはロニーの遺言<セブンダイヤルズ>をジミーに伝えます。しかし、ジミーは<セブンダイヤルズ>の意味も、遺言を託された理由も分かっていませんでした。
そこでバンドルは、亡きジェリーの妹 ロレーンについて尋ねます。ロレーンに訃報を伝えたジミーは、魅力的な女性だったと答えました。
ロレーンに気のあるジミーは、ロレーンと三人で会う約束をしようと言い出します。ジェリーが遺した手紙の謎を知りたいバンドルは、その提案に乗りました。
「さて、木立から覗いている男は誰?」
ジミーが気にしていた男は、かつてバンドルを尾行していた男でした。ロンドン警視庁に電話していた男です。バンドルは彼を追うことにしました。
バトル警視
バトル警視
バンドルは、尾行してきた男の車を追いかけます。目立つ高級車に乗っているバンドルから尾行されていることは、すぐに男に気づかれてしまいました。
しかし、バンドルは執念深く男を追い続けます。そして、ついにロンドン警視庁の中にある男――バトル警視の部屋にまでたどり着きました。
バトル警視は、ジェリーの検死審問に興味を持っています。そして、ジェリーが死んだ場所がバンドルの寝室であり、ロニーの第一発見者がバンドルであると告げました。
「レディー・アイリーン……関心があるのは事実だけだ。事実の捉えづらさをご存じでしょう」
バトル警視は、捜査のためロニーの死についての報道を止めています。それを聞いたバンドルは、バトル警視を調査に巻き込もうと考えました。
バトル警視を質問攻めにしたバンドルは、<セブンダイヤルズ>のことも尋ねます。
「厳密には、今では存在しない場所だよ。大部分が取り壊されて再開発されたが、今もまだ貧しい地域だ。なぜ聞く?」
ジェリーが遺した手紙があることを、バンドルは明かしました。それを読んだバトル警視は、<セブンダイヤルズ>と名のついた場所に近寄らないよう注意します。
「外務省やクート家に近づいてはいけない。セブンダイヤルズに関わる一切のことにも。今回の件は危険なのです。……私の助言を無視するつもりだね?」
ナイトクラブ
バンドルは、外務省職員 ビル・エヴァズレーと食事に出かけました。ロニーが、ビルに何か話しているのではないかと思ったのです。
ハンスタントン通りのバー セブンダイヤルズについて、バンドルは尋ねます。正装しなければならない店でのディナーを続けるため、ビルは仕方なく答えます。
「あまり知らない。今は誰も行かない所だ。一時期は少しブームだったが、魚のフライにも飽きるさ。客層は雑多で、アーティストやさまざまな……変な女たち。我々、外務省の連中なども少しいる。でも、廃れて誰も行かないし、君の趣味ではない。絶対に」
そんなナイトクラブに、バンドルは行ってみたいと言い張ります。ビルは何度も止めますが、あまりの強情さに折れて付き合うことにしました。
ナイトクラブ<セブンダイヤルズ>に向かったバンドルを出迎えたのは、バンドルの知り合いでした。チムニーズ館の従僕 アルフレッドです。
アルフレッドはジェリーの事件があったあと、従僕を辞めていました。その理由は、バンドルの母と給金についてもめたためです。
アルフレッドは他にいいクラブがあると助言しましたが、バンドルは中へと進んでいきました。ビルは廃れたと言っていましたが、中は人でいっぱいです。
楽しく踊るバンドルを、アルフレッドがじっとりと見つめていました。バンドルは気取られないようはしゃぎつつ、アルフレッドが店の奥に消える様を確認します。
そのドアは、別の建物に繋がっているようでした。バンドルは人の気配がない建物へと入っていき、鍵のかかったドアをヘアピンで開きます。
文字盤が描かれた丸テーブルや、目覚まし時計が並べられたマントルピース……バンドルが部屋を探っていると、何者かの靴音が近づいてきました。
秘密結社
バンドルは部屋の中に隠れられる場所を見つけ、さっと身を隠しました。ドアの隙間から覗いていると、文字盤の仮面をかぶった6名の人物が現れます。
女性が、ロニーの死はどう処理されたかを尋ねました。すると男性が、事故として処理されたと答えます。女性は満足げに、報告者を褒めました。
「マティプ博士の公式の問題に移ろう。悪しき手に渡ってはならぬ」
「ワイヴァーン屋敷で、公式に関する会合が行われる」
「では、今回成功したNo.7がワイヴァーン屋敷に出向き、確実に成功を収めるのだ。誰にも邪魔をさせてはならぬ」
短い会話を交わしたあと、仮面の人々は部屋を出ていきました。そして後日、バンドルはジミーに目撃した出来事を話します。
ジミーは、彼らは秘密結社だろうと推測しました。ビルに対して違和感を覚えたバンドルは、この話をジミーにだけ明かしたのです。
そこに亡きジェリーの妹 ロレーンがやってきました。ロイズ銀行からの電話を後回しにして、ジミーはロレーンを招き入れます。
ジェリーとロレーンは異母兄妹です。イタリア育ちのロレーンは、イギリスにやってきてたった1年で兄を喪ったのでした。
ジェリーはバンドルの話をよくしており、ロレーンは感慨深げです。ジェリーからの最後の手紙を読んだロレーンは、セブンダイヤルズはクラブのことだと言いました。
そこでジミーが口を滑らせて、秘密結社について話してしまいます。バンドルは呆れつつも、ロレーンに明かすことを決めました。
「ずっと考えているの。二人は秘密を知り、殺された可能性がある。外務省の仕事で秘密結社を知った。結社のリーダーはワイヴァーン屋敷に行く。彼が二人を殺したと思うし、また殺すかも」
閣下の悩み
レディー・ケイタラム
バンドルがワイヴァーン屋敷に向かうと知り、ロレーンも行くと言い出します。そこでジミーは、格好つけも兼ねて自分が行くと宣言しました。
ジミーは執事 スティーヴンスに命じ、ピストルを調達させます。バンドルはジミーの行動にほとほと呆れつつ、計画を進めました。
バンドルは外務省の常任事務次官 ジョージ・ロマックス閣下に電話をします。ワイヴァーン屋敷のことを聞くと、ロマックス閣下は声のトーンを下げました。
「どこでその話を? これ以上、広めないでください。国益にかかわる。集会の成功には、秘密保持が重要です。申し訳ない。すでに想像以上に不安でね」
バンドルは、母が貴族の作法を知っているため運営の役に立てると伝えます。ロマックス閣下は喜んでチムニーズ館へとやってきました。
母と遭遇したバンドルは、2年勤めた従僕 アルフレッドを解雇した件について尋ねます。しかし母は、雇用については必ず人に任せていると答えました。
「首相からワイヴァーン屋敷で会合の主催を委託された。我が国の将来の安全保障に欠かせない事業だ。カメルーンの発明家シリル・マティプ博士から、契約を勝ち取る」
ロマックス閣下は、鋼鉄に関する特許を持つマティプ博士から、強度の高い針金を作る技術を買い取りたいのです。悪用されれば、大惨事が起こるでしょう。
独身で仕事ばかりの日々を過ごしてきたロマックス閣下は、作法に明るくないことを嘆きます。そこでバンドルから作法の指南書を受け取り、上機嫌になりました。
「恐ろしい警告状が届いたが、元気づけられる。……署名はなく、<セブンダイヤルズ>とだけ。計画を進めれば、私の身が危険にさらされるとね」
博士の過去
「世界中の文明国が狙っている。主にドイツの仲間どもだ。会合が妨害される危険性があるが、続けるべきか……」
弱気になっているロマックス閣下に、バンドルは脅えるなと助言しました。バンドルの強気な態度に、ロマックス閣下も自信を取り戻します。
会話がはずみ、ロマックス閣下はバンドルを会合に招くと決めました。バンドルの母は反対しますが、二人は聞く耳を持ちません。
そして会合当日――ワイヴァーン屋敷には、オズワルド卿とその妻 マリア・クートはもちろん、議員 エヴァズレーから推薦されたジミーもいました。
また、ロマックス閣下が呼び寄せたバトル警視も来ています。狩りを行っていたゲストを呼び寄せた閣下は、マティプ博士を皆でもてなすよう頼みました。
博士が射撃に乗り気でないと知り、閣下はすぐに博士を屋敷へと案内します。バンドルとジミーは、No.7のことを気にしながら時間を過ごすのでした。
「家族はカメルーン南西部ドゥアラ出身だ。私が生まれたときはドイツの保護領だった。父は村の指導者で、私は名門家の子どもと同様ドイツで教育を受けた。フランクフルトのゲーテ大で工学を学び、ルール地方で実習も受けた。とても美しい国だ」
博士はドイツ軍として第一次世界大戦に参加し、アフリカ人同士で戦うこととなった現実を語ります。家族を全員喪い、博士は戦争反対を唱える人となりました。
現在はフランス領となってイギリスと近しくなったため、この会合が開かれたのです。皆が言葉少なになる中、バンドルは博士との会話を進めます。
「この懐中時計の外枠は、非腐食性で非磁性の金属でできている。超高熱にも耐えられるように作られている。これが最善の輸送手段だった。戦後、私は人生をかけてきた。破壊に耐えうる金属を作れば、戦争自体の存在意義が失われる」
ワイヴァーン屋敷の夜
オズワルド卿は、博士が持ってきた素材が頑丈な金属である証拠を見せるよう問います。そこで博士は、懐中時計をショットガンを撃つことを提案しました。
弾を受けた懐中時計には、傷ひとつついていませんでした。皆、すばらしい契約を行えることを確信し、それぞれの部屋へと向かいます。
バンドルはジミーと勝手についてきたビルに、博士を交代で見張ろうと言いました。けれども二人は、女性に危険なことはさせられないと言い出します。
ジミーは銃にレオポルドという愛称までつけて、とても乗り気でした。ビルは妙にテンションの高いジミーに不安を覚えつつ、協力することにします。
個室に入ったバンドルは、ドレスを脱いで動きやすい服装に着替えました。そして窓を開けると、蔦を伝って外の植木へと身を放ります。
そこで出会ったのは、見回りをしていたバトル警視でした。警視は、バンドルの行動は捜査妨害だと告げ、部屋に戻るよう指示します。
部屋に戻ったバンドルは、すぐに廊下へ出ました。博士の部屋を見張るはずだった二人の姿が、廊下にもそれぞれの部屋にもありません。
1階の部屋から、ジミーが何者かと争うような声が聞こえてきました。しかし、その部屋のドアは重く頑丈で、まったく開きません。
執事の手を借りて部屋に入ると、ジミーが開いた窓の前で倒れていました。その右腕からは血が流れています……。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。





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