Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン3-1「ばばぬき」

Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン3タイトル_新シーズン
この記事は約19分で読めます。

Netflixオリジナルドラマ『今際の国のアリス』シーズン3 エピソード1は夫婦となったアリスとウサギが再び今際の国へと踏み入れていく物語です。

ミヅチ
ミヅチ

何も思い出せないアリスと、うっかり思い出してしまったウサギ、忘れることができなかったアン……三者三様ですね。

スポンサーリンク

Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン3 エピソード1 情報

公開日2025年9月25日
制作国日本
ジャンルSF、アクション、サスペンス
注意書きR-16+
暴力、薬物、性的暴行、自殺
上映時間1時間1分

Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン3 エピソード1 主な登場人物・キャスト

有栖良平/アリス(山崎賢人)
宇佐木柚葉/ウサギ(土屋太鳳)

盤田素那斗(ばんだ・すなと)/バンダ(バンダ)
安梨鶴奈/アン(三吉彩花)
ヤバ(毎熊克哉)

松山隆二助教/リュウジ(賀来賢人)

ここから先はネタバレがあります!

スポンサーリンク

『今際の国のアリス』シーズン3 エピソード1 げぇむの詳細(ネタバレあり)

げぇむ

「ばばぬき」

難易度:不明

るうる

ババ抜き

丸テーブルに人数分のカードの束が置かれている。参加者は席をひとつ選び、必ず椅子に座ること。

参加者たちは通常通りばばぬきを行う。揃ったカードは捨てていく。

勝利条件

ジョーカーを最後まで持ち続けること。

禁止事項

ジョーカーを持つ人は、ジョーカーを引かれた時点で脱落となる。また、手札がすべてなくなった人も脱落となる。

一度座った席から立ち上がることは禁止。脱落となる。

「げぇむ」の参加者

松山隆二助教/リュウジ

氏名不明(加藤諒)
氏名不明(比佐仁)
氏名不明(齋藤里菜)
氏名不明(高橋ユキノ)
氏名不明(八田拳)
氏名不明(浦山佳樹)

スポンサーリンク

ミヅチガタリ

ネットニュースでは「賛否両論」と書かれており、私のX(旧Twitter)アカウントに流れてくる意見はほぼ<否>でした。

ドラマオリジナルのげぇむについての酷評が多かったので、むしろ期待値を上げ過ぎずに見られてよかったと思っています。

原作にない物語ということもあり、<エモさ>を楽しむためのシーズンだと思って見ていこうと思っています。

続投キャストが多く、新キャラクターとそのキャストがかなり豪華なので、その演技を楽しむという面では楽しめるのではないでしょうか。

アリスとウサギが結婚しているというだけでエモい! と感じられる人は、シーズン3も楽しく見られるのではないでしょうか。

詳細なネタバレはこの下です!

スポンサーリンク

『今際の国のアリス』シーズン3 エピソード1 ネタバレと感想・考察

松山隆二助教

現実で目を覚ましたアリス――有栖 良平は、今際の国での出来事をすべて忘れてしまっていました。

隕石落下事故によって心肺停止になったアリスは、退院後に事情聴取を受けます。そこで、意識を失っている間のことを尋ねられます。

「生死をかけたゲームをする夢」

カメラ越しに質問をする男は、執拗なまでに夢について聞いてきます。その男――松山隆二助教は<花火>と<ゲーム>というワードに強いこだわりを持っているようです。

渋谷の隕石落下事故の被災者たちは皆、同じように事情を聞かれています。そんな中、アリスは旅をした夢を見たと語りました。

アリスにとって思い出深かったのは、生死を懸けたげぇむではなく、そこで育まれたウサギたちとの絆だったのでしょうか……。

また、個人的には、げぇむのことを思い出すとアリスにとってショックが大きいために、思い出さないように脳がセーブしているのではないかとも思います。

アリスはふぁあすとすてぇじにて、現実の友人カルベとチョータを喪いました。それを思い出さないために、げぇむの記憶を封印しているのでは……。

シーズン3の始まりは、げぇむについて思い出すところから始まるのでしょうね。

松山助教はかつて天才と呼ばれていました。しかし、死後の世界の研究に打ち込むようになってから「終わった」と称される存在になっています。

松山助教の変化の原因は、5年前にあった学生が亡くなった事故だそうです。浮いた存在である松山助教は、帰路につくアリスを見つけて声をかけます。

「何か思い出しましたら、直接 僕にご連絡ください。どんなバカバカしいことでもいいので」

階下でアリスを待っていたウサギを見て、松山助教はある女学生を思い出します。そして、ウサギにも同じように声をかけました。

松山助教のいる修志館大学は、現在アリスが在籍する大学とは桁違いの広さです。仲良さげに去って行く二人の背中を、松山助教がじっと見つめていました。

松山助教は予告映像やあらすじから、今際の国でのげぇむに参加することが確定しています。

興味本位で今際の国に行ってしまったのかと思っていましたが、そうではなさそうですね。5年前の事故あるいは事件が深く根を張っていそうです。

5年前の被験体であった女学生には、脳波を計る装置がつけられていました。その実験の中で、松山助教は<現世ではない空間>を感じさせるものに触れたのでしょう。

そのとき感じ取った<現世ではない空間>と<今際の国>とが同じものかどうかは分かりません。

けれども、5年経ってやっと手に入れた糸口を手放すわけにはいきません。松山助教は必死になって、その糸を手繰り寄せているのでしょう。

スポンサーリンク

セミナー

松山助教の自室には、死後の世界や臨死体験についての本が並んでいます。そこで、松山助教は<東京隕石災害後 被災者コホート調査>を執筆していました。

坪倉恵輔、橘香奈美、鋤田真司、有栖良平、寺門久美子、丹川芙美子、萩尾拓真、村越澄子、石井沙彩、会田修斗 以上10名が今回の調査で臨死体験を語った。

松山助教が音声入力をしている最中、SNSの<臨死体験集会の情報>アカウントからダイレクトメールが届きます。

再開発が進む渋谷を、松山助教が車椅子で移動しています。呼び出された場所は、昭和の香り漂う喫茶店でした。

髪の長い女性がやってきて、臨死体験のセミナーは本物だと語ります。そこで行われているのは、あるゲームだと女性は告げました。

音声入力で人名を的確に入力するのって骨が折れそうですよね。

それはそうと、松山助教は情報を得るために怪しげなアカウントにお金を渡すところまできています。

臨死体験などの死がまつわる儀式は、なかなか危険ですよね。新興宗教やカルト集団が信者集めによく用いる手段なので、心配です。

情報をくれた女性はだいぶ暗い雰囲気ですが、最初に「おすすめはしない」と言っているので、悪い人ではなさそうです。

――とはいえ、今際の国が臨死体験でホイホイ行き来できるような場所だとも思えないので、やぱり心配ですね。変なツボとか買わされるのでは……。

招待メールが届く1週間後にむけて、松山助教は筋トレに励みます。そこに、ランダムな文字列のアドレスからメールが届きました。

R様

ご応募ありがとうございます。
厳正な審査の結果、あなたを「セミナー」へご招待いたします。

■日時
2024年10月14日(火) 23時00分

■場所
江東サイドオフィス

エレベーターを降り、矢印が書かれたパネルに沿って進んでいくと、広い空間に出ました。そこには、20~30代の男女6人が手持ち無沙汰に立っています。

金属製の丸いテーブルの上に、絵柄を伏せたトランプの束が一組ずつ置いてあります。主催者の男は、車椅子の松山助教にも椅子に座るよう強制しました。

このゲーム<ばばぬき>に勝利したものだけが<旅>に出ることができると主催者は告げます。説明が終らぬうちに、ゲームが始まりました。

松山助教は府中市に住んでいると名刺に書いてあったので、試しに府中から江東区までどれくらいかかるか調べてみました。約1時間半でした。

松山助教は手動式車椅子を使っているため、移動するのは大変そうです。しかも23時となると……公共交通はなさそうなので、タクシー移動ですかね。

<ばばぬき>というのは、いかにも<げぇむ>っぽい名称です。丸テーブルというのもいいですね。チシヤが参加した<てんびん>を彷彿とさせます。

しかしここは、あくまで現世です。今際の国ではありません。臨死体験をする権利を得るためのゲームでしかないのです。

妙なことに巻き込まれてしまっているように思えますが……松山助教が無事で済むといいですね……。

スポンサーリンク

ばばぬき

参加者それぞれが持ち札を手に取ります。ゲームが進む中、主催者は淡々とルールを説明していきました。

「ばばであるジョーカーを最後まで持ち続けた者が勝者。では、そちらの方から。

……ただし、ジョーカーを引かれた時点で、そのプレーヤーは脱落」

最初にジョーカーを持っていた若い男が、ジョーカーを引かれてしまいました。次の瞬間、若い男の体に強力な電流が走り、事切れました。

その姿を見た若い女性が椅子から立ち上がった瞬間、その女性の体にも電流が走ります。一度座った椅子から立ち上がるのもルール違反なのです。

参加者たちが震え始めました。そんな中、松山助教は足下に目をやります。テーブルの下、その中央には円柱型の装置があり、太いケーブルで椅子と繋がっていました。

今際の国では上空から放たれた赤い光に貫かれることによって、参加者や<国民>は命を落としていました。

しかし、この<ばばぬき>はそれを模倣しているだけの、単なる殺人装置を用いたゲームのようです。

とはいえ、今際の国について何も知らない人が作ったゲームとは思えません。記憶を持った被災者が行っているのか、もしくは……。

少なくとも<松山助教が知らない人物>ということは、主催者の男は被災者ではないのでしょう。

同様に、参加者たちも被災者ではないのだと思われます。興味本位で来て命を落とす羽目になるとは、ご愁傷様です……。

白い服の女性が、ジョーカーを得られないまま、すべての手札を失いました。ルール通り、女性の体に電流が走ります。

引く順番がきた松山助教は、運よくジョーカーを引きました。目の前で、ジョーカーを持っていた中年男性が感電死します。

カードが配り直され、ゲーム再開です。残る参加者は、松山助教とスーツの男のみとなりました。次に何を引かれるかで、ゲームは決します。

松山助教は、相手を惑わせるためにカードをずらしました。そして、相手が♥Aを引こうとした瞬間、その手の下にジョーカーが来るように傾けます。

スーツの男は、傾けられたからには引かれたくないのだと直感し、ジョーカーを引くことをやめました。そして、松山助教は唯一の生き残りとなります。

松山助教が脂汗にまみれてゲームを終えた瞬間、照明が明滅し始めました。そして、主催者の男の姿が――バンダへと変わりました。

「ようこそ、今際の国へ」

最後に松山助教との対決を行ったのは、加藤諒さんでした。松山助教を演じる賀来賢人さんがほとんど表情を変えないので、対比になってよかったですね!

そして、主催者の男は……バンダでした。やはり、今際の国でのげぇむについて知らない人には作ることができないシステムだと思っていました。

隕石落下のような大事故でも起こらない限り、今際の国に新たに多くの参加者が訪れる機会はないでしょう。

せっかく<国民>になったのに、バンダの考えた<げぇむ>が行われる機会がないとなっては、つまらなかったことでしょうね。

バンダは現世に参加者をスカウトしにきたということでしょうか……。勘弁してほしいものですね。

スポンサーリンク

失くした記憶

闇の中、深い森を抜けたウサギの目の前に、亡き父が立っていました。ウサギの呼びかけに振り向いた父でしたが、何も言わず崖の下へと身を投じます。

悪夢から目覚めたウサギの横には、夫であるアリスがいます。ウサギは、アリスの住む部屋に越してくることになっていました。

「今月19日、東京都江東区の雑居ビルの一室で、セミナーに参加していた男女7人が死亡しているのが見つかりました。警察は、集団自殺を図った可能性があるとみて詳しい状況を調べています」

ウサギはスポーツブランドで働いており、営業を行っています。片やアリスは、あさひの森カウンセリングセンターにて実習中です。

そこに、隕石事故によるPTSDが悪化しフラッシュバックに悩まされている患者がやってきました。それは、今際の国でアリスと共に戦ってきたアンでした。

ええと……<ばばぬき>に参加していたのは松山助教と6人の男女でした。そして、今際の国の国民であるバンダに肉体があるとは思えません。

そうなると、7人の死亡ということは……松山助教、亡くなってしまったんですか……!?

もしくは、バンダが体を借りた人物の遺体ということでしょうか。分かりません!

そして、アリスが働くカウンセリングセンターにアンがやってきました。無事に手術を乗り越えられたんですね。よかったです。

体に後遺症は残っていないようですが、その心に残るダメージは大きいようです。おそらく、げぇむの詳しい記憶が残っているのでしょうね……。

「アリス、私……あなたに会ったことがある」

アンは、淡々と臨死体験について話し始めます。アンは、アリスの中にも今際の国の記憶があるはずだと問いかけました。

営業先から戻る最中だったウサギは、あるものに目を留めます。それは、今際の国で過ごした<シーサイドパラダイス東京>でした。

中に入ったウサギは、何かを確かめるように建物内を注意深く見つめます。そんなウサギの脳裏に、今際の国で見た凄惨な景色が蘇ってきました。

一方、すっかり忘れてしまっているアリスは、アンの言葉に戸惑います。そんなアリスに対し、アンは一方的に話し続けました。

「そして見つけた。人為的に、あの世界に行く方法。ある薬物を使えば……」

松山助教がバンダのスカウト権を得るために命懸けのげぇむをした一方で、アンは今際の国に行ける薬物を見つけていました。

アンがなぜ今際の国を再訪しようと考えているのかは不明です。断片的な記憶しかないために、すべて思い出したいと思っているのでしょうか?

PTSDに悩まされているくらいですから、命懸けのげぇむをしていたことは分かっているのでしょう。

けれども、大怪我を負って今際の国でも意識を失いかけていたアンのことですし、思い出しきれない部分があるのかもしれません。

今際の国に行こうとしている松山助教もアンも理系です。分からないことに対して、強い執着心を抱いてしまうのかもしれませんね。

アリスがまったく何も思い出せない中、ウサギは<まじょがり>の記憶を取り戻していました。

おそらく、ウサギが経験したげぇむの中で最も死者数が多いものでしょう。かなりショックが大きいと思われます。

スポンサーリンク

バンダとの再会

急に今際の国の記憶を取り戻したウサギは、めまいを覚えてソファに座ります。そしてふと目を上げると、そこには松山助教の姿がありました。

帰宅したアリスは、ウサギからの電話に出ます。ウサギは泣いているようでした。呼吸が荒れているウサギは、ごめんと言い残し電話を切ります。

アリスは夜の街を走り、ウサギの部屋へと向かいました。ウサギが消えたことを警察に相談すると、警察はある映像を見せてきました。

ウサギが失踪直前に松山助教と会っていた映像です。警察に不倫ではないかと告げられたアリスは、松山助教に会うため修志館大学に向かいました。

松山助教も姿を消したと知り、アリスは松山助教の研究室に入ります。松山助教はウサギについて詳細に調べていたようでした。

今際の国での記憶を完全に失っているアリスには、ウサギの葛藤をくみ取ることができません。

ウサギはおそらく、松山助教から<今際の国>という単語を聞いたでしょう。それによって、今際の国での記憶をすべて取り戻した可能性があります。

姿を消したということは、ウサギは今際の国に向かったのでしょう。理由は分かりません。松山助教を救うためか、何かを知るためか……。

もし私自身が今際の国から生還した身であったならば、もう一度行こうとは思わないでしょう。そう思うとすれば、何かを忘れてきた場合くらいでしょうか。

ところで、松山助教は失踪しているという話が大学関係者から出ました。つまり、見つかった遺体の中に松山助教はいなかったということです。

バンダは誰かの体を乗っ取って現世でのげぇむを主催し、げぇむが終わったらその体を<処分>しているようですね……。

松山助教の残したインタビュー映像に、ウサギの苦しみが語られていました。ウサギは父が自殺する悪夢を何度も見ることに悩んでいたのです。

ウサギは父の死について、アリスには語りたくないと言っていました。そう語るウサギの姿を見て、アリスは落ち込みます。

「たとえ涙が出ても、苦しくても、父が自殺しても、そこに父がいるなら……私は悪夢の中にでも身を置きたいんです」

肩を落として帰路につくアリスの前に、ある男が現れました。その男は、アリスに対して礼を述べ始めます。

それはバンダでした。バンダは、何も思い出せていないアリスの胸ポケットに、カードを一枚入れます。そして、ウサギは<あの世界>にいると告げました。

おそらく松山助教は、今際の国をいわゆる<あの世>だと思っています。亡くなった人が行き着く最終地点です。

しかし、実際の今際の国は読んで字のごとく今際――死に際の世界です。生と死の間の世界と言っていいでしょう。

そして、すべての記憶を取り戻したわけではなく、今際の国について理解もできていないウサギにとって、松山助教の言葉は真実に聞こえたはずです。

何が言いたいかというと、ウサギも松山助教と同じく<今際の国=あの世>だと思って行ってしまったのではないか、ということです。

ウサギは、父の死を看取れなかったことを悔やんでいました。ウサギの父は山で消息を絶っているため、何が起きたのかまったく分かっていないのです。

ウサギは父と再会し、その思いを確かめるために、今際の国に行ったのではないでしょうか。

また、バンダがアリスに執着する理由が分かりました。バンダ自身は<どくぼう>のクリアにかなりの時間を要しています。

正確に言うと、国民のマツシタから今際の国について聞き出すことに時間を費やしました。そのため、あとのげぇむは他の参加者に任せることになったのです。

アリスはせかんどすてぇじにて、二人のキングと二人のクイーンに勝利しています。一方、バンダはひとりのジャックに手間をかけたわけです。

余談ですが、チシヤは別のキングをひとり倒しています。すると残っているのはキング1、クイーン2、ジャック3ですね。

つまり、バンダはどう計算しても、せかんどすてぇじ終了までの貢献度がアリスよりも低いのです。

また、すべてのげぇむが終わらないと国民になるか否かを選ぶことはできません。だからこそ、貢献度の高いアリスを好敵手として認めているのです。

スポンサーリンク

ウサギを追って

戸惑うアリスに、警察から連絡がありました。ウサギが昏睡状態で発見され、いつ心肺停止になってもおかしくない状態でした。

ウサギは一緒にいた男――松山助教から、薬物を飲まされていたそうです。警察は無理心中とみていました。そして、ウサギが妊娠初期だったと分かります。

事件性が出てきたため、アリスは事情を聞かれることになりました。都内で起きている連続集団自殺について、アリスは尋ねられます。

ウサギは松山助教と共に、修志館大学から江東サイドオフィスへと足を運んでいました。それ以上は、警察も詳しくは分からないようです。

ウサギの所持品を確認すると、そこには一枚のカードがありました。バンダがアリスに渡したものと同じ、ジョーカーのカードです。

松山助教もジョーカーを持っていたと知り、アリスは眉を寄せます。そして、事情を知っていそうなアンを訪ねました。

薬物について、松山助教はどこから情報を仕入れたのでしょうか……。もしかして、バンダ……?

そうなると、バンダはげぇむをしなくても今際の国に行ける方法があると知っていながら、わざわざげぇむを行うことで現世を乱しているんですね。

今際の国のルール、どうなってるんですか!? そんなサクッと現世と行き来していいことになってるんですか!?

ウサギは、アリスからもらったペンを持ち歩いていました。それだけでアリスには、ウサギと松山助教とが不倫関係になかったと分かります。

やはり連れ去られていたのだと思いつつも、ウサギの最後の電話は気がかりでしょう。少なくとも、無理矢理ではなく、何か事情がありそうですからね。

アンは、ジョーカーを渡してきた男についての話を聞いて顔色を変えます。アリスはウサギを目覚めさせるため、なんでもすると告げます。

「心肺停止に陥ってから、死が確定されるまでのその2分間……人は共同意識の中に入るんだと思う。私たちが経験したのは、その世界」

心配停止から2分間――しかし、現世の時間と共同意識の中にある<今際の国>での時間とは、流れ方が違うようです。

隕石落下事故で被災者たちの心肺が停止してから目覚めるまでの間、現世では1分間しか経っていませんでした。

迷うアリスのもとに、ウサギが心肺停止になったと連絡が入りました。アリスは、危険を冒して今際の国に入ることを決めます。

なるほど、今際の国とは心肺停止に陥ったものの未だ死が確定してはいない臨死状態にある人々の意識が、同じところに集まったものということですね。

心肺が動いている間の意識を端末の中にあるデータとするならば、臨死状態の意識はクラウド上のデータという感じでしょうか。

今際の国で死んでしまうと<意識=データ>そのものが消え<体=端末>に戻ることができなくなるわけですね。

アリスはゲーマーですし、この説明を感覚的に理解できたと思います。とはいえ、心から信じられたかどうかは分かりません。

それでも、ウサギを助けなければいけないという思いはあります。アリスは恐怖に打ち勝ち、再び今際の国に入ることを決めました。

スポンサーリンク

げぇむの始まり

アンは注射器を手に取り、アリスに一時的に心肺停止を起こす薬を打ちました。アリスは意識を失わないことに慌て、時計に目をやります。

時計の針が止まっていることに驚き、アリスはアンがいた場所に視線を戻します。しかし、そこには誰もいません。

アンの部屋を出ると、さっきまでいた人々が全員いなくなっていました。建物の入口に戻ったアリスは、立て看板を見つけます。

南南東15km
お進みください。
本日日没
【GAME】開催されます。

滝野川療養所を出たアリスは、外に出ても誰もいないことに戸惑います。アリスは、ウサギの名を呼びながら、ひたすら南南東へと向かいました。

バンダはジョーカーを持っていたので、これはジョーカーのげぇむということになるのでしょうか。

難易度設定が分からない上に、記号がついていないのでジャンルも分かりません。

そもそも、トランプのセットにはジョーカーが1枚のものと、2枚のものがありますよね。

2枚のものの場合、よくあるのは<フルカラーのジョーカー>と<白黒のジョーカー>に分かれているものです。

中には<赤いジョーカー>と<黒いジョーカー>とに分かれているものもありますが、今回はこれではなさそうですね。

忘れかけていましたが、冒頭にも出てきた通り、国民になることを選んだのはバンダともう一人――ヤバです。

<ふぁあすとすてぇじ>でも<せかんどすてぇじ>でも、国民が参加者になることはあっても、主催者が複数人いることはありませんでした。

そうなると、バンダが主催者のげぇむと、ヤバが主催者のげぇむとに分かれている可能性がありますね。

看板に導かれるままにアリスがやってきたのは、氷川神社でした。長い参道には提灯がともっていますが、それに似合わぬ奇妙な静けさに包まれています。

アリスが参道を進んでいくと、まるで招き入れるように神社の門が開きました。祭りの準備でにぎやかに彩られた境内には、10名以上が集まっています。

アリスが入ってきたところで、門が閉まりました。無機質なアナウンスが、定員となったことを告げます。

参加者たちは、これから何が起ろうとしているのかまったく分からないようです。皆が不安げな表情をする中、アナウンスがげぇむの開始を告げました。

「氷川神社」とアナウンスされていますが、ロケ地となったのは神戸市にある長田神社だそうです。聖地巡礼の際にはお間違え無きよう!

神戸で賀来賢人さんが目撃されていたようで、今際の国のアリスの撮影が行われた場所はかなり前から知られていたんですね。

シーズン3で描かれるげぇむはすべてドラマオリジナルということで、それが<賛否両論>の<否>に繋がっています。

1話ではバンダが現世で行った<ばばぬき>が描かれました。考えるに、運の要素が非常に強いげぇむです。

場面設定が似たげぇむとしては<てんびん>があります。数字を選ぶという単純な中に、相手の心理を読んで点数を積み重ねるという攻略法がありました。

<ばばぬき>では、自分が手札を引ける相手がジョーカーを持っていなければ、いずれ必ず負けてしまいます。

自分がジョーカーを持っている場合は、松山助教のように相手の心理を利用して勝ち抜けることもできるでしょう。

原作で描かれたげぇむは、いわゆる<運ゲー>に見えても、攻略方法を見出すことができるものが多くありました。

かなり手厳しい言われ方をしているオリジナルのげぇむがどんなものか、いっそ楽しみになってきましたね。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

ミヅチをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました