こちらにはNetflixで配信中の台湾ドラマ『華燈初上―夜を生きる女たち―』エピソード4のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
ローズ/羅雨儂(ルビー・リン/林心如)
スー・チンイ/蘇慶儀(シェリル・ヤン/楊謹華)
ジャン・ハン/江瀚(リディアン・ヴォーン/鳳小岳)
ホー・ユエン/何予恩(デレック・チャン/張軒睿)
ハナ/リー・シューホワ/李淑華(エスター・リュウ/劉品言)
アチー/チー・マンル/季满如(シエ・チョンシュアン/謝瓊煖)
アイコ/ワン・アイレン/王愛蓮(パフ・クオ/郭雪芙)
ユリ/黄百合(ニッキー・シエ/謝欣穎)
ヤヤ/林雅文(キャミー・チャン/江宜蓉)
シャオハオ/小豪(フー・ウェイジエ/胡瑋杰)
パン・ウェンチェン/潘文成(トニー・ヤン/楊祐寧)
アタ/阿達/リー・チェンタ/李建達(ジャン・グァンチェン/章廣辰)
あらすじ
山中に遺棄された身元不明の女性の遺体を確認したパン・ウェンチェン刑事とアタ刑事は「いい人だった」と故人を偲びます。
その2ヶ月前――日系ナイトクラブ「光」で麻薬取引が行われているという情報を信じ、アタ刑事は捜査を続けていました。
そこでホステスのハナが麻薬取引に関わっていると感じたアタ刑事は、ハナと親しくなって情報を掴もうとします。
しかしハナが売っているのは麻薬ではなく、注射する避妊薬でした。ハナはアタ刑事に騙されたと怒ります。
そんな中、最年長ホステスのアチーがオーナーのスーに敵意を抱く理由が分かりました。
上客である日系企業幹部の中村正男といい仲だったアチーですが、スーに寝取られてしまったことを恨んでいたのです。
しかしスーを脅していたのはアチーではなく、スーに恋する大学生ホー・ユエンに好意を寄せる最年少ホステスのアイコでした。
ローズが夫との協議離婚に手間取る中、スーはローズの元恋人ジャンと屋外でも堂々と触れ合うようになっていました。
そんな時、人気ホステスのハナと客の間でトラブルが起きます。スーがいない中、ローズはきっぱりと対応しました。
そしてローズの誕生日がやってきます。スーは高校時代から毎年贈っている刺繍をしたハンカチを今年も用意していました。
しかしローズが誕生日当日に見てしまったのは、何者かが仕込んだスーとジャンの密会写真だったのでした……。
ミヅチガタリ
人気ホステスのハナはローズママになぜだか肩入れをするなあ……と思っていたのですが、同じ部屋で服役していた仲だったんですね。
夫に罪をかぶせられて服役したローズも、DVに耐えかねて恋人を刺したハナも、男で痛い目に遭った同士です。
ローズは一足先に出所して、親友スーと一緒に「光」を開店しました。いつかハナが出所した時には……と思っていたのでしょうね。
ハナはローズとスーが高校時代からの親友だと知っているようで、ふたりを羨ましく思いながらも、その間に割って入る気はなさそうです。
親友の顔を保ち続けながらもジャンと深い仲になっているスーより、ジャンに微塵も興味がなさそうなハナの方が親友に向いているような……。
その一方で、アイコは片想い中のユエンのため、学生業とホステス業を両立させようと頑張り始めます。
アイコは今でもユエンを虜にしたままのスーが気に食わないため、スーが不幸になるよう悪意の種を少しずつまいていきます。
こういうやり方、嫌いじゃないです! アチーのように敵意をむき出しにするより、計算高さを感じていいですよね~。
でも一番計算高いのは、やっぱりスーですね。上客全員と寝ていそうなのに、そんな風には見えない清楚さがあります。
感情がすぐ顔に出てしまうのはローズママです。でもそういうところが可愛くもあるので、スーといいコンビなのかもしれませんね!
華燈初上―夜を生きる女たち― 第4話
麻薬取引
台北の山中に遺棄されていた女性の遺体を確認した中山(ジョンシャン)警察署の若手刑事アタは「いい人だった」とつぶやきます。
班長のパン・ウェンチェン刑事も複雑な表情で運ばれていく遺体を見つめていました。そして、麻薬捜査のことを思い出します。
ウェンチェン刑事たちが現在も捜査している麻薬取引の場と疑われている場所は、日系ナイトクラブ「光」でした。
事件発覚の2ヶ月前、1988年8月11日――「光」では上客の日系企業幹部の中村正男とその連れが楽しく呑んでいました。
その奥にあるトイレの個室では、アタ刑事が聞き耳を立てています。女子トイレでは、麻薬の取引をしているらしき会話が交わされています。
通風孔から向こう側を覗いたアタ刑事は、「光」のホステスふたりが取引の相談をしていることを知ります。
「光」に捜査が入ったことで、麻薬取引を持ちかけていたホステスは店に麻薬を持ってくるのはやめていました。
アタ刑事は誰が取引を行うのか知るため、女子トイレに乗り込みます。するとそこには、人気ホステスのハナがいました。
取引は明日に別の場所で行うことになったようです。アタ刑事の話を基に取引が行われる現場に刑事達が張り込みます。
しかしハナが姿を見せません。ひとりの刑事が煙草休憩で席を外した時、ハナがアタ刑事の肩を叩きました。
ご機嫌なハナ
アタ刑事は驚きつつも、捜査対象であるハナに疑われないよう、条通(ティアオトン)をパトロールしていると話します。
ふと視線を落とすと、ハナは赤いハイヒールを履いていました。「光」のママであるローズがハナに貸したものです。
自分にはおしゃれ過ぎると言いつつも、似合っていると褒められたハナは上機嫌になりました。
アタ刑事はハナに気があるふりをしながら、ハナからの信用を得ていきます。そこにローズがやってきました。
ハナをダンスに誘うアタ刑事を見て、刑事は暇なのかと嫌味を言いつつ、ローズは同席していたウェンチェン刑事に招待状を渡しました。
「光」にとってママであるローズの誕生日と、オーナーであるスー・チンイの誕生日、開店記念日は特別な日なのです。
ハナは、アタ刑事が自分に好意を持っていると考えています。ローズはハナに「彼は警官よ。本気にならないで」と釘を刺しました。
閉店後、最年長ホステスのアチーはかさんだ借金を返すためか、給料の額がおかしいとスーに文句を言いにきました。
アチーは金を受け取って上機嫌ですが、スーは怒りをにじませます。そして「Palaemon(パライモン)」と書かれた煙草の箱を机に叩きつけました。
「店に不満がある時は私に言って」「敵意を解消したい」スーからそう持ちかけられたアチーは、スーの隣の椅子に腰かけました。
アチーと中村、そしてスー
最年長ホステスのアチーは「やましいことでもあるの?」とオーナーのスーに問いかけます。
アチーがスーを嫌っているのは、オーナーとして厳しくホステスに接しているからではなかったのです。
上客の中村を狙っていたアチーは、それを知りながら中村と寝たスーが許せませんでした。
「殺してやりたい」とまで口にするアチーですが、スーが怯むことはありません。しかし、アチーも退く気はありませんでした。
「Palaemon」の煙草を見て脅えていたスーでしたが、アチーの答えは全く別の方向から返ってきました。
アチーは店のバックヤードにある自分のロッカーにいつの間にか入っていた煙草を、スーがプレゼントしたものだと思っていたのです。
従業員の好きな銘柄も知らないで……スーに的外れなご機嫌取りをされたと思って、アチーは怒っていたのでした。
スーがほっとしているとも知らず、アチーは帰宅します。そして、中村といい仲だった頃にもらった写真を手に取りました。
それは寄り添うアチーと中村の写真です。裏側には、中村からの好意が感じられるメッセージが書かれていました。
しかしそれは過去のこと――今や、中村が慕っているのは何人もの男を手玉に取るスーなのでした。
アイコの策略
帰宅した「光」のオーナーであるスーは、手巻き煙草を作りながらじっと考え込みます。
翌日、スーは好意を寄せてくれている大学生ホー・ユエンに会いに行きました。
わざわざ足を運んだスーに対してユエンは冷たい態度を取ります。しかしどんな態度を取られても、スーの気持ちは変わりません。
「あなたは私を傷付け、自分も傷付ける」大人の余裕を見せながら忠告してくるスーに、ユエンは怒りをぶつけて立ち去りました。
ユエンが教室に戻ると、そこには「光」でアイコとしてホステスをしている同級生の女子学生ワン・アイレンがいました。
アイコは、ユエンがレポートを仕上げていないことに気付いていて、ユエンの分のレポートも用意していました。
アイコは、ユエンにスーを諦めるよう諭します。そして、なぜスーが大学にまでやってきたのかを話しました。
スーが今付き合っている人気脚本家ジャン・ハンは、台湾では入手しにくい輸入煙草「Palaemon」を吸っていました。
それを知ったアイコは、わざと「Palaemon」を手に入れてスーのロッカーに入れたのです。
「許すより憎むほうが簡単よ」アイコは、スーだけが幸せになることを許せるのかとユエンに問いかけるのでした。
来ない夫と待つ彼氏
「光」のママであるローズは、ティン弁護士の事務所で夫ウー・シャオチャンが現れるのを待っていました。
離婚協議をする予定でしたが、ウーは2時間経っても現れません。ローズはウーが働く会社へと向かいました。
ウーは香港に出張していました。ウーは、ローズと息子ズーウェイに一生かけて償うという手紙を残して……。
ローズの元恋人ジャンは脚本の執筆中、人気女優シャオ・ワンローから親しげに話しかけられていました。
スキンシップの激しいワンローを見たスーは、別のテーブルに着きつつ不機嫌な顔で窓の外を眺めました。
そんなスーに気付いて、ジャンはすぐに話を切り上げます。そして時間通りに来たスーへと声をかけました。
スーは「女性芸能人と親しくするのも仕事でしょ」と、自分の仕事であるホステスも同じなのだと語ります。
ジャンは理解のある彼女として振る舞うスーを満足げに見つめます。ふたりは、人目もはばからずに恋人として接するようになっていました。
デポプロベラ
リー・シューホワという殺人未遂の前科がある女性の資料を見ていたウェンチェン刑事は、アタ刑事に資料を渡します。
シューホワとは「光」のホステスであるハナのことです。酒乱の恋人による長年の暴力へ耐え切れず、刺してしまったのです。
アタ刑事とハナが連れ立って歩いている時、ハナにホステスらしき女性が話しかけてきました。「例のアレ、持ってない?」
その会話を聞いたアタ刑事は、ハナのバッグに手を入れると、薬瓶と注射器を取り出しました。
アタ刑事に問い詰められたハナは「避妊の薬よ!」と叫んで、デートと称して捜査をしていたアタ刑事を怒鳴りつけました。
アタ刑事の同僚の女性刑事は「デポプロベラ」という注射する避妊薬があることをウェンチェン刑事に教えます。
1瓶で3ヶ月避妊できるものを、なぜハナの取引相手は5瓶も求めたのだろうと女性刑事は不思議そうです。
ハナの取引相手は、風俗店の多い万華(ワンホワ)区で働く女性でした。だからこそ必要だったのだろうと、アタ刑事は考えます。
アタ刑事は、ハナが麻薬取引をしていると疑ったことを後悔していました。そして、ハナとやり直そうと考えていました。
そんなアタ刑事のことを、ハナも悪くは思っていませんでした。しかし、ある男たちの出現でハナは危機を迎えます。
ローズとハナ
突然店にやってきた頬に傷のある男クオピアオは、ハナに「リー・シューホワだろ」と問いかけました。
クオピアオはハナのことを捜していたようです。クオピアオは「今もいい匂いだ」と言って、ハナを抱き寄せました。
ハナはクオピアオたちのシマの中で一番安い売春婦だったとクオピアオは語り、高笑いしました。
かつてハナに大金を注ぎ込んだことで、クオピアオはハナを自分のものであるかのように語りました。
騒ぎを起こしたクオピアオと部下の男は、ママであるローズによって出入禁止となりました。
しかしクオピアオはハナを諦めていないようでした。沈んだ様子のハナを放っておけず、ローズは自宅にハナを招きます。
自身の人生を嘆くハナに、悪いのはハナではなく男たちだとローズは諭します。
ハナはローズと一緒に眠ることになりました。かつて同じ刑務所の同部屋だったふたりには、特別な繋がりがあるのです。
ハナは「あなたにはスーママがいる」と、支え合う親友がいるローズのことを羨ましそうに見つめるのでした。
「光」の始まり
1984年10月5日、台北刑務所――出所するロー・ユノンに「振り返っちゃダメよ! さよならも言わないで!」と声をかける人がいました。
それは、同部屋で過ごしていたリー・シューホワでした。ユノン――ローズを迎えに来たのは、息子ズーウェイと親友スーです。
そして出所したばかりのローズが2割、スーが8割を持つと決めて日系ナイトクラブ「光」は始まったのです。
ある夜、スーは仕事の合間にケーキとプレゼントを用意していました。そのプレゼントは「神秘的で万能で優美な黒」のハンカチでした。
そこには「RS」と刺繍されていました。高校時代からずっと、スーは自身で刺繍したハンカチをローズに贈り続けているのです。
色違いの「RS」のハンカチを、ローズは17枚ほど持っています。そして今年もスーはハンカチに刺繍を施していました。
誕生日のハンカチについて知っているジャンは、ふざけてそのハンカチを自身の頭に乗せます。
ふたりがそんなやりとりをしているとは知らず、ローズは誕生日を迎えていました。ホステス全員にローズから赤いハイヒールが贈られます。
ハナとクオピアオが揉めた夜、スーは出勤していませんでした。そのことについてホステスたちは文句を並べます。
そこに会計係のヤヤがやってきました。ヤヤは上客の中村とホステス達の写真を持ってきたのです。
写真を確認していた「光」のママであるローズは、途中から別の写真が入っていることに気付きます。
暗視カメラで撮られたであろう白黒の写真は全て、親友スーと脚本家の元彼ジャンとの深い関係を写したものでした……。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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