Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン3-5「ミライすごろく」

Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン3タイトル_新シーズン
この記事は約21分で読めます。

Netflixオリジナルドラマ『今際の国のアリス』シーズン3 エピソード5はアリスとウサギが再会してげぇむ<ミライすごろく>に参加する物語です。

ミヅチ
ミヅチ

爆発する首輪といわれると、デスゲーム好きが絶対に思い浮かべてしまう作品がありますよね……。

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Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン3 エピソード5 情報

公開日2025年9月25日
制作国日本
ジャンルSF、アクション、サスペンス
注意書きR-16+
暴力、薬物、性的暴行、自殺
上映時間1時間17分

Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン3 エピソード5 主な登場人物・キャスト

有栖良平/アリス(山崎賢人)
有栖(旧姓:宇佐木)柚葉/ウサギ(土屋太鳳)

盤田素那斗(ばんだ・すなと)/バンダ(磯村勇斗)

テツ(大倉孝二)
サチコ(須藤理彩)
レイ(玉城ティナ)
ノブ(醍醐虎汰朗)
イツキ(岩永丞威)
ユナ(池田朱那)

松山隆二助教/リュウジ(賀来賢人)

ここから先はネタバレがあります!

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『今際の国のアリス』シーズン3 エピソード5 げぇむの詳細(ネタバレあり)

げぇむ

「ミライすごろく」

難易度:不明

るうる

勝利条件

縦5部屋、横5部屋の計25部屋がある。

台の上でサイコロを振り、出た数字の人数だけが次の部屋に進むことができる

15ターン以内に出口のある部屋を目指す。

サイコロを振り、どの部屋に進むかを選択する時間は3分以内

Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン3ミライすごろく5話
最初の部屋がC3、ライトグレーが通った部屋、グレーがマイナスポイントの部屋
サイコロ

サイコロの合計数からあぶれた人数は、その部屋から動くことができない

ドアはロックされ、残った人は強制STAYとなる。

強制STAYの解除には、腕輪の無線機能を使う。

動けるぷれいやぁ二人が、ロックされた部屋を挟む位置に移動すればロック解除となる。

ポイント

参加者9人には各15ポイントが振り分けられている。

ドアを通るためには、誰かの1ポイントを消費する必要がある。

元来た部屋に戻るには、1ターン現在の部屋に留まり、次のターンを待たなければならない。

STAYを選択した場合、強制STAYになった場合は、ターンごとに1ポイント消費する。

げぇむおおばぁ

ポイントが0になったらげぇむおおばぁ。首輪が爆発する。

未来の選択

サイコロの色は黄色、青、赤、緑があり、ドアの色とリンクしている。

ぷれいやぁが進むことのできる壁には、ぷれいやぁの未来の映像が投影される。

その中から選んだ未来は、出口に到着したあと、本当に起こる

サイコロの目の人数に従い、自分の未来を選択しながら出口を目指す。

げぇむ中に判明すること

強制的にポイントがマイナスされる部屋がある。

強制STAYになっている間、赤い扉よりもひどい未来を見せられる。

「げぇむ」の参加者

有栖良平/アリス
サチコ
レイ
ノブ

宇佐木柚葉/ウサギ
松山隆二助教/リュウジ
ユナ

テツ
イツキ

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ミヅチガタリ

アリスチームとウサギチームが合流し、ウサギのお腹の中にいる子どもを含めて10人で最後のげぇむ<ミライすごろく>を行うことになりました。

リアルな自分の姿が映し出され、幸福な姿や不幸な姿を見せられて、皆が冷静な判断力を失っていきます。

自分で未来を選ぶことができると言われたら、よりよいものを選びたいと思ってしまうのは当然のことでしょう。

しかし、げぇむをくりあできなければ、望んだ未来は手に入りません。選ぶことすらできなくなるのです。

そんな悩む人々の中に、彼らとはまったく違う破滅的な願いを抱えるリュウジがいます。

アリスの計画を狂わせようとするリュウジと、欲望に負けてしまう者と、動かしようのない強い感情を抱える者と……。

個人的には、あまり公式では大きく扱われていないイツキのキャラクターがよかったなあと思います。

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『今際の国のアリス』シーズン3 エピソード5 ネタバレと感想・考察

望んでいた姿

有栖良平――アリスとレイ、サチコ、テツ、ノブの5人は、見慣れた渋谷の人混みを目にして、驚きを隠せません。

しかし、それはアリスたちを囲んだ巨大なモニターに映し出された映像でした。その映像の中に、5人それぞれの姿が映し出されます。

皆、導かれるように映像の中の<もうひとりの自分>を追いかけました。アリスが<映像の中のアリス>を追っていくと、人ひとりが通れる隙間がありました。

その向こうにも、映像の壁が続いています。皆もアリスに続き、次の部屋へと入っていきました。すると、後戻りできないよう、隙間を自動ドアが塞ぎます。

レイいわく、モニターに映し出されているのは合成映像とのことです。あまりにリアルな様子に、レイの言葉を信じられない者もいました。

リアルな渋谷――それは現実の渋谷ではなく、合成された渋谷のようです。けれども、その姿には<合成っぽさ>がありません。

まるで自分のいつかの行動が録画され、再生されているかのごとくリアルなのです。

「このげぇむを作った人は底意地が悪い」と感じることが、特にシーズン3はよくあります。<かんけり>はまさにそうですね。

中でも一番「自分が放り込まれたら嫌だなあ」と感じるのは、まだ名も分からないこのげぇむですね……。

もう戻れないかもしれない<現実>にほど近い映像を見せられるというのは、今際の国で戦い続けてきた人にとって拷問に近いものだと思います。

映像の中のアリスは、買物袋をさげて妻ウサギの待つ家に帰宅しました。出迎えられたアリスが玄関ドアを閉めると、そのドアが自動ドアとなり、また別の部屋へと続きます。

隣の部屋に入ると、生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこしてあやすアリスがいました。そのアリスに、ウサギがそっと手を伸ばしています。

しかし、そのウサギは――映像の中のウサギではありませんでした。再会した二人は、引き寄せられるように近付き、抱き合います。

アリスについてきた四人は、やっと妻と再会したアリスを見て微笑みます。その部屋に松山隆二助教――リュウジと、イツキとユナの兄妹が合流しました。

松山助教を見たアリスは、怒りを爆発させて殴りかかりました。その場にいた皆がアリスを止めにかかります。

アリスにとって、当たり前にやってくるはずだった未来がそこにはありました。

けれども、ウサギにとっては、どうなのでしょう。理想的な未来ではあるでしょうが、それを<当然のもの>として考えていたのでしょうか。

亡き父の悪夢に悩まされ続け、それをアリスに相談することもできず、過去にとらわれる自分を受け入れることができない……。

そんな問題を抱えたまま、幸福な妻、幸福な母になれるとは思えません。そう思っていたからこそ、ウサギは今際の国にやってきたのでしょう。

今際の国での記憶を失ったアリスは、死と遠い人になっていました。ウサギの心に寄り添えるのは、あの瞬間において、アリスではなかったのです。

それをアリスも分かっているからこそ、怒りを抑えきれなかったのかもしれませんね。親しさを理由に命を危険にさらすなんて、と……。

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アリスとリュウジ

「彼はここまで一緒に戦ってきた。彼がいたからこそ、私はここまで来れたの。命を救われた。だから、アリスに会えた」

憤るアリスを静めるために、ウサギは言葉を尽くします。反論しようとするアリスですが、ウサギの必死な訴えに勢いをなくしていきました。

そのとき、無機質なアナウンスが響きました。誰もが、げぇむ開始を告げるモニターに目をやります。

『エントリーを締め切ります。エントリー数、10名。』

アリスチームはアリス、テツ、サチコ、レイ、ノブの5人……そしてウサギチームはウサギ、リュウジ、イツキ、ユナの4人です。もう一人は――ウサギの胎児でした。

ウサギが亡くなれば、妊娠初期であるウサギの胎内にいる子どもも亡くなります。しかし、今まで胎児はエントリー数に入れられていませんでした。

わざわざ今回だけ子どももエントリー数に入れてきたのは、ウサギが妊娠していると知っているアリスが同じげぇむに参加するためでしょうか……。

さすがに妊婦を今際の国に連れてきたとは思っていなかったのか、リュウジの表情がこわばっていましたね。

ウサギも自身が妊娠しているとは知らなかったため、驚いていました。思い出してみると、妊婦がやるような行動ではないことばかりです。

ウサギとしては、トラウマを解消するために子どもの命を脅かしたわけですから、罪悪感もひとしおでしょう。

ウサギを殺さないと願いが叶えてもらえないリュウジにとっては、犠牲にする命がもう一つ増えたことになりますね。

『げぇむを開始します。腕輪と首輪を装着してください。げぇむ<ミライすごろく>』

部屋の中心にある小さな丸テーブルには、10人分の腕輪と、9人分の首輪がありました。ウサギは腕輪を二つ取ります。

サイコロと映像とを使ったすごろくを15ターン行うこととなり、お互いのチームが自己紹介をしました。

テツが振ったサイコロによって、D3に進む赤いドアが5人、C4に進む緑のドアが4人、B3に進む黄色いドアが1人、C2に進む青いドアが7人と決まりました。

そして、それぞれのドアの横に映像が映し出されます。選んだドアの方向にある未来は、出口を出たあとに本当に起こると説明されています。

首輪が爆発するデスゲームと言えば、皆さんご存じ日本のデスゲーム作品の金字塔『バトル・ロワイアル』ですね。

『バトル~』でも会場はエリアに分けられていました。こちらは、時間ごとに禁止エリアが出来るために一か所に留まることを避けられる合理的なシステムでした。

「最後の一人になるまで殺し合う」という最終目標と、「ゴールを探す」という最終目標とではまったく異なるので、システムが似ていても問題はありませんが……。

協力が必要になるシステムは、アリスもウサギも得意とするところです。何度も手を取り合ってきた仲間たちと共に行うならば、難しいことではないでしょう。

最大の問題は、ウサギを殺すよう指示されたリュウジでしょう。また、ゴール付近には「選びたくない未来」が投影される可能性が高いと思われます。

もし、アリスの前に「アリスが今際の国に残る」という未来が投影され、それと引き換えに他のぷれいやぁを救えるとしたら……。

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扉の先へ

それぞれのドアの周りの映像は、幸福なものもあれば、不幸なものもあります。その内容も、それぞれを悩ませるものでした。

リュウジは、論文が冷たく放り出された過去を思い出します。その先には、研究をやめるよう勧められる未来があるのでしょうか……。

青の扉の周りには、幸福な未来が映し出されていました。一方、ノブはささやかながら望む立場を手に入れられる黄色の扉を選びたいようです。

ポイントは減る一方のため、大人数で進んでポイントを温存する必要があります。そのため、7人進める青の扉と、5人進める赤の扉とを選ぼうとアリスは提案しました。

「イツキさん、ユナさん。レイとD3の部屋に進んでくれますか?」

アリスとレイとは、同程度の頭脳を持っていると考えられます。そのため、よりよい選択をするために、分かれることにしたのでしょう。

また、9人をほぼ半数で分けるのではなく、ウサギを含む6人(実質7人)と3人とに分けました。それも、レイにイツキとユナの兄妹を託す形です。

イツキは冷静に判断を下せる能力があり、ユナはそれに従います。レイはイツキのみを納得させられればいいわけです。

反論してきそうなリュウジをアリスが抱えたのは、多数決で抑え込むためでしょうか……。監視のためでもありそうですが……。

ウサギは一人で二人分の人数を消費するため、今後ネックになってきそうですね。

アリスは、東方向のD3と北方向のC2とに進むことで、次のターンではD2で合流できるという算段を立てました。イツキはアリスの意見に従います。

「随分とこの男を信用するんだな」
「嫌なら違う扉、進んでもいいんだよ」

アリスに対する不信感を表すリュウジに、レイがすかさず釘を刺します。アリスとレイとが腕輪をかざし、ウサギを含む6人と3人に別れました。

『C2はマイナス1ポイントの部屋になります。どなたのポイントを消費するか選択してください』

ウサギがポイントを使い、次のターンに移ります。元の部屋の分を除いた3個のサイコロが出てきました。再び、テツがサイコロを振ります。

D2に進む赤い扉が3人、B2に進む黄色い扉が1人、C1に進む青い扉が5人となりました。D2で全員が合流することは不可能となります。

サイコロの色は4種類あります。青には、皆が望むような幸福な未来が描かれているようです。

ノブにとって理想的だったのは、黄色に投影されたささやかな幸せのある生活でした。

赤に投影されていたのは、妹ユナに同級生の男子を紹介されるイツキの姿です。これは幸せとは言い難いシチュエーションですね。

信号の色のように、赤は進みたくない未来、黄色は有り得なくもない少し背伸びした未来、青は人生が一変するほどの幸福をつかむ未来なのかもしれません。

緑の扉はまだきちんと描かれていないので分かりません。しかし、信号のように<青と同じ>というわけではないでしょう。

現時点で分かっているのは、色によって幸福度が違うことと、最も幸福な映像が投影された青い扉の先でポイントが減らされたことです。

青い扉の先には幸福を得るための代償が用意されているのかもしれませんね。

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リーダー

不幸な姿が映し出されている赤い扉に進みたくないと、テツやサチコがつぶやきます。しかしアリスはレイたちと合流するため、D2への赤い扉を選びました。

テツたちはC1に進む青い扉を進むこととなります。ウサギはアリスと共に進むと決めました。一方、レイたちのいるD3では、全てのサイコロが2を出します。

D4に進む緑の扉、E3に進む赤の扉、D2に進む青の扉が現れます。3が出なかったため、レイが単独でD2へ、イツキとユナはE3へと進むことになりました。

D2でアリス、ウサギ、レイが合流します。2方向から進んできたため、別の2方向のみが選択肢となりました。

D1へ進む青の扉が2人、E2へ進む赤の扉が一人となります。ウサギは胎児と合算で二人分になるため、誰かがD2に残ることとなりました。

ウサギが二人分だからネックになる……まさにこういった状況です。移動は二人分なのに、ポイントは一人分の15ポイントなのも痛いところです。

気になるのは、アリスとウサギとの未来が描かれている赤い扉には、明確な不幸が描かれているように思えないところです。

リュウジを含めた他の参加者たちには、絶対に選びたくないと思うような未来が投影されているのにも関わらず……です。

バンダはこのげぇむにて、アリスとウサギに永遠の別れを与えようと考えていました。

二人に幸せな未来しか見せないのは、期待したぶん、より大きなショックを受けさせるためでしょうか……。

強制STAYになることを選んだのはレイでした。カズヤと同じく<ぞんびがり>で生き残らせてくれたお礼をするためだと、レイは語ります。

ウサギをD1に進ませ、C1にいるサチコたちと合流させようとアリスは考えました。けれども、C1からD1に4人向かえるのは赤い扉なのです。

続いて、アリスはE3にいるイツキとユナに連絡を取ります。そのままSTAYし、次のターンでD3に進んで、D2にいるレイの強制STAYを解除したいと告げます。

リュウジは、サチコたちを説得し始めます。赤い扉を進むことをためらうサチコたちに、バラバラになってゴールを探すほうが得策だと語りました。

「中央のスタートの部屋から最も遠い角部屋がゴール……つまり出口である可能性が高い」

一理ある……と考えてしまうのも分かります。赤い扉に進みたくないという、そもそものためらいがあるからです。

しかし、よく考えると不利な考え方なのです。まず、中央から角部屋に進むには、最低でも4ポイントが必要です。

それをバラバラに確認して、もし本当に角部屋がゴールだったとしましょう。確認した結果、今いる角部屋の対角の角部屋がゴールだった場合……。

最低でも中央から角部屋への4ポイントと、対角の角部屋への8ポイントが必要になるのです。誰とも合流しない場合、すべて自分のポイントとなります。

おまけに、中にはポイントをマイナスする部屋があります。誰かと合流した場合には、最短ルートを選べなくなることも考えられます。

一人につき15ポイントというのは、かなりギリギリの値だと考えられるのです。

ゴールが分かったとして、そのときゴールにたどり着くまでのポイントが残っているのだろうか――それが最大の問題です。

そもそも、リュウジはこのげぇむをくりあする気持ちがあるのでしょうか。おそらく、ないのだと思います。

リュウジは、バンダの命である<ウサギの始末>を遂行するために、ひとりでウサギと合流する理由をつけているのです。

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それぞれの意思

「じゃあ、二手に分かれて角部屋を目指しましょ。でも、アリスの言うことも無視したくないから、間を取って、あなたと私でこっちに行きましょ。私はウサギさんと合流して、あなたはそのまま角部屋を目指すっていうのはどう?」

サチコの提案により、リュウジとサチコはD1に、テツとノブはB1に進むこととなります。その頃、STAYを選択したイツキとユナはE3にいました。

青い扉にはユナと彼氏が別れる未来が、緑の扉にはユナと彼氏が結婚する未来が映し出されています。

イツキは、かつての家族旅行のことを思い出していました。両親と共に四人家族で旅行している最中、イツキが運転していた乗用車はトラックと正面衝突したのです。

両親は助からず、イツキとユナの兄妹二人だけが遺されたのです。ユナの家族を求める想いを理解したイツキは、E4へと続く緑の扉へと進みました。

特に優れた能力を持つとは思えないサチコが今際の国を生きて出られた理由は、こうした<悪意を持った人物>をさりげなく邪魔してきたからかもしれませんね。

一見すると、サチコの行動はどっちつかずで中途半端です。しかし、これは妥協点を見出すのがうまいとも言えます。

リュウジの意見を受け入れつつ、赤い扉に進みたくないテツやノブを解放し、自らはアリスが立てた当初の予定を守る……。

相手の表情や動作からも感情を読み取り、どうしたいと思っているかをくみ取る力が優れているのでしょう。

イツキにも、ユナに対してのみその力があったようです。自分のせいで両親を喪わせてしまったという、罪の意識も背中を押したかもしれません。

妹のユナに、ユナが望むような未来を歩ませてやりたい……そんな気持ちがあったのだと思われます。

そして青と緑との差が分かりました。青にはイツキにとっての幸福な未来が、緑にはユナにとっての幸福な未来が投影されています。

青と緑は、入る人数が二人のときにのみ有効に働く扉なのでしょう……。

レイがいるD2の強制STAYが解除されました。D3にアリスが入ったためです。合流するはずだったイツキとユナは、D5にいました。

D5およびB3はマイナス4ポイントの部屋です。イツキは残り4ポイント、テツは残り8ポイントとなりました。

A1に進んだノブは、ひざを抱えてひとりしゃがみこんでいます。テツは、かつての恋人ユキコが映る未来を見て、薬物を絶とうと考えます。

しかし、黄色の扉には薬物を続けても幸福になれる未来が映し出されていました。幻覚にいざなわれるままに、テツはA3へと進みます。

A3はマイナス8ポイントの部屋でした。扉を通る際に1ポイント減ったテツの手持ちポイントは残り7――げぇむおおばぁです。

自宅から薬物が発見され逮捕される未来――ユキコの信頼を裏切り別れる未来――牢の中で孤独に過ごす未来――それらを見ながら、テツは死んでいきました。

マイナス8ポイントの部屋はさすがにどうかと思います。マイナス4くらいはあるだろうなと思っていましたが……。

黄色は<努力せずとも得られる歪んだ幸せ>を映し出していたのでしょうか。薬物を絶ち努力の果てに得る幸福には、それなりの苦労が必要です。

そういった苦労や努力をせずに幸福になりたい――そんな願望の先にあったのは、死を宣告するマイナスポイントでした。

イツキも残り4ポイントとなったため、くりあは難しいと思われます。おそらく、イツキが生き残ることはないでしょう。

一方で気になるのは、テツと分かれたノブのことです。サイコロにゼロはなかったと思うのですが、ノブはなぜA1に留まっているのでしょうか……。

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幸福の扉

A1にいるノブは、自殺未遂ののちに引きこもっていた頃を思い出していました。大学の学生たちから強制的に酒を飲まされたあとのことを……。

ノブの母は、何も語ろうとしないノブに味方だと言い続けました。それを思い出し、ノブは立ち上がります。

サイコロを振ると、B1に進む赤い扉に教師として自己紹介するノブの姿が映し出されました。テツと合流しようと、ノブは赤い扉に進みます。

B1はマイナス1の部屋のため、ノブの手持ちポイントは4となります。第7ターンとなり、C5にいるイツキはサイコロで青1と黄色1を出しました。

D3にはアリスとレイがいます。未確認のA5とE5、そのどちらかが出口と踏んだアリスは、皆の居場所を再確認しようと考えました。

ノブは飲み会で大学の先輩か何かに囲まれ、一升瓶からお酒を飲まされていました。

そしてそのあと、おそらくですが、気分が悪くなってえづいているところに頭から水をかけられています。

新しく友人を作ろうと張り切った末に、いじっても、いじめてもいいヤツとして認定されてしまったということでしょう。

何も理由を教えないままに自殺を図り、引きこもりとなった息子に対して優しく接する母――その母が寝たきりになる未来が、映し出されていたのです。

ノブにとっての希望が母――家族であるように、イツキとユナの兄妹にとっても家族が希望です。

その希望を打ち砕く<1>と<1>……主体性のないユナは、どうするのでしょうか。

D2にいるリュウジは、D3に進む緑の扉に、今際の国でウサギを撃ち殺した直後に自害をする未来を見ます。ウサギと共に死の世界にゆくのがリュウジの願いでした。

一方、イツキとユナはB4で合流することを約束し、B5とC4とに分かれて進みます。イツキの手持ちポイントは3となりました。

B1にいるノブにウサギとサチコが合流します。そして、最初の部屋であるC3に戻ったアリスとレイは、ユナのいるC4へと入りました。

C4でサイコロを振ったユナは、B4に進む黄色のサイコロでゼロを出します。そんな中、イツキが入ったB4はマイナス2ポイントの部屋でした。

手持ちポイントが2だったイツキは、げぇむおおばぁとなります。最期に映し出されたのは、荘厳な教会で結婚式を挙げるユナの姿でした。

イツキは、無線でユナに別れを告げます。しかし、その表情は映像の中のユナと同じく、幸せに満ちているのでした。

ユナが独りになってしまいました……。イツキの手持ちポイントが少ないために、STAYを選択できなかったことが痛いですね。

あと……ずっと思っていたのですが、最も共有すべき情報は<マイナスの部屋の場所>だと思います。

テツにはそんな余裕がなかったので仕方ないでしょうが、A3はマイナス8ポイントの部屋です。絶対に共有すべき情報です。

最期に見た映像は、テツとイツキとで大きな差がありました。けれども、イツキの感情が今と違うものであれば、この映像に対する感じ方は違ったはずです。

ユナに幸せな未来を歩ませることこそが自分の幸福である……そう考えられたからこそ、イツキは最期の映像を<幸福>ととらえられたのでしょう。

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テツの居場所

イツキとユナとが角部屋のE5を通ったと考えたアリスは、A5が出口と仮定します。B3にいるウサギたちと合流するためには、B4を通る必要がありました。

けれども、イツキが倒れているB4にユナを連れて行くのははばかられます。そのため、レイにユナを託し、C5からB5へと移動するよう頼みました。

しかし、B4の扉が開いた瞬間、ユナがイツキの遺体に飛びついてきます。レイは連れ戻そうとしますが、時間制限のためにC4に残されSTAYとなりました。

アリスは6ポイント、ユナは11ポイントでしたが、アリスは迷わず自分のポイントを差し出します。B3のマイナス4ポイントは、11ポイントを持つサチコが請け負いました。

B3でウサギが振ったサイコロは、緑が一人、赤が一人、黄色が二人です。B4に進めるのは一人のみで、強制STAYが一人出ることになりました。

応答のないテツの行方を考えると、A3と考えるのが妥当です。序盤にテツが亡くなったと考えれば、A3には大きなマイナスポイントがあるはずです。

今、ウサギ、リュウジ、サチコ、ノブはB3にいます。やってきた北側(青)がB2、西側(黄色)がA3、東側(赤)が最初の部屋のC3、南側(緑)がB4です。

テツはC3から北のC2へ、さらに北のC1へ進みました。そしてノブと二人で西のB1へと進んでいます。

おそらくテツはB1の南にあるB2を経て、さらに南のB3へと進んでいます。A1には、ノブひとりで進んだものと思われます。サイコロの妙でしょう。

ウサギたちは、テツのたどった道をそのままなぞってB3まで進んできました。そして、進行方向である南のB4にはアリスたちがいます。

東のC3は最初にいた中央の部屋のため、角部屋を探す際には通りません。そうなると、西のA3に進み、そこで息絶えたと考えるのが妥当なのです。

ちなみに、テツの通ったルートにはC2、B1、B3、A3と4ヶ所のマイナス部屋がありました。テツの運の悪さを表しているかのようですね。

B3にいるうちの二人もしくはウサギが大きなマイナスのあるA3へ、一人はゴールから遠ざかるC3へ、一人はマイナス2ポイントのB4へ進まなければなりません。

そしてもう一人は、強制STAYとなるのです。ゴールと思しきA5を前に、またしてもバラバラになり、それぞれが危険を冒さなければならないのです。

一方、レイはC5でSTAYとなっており、C4で兄イツキの遺体にすがりつくユナは説得に応じそうにありません。

悩むアリスの前に映し出された未来の映像は、出口のある部屋でした。しかし、その前には頭から血を流すウサギが横たわっています。

何者かに頭を撃ち抜かれて亡くなったウサギを前にして、アリスはその場から離れられなくなっていました。

そんなアリスの頭を、空から降りてきた赤い光が貫きます。出口を目の前にして、アリスは今際の国で命を落とすのです……。

ここは今際の国なので、サイコロも主催者の意図通りに動かすことができるのかもしれません。

大人数で動くほうが有利なげぇむだと分かっているわけですから、出すサイコロを変えるくらいはしますよね。

ゼロがあるサイコロを出したのも、後半に入ってからのことでしょう。いいですね、とても性格が悪いですね。

選んだ映像も、時と場合に合わせて変えているのでしょう。アリスが誰かの遺体を確認したあとに、リアリティを感じられる状態で、ウサギの死を見せたのです。

一般的に考えられる幸福なやりとりをするウサギとリュウジの映像と、無理心中をする映像とを並べるのも、リュウジを追い込む策なのでしょうね……。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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