Netflixドラマ『正港署』エピソード5ネタバレ感想

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Netflix独占配信の台湾ドラマ『正港署』エピソード5は、成語殺人鬼シュイユエンとシュイユエンが期待をかけた一番弟子ホアン・シエンを中心に進む物語です。

ミヅチ
ミヅチ

ホアン・シエンが真犯人ではないだろうか? と考えていた私の考えが半分は正解で、もう半分は完全に見誤っていたことが分かる回でした!

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Netflixドラマ『正港署』エピソード5情報

日本公開日2024年8月22日
制作国台湾
ジャンルミステリー、コメディ、殺人
注意書きR-16+
暴力、自殺
上映時間43分

『正港署』エピソード5主なキャスト・スタッフ

キャスト

ウー・ミンハン 吳明翰
ENTJ 正港署に復帰した刑事
許光漢
『ひとつの太陽』『罪夢者』
リン・ズーチン 林子晴
ESTJ 正港署の新キャップ
王淨
『瀑布』『子供はあなたの所有物じゃない』
チャン・ヨンカン 張永康
ENFP 正港署の新署長
馬念先
『悲しみより、もっと悲しい物語 The Series』
キッド
ISTJ 正港署の新入り刑事
黃奇斌
リー・シューフェン 李淑芬
INTP 正港署の新入り刑事
Lulu 黃路梓茵
『君が最後の初恋』『此の時、この瞬間に』
監察医
INFP 吃音のある医者
林鶴軒
『恐怖の劇場』
シャオパン 小胖
ISFJ 正港署の刑事
陳彥佐 小花
シュー・シュイユエン 水源
成語殺人鬼
邰智源
シエ・ジョンダー 謝正逹
デリバリーの配達員
謝坤逹
リン・バイション 林白生
茂木由美のマネージャー
林柏昇 KID
茂木由美(もぎ・ゆみ)
地下アイドル
阿部マリア
シャオイン 黃小茵
デリバリーの配達員
溫妮
リウ・ムーティン 劉睦婷
名門校に通う女子高生
泱泱 LYNN
ホアン・シエン 黃仙
有名な国語の塾講師
黃宣

スタッフ

監督程偉豪
殷振豪
脚本程偉豪
殷振豪
周汶儒

『正港署』エピソード5あらすじ

後に成語殺人鬼となるシュー・シュイユエンが講師として人気を失っていた頃、貧しい男子生徒ホアン・シエンは助手として働いていました。

シュイユエンは、少しでも多く学ぼうとするホアン・シエンの姿勢が気に入ります。そして、ホアン・シエンに無料で講義をすることにしました。

ホアン・シエンはシュイユエンが殺人鬼として逮捕されたあとも、恩師への憧れを保ち続けていました。そして、現在――ホアン・シエンは国語講師となったのです。

一番弟子であったホアン・シエンと、かつての恩師シュイユエンを直接会わせて話をさせる――破天荒な刑事ウー・ミンハンの思いつきが新たな混乱を生み出します。

ここから先はネタバレがあります!

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『正港署』エピソード5ネタバレと感想・考察

シュイユエンとホアン・シエン

「水源國文」“シュイユエンの国語”講座を終えた生徒たちが、塾の一室から出てきます。そこにひとり残ったメガネの男子が、教壇に一冊の本を置きました。

それは、シュイユエンの著書「成語大辞典」でした。シュイユエンの助手をしていたホアン・シエンが、成語大辞典を貸してもらっていたのです。

そこに、いつも不真面目な態度で講義に臨むカップルが現れました。わずかな金で成語大辞典を借りようとするホアン・シエンに、高圧的に迫ってきます。

カップルの女子は800元で成語大辞典を売ると言い出します。ホアン・シエンは、100元を渡すから少しだけ見せてほしいと頼みました。

500元なら見せると言われたものの、言われた通りに支払ってもホアン・シエンは見開きページを一瞬しか見ることができませんでした。

おそらく、成語殺人鬼シュイユエンに殺された二人の生徒はこのカップルなんでしょうね……。

優秀で勤勉な生徒に嫌がらせをする不真面目な生徒となれば、当の生徒ホアン・シエンだけでなく、彼をかわいがるシュイユエンからも憎まれて当然でしょう。

しかし面白いのは、シュイユエンの動機にホアン・シエンに対するいじめは含まれていないであろうことです。

間違った生き方をしていたカップルによりよい生き方を説いた、しかし彼らは何も改善しようとしなかった、だから殺した――それがシュイユエンの主張です。

そこに現れたシュイユエンは「孟子」の滕文公下からの引用でカップルをいさめます。富と権力を持ったときは自らを律し、貧しいときには強い意志を持てと……。

学びたいという強い意志を持つ貧しい少年に、シュイユエンは無料で教えを説くことにしました。それは、3ヶ月後――シュイユエンが逮捕されたあとも続いたのです。

ホアン・シエンは気づいていました。2人目の被害者の少女は、自分のももの肉を切り取られ、火で焼いたあと口に入れられています。

それは「人口に膾炙す」の「膾」“なます”のにくづきを火へんに書き間違えたからだろう……まさにそれは、シュイユエンの考え通りでした。

シュイユエンにとってのホアン・シエンは孔子にとっての弟子・顔回と同じ、一番優秀な生徒だったのです。

ホアン・シエンにとっては、自分から体よく500元を巻き上げたカップルが恩師の手で殺されたことは、幸福な出来事だったと思われます。

だからこそ、特別な場所に囚われている連続殺人鬼のもとに足を運んでいるのです。逮捕されてもなお、ホアン・シエンにとっては恩師であり恩人なのです。

そして、学ぶ姿勢を失わずにいるホアン・シエンは、シュイユエンにとっても大切な存在だったのでしょう。

しかし、この二人の間には溝があります。本人たちは気づいていませんが、お互いの思いはまったく違うところにあり、交差してはいないのです……。

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私の顔回

現在――有名な国語講師となったホアン・シエンは、正港署の取調室にいました。彼を連行したウー・ミンハンとキッドを前にしても、態度には余裕があります。

法律にも精通しているホアン・シエンは、机の上にあったキッドのスマホを貸すよう迫ります。しかし、ミンハンはスマホをポットの中に落としました。

たとえ弁護士を呼べなくとも、黙ったまま時間が過ぎれば釈放になることはホアン・シエンもミンハンも分かっていることでした。

怒ったミンハンは、眠っているシュー・シュイユエンを起こしにいきます。ミンハンはすべてホアン・シエンの仕業だと、今までの流れをシュイユエンにぶちまけます。

シュイユエンには腑に落ちないことがあるようでした。シュイユエンは、ミンハンのとりとめのない話を聞きつつ、じっと考えこむような顔をします。

ホアン・シエンはシュイユエンの一番弟子です。成語殺人鬼としての犯行の意図に自ら気づくほどの力がある子でした。

もしホアン・シエンが同じように成語殺人鬼となったのならば、男女関係にあった相手を口封じするために成語を使うことは……考えにくいですよね。

たとえ乱れた男女関係を持っていることが事実だとしても、それを隠すために成語殺人鬼になるというのは……。

ホアン・シエンの弟子であり、「成語」で名を上げたホアン・シエンには何の得もありません。自分が犯人だと言っているようなものです。

シュイユエンとホアン・シエンとが久しぶりに対面します。恩師を前にしたホアン・シエンは態度を一変させ、すがるように情けない声を出しました。

シュイユエンはいつも通りでした。ホアン・シエンは子どもの頃に戻ったかのように、素直に話します。「生徒を手にかけた」と……。

しかしそれは、殺したという意味ではありませんでした。ホアン・シエンはただ、生徒と肉体関係を持っただけだったのです。

シュイユエンは、ホアン・シエンにレンシャン――「人山」という名を授けていました。人が仰ぎ見る山のようになってほしいと願ってのことです。

その期待を裏切られ、シュイユエンは怒りを爆発させました。そんな恩師を前に、ホアン・シエンは真実を口にします。「人口に膾炙す」を当てたのは別の人物だと……。

確かにホアン・シエンは貧しさに苦しみながらも学びたいと望む子どもでしたが、その能力の高さは別人のものでした。

ホアン・シエンはシュイユエンという恩師を得られたことをうれしく思い、同時に失いたくないと感じたため、その人物の能力を借りたのかもしれませんね。

恩師に褒められたいという一心でウソをついたホアン・シエンは、シュイユエンの説くよい人間になれるような人物ではありませんでした。

……そうなると、真犯人はホアン・シエンの近くにいると考えるのが自然ですね。おやおや、もしかして犯人は1話から出ていたあの人では……?

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4件目の殺人

取調室から逃げようとするホアン・シエンや、彼への怒りのままに暴れるシュイユエン、二人を取り押さえようとする刑事たちで署内は大騒ぎになります。

そこにシャオパンとキッドが戻ってきました。ホアン・シエンの生徒リウ・ムーティンが殺されたためです。

署内の騒ぎに乗じて、薬物使用で逮捕されていたチャン・ボールンが別の取調室から出てきました。見つかってしまった元・潜入捜査官キッドは、ひどくあせります。

しかし、麻薬でまともな思考ができなくなっているボールンを言いくるめるのは簡単でした。キッドは自分も逮捕されて逃走を図っているのだと演技をします。

その頃、他の刑事たちは4件目の殺人を捜査していました。死亡時刻の22時から0時の間、ホアン・シエンには「刑事と共にいた」という鉄壁のアリバイがあります。

初代成語殺人鬼であるシュイユエンはもちろん、最大の容疑者であったホアン・シエンにも崩せないアリバイができました。

警備員、高校教師、地下アイドル、女子高生――単なる連続殺人としても難しい案件です。被害者のつながりが見えてこないのです。

最大のヒントは「成語の誤字を用いている」というシュイユエンと同様の見立て殺人を行っているということですが……。

ムーティンは後頭部に外傷があり、心臓が両手に半分ずつ持たされていました。成語は「一心二用」“ひとつの心をふたつのことに用いることはできない”か……。

キャップのリン・ズーチンは「殺一儆百」“少数を厳しく罰して見せしめにすることで多数に警告する”ではないかと提言します。

成語大辞典に載っている次の成語が殺一儆百だったのです。続いてシャオパンが、犯人と思わしき人物の映像を皆に見せました。

その人物はデリバリーの配達員の服装だったため、犯人は3件目の被害者である茂木由美のオタク シエ・ジョンダーだとだと皆が考えます。

ジョンダーのことは、女性刑事リー・シューフェンが尾行していました。ズーチンはすぐにシューフェンに連絡し、ジョンダーの凶行を止めるよう指示します。

ジョンダーはレンチを手にし、あるビルへと入っていきました。息を荒らげており、平常心でないことは明白です。

まだ一課としての勘や勢いが身についていないシューフェンに追わせるのは、なかなか荷が重いと思います。

皆オレンジの配達員用ジャケットを見て「シエ・ジョンダー!」と言っていましたが、私にはジョンダーほどの背の高さがないように見えます。

ズーチンは、シュイユエンに言われた一枚の葉の話を忘れているのでしょうか……。

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容疑者ゼロ

レンチを手にしたジョンダーが向かったのは、ある女性のところでした。その女性は、ジョンダーに星ひとつをつけたのです。

時間に遅れた挙句、紅茶が半分しかなく、料理には石が入っていた……女性の怒りももっともです。しかし、低評価をつけられたジョンダーの怒りは止まりません。

女性に危険が迫っていると分かり、シューフェンは威嚇射撃をしてジョンダーを捕らえました。床に転がされたジョンダーを見て、女性が怒りをぶつけます。

21時半に注文して22時半に来た――それが昨晩の話ならば、22時32分に4件目の被害者ムーティンの自宅にいた犯人はジョンダーではありません。

そして茂木由美のマネージャーであるリン・バイションはまだ留置場にいます。そう……容疑者リストから全員が消えてしまったのです。

やはり犯人はジョンダーではありませんでした。犯人がジョンダーだとして、茂木由美以外の殺人に動機を見つけるのが難しいとは思っていたんですよね……。

しかし、配達員というのは意外とアリバイが保証されるものなんですね。いたるところに設置されている防犯カメラに映り、他人とやりとりする回数も多いわけですから。

あと、半分になった飲み物と石が入った料理を持ってこられたら私もブチギレると思います。でも低評価を入れるのではなく、直接クレームを入れますね。

住むところがバレていて顔も知られている相手に向かって直接ケンカを売るような真似をするのは、やめたほうがいいと思うので……。

チャン・ヨンカン署長は、マスコミの前で「殺一警百」と書いたボードを掲げました。わざと誤字を見せつけることで、犯人をおびき出せという副局長の指示でした。

チャン署長はほとんど物が置かれていない殺風景な部屋で犯人を待ちます。他の刑事たちは警備として建物周辺に潜む中、ミンハンとズーチンはシュイユエンのもとにいました。

なぜ別の成語を用いたのかという疑問を解くため、シュイユエンは現場を見たいと言い出しました。見落としたものがあるかもと言われ、ふたりは従うことにします。

ムーティンの心臓はふたつに分けられ、両手にくくりつけられていました。その状態でダイニングテーブルの上に寝かされていたのです。

シュイユエンは現場で深呼吸をすると「心浮気躁」“心ここにあらず”「心猿意馬」“欲望や心の乱れがおさえられない”「心心相印」“相思相愛”などの成語を挙げます。

塾に通っている高校生が「一心二用」程度の成語を間違えるはずがないというのは、ムーティンが成績上位者であることもあり、その通りでしょう。

しかし、心臓がふたつに分けられていたことを考えると、「心」という一文字が入っている成語であることも、また確かです。

特にホアン・シエンと男女関係にあることを思えば、なんとしても成語のテストだけは満点を取ろうとするものでしょうし……。

ムーティンが被害者になったことそのものが犯人を暴く最大のヒントになりそうですね!

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ボールンの目撃談

チャン署長は何度もデリバリーを頼み、配達員を誘い出します。しかし、そのどれもが単なる配達員で、犯人ではありませんでした。

シュイユエンは現場となったダイニングではない部屋も見て回ります。そしてムーティンの自室に入ると、納得したようにうなづきました。

その頃、チャン署長のもとにはめずらしいメッセージが届いていました。自室に届けるのではなく、1階のロビーまで取りにこいと言うのです。

ムーティンの自室では、シュイユエンがとんでもない行動に出ていました。隙を突いてミンハンを部屋から追い出し、ズーチンを昏倒させたのです。

手錠の鍵と銃を奪ったシュイユエンは、部屋の窓を撃って割り、飛び降りました。そして彼らが乗ってきた車で逃亡を図ります。

刑事からの信用を得て外に出られるようになるまで、ひたすら大人しく……大人しくないときもありましたが……振る舞っていたのでしょう。

少なくとも、逃亡を図ったことはありませんでした。しかし、それは今回のような千載一遇のチャンスをつかむためだったのだと思います。

シュイユエンは反省などしていません。正しいことをしたと思っています。そんな彼にとって、投獄されたまま過ごす日々はただの退屈な毎日だったのです。

講師として敬意を向けてくれて、教壇という名の武器まで与えてくれるズーチンのことは操りやすい生徒くらいにしか思っていなかったのでしょうね……。

麻薬の売人ボールンから、キッドはある情報を得ました。1件目の殺人現場に居合わせたボールンは、警備員室から出てくる青いメットの配達員を見ていたのです。

ボールンと同じく麻薬中毒になっているキッドには確信がありました。ハイになっているとき、体は動かなくなるけれど頭ははっきりしている瞬間があると……。

ボールンはそのはっきりしている状態で見たのです。最初の被害者チョン・バイシャンが殺された現場から出てきた配達員は――女性でした。

1階に降りて犯人を待っていたチャン署長は、遠くから向かってくるバイクの音に気づきます。そして、犯人と思しきその人物をつかまえようと柔道の構えをするのでした。

柔道の技はバイクには通用しないと思うので、すぐ逃げてください! 署長! 無理ですって……本当の英雄になろうとしなくていいですから……。

もしかして、と思っていた人物が「女性」と特定されたことで確信に変わりました。その人物ならば、少なくともムーティンの殺害動機は分かります。

また、今回明かされた「顔回はホアン・シエンではない」という点からも、もしその頃からホアン・シエンと親しかったのならば……と推測ができます。

しかし、麻薬中毒者が別の麻薬中毒者から聞いた証言では、法的な根拠としては取り上げてもらえないでしょう。なんとかして証拠を得なければいけませんね。

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『正港署』エピソード5まとめ

シュイユエンとホアン・シエンがただの講師と助手ではなく、成語に執着する講師とその講師から期待をかけられる生徒だったことが明らかになりました。

しかし、それは過去のこと――さらに、シュイユエンが期待をかけるべきだった一番弟子はホアン・シエンではなく、彼に知識を与えた別の人物だったことも分かります。

もしかしたら、ホアン・シエンの国語講師としての力量も、実はその人物によるものなのかもしれません。彼はその人物の能力を借りているだけなのかも……。

そうだとするならば、ホアン・シエンの近くにいるその人物こそが真犯人です。2代目の成語殺人鬼は、誰にでも見えているのに、誰にも見えない場所にいたのです!

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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