ABEMAドラマ『死ぬほど愛して』エピソード6ネタバレ感想

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ABEMAオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』エピソード6「殺してあげない」は、南沢夕陽の死にまつわる詳しい出来事がわかる物語です。

ミヅチ
ミヅチ

石黒記者と富沢警部補とのタッグが頼もしく感じられる回でした!

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ABEMAオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』エピソード6「殺してあげない」情報

公開日2025年5月1日
制作国日本
ジャンルヒューマンドラマ、犯罪、サスペンス
注意書きR-16+
大人向けのテーマ
上映時間34分

『死ぬほど愛して』エピソード6「殺してあげない」主なキャスト・スタッフ

キャスト

神城 真人
澪の夫/震災孤児の金倉俊紀
成宮寛貴
神城 澪
真人の妻/前夫からDVを受けていた
瀧本美織
石黒 颯馬
週刊玉石の記者・南沢夕陽の先輩
細田善彦
南沢 夕陽
殺害された週刊玉石の記者
久間田琳加
小山田 丈治
澪が働くパティスリーのシェフ
片桐仁
水樹
カウンセラー/澪の古くからの友人
松井玲奈
小泉 彩葉
澪と同じ店で働くぶりっ子な若い女性
田中美久
吉岡
富沢刑事の部下/連続殺人を追う
粟大和
富沢
刑事課の警部補/連続殺人を追う
山口馬木也
長野真澄
真人の不倫相手
筒井真理子

スタッフ

原作天樹征丸
漫画草壁エリザ
監督城定秀夫
脚本城定秀夫
高橋幹子

『死ぬほど愛して』エピソード6「殺してあげない」あらすじ

週刊玉石の記者 南沢夕陽は叔母 彩の死に疑問を抱き、犯人の目星をつけた彩の再婚相手 神城真人を調べ始めました。

以前の彩は夕陽が憧れるほどに美しく強い女性でした。しかし真人と再会し結婚してからの彩は、別人のように見えたのです。

夕陽の記事に後付けをしていくのは、夕陽の先輩 石黒颯馬です。真人が真犯人だと確信し、その裏付けを取っては刑事課の富沢警部補に伝えていきます。

そんな中、真人の巧妙な罠によって殺人犯と目されていた小山田丈治シェフについて、ある事実が判明し――。

ここから先はネタバレがあります!

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『死ぬほど愛して』エピソード6「殺してあげない」ネタバレと感想・考察

真犯人の影

週刊玉石の記者 南沢夕陽は、叔母 彩のお店に出向いていました。二度の離婚を経験している彩は、いい男などそういないとぼやきます。

そこに、ホストをしていた頃とは見違えるほど立派な青年になった神城真人がやってきました。二人は十数年ぶりに再会、翌月には結婚したのです。

求婚したのは真人です。心臓に持病を持つ彩は再婚に後ろ向きでした。けれども、献身的に支える真人のおかげで体の調子は良くなっています。

それなのに、彩は真人の頼みでお店を畳むというのです。夕陽は違和感を覚えました。一人で生きる強さを持つ彩が、真人なしでは生きられないと口にしたためです。

その2ヶ月後、彩は亡くなりました。原因は急性の心臓発作とされます。夕陽は彩の変化と死に納得できず、取材を始めたのでした。

彩と、神城真人――に成り代わった金倉俊紀との出会いから結婚までには、十数年も空いていたんですね。

その間に彩が再婚したり、持病で亡くなったりすることがなかったことは……運命ですね。真人のための運命の再会だったのだと思います。

中学すら卒業できていない真人が、投資家すら騙すことのできるほど教養を身に着けるには、それくらいの時間が必要だったのかもしれません。

社会性を高めるために、多くの人と接する機会も必要だったでしょう。おそらくは、実際にどこかの企業でお勤めをしたこともあるのだと思われます。

とはいえ、その努力はすべて遺産を得ては妻を変える殺人鬼としての能力を高めることに向けられていたわけです……。

夕陽の先輩記者 石黒颯馬は、彩の主治医と話していました。彩は急死するような状態ではなかったと、主治医がはっきりと語ります。

しかし、複数の毒を拮抗させると自然死に見せかけられるといいます。また、彩は研究対象疾患とされていたため、死亡時の血液は研究施設に送られていました。

刑事課の富沢警部補は、石黒と連絡を取りつつ、小山田丈治シェフについての捜査も続けていました。

小泉彩葉の遺体にあった小山田シェフの精子から、殺精子剤の成分が検出されます。それは、小山田シェフが常連だった風俗店の避妊具に使われているものと同じでした。

真犯人が捨てられたコンドームの中から小山田シェフの精子を採取し、遺体につけたと考えられます。富沢警部補は小山田シェフに頭を下げ、再捜査を告げました。

主治医の話に出てきた毒の拮抗については、有名な事件がありますね。1986年にあった”トリカブト保険金殺人事件”です。

トリカブトの毒(アコニチン)とフグの毒(テトロドトキシン)とは、どちらも強い毒性を持つのですが、同時に使うとお互いの毒を弱め合う力が働くのです。

そのため、毒を飲まされた人は1時間以上何事もなく生き続けます。そして効果が弱まる時間が早いフグ毒の効果が薄れたとき、トリカブトの毒で死ぬ……というわけです。

この点をアリバイトリックに用いたのが犯人である夫でした。妻を亡くすのは3人目だったとのことで、真人のモデルはこの犯人なのかもしれませんね。

殺精子剤についても調べてみました。避妊率は75%とあまり高くありませんが、85%であるコンドームと同時に使うことで安全率が上がるとのことです。

特筆したいのは、殺精子剤が使われる場所は避妊具もしくは女性器の中であることと、行為の10分~1時間前に用意しておく必要がある方法であることです。

小山田シェフの風俗店利用は歪んだ癖の表現のためかと思っていました。「風俗店を利用していたからこそ殺人犯ではないと証明できた」というストーリーになろうとは……。

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夕陽の最期

週刊玉石の池田編集長は、石黒がいまだに南沢夕陽の事件を追っていることに驚きます。石黒は、死亡推定時刻ギリギリまで記事を書いていた夕陽に報いたいと答えました。

真人に呼び出された夕陽でしたが、お店の閉店時間になっても真人は現れませんでした。夕陽は諦めて自宅に戻ります。

叔母 彩から言われた通り、夕陽には石黒に対する淡い想いがありました。しかし、そんなことよりも真人についての情報をまとめなければなりません。

夕陽がパソコンに向かっていると、玄関から何かをひっかくような音が聞こえてきました。夕陽は急いでデータをSDメモリーカードに移し、お守りの中へと隠します。

鍵をかけていた玄関ドアが開き、黒ずくめの服装をした真人が現れました。真人は、夕陽が岩手県立常葉病院に来ていたことに気付いていたのです。

部屋に乗り込んだ真人は、夕陽をスタンガンで気絶させました。そしてパソコンやスマートフォンのデータをすべて消します。

目を覚ました夕陽は、石黒からもらったお守りを握りしめます。その動きに気付いた真人は、部屋にあったデスクライトのケーブルで夕陽の首を締め上げたのでした。

一般的な犯人ならば、夕陽が不在の間に部屋に入って……と考えるものですが、真人は違いました。

夕陽の自宅を知らなかったのか、夕陽が諦めて帰宅するまで待ったのです。そして、夕陽を尾行して自宅をつきとめ、ピッキングで部屋に上がりました。

真人の反応を見るに、寝ている夕陽の横で作業をして、それを終えてから殺害に至るつもりだったようです。

夕陽は、玄関ドアから軽い金属音が連続して聞こえてきたとき、もう腹をくくったのだと思います。そして、命を犠牲にしてもデータを残すと決めたのです。

真人はなんの確認もせずに電子機器のデータを全消去しています。そのため、夕陽が最後に何をしたか把握していないわけです。

少し専門知識があれば、夕陽が最後にその機器で何をしたかを調べられたでしょう。けれども大人になってから教養を身に着けた真人に、専門知識を入れる余裕はなかったんですね。

誰も知らないことですが、夕陽は最期の瞬間、石黒の名前を呼んでいました。助けてくれ、という意味ではないでしょう。

おそらく「あとは任せます、解決してください」と願うような、頼むような気持ちだったのだと思います。

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真澄、襲来

真人は澪と共にレストランで食事を楽しんでいました。仕事のことで悩んでばかりいる……と澪は考え、息抜きができていないのではと心配します。

けれども、真人の頭にあるのは過去の殺人の記憶でした。雨の中、夫婦並んで帰る途中――真人は投資家 長野真澄とすれ違いました。

真澄は金を遣い、恋人である徹が神城真人であると突き止めていたのです。真人は澪と別れ、真澄の望むままに家に向かいました。

真澄は、自分を騙した真人を許すつもりはありません。銃を持ち出し、屈強な男たちを連れて真人を拘束します。

帰ってこない真人を心配する澪のもとに、石黒がやってきました。澪が今ひとりだと知った石黒は、真人の本性を伝えるつもりなのです。

真澄さんもあっさり殺されてしまうのではないかと心配していたら、かなり豪胆な女性でした……。思っている以上に強気でしたね。

真人に対して許せないと思っていると同時に、まだ愛情も捨てきれていないようでもあります。その証拠に、すぐに殺すようなことはしません。

真澄から見たら、澪はつまらない女でしょう。取るに足らない存在のはずです。その女が妻という上位にいることが、どれほど真澄のプライドを傷つけたことでしょう。

徹という名も、日本を離れているという説明も、もちろん帰国したら結婚するという約束も……すべて嘘だったと真澄は知っています。

ここからどう逆転するのか、わくわくしますね!

神城真人が金倉俊紀であると聞かされ、澪は動揺します。それでも、真人を犯罪者と言う石黒を信じるよりも、真人を信じることを決めるのでした。

澪の死亡保険金を山分けすることを提案した真人に、真澄は怒りをぶつけます。真澄が欲しいのは、真人自身なのです。

真澄は、真人を自分のペットもしくは奴隷にすると宣言しました。そう言われても真人は動じることなく、真澄らしいと笑います。

真澄の足をなめるように言われた真人は、素直にその命令に従います。しかし突然、真澄の足の爪を噛み、そのまま引きはがしました。

銃を構える真澄の前で、真人は自分の関節をはずして拘束を解きます。そして真澄から銃を奪いました。

真人に保険金殺人を企てられていると言われても、澪は信じませんでした。それはそうだろうと思います。

澪にはもう、真人しか頼る相手がいないのです。澪が社会から弾き出され、孤立し、真人しかいない状態になるように仕向けられたためです。

石黒は自分の正義を信じていますが、澪は澪で真人こそが唯一の支えであると信じています。この違いはどうしようもありませんね……。

そんな中、真人は自分の命が危うい状況にあるというのに、あせっていません。その恐ろしいまでの余裕は、どこから湧いてくるのでしょうか……。

若く美しく自分の思い通りになるペットが欲しい真澄と、自分に依存し命まで差し出す妻が欲しい真人とでは、気が合いそうにないですね。

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旅立ちの朝

真人が真澄に向けた銃は空砲で、真澄は無事でした。そこに待機していた男たちがやってきますが、何度も殺人を繰り返した真人には及びません。

部屋を出ようとする真人に、真澄はすがりつきます。好きだ、愛してる、そう真澄は訴えます。しかし真人は「そんなものは愛じゃない」と答えました。

自分に愛情を向けない相手など殺してあげないのだと、真人は冷たく言い放ちました。真澄は、去って行く真人を追うこともできず、泣き崩れます。

真人が澪の待つ自宅に戻ったのは、旅行に出かける朝のことでした。澪は、真人に昨夜何があったのか尋ねません。

澪の友人 水樹のクリニックで知り合った女の子 ノゾミが、澪を見送ってくれました。その悲しそうな顔を見て、澪は少し違和感を覚えたようでした。

真人は女性を殺してばかりいるので、自分よりも体格のいい男を相手にしたときはどうなるのかとハラハラしていましたが……。

ホストのときに暴れていたことを思い出すと、そもそも闘争本能は強いでしょう。彩と離れていた十数年の間に、戦闘能力も鍛えていたのかもしれません。

どうやら、真人は愛情を向けてくれない相手を殺すことに価値を感じていないようです。そうなると、父殺しと妻殺しとはまったく別の軸があるんですね。

本気で自分を愛し、依存してくれる相手を殺すことが、真人にとってなんらかの意味がある行為だということでしょうか。

真澄はその性分によって命拾いしたわけですが、それが幸福だとは言えないのが不思議です。真人を信じたまま死んだ妻のほうが幸せそうなんですよね……。

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『死ぬほど愛して』エピソード6「殺してあげない」まとめ

真澄が初めて登場したとき、真澄もきっと殺されてしまうのだろうと考えていました。お金持ちなので、次の妻の候補ではないかとも考えました。

しかし、真人には殺す相手に対する明確な基準があったことが分かりました。“愛”が真人にとって重要なポイントのようです。

ただ、今の澪が真人に対して抱いている感情が愛なのかどうかは議論の余地があります。

6話でよかったなと思えたのは、小山田シェフにかけられた殺人の疑いが晴れたことです。大々的に報道されたことは大きな傷となるでしょうが……。

事実を告げる石黒を拒絶し、澪は居心地のいい地獄へと戻ってしまいました。次回以降、真人は澪の命を奪おうとするのでしょうね。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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