
こちらにはNetflixで配信中のイギリス製作ドラマ『ベイカー街探偵団』シーズン1第4章「針とナイフ」のネタバレと感想があります。
目撃された犯人は10日前に亡くなっていた――不可解な事件が起きたことで、警察がジェシーの力を頼ってきました。
ジェシーたちが捜査に当たる中、ビーとレオポルドの距離は縮まります。身分違いの2人は、それぞれの悩みと直面します。
事件のヒントとなるのは、ある酒場でした。その酒場は隠れて売春の場を提供しており、被害者たちは皆、女を買っていたのです。
記憶の中で売春の末に妊娠した少女を見たジェシーは、その少女を探すことにしました。彼女が犯人だと確信して……。
主な登場人物
スパイク(マッケル・デヴィッド)
ビー(ザディア・グラハム)
ビリー(ジョジョ・マカリ)
レオポルド(ハリソン・オスターフィールド)
ジェシー(ダーシー・ショウ)
シャーロック(ヘンリー・ロイド=ヒューズ)
ジョン・ワトソン(ロイス・ピアソン)
リネンの男(クラーク・ピータース)
ベイカー街探偵団 第4章 針とナイフ
暗闇の中で、ひとりの老人が殺人の末に、殺した相手の顔の皮膚を剥がし取りました。そこに警官が現れ、謎めいた女性と出会います――。
ビーとレオポルド
ビーは、妹ジェシーを連れて母アリスの墓を訪れていました。同席したレオポルドは、行方不明のシャーロックが残した魔術書を読みます。
「Aを再び拘束した。妄想と恐怖に襲われたのだ。実験の参加を拒んでいる。血の儀式は必ず行う」
3人とも、アリスはシャーロックとワトソンに利用されたのだと考えました。ジェシーと同じように特別な力を持っていたために……。
ビーと2人きりになった時、レオポルドは自分にとってビーは特別な存在で、好きなのだと告白しました。ビーはまんざらでもない顔をします。
レオポルドは「君はひとりじゃないよ」と語りかけながら、ビーにキスをしました。しかし、レオポルドは貴族で、帰る場所を持つ人です。
ビーがレオポルドとの関係に悩んでいる頃、ジェシーはまた悪夢の中にいました。しかし白いスーツの老人から教わった方法で、悪夢から抜け出しました。
老人は、亀裂に深く入り込めばその場所が分かると語りました。ジェシーは恐怖しながらも、自分の役割について悩むのでした。
シャーロックを探して
探偵事務所を訪れたビーとジェシーに、ワトソンは新しい依頼をしてきました。酒場横の通りで起きた殺人事件のことです。
目撃者は「犯人はデイヴ・オリバーだ」と話しています。しかし被害者の顔を剥ぎ取ったとされたデイヴは、10日前に死んでいました。
デイヴ自身も顔の皮を剥ぎ取られた状態で見つかっています。捜査担当の刑事レストレードは、ジェシーの力を求めていました。
ビーは、シャーロックと会いたいと要求します。しかしワトソンが断固拒否するため、ビーは突然駆け出しました。
ビーは以前スパイクが忍び込んだ部屋に入りましたが、そこにシャーロックの姿はありませんでした。
ワトソンは怒りに震えながら「いいか、シャーロックに近付いたら全員潰してやる」と語り、ビーたちを追い返したのでした。
ある酒場にて
イプシシマスのジェシーだけを連れて行こうとしたレストレード刑事に、護衛としてついてきたビリーとスパイクは反抗します。
レストレード刑事の失礼な態度にいらだちながらも、ビリーたちは捜査を始めました。そこでジェシーは、ある男性の手に触れます。
ジェシーは男の記憶の中に入りました。にぎやかな酒場には秘密の入り口があり、そこには挙動不審な少女がいました。
店主は金を受け取ると、男性客と少女を2階へ通じる入り口へと案内します。少女は、妊娠しているようでした。
少女から吠えられて現実に戻ってきたジェシーは、逃げていく男を見ながら「あの男よ、あいつが殺した」と語ります。
「でも彼は、女だった。犯人は女よ」ジェシーは記憶で見た酒場に入り、少女には他人に化ける能力があると言いました。
酒場の店主は、顔を剥がされた被害者2人が常連で友人だと話します。そして、2階にいるのは妻と子どもだと証言しました。
2人が2階に連れ込んだ女性は、針子か職工です。その女性に心当たりがあるというマスターは、娘の父が剥製店を営んでいると話しました。
大家ハドソンの話
ビーは、大家である老女ハドソンを訪ねました。ハドソンはワトソンたちが住む221Bの大家でもあり、何か情報を持っていると思ったのです。
「シャーロックはヤク中のロクデナシ」とハドソンは答えました。ビーは母アリスの写真を見せ、ハドソンに話を聞きました。
アリスは、近所から「泣き叫ぶ声がうるさい」と苦情を言われていました。やはりアリスは怖い思いをしていたのだとビーは考えます。
ビーはシャーロックと会うため、危険な場所であるライムハウス「フェニックス」へと向かうことにしました。
その頃、レオポルドは従者に小言を言われていました。こっそり街中に出ていることがバレていたのです。
社交界とライムハウス
クララの家を訪ねたジェシーたちは、棚の中に男たちから剥がされた顔の皮膚を発見しました。
そんなことも知らず、レオポルドは貴族の子息としての務めを果たしていました。17歳にして社交界デビューを果たすことになったのです。
ひとつ年上の姉ルイーズに励まされたレオポルドは、エレノア・マーゴットという女性に声をかけられました。
エレノアは積極的な女性で、緊張しているレオポルドの手を引いてパーティーを楽しむのでした……。
フェニックスを訪れたビーは、シャーロックを探しに来ていたワトソンを見つけました。そこでビーは「警察が来ている」と叫びます。
ワトソンを追い出して中を捜索しようとしましたが、常連客に不審者だと言われ、ビー自身も追われる身になってしまいました。
偶然同じところに身を隠したビーとワトソンは、協力してフェニックスから抜け出すことにします。
クララ
クララの父と言われている人は、クララの養父でした。革の扱いが上手いクララに貿易の手伝いをさせていたと養父は語ります。
家の中を見て回っていたジェシーは、記憶で見た怪しい少女と出会います。その少女こそクララでした。
クララはジェシーを襲おうとしますが、ジェシーは一切怯えずに「復讐したい気持ちは分かる」と語りかけました。
その時、ビリーたちがジェシーを呼ぶ声が響きました。クララは一瞬の隙を突いて、ジェシーの前から逃げ去ってしまいます。
レストレード刑事は、ジェシーたちの失態を許しませんでした。唾を吐き捨て「お前らのような者は根絶する」と語ります。
クララの狙い
時計が22時を告げました。ビーと会う約束のため、レオポルドは宮殿の外に出ようとします。そこにエレノアが現れました。
エレノアは2つの錠剤を差し出しました。エレノアはレオポルドを気に入ったようで、ついてくるように指示するのでした。
隠れていた場所から出たビーに、見知らぬ男が話しかけてきます。彼はシャーロックがホテル「ヌークズ・キープ」にいると言いました。
落ち込んで道端に座り込むジェシーに、スパイクが優しく話しかけます。ジェシーは能力を持ってしまったことを悩んでいました。
しかし、スパイクにとってはジェシーに能力があるか否かに関わらず、昔から変わらず特別な存在なのです。
ジェシーは、クララは本当の家族を求めていたのだと考えます。しかし売春をする内に梅毒をうつされ、子どもを産めなくなってしまいました。
「ただの復讐じゃない。家族を奪う気よ」ジェシーの言葉を受けて、レストレード刑事は狙われているのが酒場の店主だと気付きます。
店主のもとへ
レストレード刑事はジェシーたちに金を渡すと、1人で店主のもとへと向かいます。その頃、店主は常連のジョンと飲んでいました。
ジョンは、クララの幸せを自分たちが奪ったのだと語ります。常連たちがクララを2階に連れ込むのを黙って見ていた店主にも罪があると――。
ジョンを乗っ取ったクララは、店主に乗り移ろうとしていました。その頃、ビーはヌークズ・キープへ乗り込んでいました。
しかしそこにあったのは、ワトソンからの伝言でした。全てワトソンの罠だったのです。ワトソンはビーたちと手を切る覚悟でした。
その頃クララは、店主から剥ぎ取った顔の皮膚を、自分の顔に乗せていました。クララは店主の体を乗っ取ったのです。
普通
妙な薬を飲まされたレオポルドは、エレノアに誘われるがままにキスを繰り返していました。ビーが待っているとも知らずに……。
しかし体調を崩した女性を見た瞬間、レオポルドは正気に戻りました。エレノアは、ビーとは違うとはっきり分かったのです。
レストレード刑事が店主の家に乗り込んでいる頃、レオポルドは宮殿を抜け出そうと画策していました。
従者から「普通の生活を望んでも普通にはなれない」と言われたレオポルドでしたが、その言葉を振り切って外へと向かいます。
自分が嫌い
ジェシーはジョンの証言を聞き、公園へと向かいます。するとそこには、店主の家に向かったはずのレストレード刑事がいました。
ジェシーは隙を突いて、レストレード刑事の持っていた銃を取りました。そしてレストレード刑事に銃口を向けます。
「親切すぎる」――ジェシーは、優しくなったレストレード刑事はクララが化けたものだと見抜いていたのです。
自分が嫌いなクララは、他人の人生を乗っ取ろうとしました。クララと同じように自分を嫌いなジェシーは、犯行をやめるよう説きます。
自分と友達になるしかない。ジェシーの言葉を聞いたクララは、自分が力を得た時の記憶を見せてくれました。
クララは復讐のために強い力を得たいと願っていました。そのクララの目の前に現れたのは、ジェシーの悪夢に現れる仮面の男でした。
アリスそして老人
クララを逃がしたジェシーはそのまま帰宅しました。そこには、遅れて約束の場所にやってきたレオポルドが横になっていました。
ビーは大家ハドソンを訪ねました。そこでビーは、アリスが去った時期とシャーロックが薬物におぼれた時期は同じだと知ります。
よくよく写真を見たビーは、アリスの左手の薬指に指輪を見つけます。ビーは、アリスが結婚していたことに気付きました。
眠っているジェシーは、白いスーツの老人に「亀裂の場所は記憶の中にあるのかも」と話します。老人は「見せたいものがある」と返しました。
老人が本当にいる場所は船の上でした。老人はジェシーに会うため、海を渡ってイギリスに向かっているのです。
ビーは土砂降りの中、アリスの墓に向かいました。墓の前には、意識がもうろうとしている男が横たわっています。
ビーは思わず声をかけました――「シャーロック?」
感想と考察
Twitterでの反応
ミヅチガタリ
顔を剥がす! とにかく顔を剥がす!! という感じの4話でした。個人的には皮膚を剥がす話は好きなので、テンションが上がります。
殺した相手の顔を剥がす理由は、顔の皮膚をかぶることで死んだ人間に化けられるからでした。う~ん、この能力……面倒臭いですね。
殺しに役に立つ能力ではなく、殺してから使えるようになる能力というのが、3話までとは違うところでした。
しかし、顔を剥がすのは面倒ですし、そもそもグロテスク! よく少女のクララが平然とできたものだなと感心します。
養父母はクララの腕の良さを利用し、男たちは性欲処理の道具として利用し、クララは本当の家族を得ることができませんでした。
それでも、あの会話の時……本心からクララを救いたいと願ったジェシーの言葉によって、友情は得られたのだと信じたいです。
クララがこの後どうなったのかは分かりません。人生の残り時間は短いでしょうが、自分と友達になれるよう頑張ってほしいなと思います。
ところでレオポルド、薬物はダメだよ!! ビーにバレてないからいいと思うなよ!!
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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