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Netflix独占配信の台湾SF映画『The Soul:繋がれる魂』ネタバレ感想

映画『The Soul:繋がれる魂』アイキャッチ
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ミヅチ
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このページには、台湾ホラー映画『The Soul:繋がれる魂』のキャスト情報やネタバレ、感想があります。

検察官のチャオは転移性ガンを患い仕事を休んでいましたが、刑事の妻アーバオが妊娠したため、仕事を再開しました。

チャオとアーバオが担当したのは、RNA研究に励む企業の創始者ワン・シーツォン殺害事件です。

シーツォンの息子ティンヨウは、実母を冷遇し自殺に追い込んだ父を恨んでいました。自白もあり、犯人はティンヨウと思われます。

しかしチャオは、シーツォンの後妻リ・イェンの不可解な行動が気になります。シーツォン殺害の裏に隠されている真実とは……?

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基本情報

台湾ホラー映画『The Soul:繋がれる魂』(原題『緝魂』)は、江波(ジャン・ボー)作の短編SF小説『移魂有術』を原作としています。

中国で映画が公開されたのは2021年1月15日です。今作は日本での劇場公開が予定されていないためか、すぐに配信されました。

Netflixでは最近『返校』『杏林医院』などの台湾ホラーが配信され、人気を得ています。今作はより難解なSFホラーとなっています。

スタッフ

監督
チェン・ウェイハオ/程偉豪

脚本
チェン・ウェイハオ/程偉豪
ジン・パイルン/金百倫
チェン・イェンチー/陳彦斉

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キャスト

リャン・ウェンチャオ(チャオ)/梁文超(梁槍)
チャン・チェン/張震
リャン・ズージュン(アーバオ)/劉姿君(阿爆)
チャン・チュンニン/張鈞甯

ワン・ユーファン/万宇凡
クリストファー・リー/李銘順
リ・イェン/李燕
チャン・シャオウェイ/孫安可
ワン・ティンヨウ/王天佑
リン・フイミン/林暉閔

ワン・シーツォン/王世聡
サミュエル・クー/古斌
タン・スージェン/唐素貞
チャン・ボージア/張柏嘉

メイド チャン/張媽
ルー・シューフェン/呂雪鳳

ここから先はネタバレがあります!

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映画『The Soul:繋がれる魂』ネタバレ

「娑婆世界」
生、老、病、死、愛する者との別離、憎き者との出会い、求める物を得られぬこと、心身を制御できぬこと。これらが現世の「八苦」である。

引用元:The Soul:繋がれる魂

ランタンフェスティバルの夜

通報があったため、ワン・シーツォン邸に警官が訪れました。メイドの老女チャンは、主人シーツォンの部屋へと警官を案内します。

シーツォンの部屋のドアには、見覚えのない奇妙なマークが書かれていました。そして、部屋の中にはシーツォンの遺体がありました。

シーツォンの遺体の横には、シーツォンの妻リ・イェンが倒れていました。さらに部屋の中には何か焦げたものがあり、それが異臭を放っています

妊婦の妻とガン患者の夫

妊娠7週目のアーバオは、夫チャオと共に病院に来ていました。38歳にして転移性ガン患者のチャオは、新しい治療法を勧められます

弱った脳神経をRNA修復する臨床試験も考えたチャオでしたが、まずは10万ドルかかる遺伝子検査を受けるよう指示されます。

アーバオはアパートを売ってチャオの検査費用を捻出しようとします。しかしチャオ自身は、治療にも金がかかると反対していました。

シーツォン殺害事件

ワン・コーポレーションの創設者シーツォンが殺害されたことは、翌朝のニュースで大きく取り上げられました。

鈍器で頭を殴られて死んだシーツォンは、生命工学と美容整形の会社を創設し、慈善家としても活動していました。

時代の寵児として持て囃されていたシーツォンの死が報道されている頃、チャオは検察長に挨拶に行っていました。

ガンにより仕事を休んでいたチャオは職場復帰を決めます。そしてチャオは、シーツォン殺害事件を担当したいと申し出ました。

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ワン・ティンヨウ

シーツォンの妻イェンは、ランタンフェスティバルを見るためにテラスに出ていました。部屋に戻る時、イェンはドアの印に気が付きます。

強烈な臭いの中、息子ティンヨウが何かの儀式をしている姿を、イェンは見ました。シーツォンは苦しげに呻きながら通報を試みます。

ティンヨウはシーツォンのスマホを叩き壊します。そして儀式に使った道具「金剛杵」で、シーツォンを何度も殴ったのでした。

シーツォンの息子ティンヨウは、前妻の子です。全身にタトゥーを入れたティンヨウは、2週間前に突然ワン邸に戻ってきたのです。

ティンヨウは、実母タン・スージェンを殺したのはシーツォンだと思っています。信仰している魔術を使って復讐を果たしたと思われました。

ドアに描かれていた印は、ティンヨウが自らの体に彫っている魔術の印でした。ティンヨウは明らかに異常者でした。

タン・スージェン

シーツォンの遺言書には、妻イェンと、CEOで医師のワン・ユーファンの名がありました。実の息子ティンヨウは除かれています。

前妻スージェンは、ティンヨウの出産後に深刻な鬱病になっていました。シーツォンは妻を放ったらかしにして、不倫していたのです。

スージェンのストレスは、だんだんとシーツォンに似てくるティンヨウへと向かいました。ティンヨウは実母に虐待されます。

しかしティンヨウは実母を恨まず、鬱病の原因となったシーツォンを憎みました。メイドのチャンから見ても、シーツォンは酷い男でした。

さらに酷かったのは、スージェンの死後すぐに再婚したことです。ワン医師が、児童養護施設育ちのイェンを紹介したのです。

傷跡の形状から見て、犯人は左利きです。最も怪しいのはティンヨウですが、凶器には左利きの妻イェンの指紋が残っていました。

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前妻スージェンの自殺

アーバオは、スージェンが飛び降り自殺を図った動画を入手しました。スージェンは記者を呼びつけ、目の前に落ちてきたのです。

スージェンは自殺する前に、紙をばらまいていました。しかし、記者いわく風に吹かれて飛んでいったようです。

夫婦仲が上手くいかなくなってから、スージェンは陰陽思想の魔術に傾倒しました。中でも最も邪悪な呪術「降頭術」に……。

スージェンは体中に呪いを彫り、シーツォンに呪いをかける生霊になろうとします。シーツォンを不幸にすることが目的でした。

スージェンの自殺後すぐ、シーツォンは脳腫瘍になります。会社も経営不振になりました。

スージェンの遺体からは幻覚剤ヒヨスチアミンが大量に検出されました。シーツォンの殺害現場で強烈な臭いを放ったベラドンナが、その原料です。

イェンとスージェン

ワン医師の勧めで、妻イェンの部屋には監視カメラがついています。その映像を辿ると、イェンは奇妙な行動を取っていました。

イェンは何もない空間に向かって「タン・スージェン、私は怖くない。あなたには何もできない」と話していました

また、イェンは何かに取り憑かれたような異常な動きもしていました。イェンはそれを見て、ぽつりぽつりと語り始めます。

イェンはシーツォンに嫁いでから、前妻の死を知りました。その夜から、イェンは血塗れのスージェンを見るようになりました。

イェンの服には、シーツォンに跨った形跡がありました。さらに、イェンはベラドンナのことをよく知っていました

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人が変わった

ベラドンナの育つ石灰質土壌の山にて、行方不明となっているティンヨウの捜索が始まりました。

その頃チャオは、ワン医師とスージェンの不倫記事を読んでいました。両者とも医師のため、近い距離にいたのです。

ワン医師は、スージェンと共に「脳の複製に対するRNA論争」に遺憾の意を示していました。チャオはワン医師に何か裏があると感じます。

ワン医師は、RNA技術をガン治療に応用すると発表します。チャオは、イェンがサインした臨床試験の同意書を手に入れました。

イェンはある日を境に、別人のような行動を取るようになりました。大きな違いは、利き腕が変わっていることです。

同じ人物なのに、利き腕も筆跡も全く違う――もしやワン医師の手により、スージェンの脳がイェンに移植されたのでは……?

跡継ぎ問題

ワン医師は過去の出来事を話しました。シーツォンは脳腫瘍を患ってから、経営判断を誤るようになっていたのです。

身内に会社を引き継ぎたいが、問題児の息子ティンヨウしかいない――シーツォンは、後妻イェンに後継者を産ませることにしました。

RNA修復技術でシーツォンを延命させたワン医師は、胎児がガンにならないよう遺伝子を操作したと語ります。

イェンがおかしくなったのは副作用だと言うワン医師に、チャオは迫ります。ワン医師は、スージェンの自殺現場にもいたのです。

イェンの体を使ってスージェンを復活させたワン医師が、ティンヨウを利用してシーツォンを殺させた――チャオはそう考えました。

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ティンヨウの取り調べ

チャオは納得がいきません。RNA修復で同じ人間を作るなんて……しかしアーバオは残された者の想いに共感していました。

その後ティンヨウの隠れ家が見つかりました。また、シーツォンのスマホの修復が終わります。捜査は順調に進んでいました。

隠れ家に入った捜査員は、潜んでいたティンヨウに襲われました。上裸のティンヨウは錯乱しているのか、暴れ回ります。

逮捕されたティンヨウは、実母スージェンから「山小屋の植物は任せた」と死後のことを頼まれていたため山小屋にいたのです。

ティンヨウは実父シーツォンへの激しい殺意を見せます。その取り調べを見ていたイェンは、様子がおかしくなっていきました

イェンは紙で切ってしまった指から流れ出る血を見て、青ざめた顔をしていました。イェンは血液恐怖症だったのです。

イェンとティンヨウ

シーツォンのスマホには録音が残っていました。しかし揉み合っている内に壊れたようで、殺害の決定的証拠は得られませんでした。

ティンヨウとイェンを向かい合わせにして取り調べを始めると、イェンは顔を伏せ、脅えたように体を震わせ始めました。

ティンヨウは、スージェンの命日に実家に戻った時「ヨウヨウ」と呼びかけられます。「ヨウヨウ」は実母がつけた愛称でした。

声をかけてきたのはイェンでした。イェンは「愛する息子ティンヨウへ」と記された封筒を差し出しました。

それはスージェンからの別れの手紙でした。イェンは、シーツォンが隠していたスージェンの遺書をティンヨウに渡したのです。

イェンは「あなたに伝えたかったの。あいつの魂が地獄で焼かれるのを、この目で見たわ。ヨウヨウ」と語ります。

スージェンは遺書の中で、死後1年経ったら儀式を行うようティンヨウに指示していたのです。そうすれば魂は再会できるのだと――。

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脳腫瘍とデータ改竄

スージェンの遺した手紙もあり、シーツォン殺害事件は息子ティンヨウが犯人ということで決着がつきました。

その夜、帰宅時にチャオは発作を起こします。その頃、取調べ中に倒れたイェンとワン医師が会っていました。

釈放されたイェンは車に乗り込むと、隣に座るワン医師を愛おしそうになでます。ワン医師は無表情に、それを受け入れました。

チャオのガンは脳にまで転移していました。2日間の昏睡状態から目覚めたチャオは、RNA修復手術の臨床試験に挑むことになりました。

脊椎の腫瘍が原因で手足が動かなくなったチャオは、脳のRNA手術を終えても体が不自由なままでした。

それでも裁判に出ようと資料をまとめていたチャオのもとに、ワン医師がイェンを襲って逃げたという知らせが入ります。

チャオは、シーツォンのスマホにあった録音データをアーバオが切り取ったことに気付きました。イェンが殺害現場にいた証拠となる部分を――。

アーバオはチャオにRNA手術を受けさせるため、ワン医師への対価として録音データを改竄したのです。チャオを生き延びさせるために……。

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イェンの中にいるのは

イェンは取り調べにおいて「ワン・コーポレーションは自分の会社だ」と語ります。20歳の女性とは思えない強気な態度でした。

チャオは、ひとつの仮説を立てます。後継者としてのプレッシャーに耐えかねたイェンは、ティンヨウをそそのかして殺人を犯させたのだと――。

しかしチャオは気付きます。イェンが書いた「ワン・シーツォン」の文字と、シーツォン自身が書いたそれが同じことに……。

ティンヨウが逃亡した後も、シーツォンは生きていました。息も絶え絶えのシーツォンに、イェンは会社を譲るように迫ります。

スージェンの遺した本には「陰陽思想に反すれば仏教の神々に罰せられる」とありました。スージェンは、真実を知っていたのです。

イェンの体の中にいるのは前妻タン・スージェンではなく――殺されたシーツォンなのだとチャオは語りました。

イェンはガン患者として生きる辛さを経験者のように語ると、チャオの前から立ち去りました。肯定も否定もしないままに……。

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ワン医師の真実

チャオはアーバオと同じベッドで横になって、死への恐怖を語ります。アーバオはそんなチャオを優しく受け止め、揺るがぬ愛を注ぎました。

翌朝――アーバオが出かけた直後、ワン医師がチャオの前に現れました。「全てをお話します」と、ワン医師は語り始めました。

20年前、シーツォンとワン医師は恋人関係にありました。前妻スージェンは研究員のひとりだったのです。

シーツォンは女性の心を持つ男性でしたが、著名になったばかりにその本心を隠し続けました。そして、女性と結婚します。

シーツォンが普通の男を装うための犠牲となったスージェンを、ワン医師は気遣います。スージェンはワン医師に依存するようになりました。

スージェンはシーツォンの不倫を確信しながらも、その証拠を掴めずにいました。そしてある日、ワン医師こそが不倫相手だと気付きます

スージェンが身投げする直前にばらまいた紙は、シーツォンとワン医師の不倫の証拠だったのです。

シーツォンには、RNA技術を使って女性になる計画がありました。スージェンの死後すぐに脳腫瘍となったため、計画は前倒しになります。

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養護施設出身のイェンは、臨床試験の補償金10万USドルに惹かれて書類にサインしました。魂を移植する手術とは知らずに……。

ワン医師はシーツォンの脳神経からRNAパウダーを精製し、それをイェンの脳へと移植しました。数日間かけて、少しずつ少しずつ――。

監視カメラに映っていたイェンの異常な行動は、RNA手術の影響で起きたことだったのです。

イェンの脳を乗っ取ったシーツォンは、遂に女性の体を手に入れます。その後、シーツォンの精子がイェンの子宮に送られました。

シーツォンは、イェンの子にも自身の魂を移植させるつもりだったのです。しかし、脳を侵されたシーツォンは混乱し始めました。

シーツォンは、イェンを遺言書から外そうと考えました。それを知ったイェンは、シーツォンを殺したのです。

イェンは思い通りになったと語ります。しかし、イェンが持っていた血液恐怖症が残っていることに、ひどく不満げでした。

シーツォンが殺された責任は自分にもあると感じ、イェン殺害を試みたワン医師でしたが、イェンに抵抗され逃げられてしまいました

チャオは「いい考えがある」とつぶやきます。イェンの中にいるシーツォンに自白させるための方法を思いついたのです。

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イェンの変化

チャオは、イェンの中にいるシーツォンに会いに行きました。するとイェンは、目的を達成させる邪魔になるのは愛だと語りました。

アーバオはチャオへの愛のために偽証罪を犯し、ティンヨウは母スージェンへの愛のために父シーツォンを襲いました。

チャオはイェンに、ワン医師について尋ねます。するとイェンは「前の人生で唯一愛した人。人生最大の過ちね」と答えました。

隠れていたワン医師が姿を現し、イェンに何かを噴射しました。――その後、イェンは全保有株を手放し、経営から退きました

報道が盛り上がる中、ワン医師は自宅で孤独に自殺を図りました。20年愛し続けてきたシーツォンとの想い出に浸りながら……。

チャオは検察長に、録音データを隠蔽したのは自分だと打ち明けました。そして、イェンは法廷で自分の声だと認めます。

チャオはボイスレコーダーに言葉を遺します。自分の死後、妻子が少しでも健やかに暮らせることを願う言葉でした。

第1級殺人となったイェンは、隣にいるティンヨウに話しかけました。「ヨウヨウ、母さんは幸せを願ってる」と――。

法廷で全てを見届けたチャオは、腫瘍により亡くなりました。そしてイェンは右手でサインをして、面会場へと向かいます。

イェンに会いに来たのは、生まれたての子どもを抱いたアーバオでした。その子は、リャンに似た顔をしていました。

涙するアーバオに、イェンは笑うようにと促します。チャオがよくやっていた、指で口角を押し上げる方法で――。

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感想と考察

Twitterでの反応

考察

ワン・シーツォンの死から始まった物語は、チャオの転移性ガンの進行と、シーツォン殺害犯を探るのとで2つの軸を立てて進んでいきました。

結果から言うとシーツォンを殺したのはシーツォンだったのです。ややこしい話でしたが、まとめると、この一文になります。

分かりにくいので、以下に時系列まとめを作ってみました。こうして見てみると、ワン医師が悪いように見えてきますね……

時系列まとめ
  • 女性の心を持つ男ワン・シーツォンと、それを理解する医師ワン・ユーファンが交際を始める。

  • 2012年

    シーツォンとワン医師のRNA研究は成果を挙げ、シーツォンは一躍有名人となる。この頃、タン・スージェンは研究員だった。

  • シーツォンは本心を隠し、普通の男性として振る舞う一環でスージェンと結婚する。そして息子ティンヨウが産まれる。

  • 2014年

    RNA技術の研究を進めていたシーツォンは、魂の移植を考える。女性の体に自身の魂を移し、完全な女性になろうと考えた。

  • 2030年

    シーツォンから冷遇されてきたスージェンは不倫を疑い、遂に相手がワン医師だと突き止める。

  • 深刻な鬱病となったスージェンは、不倫の証拠をばらまきながら投身自殺する。その際、魔術にてシーツォンに呪いをかけた。

  • 2031年

    スージェンの自殺直後、シーツォンは脳腫瘍となる。女性の体にシーツォンの魂を移すための器として、リ・イェンが選ばれた。

  • シーツォンのRNAをイェンの脳に移植した結果、イェンは少しずつ自分の魂を失っていき、最後にはシーツォンへと変わった。

  • シーツォン本人と、イェンに移植されたシーツォンの2人が同居するようになり、シーツォンの精神が崩壊する。

  • シーツォンが跡継ぎの座からイェンを外そうとしたことで、イェンはシーツォン殺害を決意し、ティンヨウの殺意を増長させた。

  • イェンは亡きシーツォンの後を継いだが、イェンの犯行に気付いたワン医師により命を狙われる。

  • イェンの中のシーツォンは自分に対する愛を持っていないと知ったワン医師は、イェンにチャオの魂を移植する。

  • イェンに移植されたチャオが、シーツォン殺害を自白する。チャオ自身は亡くなったが、イェンの中のチャオは第1級殺人犯として生き続ける。

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ミヅチガタリ

SF要素が強かったので、結構分かりにくかったですね〜! 科学とファンタジーをシームレスに繋いでいるのがミソです。

興行収入があまり伸びなかったそうです。一度観ただけでは分からないのに、オチを分かった上でもう一度観る気になれないのが理由でしょう……。

私がもう一度観る気になれないのは、女性になりたいという願いを叶えるため、倫理的にアウトな行為をしたことへの嫌悪感があるからです。

結局のところ、シーツォン自身が女性になれたわけではありませんでした。イェンにシーツォンの一部がコピーされただけだったのです。

シーツォン本人がイェンとなったシーツォンを認めなかったのは、脳腫瘍で正常な判断ができなくなったから――だけではないでしょう。

自分が長年願い続けていたことが叶ったはずなのに、自分は今も男性の体のまま、病魔に脅えて死を待っているのです。

シーツォン自身は人生を偽ったまま死ぬのに、自分のコピーは願いを叶えて、唯一の恋人も奪っていってしまう……。

倫理的にアウトな行為をしたシーツォンがひどい目に遭うのは、自業自得です。しかし、一番の被害者はシーツォンではありません

シーツォンのコピーを作るための器になったイェンは、何も知らされないまま、この世から消えていきました。

体か、魂か……ヒトとしての最も大切な要素は何なのかというテーマは、様々な作品に出てきます。

シーツォンの欲望にまみれた魂は分裂することで狂気に代わり、チャオの強い信念を持つ魂は静かに最期を迎えます。

結局のところ、大切なのは「体か、魂か」ではなく、力の限り生きたという満足感なのかもしれませんね……。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

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