Netflixドラマ『九条の大罪』第3審「弱者の一分②」ネタバレ感想

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Netflix独占配信ドラマ『九条の大罪』第3審「弱者の一分②」は、曽我部と金本との関係に終止符が打たれる物語です。

ミヅチ
ミヅチ

曽我部の父を見ていると胸が痛くなりますね……。おそらく、曽我部も同じ思いだったのでしょう。曽我部には、誰かを幸せにできる人になってほしいです。

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Netflixドラマ『九条の大罪』第3審「弱者の一分②」情報

日本公開日2026年4月2日
制作国日本
ジャンルヒューマンドラマ、犯罪、サスペンス、社会派
注意書き16+
暴力、言葉づかい
上映時間44分

『九条の大罪』第3審「弱者の一分②」主なキャスト・スタッフ

キャスト

九条間人(くじょう・たいざ)
弁護士
柳楽優弥
『浅草キッド』
烏丸真司(からすま・しんじ)
九条の事務所の居候弁護士
松村北斗
薬師前仁美(やくしまえ・ひとみ)
NPO法人つぼみのそら代表
池田エライザ
『地面師たち』『Followers』
壬生憲剛(みぶ・けんご)
自動車整備会社 社長
町田啓太
『10DANCE』『今際の国のアリス』シリーズ『幽☆遊☆白書』
曽我部聡太(そがべ・そうた)
クスリの運び屋
黒崎煌代
曽我部昭雄(そがべ・あきお)
聡太の父/金本の父の使い走りだった
水澤紳吾
金本卓(かねもと・すぐる)
クスリの売人/壬生の後輩
原田泰雅(ビスケットブラザーズ)
鞍馬行定(くらま・ゆきさだ)
九条の父/検事
福井晶一
九条間人(くじょう・たいざ)
18年前の姿
吉田日向
鞍馬蔵人(くらま・くろうど)
九条の兄/18年前の姿
川﨑皇輝
菅原遼馬(すがわら・りょうま)
介護施設<輝興儀>代表
後藤剛範
『全裸監督』
深見雄平(ふかみ・ゆうへい)
嵐山の部下/新人
水沢林太郎
『恋愛バトルロワイヤル』
家守華江(いえもり・はなえ)
九条の依頼人
渡辺真起子
山城祐蔵(やましろ・ゆうぞう)
介護施設の顧問弁護士/九条の師匠
岩松了
『ヒヤマケンタロウの妊娠』
烏丸晃子(からすま・あきこ)
真司の母/18年前の姿
仙道敦子
『呪怨:呪いの家』『極悪女王』『サンクチュアリ―聖域―』
嵐山義信(あらしやま・よしのぶ)
九条と壬生を疑う刑事
音尾琢真
『Demon City 鬼ゴロシ』『極悪女王』
鞍馬蔵人(くらま・くろうど)
東京地検の検事/九条の兄
生田斗真
『Demon City 鬼ゴロシ』『生田斗真 挑む』

スタッフ

原作真鍋昌平『九条の大罪』小学館『ビッグコミックスピリッツ』連載
監督土井裕泰
脚本根本ノンジ

『九条の大罪』第3審「弱者の一分②」あらすじ

弁護士 烏丸真司は、NPO法人代表 薬師前仁美を連れて、罪をかぶって服役しようとしているクスリの売人 曽我部聡太に会いに行きました。

曽我部の父にまで会い、なんとかして曽我部を救おうと考えたのです。けれども、二人より深い考えを持つ悪徳弁護士 九条間人に先回りされていました。

烏丸は、裁判で勝てたとしても、その先の人生が明るくなるわけではないと身をもって知っています。そのため、九条の考え方を応用することにしました。

そうして曽我部の出所後について着々と準備が進む中、烏丸が想像だにしない出来事が起きてしまいます。

ここから先はネタバレがあります!

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ミヅチガタリ

九条は曽我部とさほど交流がないときから、曽我部は道理を理解していると言っていました。その言葉通り、曽我部は生き方を変えるために重大な決断をします。

曽我部は、優しそうな顔をして近付いてきた人が、実のところは自分を<何も理解していない愚か者>と見下していることを理解していたのです。

金本と関わり続けた理由も、そこにありました。金本も曽我部をバカにしてはいますが、一方で役割を与え、ひとりの人間として扱っていたのです。

母親からも失望されたほどの出来損ないであると、曽我部は自身を卑下していました。その呪縛から解かれる瞬間が、金本に任された仕事をしているときだったのでしょう。

九条の法を利用した生き方指南や、烏丸の真っ当過ぎる支援によって、曽我部は少しずつ変わっていきました。

九条は上っ面の正義を振りかざすのではなく、曽我部の身を案じて動いています。その姿勢は、曽我部のかたくなな心をゆるませる一因となったでしょう。

曽我部には他人を幸せにした経験があり、これからもその努力によって幸福をつかみ取っていくことができる――そう思わせたのは、烏丸でした。

金本の死を招くことで身の安全を確保するという手法が正しいか否かと言えば、否でしょう。けれども、その結果として曽我部は幸福な人生を選ぶことができます。

正しさだけが人を救うわけではないと、九条はよく知っています。烏丸と共に、見ている我々も学んでいくことになるんでしょうね……。

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『九条の大罪』第3審「弱者の一分②」ネタバレと感想・考察

曽我部父子

6年前にも曽我部聡太の社会復帰のサポートに当たったNPO法人<つぼみのそら>代表 薬師前仁美が、再び曽我部の前に現れました。

金本卓は曽我部に6年前にも罪を着せ、今回も同じ手口で逃れようとしています。金本から逃れるため、今回はシェルターを用意すると薬師前は伝えました。

薬師前を連れてきた弁護士 烏丸真司もまた、6年前に曽我部と関わっています。今度こそはという思いで、曽我部に呼びかけました。

「いやあ……ん……同じだよ。どんだけ行っても、何も変わらないよ。うん。また、腐った同じ沼にハマるんだよ。そういう運命なんだよ」

曽我部の左腕には、金本が彫った<うんこ人間>という刺青があります。曽我部の父 昭雄にも同じ刺青がおでこに入れられていました。

曽我部の父は、金本の父から同じように扱われていたのです。そんな負の連鎖を断ち切るためにと、烏丸はまず曽我部の父の刺青を消そうと考えました。

「……聡太のためになるんですね? ああ……だったら消します! 聡太のためになるなら、なんでもやります」

素人の彫った刺青は深さがまちまちなため、消すとなるとかなりの痛みを伴います。それでも息子のためにと、曽我部の父は身を張ってくれたのです。

一度は迷いを見せた曽我部でしたが、それでも考えを変えることはありませんでした。薬師前が文句を言い始めると、曽我部はこう語ります。

「お二人は何も分かってないです。罪をかぶる必要があるんですよ」

原作において、曽我部聡太は軽い知的障害があるとされています。ドラマでは名言されてはいませんが、その挙動から同じ設定だと思われます。

曽我部の父が同様の状態なのかは分かりません。けれども、障害を持っていたにしろ、いなかったにしろ、金本のような人物に絡めとられる人生でした。

自分がそんな立場にあったから、息子世代にもそれを受け継がせてしまった――そう考えているのかもしれません。

自分なんかには息子を救う力などない……そう思っていたところに、烏丸がやってきて刺青を消そうと持ちかけてきたということです。

おでこは皮膚が薄いため、他の部位よりも痛みは激しいと思われます。それでも、息子の役に立つことができるなら……と腹をくくったのでしょう。

負の連鎖を受け継がせてしまった責任も感じつつ、できる範囲で親として向き合おうとしてくれているんですね。

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二人の因果

悪徳弁護士と呼ばれる烏丸の上司 九条間人は、曽我部にすべての罪をかぶるよう説いていました。それは、金本を無罪にするためではありません。

「法律は人の権利は守る。だが、人の命までは守れない。このタイミングで金本さんのことをうたえば、あなたは出たときに殺される。曽我部さんと金本さんが縁を切るなら、受刑したあとだ。じゃないと、命の保証ができない」

烏丸は、九条弁護士事務所の入った建物の屋上へと向かいました。九条は弁護士ができる範囲のことだけでなく、依頼人の人生全体を考えていたのだと烏丸は理解します。

烏丸は母 晃子の住む実家へと足を運びました。烏丸の母はカーテンを閉め切った部屋の中、殺された父のことを気に病みながら18年を過ごしているのです。

そして20日が経ち、金本は釈放となりました。金本を通報した男は、自動車整備会社社長 壬生憲剛によって頭をハンマーで殴られて命を奪われます。

烏丸は、曽我部の父が住む第二大山荘を訪ねました。出所後の曽我部の支えとなってもらうため、父子で暮らしてもらうよう頼みに行ったのです。

曽我部の母は、3年前に遺骨として曽我部の父のもとに戻ってきていました。曽我部が小学校を卒業する頃に家を出て行ってから、ずっと音信不通だったそうです。

烏丸は、曽我部が母から失望された運動会の件について尋ねました。曽我部の父は、曽我部の思いについて激しく否定します。

裁判の結果、曽我部は懲役1年6月となりました。再び刑務所に入った曽我部は、木材加工を行うこととなります。

そこに、烏丸が面会に訪れました。髪を短く切り揃えた曽我部に、烏丸は運動会のことを切り出します。

「あの日、運動会にお父さんも来ていて。お母さん、うつむいてたのは恥ずかしかったからじゃなくて……頑張ってるのを見て、泣いてたんです」

まあ、大概の親というのはそういうものですよね。かけっこでビリになったからと言って、6歳の子どもに失望するような親はごくごく少数でしょう。

走れなくても、顔を上げられなくても、一歩一歩足を引きずりながらゴールに向かう子どもを見て、応援しない大人は……人でなしです。

なぜ曽我部の母が出て行ったのか、どういう経緯で亡くなったのかは、分かりません。金本父子が原因となったのではないかと、私は思います。

壬生は反社と繋がりがあると言われていましたが、ええと……ご自身が反社ということでよろしいでしょうか?

子分が逮捕された報復として殺害という手段を選ぶ人を、カタギと呼ぶべきではないでしょう。そこそこ冷静に見えたのですが、激昂するタイプなんですね。

しかし納得がいかないのは、警察が大人しく引き下がった点です。曽我部はクスリを持ってうろちょろしているところを何度も職務質問されています。

発見された量が少なかったために追い詰められなかったとはいえ、疑いを捨ててはいないでしょう。そして、曽我部が運び屋に過ぎないことは分かっているはずです。

金本を一度解放して、再びクスリの売買を始めたところで仕留める……そんな目論見があるのではないでしょうか。

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<道理>

刑事 嵐山義信は、金本の罪をかぶった曽我部を追求します。そこで曽我部は、金本によって左腕に彫られた<うんこ人間>の刺青を消したいと申し出ました。

壬生は京極という人物からある命を受けます。ガールズバー<Milkee>の開店記念の祝い花が並ぶ中、壬生は険しい顔をしていました。

会社に戻った壬生は、金本を呼び出して電気ショックを与えます。そして、金本にかぶせた袋に川の水を流し込み、溺死させたのでした。

「金本たちが触っていた麻薬の元締め組織 伏見組の幹部がコカインの密輸で逮捕されました。……金本には伏見組を売るメリットがない。密告者が別にいたんです。……曽我部聡太です。彼は、身の安全を守れる刑務所の中から一矢報いた。道理を理解している曽我部は、金本に密告者の濡れ衣を着せて始末したんです」

自分を思ってくれる父、そして母のことを知り……曽我部は、金本との悪縁を断ち切る覚悟を決めたのです。それを聞いた烏丸は、微妙な表情をしていました。

金本の動きを警戒する烏丸に、すでに水死体として発見されたと九条は伝えます。金本が口封じされたと気付き、烏丸はじっと水面を見つめました。

その後、九条法律事務所に曽我部の父がやってきました。卵が好きな曽我部の父は、おでんの卵だけを25個買い集めてきたそうです。

そこで曽我部の父は、金本の父と再会したことを明かします。泥酔している金本の父は、曽我部の父に謝罪をしに来たのです。

曽我部の父は、絶対に許さないと謝罪を突っぱねました。金本の父は、黙ってその場を去って行ったそうです。その身は、以前より小さく見えました。

当初から、九条は曽我部について<道理を理解している>と語っていました。烏丸や薬師前のように、知的障害があるからと侮ってはいませんでした。

その通り、曽我部は<命を守るためには罪をかぶる必要がある>という話を的確に理解していました。

考えなしに楽なほうへと流されているだけならば、この<道理>は理解できなかったでしょう。しかし、曽我部は分かっていたのです。

父と暮らそうと思ったら、金本との縁を切らなければなりません。そのためには、金本父子が二度と曽我部父子に近付かないよう手を打つ必要があります。

すでに反社としての力を失っている金本の父は放っておいてもいいでしょう。けれども、現役で反社とつるんでいる金本は処分せねばなりません。

それも、刑務所を出る前にけりをつけなければならないのです。その手立てを考えた末に曽我部は、金本が密告者と勘違いされる状況を作り出したということです。

金本自身も、その周囲の人々も、曽我部が<道理を理解している>とは思っていません。ただ九条の指示通りに罪をかぶっただけだと考えているでしょう。

わざとなめられておき、能力を低く見積もらせておくことで、曽我部は疑われる立場からはずされたのです。

金本は最期まで、なぜ自分が壬生に命を奪われなければならなかったのかを理解できなかったのではないでしょうか……。

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嵐山刑事と山城弁護士

嵐山刑事は、新人刑事 深見雄平と共に焼肉屋にいました。水死体を見て食欲が失せている深見刑事の前で、嵐山刑事は次から次へと肉を口に運びます。

嵐山刑事は、壬生に狙いを定めていました。壬生は小さな頃から警察の手をわずらわせており、大人になってからは伏見組と懇意にしているのです。

水商売やセキュリティなどの副業も、半グレとの和解金で小銭を稼いでいることも、刑事たちの知るところとなっています。

嵐山刑事は九条の腕がいいことも気付いており、警戒している様子でした。その一方、九条は亡き金本が飼っていたドーベルマン ブラックサンダーを引き取ります。

壬生は亡き愛犬 おもちを忘れられないと、九条にブラックサンダーを押しつけたのです。九条は娘 莉乃の5歳の誕生日だからと、出かけていきました。

元妻の意向で娘と会わせてもらえない九条のことを、薬師前は可哀想だと語ります。そして、九条の行き先は亡き父 鞍馬行定のお墓だろうと続けました。

九条の娘が生まれた日と、九条の父が亡くなった日は同じ8月15日なのです。薬師前の言葉通り、九条は鞍馬家の墓を訪ねていました。

花を供え手を合わせているところに、九条の兄 鞍馬蔵人がやってきます。蔵人は、司法試験に落ち続け、検事にもならなかった九条を見下しているようです。

九条が蔵人とケンカ別れしたところに、弁護士 山城祐蔵が電話をかけてきました。介護施設代表 菅原遼馬とクラブで飲んでいるところに、九条は呼び出されます。

山城弁護士は、九条が独立前に世話になっていた弁護士事務所の代表です。その山城は、菅原が実は詐欺と強盗とを本業にしていると明かしました。

金払いはいいために菅原の顧問弁護士をしているものの、山城弁護士は複雑な心境にあるようです。依頼人の味方をする先輩の背中は、もう小さく丸まっていたのです。

嵐山刑事は、事件の陰で暗躍している壬生と九条との存在に気付いているようです。

九条は表立って弁護をしているため、その存在に気付くことは容易でしょう。けれども、壬生のことまで分かっているとなると、一筋縄ではいかぬ刑事と見えます。

壬生はちっちゃな頃から悪ガキだったんですね。賢い子が裏社会に取り込まれたわけではなく、初めから裏社会と近い場所で生まれ育ったのでしょう。

金本と同じように、近しい親類が既に裏社会の人間だったのかもしれません。そうでもなければ、ここまでの躍進はできないのではないでしょうか。

そんな壬生から絶大なる信頼を置かれている九条は、検事一家に育った落ちこぼれのようです。

検事を含む検察官と弁護士、裁判官とは、すべて司法試験を合格した上でいくつかのハードルを超えてなる職業です。

特に検事となると、扱う案件は殺人・強姦・強盗などになります。かなり精神的負担が大きいため、それに耐えられる人でなければなれないと言えるでしょう。

九条の父も兄も、自分が正しいという揺るぎない自信を持つ人物です。けれども九条から見ると、その判断は法に則っていないように見えるのです。

私は、烏丸の父が被害者となった事件について、九条が言うことも、九条の父や兄が言うことも、どちらも間違っていないように思えます。

なぜなら、この親子間の考え方の違いは、解釈の違いでしかないためです。事件を起こした瞬間、命を奪った瞬間においての判断力など、分かるはずがありません。

実際、九条はひっくり返せない事実を盾に戦います。1話でいうと、車にひかれた被害者に生活反応が見られなかったことを盾にしました。

もし解釈をぶつけ合って兄と戦い、勝つことができれば……そのときに九条は、家族に対して真正面から向き合うことができるのかもしれませんね。

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新たな依頼

事務所に戻った九条は、いびきをかきながら眠っていました。そこに、新たな依頼人がやってきます。

烏丸に起こされ、酒をのんで眠っていた九条はやっと目を覚ましました。依頼人 家守華江は、真剣な表情で話し始めます。

「父の遺産を取り返してほしいんです。『社団法人に4億寄付します』っていう自筆証書の遺言が見つかったんですけど、父が書くわけないんです。認知症を患って、施設で暮らしていました。あいつら、そこにつけ込んで父を騙したんです。……介護施設の代表と、その弁護士よ!」

家守が差し出した書類には、先日会った菅原と山城弁護士の名が記されていました。菅原の経営する 一般社団法人<輝興儀>に全財産を譲ると――。

家守は弁護士事務所をたらい回しにされ、壬生をすがって九条を紹介されたそうです。そう聞いてもなお、九条は依頼を断ると告げました。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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