こちらにはNetflixで配信中のイギリス製作ドラマ『ベイカー街探偵団』シーズン1第6章「幻の花」のネタバレと感想があります。
15年前に起きたコレクター事件がまた起きている――ビーはシャーロックの記憶を元に捜査を始めました。
シャーロックの推理を否定した植物園の園長イディスとワトソンには隠された関係があるとビーは推理します。
イディスの家を調べたビーたちがイディスの計画に迫る中、亀裂を閉じるためジェシーはシャーロックに助けを求めていました。
15年前に亀裂が開いたのはなぜなのか……ビーとジェシーそれぞれの捜査が、思いもよらぬ真実を引き寄せます。
主な登場人物
スパイク(マッケル・デヴィッド)
ビー(ザディア・グラハム)
ビリー(ジョジョ・マカリ)
レオポルド(ハリソン・オスターフィールド)
ジェシー(ダーシー・ショウ)
シャーロック(ヘンリー・ロイド=ヒューズ)
リネンの男(クラーク・ピータース)
ジョン・ワトソン(ロイス・ピアソン)
ベイカー街探偵団 第6章 幻の花
コレクター事件の再開
情を交わしたビーとレオポルドは、2人でワトソンのいる病院へと向かいました。そしてワトソンが外出した隙に、院内に忍び込みます。
シャーロックから聞いたコレクター事件の話を聞いていたビーは、病院にいる体の一部が欠損した人々を見て確信します。
「コレクターが戻った」――看護師によると、手足だけではなく内臓を奪われた者もいました。
一時はビーとジェシーの母アリスが亀裂を閉じたために犯行が止みましたが、もう一度亀裂が開いたため犯行が再開されたのです。
レオポルドはジェシーに亀裂を探そうと提案しますが、ジェシー自身はそれを拒否し、スパイクも反対します。
他に手がかりはないかと言われ、ビーは珍しい植物であるスノードニアのヤナギタンポポのことを話しました。
ヤナギタンポポを調べるため植物園の園長イディスに聞き込みに行こうとしますが、ビリーはひとり去ってしまいました。
レオポルドとダイムラー
ビーは、ビリーが救貧院の指導員ヴィクと会って家族の話を聞いたことを、スパイクから知らされていました。
傷付いたビリーは、怒りの矛先をどこに向ければいいのか分からなくなり、仲間たちに当たり散らしていたのです。
ビーがビリーを励ましているのを離れて見守ったレオポルドでしたが、宮殿で見た顔が街をうろつくのを見て動揺します。
近くの店に逃げ込んだレオポルドは、それを見越していた従者ダイムラーに発見されてしまいました。
ダイムラーはレオポルドに宮殿に戻るように言いますが、レオポルドは逆にダイムラーを脅し、街に残ると宣言するのでした。
イディスの日記
いくらか正気を取り戻したシャーロックは、221Bに侵入しました。そこで、同じように侵入したジェシーと鉢合わせます。
ジェシーはシャーロックの助けを求めました。その頃、イディス宅を訪れていたビーたちは、あるものを見つけていました。
そこでビリーは日記を見つけます。8月19日に四肢を侵される病に罹ったイディスの夫サミーは、10月には臓器まで症状が進んでいました。
サミーを昏睡にして低温状態で保存することにしたイディスは「自然の力で彼を再構築する」と記していました。
イディスこそがコレクターであり、体が腐り落ちる病からサミーを救うため、健康な人間の体を収集していたのです。
ペストの医者
イディスが使っていたヤナギタンポポは特殊な条件下でなければ育ちません。そこでイディスの植物園に向かうことにしました。
シャーロックに解くことができず、ワトソンが一枚噛んでいるかもしれない事件です。ビーは珍しく恐れを抱いていました。
その頃、ジェシーはシャーロックと話していました。ジェシーは思いつく限りの言葉でシャーロックを罵倒しました。
父親ぶろうとするシャーロックを推理モードに切り替えさせたジェシーは、悪夢の内容をシャーロックに教えました。
死体だらけの洞窟と聞いたシャーロックは「地下聖堂か地下墓地」と推理します。そして、邪悪な存在の詳細を知りたがりました。
黒いローブにマスクをつけ、鼻が高くて目が窪んでいる――そこまで聞いたシャーロックは「ペストの医者だ」と断言しました。
ペスト流行時に医者がしていた格好は、ジェシーが悪夢で見た邪悪な存在そのものでした。
サミーの復活
広い敷地内を探索していたビー、ビリー、スパイク、レオポルドの4人は、立入禁止の園内ナーセリーを発見しました。
建物の中には、継ぎ接ぎだらけのサミーと、サミーの体に黄緑色の液体をかけているイディスがいました。
イディスはビーたちに驚くことなく「夫の準備が整った」と話します。全ての部位を揃え終えていたのです。
外科医として人々の命を救ってきたサミーに、神は病気を与えた――だから自分が神になったのだと、イディスは語ります。
イディスは仕上げとして、サミーに血清を打ちました。眠っていたサミーは目を覚まし、次の瞬間に意識を失いました。
イディスが30人分の体を使って復活させようとしたサミーは、生き返ることができなかったのでした……。
ワトソンの行方
ジェシーはシャーロックの手助けを望みますが、アリスを喪ったトラウマがあるシャーロックは協力的ではありません。
しかしシャーロックは、悪夢を見るのを終わらせたいと願うジェシーの涙の訴えに応えることにしました。
「円と疫病の穴」こそがヒントだと考えたシャーロックは、ロンドン図書館の地下室にある読書室「円の部屋」に行くと決めます。
サミーの復活を諦めていないイディスに、犯行を見逃す代わりにワトソンの情報を話すようビーは持ちかけました。
イディスはワトソンを嫌っていました。ナーセリーの奥には、椅子に縛り付けられ猿ぐつわを噛まされたワトソンがいたのです。
ワトソンの秘密
ジェシーは円の部屋に入りましたが、何も感じられませんでした。シャーロックは推理が外れたことでやる気を失い去ってしまいます。
一方ナーセリーでは、イディスが過去を語り始めていました。当時シャーロックは、黄金の夜明け団に出入りしていたのです。
イディスは自らをイプシシマスだと名乗り、ワトソンと交流を持ちました。イディスは聖遺物をワトソンに預けます。
イディスが夫を救いたいと考えているのを知りながら、ワトソンはその助けとなる聖遺物を返さず、亀裂を開く道具にしました。
サミーの症状は悪化していきます。突然植物を分子レベルで理解できるようになったイディスは、サミーを作り直すことにしました。
ヤナギタンポポの匂いを嗅ぎ分けたシャーロックの推理により、ワトソンは再びイディスに会いに来ます。
そこでイディスは、ワトソンが聖遺物を使って亀裂を開けたことを黙っておく代わりに、自分のことも隠すよう命じたのでした。
サミーの怒り
ワトソンこそが母アリスの死を招いた黒幕だった――ビーは怒りに震えていました。ワトソンは必死で訴えます。
ワトソンは15年前に亀裂を開いたのは自分だが、今回は関係ないのだと語ります。ビーはその言葉を無視しました。
その時、イディスが「夫には新しい心臓と神経節が必要なの」とビーたちとワトソンを足止めしました。
しかしその2つは、命と引き換えでなければ手に入りません。イディスはただひとりの犠牲としてワトソンを選んだのです。
その瞬間、サミーが再び動き始めました。イディスは満足気ですが、サミーは「なぜ死なせてくれない?」と嘆きました。
「なぜ私から死を奪った?」――サミーは渾身の力でイディスを絞め殺します。ビーたちは逃げることにしました。
拘束されているワトソンに助けを求められ、ビーたちは迷いながらもワトソンの縄を解き、一緒に逃げ出しました。
イディスを殺したサミーは、哀れむビーを外に行くよう促すと、イディスが作った毒薬を一気に飲み込んだのでした……。
人々の変化
推理が外れて自棄になるシャーロックに、ジェシーは「賢くなくていい。一緒に闘って欲しいの」と語りかけていました。
そしてジェシーは夢に入ります。白いスーツの老人と会ったジェシーは、一緒に闘ってくれる相手を求める本心を打ち明けました。
ナーセリーから逃げ帰ったビーは、街の人々も亀裂の影響を受けていることを受け、ジェシーの協力を仰ぐことにしました。
しかし地下室にはジェシーの姿はなく、レオポルドを探しにきたダイムラーがいました。そこにレオポルドが戻ってきます。
レオポルドが王子だと知ったビーは、正体を隠して仲間たちを危険に晒したレオポルドを許せず、別れを告げました。
街にいたビリーは、突然現れたヴィクから暴力を振るわれました。耐え切れなくなったビリーは、ヴィクを撲殺してしまいます。
悪夢に迷い込むジェシー
ビーだけは自分の味方でいてくれる……そう信じていたジェシーでしたが、遂にビーも悪夢に入るよう説いてきました。
もうイプシシマスである自分のことを理解する仲間はひとりもいないのだ。老人の言葉は本当だったとジェシーは思いました。
レオポルドはダイムラーと共に宮殿に戻り、ジェシーは荒れ果てた街を彷徨い、ビーは地下室にひとりきりになりました。
ビリーは殺人犯として投獄され、何も知らないスパイクは酒場でビリーの帰りを待っています。
5人はバラバラになりましたが、ジェシーは老人と出会うことができました。しかし老人も、ジェシーに悪夢に入れと言います。
老人は「亀裂を閉じたくない」と言うと、ジェシーの腕にあった悪夢を抜け出す鍵となる蝶の印を消してしまいました。
そしてジェシーは老人の手により、悪夢の中へと放り込まれてしまうのでした……。
感想と考察
過去まとめ
ちょっとややこしくなってきたので、ビー、ジェシー、アリス、シャーロック、ワトソンの情報を整理します。
ミヅチガタリ
5人がバラバラになってしまいました……。ビーがショックなのは分かりますが、ダイムラーはいらんこと言ってそうですね。
スパイクは皆のことを心配し続けているので、そろそろ円形脱毛症とかになっちゃうんじゃないかと不安です。
そして今回、15年前に亀裂を開いたのがワトソンだったことが分かりました。何やってんだ、お前!!
最初から怪しさ満点の男だったワトソンですが、まさか主人公の母親が死ぬきっかけを作っていたとは……。
そして未だに明かされない「リネンの男」の正体とは? シャーロックとは別人だと記されているんですよね……誰なの?
さらに白いスーツの老人がラスボスの威圧感を出してきて、人種の扱い方はこれでいいのかと心配になります。
誰にも共感できないまま6話までやってきてしまいました。日本において、あんまりウケがよくない理由はこれでしょうね。
残り2話は「死のエクスタシー」から「生のエクスタシー」へと続きます。大団円になると信じて観ていきます!!
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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