こちらにはNetflixで配信中の台湾ドラマ『華燈初上―夜を生きる女たち―』エピソード14のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
ローズ/羅雨儂(ルビー・リン/林心如)
スー・チンイ/蘇慶儀(シェリル・ヤン/楊謹華)
ジャン・ハン/江瀚(リディアン・ヴォーン/鳳小岳)
ホー・ユエン/何予恩(デレック・チャン/張軒睿)
マー・ティエンホワ/馬大華/ヒノキ(ウォレス・フォ/霍建華)
ルー・パオロン/劉寶龍/ベイビー(ウー・カンレン/呉慷仁)
ハナ/リー・シューホワ/李淑華(エスター・リュウ/劉品言)
アチー/チー・マンル/季满如(シエ・チョンシュアン/謝瓊煖)
アイコ/ワン・アイレン/王愛蓮(パフ・クオ/郭雪芙)
ユリ/黄百合(ニッキー・シエ/謝欣穎)
ヤヤ/林雅文(キャミー・チャン/江宜蓉)
シャオハオ/小豪(フー・ウェイジエ/胡瑋杰)
パン・ウェンチェン/潘文成(トニー・ヤン/楊祐寧)
アタ/阿達/リー・チェンタ/李建達(ジャン・グァンチェン/章廣辰)
あらすじ
日系ナイトクラブ「光」のオーナーであるスー・チンイの葬儀では、高校からの親友で「光」のママ・ローズが喪主となりました。
スーが望んだ通りの場所と装飾で葬儀を執り行っていると、そこにスーを恩人と慕う“ヒノキ”がやってきます。
スーを殺害した犯人はローズだと考えるヒノキは、ローズを脅して帰っていきました。
スーに捨てられた男子大学生ホー・ユエンもローズが犯人だと疑い、週刊誌の記者に記事にしてもらっていました。
世間の疑いの目に晒されたローズは日常生活も送りにくくなり、当然「光」の客も途絶えてしまいました。
葬儀のため台湾を訪れたスーの婚約者・中村正男は、かつて親しくしていたホステス・アチーの交際妨害に怒りと失望を見せます。
そんな中、脚本家の職を失ったジャン・ハンはローズの息子が部長を務める演劇部の臨時顧問として働き始めました。
「光」のホステス・ユリはいまだに彼氏のホスト・ヘンリーと共に麻薬売買を続けています。
客の来ない「光」を閉じることがチーママ・アチーから提案され、「光」は月末で閉店することとなりました。
そしてローズは大きな決断をします。世間の疑いから逃げるのではなく、テレビ番組に出て真っ向対決しようと決めたのです。
ミヅチガタリ
スーの嘘により、ヒノキはローズをスーの殺害犯だと思っています。殺害予告までされて、ローズはどんな気持ちだったのでしょうか……。
そんなヒノキとは違い、ユエンはローズが犯人だという確信を持ってはいません。ただ、スーの存在を世間に知らしめたいだけです。
しかし一途にスーを想っているかのように見えるユエンも、歪んだ気持ちを抱えていました。
中村を寝取られて怒るアチーにそそのかされたこともありますが、ユエンはスーと婚約した中村に突撃したのです。
「スーに愛はない」と語るユエン、腹立たしいです。妊娠を告げられた途端に逃げたユエンに愛を語る資格があるのかと……。
若いユエンは、愛は言動に宿ると考えています。しかし年老いた中村は、愛は誠意を尽くした先にあると理解しているのです。
ただ言うことを聞く女がほしいだけだろうと中村を甘く見てスーを捨てさせようとしたユエンでしたが、負け犬の遠吠えでしたね。
アイコはローズを犯人だとは思っていないのに、ユエンにスーから卒業してもらうために報復に手を貸しました。
しかしユエンはスーの喪失を乗り越えられず、いまだにアイコからの好意に気付くことすらありません。
今のところ、ユエンとアイコは犯人候補から外れそうですね。そして一番怪しいのはユリとヘンリーです。
華燈初上―夜を生きる女たち― 第14話
中村とユエン
日系ナイトクラブ「光」のオーナーであった亡きスー・チンイの葬儀の喪主として、高校時代からの親友ローズが挨拶をしていました。
すると、その場に“ヒノキ”と呼ばれるスーと親しかった裏社会のボスが乗り込んできます。
「スーに別れを言いたいだけだ」威圧的なヒノキの態度に眉をしかめながらも、ローズはヒノキの前からどいてあげました。
するとヒノキは、スーをいじめた人に敵を討つとつぶやき、集まった客に向かって紙片を投げました。
「もっといい葬式をしてやる。お前が死んだらな」――ローズこそがスーを殺した犯人だと考えるヒノキは、脅しの言葉を残していきました。
日本からスーの葬儀のために台湾を訪れた中村正男は、スーの事件を追っているパン・ウェンチェン刑事と話をします。
日系企業幹部で「光」の上客であった中村はスーが亡くなる数時間前に婚約の約束を交わしていた男です。
中村は葬儀に来ていた男子大学生ホー・ユエンを見て、ある夜のことを思い出していました。
ユエンは突然中村の自宅を訪ねてきて「スーの元彼氏です」と言い、スーは愛など持っていないと説いたのです。
中村は、ユエンが若く見返りを求めたために裏切られたと感じたのだろうと、優しくユエンを諭したのでした。
中村とアチー
中村は、婚約者であるスーから愛されていないことを自覚していました。それでも誠意を尽くすつもりでいたのです。
しかし中山(ジョンシャン)警察署で「光」の最年長ホステスであるアチーが質屋に売った指輪を見て、表情を曇らせました。
「これは私たちの関係の象徴です」スーに贈った婚約指輪がアチーに渡ったことを、中村は受け入れられません。
中村との関係が切れたことを受け入れられなかったアチーがスーに逆恨みし殺したかもしれないと、中村は考えたのです。
中村はその足でアチーのいる「光」に向かいました。チーママになったアチーは、上機嫌で中村を受け入れました。
そこで中村は警察署で受け取った婚約指輪をアチーに見せます。アチーはすっと表情を変えました。
弁解するアチーに、中村は問い詰めます。ユエンを中村の家に差し向けたのは、他でもないアチーだと分かっていたからです。
アチーはユエンを呼び出し、本気なら日本行きを止めるべきだと煽ったのです。スーの本性を知れば中村は退くだろうと……。
「君が何を言おうと信じられない」中村は、何としてでもスーと中村の仲を裂こうとしていたアチーに失望していました。
週刊 観察者
翌朝、ウェンチェン刑事は上の階に住むローズの部屋を訪ねました。水道管が壊れたから修理道具を貸してほしいと言って……。
ウェンチェン刑事はローズがスー殺害の犯人だと疑っており、理由をつけて家に上がり込んで証拠を探そうとしているのです。
ローズが炒飯を作っていると、ウェンチェン刑事は勝手に七味を取り出し作りかけの炒飯に入れてしまいました。
できた炒飯を食べるローズを眺めながら一服するウェンチェン刑事を見て、ローズはウェンチェン刑事の真意を悟ります。
わざわざ下の階に引っ越してきたのはローズを調べるためだと分かり、ローズは少し不機嫌になったのでした。
男子大学生ユエンは叩き起こされ、依頼していた記事が出たことを元同級生のアイコから知らされました。
「週刊 観察者」にて「男を巡り親友を殺した? 容疑者は共同経営者」という見出しの記事が出たのです。
ユエンはすぐに雑誌を確認しに行きました。ユエンは記者に、ローズとスーが言い争っていたことを証言したのです。
スーが店の経営権を他のホステスに譲渡したこと、その原因となったのがふたりの元彼ジャン・ハンだと――。
ジャンがローズを捨ててスーと交際したことを知り、記者は笑みを浮かべました。そしてローズが刑務所にいた過去も知ります。
アイコの過去
ローズが通う条通(ティアオトン)の美容院を訪れたアイコは、記事が人々の噂の的になっていることを知り満足げに笑います。
それはローズ本人も知るところとなり、同居人で人気ホステスのハナはローズに気を遣っていました。
しかしチーママとなったアチーは、客が来ないのはローズのせいだと言って「光」を閉店しようと提案しました。
今ならクラブを売れば金が入るというアチーの意見に、20%の経営権を持つホステスのユリは同意しました。
月末で「光」が閉店することとなり、ユリは麻薬取引をしているホストの彼氏ヘンリーと会食をしました。
カウンターで食事をしていたふたりは、そっと隣の客に麻薬をさばきます。しかしユリはまだ捕まる不安を抱えているのでした。
1986年9月28日、事件発覚の2年前――まだアイコという源氏名をもらう前の女子大生ワン・アイレンは「光」を訪れていました。
アイレンは配達員として「光」に出入りする内に、可愛らしい容姿が客の目に留まり酒を勧められます。
一杯飲んだら3000元もらえると言われ、アイレンは顔をしかめながら濃いお酒を一気に飲み干しました。
その様子を見ていたローズとスーは、バックヤードにアイレンを呼び出すのでした。
再会
アイレンは夜に配達の仕事をしており月8000元を稼いでいました。そこでスーは、夜だけで2~3万元稼ぎたくはないかと誘います。
「体を売るなら5万元はほしい」と言うアイレンに、売るのは体ではなく戯れの愛だとスーは微笑みました。
スーは、来月結婚するアキコの替わりにアイレンを雇うつもりでした。愛嬌のあるアイレンは、アイコとして勤めることになります。
「若さよ。十分な強みでしょ」その言葉の通り、若さを売りにしてアイコは人気を得ていったのでした。
そんな過去を思い出しながら、現在は「光」の向かいのクラブ「シュガー」で働くアイコは「光」を眺めます。
アイコは元同級生の男子大学生ユエンと会います。ユエンは、スーを喪って心にぽっかりと穴が開いたままでした。
アイコが報復に手を貸したところで、ユエンは満足できません。ユエンは今でもスーを想い続けているのでした。
中村の帰国が迫っていました。婚約者のスーを喪った中村は、台湾に戻るつもりはありません。
世間ではローズがスーを殺したと噂になっていますが、中村はローズを信じていました。スーの選んだ親友なのだからと……。
そこにひとりのウェイターがコーヒーを運んできます。耳馴染みのある声にローズが顔を上げると、そのウェイターは元彼ジャンでした。
ジャンの新たな道
人気脚本家だったジャンがレストランでウェイターをしていることに驚き、ローズはぎこちない笑顔になります。
その夜、ジャンは帰宅してティン・タンからの留守電を聞きました。仕事が決まったという報せにジャンは微笑みます。
とある学校で発声練習が始まりました。ローズの息子ズーウェイは、演劇部の部長として部員に檄を飛ばします。
テレビ局で働いた経験を活かし、ジャンは産休に入るティン・タン先生の代わりに演劇部の指導を担うことになったのです。
ジャンと顔見知りのズーウェイは再会に喜びます。その一方で、頭痛薬を常用する母ローズを心配していました。
ズーウェイはローズの顔色を伺いながら、演劇部の代理顧問がジャンになったことをローズに報告します。
その後ローズは「光」に出勤しますが、一緒に刑務所で過ごしたことのある同居人で人気ホステスのハナ以外は誰も出勤していません。
初代ママのジョン・ファンから店を受け継いだスーとローズは、次々と辞めていくホステス達を見送ることしかできませんでした。
経営が成り立たず、最年長ホステスであるアチーからもバカにされ、共同経営者であるふたりは悩んでいました。
捨てるもののないふたりは、浴衣を着て「光」の前で店の名前入りのマッチを配ります。その姿は歩行者の目を引きました。
スーと苦しみながらも歩んできた「光」再建への道を思い出したローズは、「光」の常連だったテレビ局幹部のもとに向かいました。
「高視聴率を取れる賭けがあったら、乗る?」腹を決めたローズは、世間の噂と真っ向から戦うことにしたのです。
リー・スーチンが司会を務める番組に、ローズはスー殺害の最重要容疑者として出演することになりました。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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