こちらにはNetflixで配信中の台湾ドラマ『華燈初上―夜を生きる女たち―』エピソード22のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
ローズ/ロー・ユノン/羅雨侬(ルビー・リン/林心如)
スー・チンイ/蘇慶儀(シェリル・ヤン/楊謹華)
ジャン・ハン/江翰(リディアン・ヴォーン/鳳小岳)
ホー・ユエン/何予恩(デレック・チャン/張軒睿)
ヘンリー/ホン・リエン/洪立亨(ワン・ポーチエ/王柏傑)
マー・ティエンホワ/馬大華/ヒノキ(ウォレス・フォ/霍建華)
ルー・パオロン/劉寶龍/ベイビー(ウー・カンレン/呉慷仁)
ハナ/リー・シューホワ/李淑華(エスター・リュウ/劉品言)
アチー/チー・マンル/季满如(シエ・チョンシュアン/謝瓊煖)
アイコ/ワン・アイレン/王愛蓮(パフ・クオ/郭雪芙)
ユリ/ホアン・パイホー/黄百合(ニッキー・シエ/謝欣穎)
ヤヤ/林雅文(キャミー・チャン/江宜蓉)
シャオハオ/小豪(フー・ウェイジエ/胡瑋杰)
パン・ウェンチェン/潘文成(トニー・ヤン/楊祐寧)
アタ/リー・チェンタ/阿達(ジャン・グァンチェン/章廣辰)
コウ・チーハオ/葛志浩(シュウ・ジエカイ/修杰楷)
あらすじ
日系ナイトクラブ「光」チーママのアチーは、高齢で初めて妊娠し、これからどう生きていこうか悩んでいました。
「光」ママのローズはアチーの住む実家を訪ねると「光」で働き、ローズが肩代わりした借金を返してほしいと語りかけます。
パン・ウェンチェン刑事は女性刑事チャオジュから、麻薬組織に関わっているチャン・ミンスン署長を見逃した理由を尋ねられます。
ウェンチェン刑事はチャン署長の背後から全員引きずり出すために、自らも悪に染まることを決意していたのでした。
逮捕されたアタ刑事は、元脚本家ジャン・ハン殺害の理由が「麻薬の売人だとバレたから」だと語りました。
しかしアタ刑事がまだ隠し事をしていると考えたウェンチェン刑事は、副署長に昇進してからも事件を調べ続けます。
アチーの妊娠が「光」のホステス達に知らされ、ホステス達はそれぞれのやり方で優しさを見せます。
そんな中、ハナは刑務所にいた頃を思い出します。男で失敗して服役した共通点もあり、ローズとハナは仲良くなりました。
ハナはローズをボスのいじめから救ってくれたヒーローと慕い、彼氏からも助けてくれたローズにずっとついてきたのです。
そんな中、取材をしていた男子大学生ホー・ユエンは、元恋人スー・チンイの殺害に関わる録音を発見するのでした。
ミヅチガタリ
ローズは、アチーの「できれば子を産み育てたい」という気持ちを察し「光」でサポートしていくことにしました。
血の繋がった親兄弟と仲が悪いという共通点があったと知り、ローズはアチーへの共感を深めていきます。
ホステス達やボーイにもアチーの妊娠を知らせると、意外にも皆アチーに優しく接しました。
普段は「うちはうち、よそはよそ」といった態度のユリやアイコも、自分なりにアチーを妊婦として大切にする様子を見せます。
ウェンチェン刑事は副署長に昇進することでチャン署長の信頼を得ていき、麻薬組織の内部へと入り込もうとしています。
しかしそれを知っているのは部下のチャオジュ刑事だけで、危険な行動に出るであろうローズには知らされません。
ウェンチェンがローズに好意を抱いているのは真実だと思うのですが、ジャンを忘れられないローズに迫るつもりはないようですね……。
そしてローズとハナの刑務所時代が明かされました。スーを救うようにハナをも救ったローズは、ヒーローと呼ばれます。
ハナがいつでもローズの側に立つのは、ヒーローに救ってもらったヒロインの宿命のようなものかもしれませんね。
そして事件の真相に迫る録音がまた出てきました。まさかそのきっかけとなるのがユエンだとは……!
華燈初上―夜を生きる女たち― 第22話
ママとチーママ
日系ナイトクラブ「光」のチーママであるアチーは、高齢の父親に朝から怒られていました。
借金で首が回らなくなって昼の仕事を探しているのではと疑う父親に、アチーは借金は完済したことを伝えます。
さらに妊娠したことも明かすと「ホステスが店の客と寝て腹ぼてとは」「死んでくれ」と父親はアチーを罵りました。
アチーと父親が口喧嘩していると、ローズが栄養補助食品を持って現れました。アチーはローズと一緒に家を離れます。
迪化(ディーホワ)街の近くの貧民街に住むアチーの様子を見て、ローズは昔から家族仲が悪かったと自身の過去を語りました。
煙草を吸おうとするアチーを止め、ローズはホステス以外の仕事を探すのかと問いかけます。
アチーは出産するかどうかをまだ決めていません。しかし酒を呑み続ければ子どもは産めなくなります。
迷っているアチーに、チーママにまでなったのだから「光」で働き続けてはどうかとローズは提案しました。
「気遣いは無用よ」涙を浮かべるアチーに、ローズは肩代わりした借金を返してほしいだけだと語ります。
煙草が吸いたくなったローズは、一本くわえるとアチーの傍から離れて火をつけるのでした。
パン・ウェンチェンの思惑
中山(ジョンシャン)警察署に戻ったパン・ウェンチェン刑事は副署長に内定し、新しい部下チュンカイを指導しています。
任命式を来週に控えたウェンチェン刑事に、女性刑事チャオジュは式の予定表を手渡します。
ウェンチェン刑事は沈んだ様子のチャオジュ刑事に、チャン・ミンスン署長と取引したことを明かしました。
チャン署長の背後にいる人物を全員引きずり出すため、ウェンチェン刑事も麻薬組織に関わることを決めたと語ります。
チャオジュ刑事は不安げですが、ウェンチェン刑事は決めたことを覆すつもりはなさそうでした。
ウェンチェン刑事は約束していたローズとの食事に出かけました。広い個室に通された2人は、隣に座って食事を楽しみます。
ローズは、ユリから「自分を愛してる」と言われたことを話しました。そして、亡き元恋人ジャン・ハンを忘れられないと明かします。
するとウェンチェン刑事も「心に秘めた人がいる」と話しました。店を出た2人は「光」のマッチで火をつけた煙草を吸います。
それはウェンチェン刑事と初めて会った日、ローズが投げて渡したものでした。
最初は険悪だったローズとウェンチェン刑事ですが、多くの出来事を乗り越える中で親密になっていきました。
そんな日々を思い出しながら、ウェンチェン刑事は闇の世界へと進もうとしているのでした。
ジャン・ハン殺害の理由
1988年11月14日、ジャン・ハンの死の19日後――麻薬事件の犯人としてアタ刑事が事情聴取を受けていました。
ウェンチェン刑事は、ジャン・ハンが殺される夜に警察署に電話をかけてきていたことを話します。
「俺が犯人だと知ってるだろ?」しかしウェンチェン刑事が知りたいのは、アタ刑事がジャンを殺した理由です。
ジャンは元恋人スー・チンイを殺害した疑いをかけられた後、取り違えでアタ刑事の上着とテープレコーダーを持ち帰ってしまったのです。
普段からテープレコーダーをメモ代わりに持ち歩いていたジャンは、いつも通り録音しようとして真実を知ってしまったのです。
録音を聞いたジャンは慌てて中山警察署に連絡し「捜査中の麻薬事件に関する証拠があります」と語りました。
しかしその電話を受けたのがアタ刑事だったため、麻薬の売人だと知られることを恐れたアタ刑事によって殺されたのでした。
「署長の手下になれば一人前に扱われる」アタ刑事が求めたのは、誰かの子分ではなく一人前の大人として扱われることでした。
ささいな希望を抱いて悪に染まったアタ刑事のことを、ウェンチェン刑事は切り捨てることができません。
アタ刑事は今でも優しくしてくれるウェンチェン刑事に対して、ほろ苦い思いになるのでした。
ユエンの発見
男子大学生ホー・ユエンは、大学近くのレストランで元同級生のワン・アイレン――アイコと出会います。
アイコはユエンの言葉を受けて自分のことを見つめ直し「騒がしい場所が好き」という自分の特性に気付いたのです。
アイコは「光」に戻ったことを報告し、まだまだ自分探しを続けていくつもりだとユエンに語りました。
自分を構成するパズルのピースを全て見つけることができたのかとアイコが問うと、ユエンは「一生見つからないかも」と答えるのでした。
ユエンは元恋人のスー・チンイ殺害事件を追うため、スーと交際していた元脚本家ジャン・ハンの遺品を借りてきていました。
遺品の中にテープレコーダーを見つけたユエンは、テープを再生します。すると男女の声が聞こえてきました。
「どうした?」「スーママ」「死んだの?」「息をしてない」――ユエンは思わず、テープレコーダーを耳に寄せるのでした。
「光」の人気ホステスであるハナは、仲良くしていたアタ刑事が逮捕されてから、昼の仕事でミスをするようになっていました。
そんな中、アチーはホステス達に妊娠したことを告げました。アイコは椅子を譲り、アチーを無理矢理座らせます。
ユリは体を動かすといいと伝え、ヤヤは父親が誰か聞こうとするボーイのシャオハオを止め、ハナは転ばせてしまったことを謝りました。
ローズとハナ
「光」に中山警察署のチャン・ミンスン署長がやってきました。部下たちの大きな態度が目につきます。
チャン署長がウェンチェンを班長から副署長に昇進させたと知り、ローズはウェンチェンをそっと見つめます。
ウェンチェンは勧められるままに何杯も酒を呑みます。そして席を立つと、ジャン殺害犯がアタ刑事だったとローズに伝えました。
しかしアタ刑事がまだ全てを打ち明けていないと感じているウェンチェンは、ローズにジャンと何を話す予定だったか尋ねました。
ハナは妊婦となったアチーの代わりに酒を呑み続け、吐くほど酔っ払ってしまいました。
ウェンチェンがローズを愛していると語るハナに、ローズは怒りを見せます。しかしハナは、ウェンチェンを愛すよう語りました。
ハナは涙を流しながら、ハナが恋愛感情を持った男は不幸を呼ぶと言うのです。
1981年6月20日、台北刑務所――ローズは0677番として4人部屋に入りました。そこではチェンという女がボスとなっていました。
新入りのローズは布団を奪われます。そして0496番のリー・シューホワ――ハナは、チェンとその子分から暴力を受けていました。
チェンは看守とも通じており、他の囚人への贈り物を奪い取っていました。その様子を見たローズは、チェンに反抗します。
ハナの歩んできた道
ローズは、他の囚人をいじめるために勝手に掟を作ったチェンとその子分を殴って押さえつけました。
チェンが踏みつけたハナの母親が手作りしたお守りを取り返したローズは、ハナと仲良くなっていきます。
ハナは、ローズをヒーローと慕うようになりました。そんなある日、ハナは彼氏への殺人未遂で服役していることを打ち明けました。
彼氏から売春を強要された挙句、その稼ぎを他の女に貢がれたことでハナは激しく怒り、我を忘れて彼氏を刺し続けたのです。
恋は盲目だとローズは自嘲し、失敗しても生き続けなければいけないとハナに語りかけたのでした。
1985年7月3日、台北刑務所――4年の服役を終えて出所したハナを迎えに来たのは、売春を強要した彼氏でした。
そこにローズの乗った車が突っ込んできます。ひかれそうになった男は腰を抜かし、去って行くハナを見送ることしかできませんでした。
ローズは、親友でオーナーであるスーの前にハナを連れて行きました。ハナにはこれといった特技はありません。
しかし働いている内に、ハナは日本語も酒の種類も覚え、歌も上手くなっていったのでした。
ある夜、男子大学生ユエンはローズを呼び出し、亡きジャンの遺品の中にあったテープレコーダーを差し出しました。
男女の声が聞こえてきました。「スーママ」「死んだの? 彼女は死んだ?」「息をしてない」「どうして? なぜなの?」
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
コメント