Netflixドラマ『なりすましの鼠』エピソード2ネタバレ感想

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Netflix独占配信ドラマ『なりすましの鼠』エピソード2は、引きこもり小説家ムンジェがチンピラ ノジャに追い回される物語です。

ミヅチ
ミヅチ

ノジャはいわゆるインテリヤクザとも、暴力一辺倒のチンピラとも違い、独特の味があっていいですね……。

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Netflixドラマ『なりすましの鼠』エピソード2情報

日本公開日2026年8月28日
制作国韓国
ジャンルウェブトゥーンが原作、ミステリー、犯罪、サスペンス
注意書き16+
暴力、言葉づかい
上映時間56分

『なりすましの鼠』エピソード2主なスタッフ

スタッフ

原作ウェブ漫画『들쥐』
Ludovico
監督キム・ホンソン
脚本イ・ジェゴン

『なりすましの鼠』エピソード2あらすじ

個人情報を奪われた引きこもりの天才小説家 ムンジェは、自分そっくりな顔の<男>と対峙します。<男>は自分もムンジェであると語り、ムンジェがこれから危険な目に遭うことをほのめかしました。

ムンジェには、3年前のある出来事により、チンピラ ノジャに追われる理由があります。けれども、二人の追いかけっこは<男>が仕組んだゲームでした。

その裏で、ノジャとかつて同じ組織に身を置いていたチンピラたちにも危機が迫ります。ノジャが告発された事件に、チンピラたちが運営する裏カジノが関係していたためです。

その裏カジノで借金を抱えた若い男性を確保するようにと、ノジャに依頼が入っていました。それをきっかけに、ノジャは自分が巻き込まれた事件の裏側へと近付いていきます。

ここから先はネタバレがあります!

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ミヅチガタリ

3年前にあった出来事が、ムンジェが両親を喪い引きこもりになったこと以外にもあると判明しました。それが、チンピラ ノジャの資産を会計士 スヒョンが横取りしたことです。

この横領は3年の間、表に出ることはありませんでした。なぜなら、ノジャの資産はムンジェ名義の口座に預けられており、一切動かされずにいたためです。

ムンジェが天才小説家でありながら自分名義の口座に財産を預けず、スヒョン名義の口座を使っていた理由が分かりましたね。

裏社会に生きるチンピラであるノジャは、自分の資産と同額の預金を持つムンジェの口座をすぐに見つけるでしょう。そして、その動きを見張るはずです。

スヒョンの推測通り、ノジャは3年間ずっとムンジェの口座を見張っていました。しかし、<男>によってムンジェが窮地に陥るまで、動きはありませんでした。

スヒョンによると、ノジャは資産を元手に一般社会で生き直すつもりだったようです。それについてスヒョンは、裏社会で稼いだ金を元手にするのはおかしいと言っていました。

スヒョンの考え方について、異論はありません。足を洗うというのならば、裏社会で稼いだお金は潔く手放すことが禊として必要でしょう。

だからといって、ノジャの金を奪ってもいいかというと、それは違います。犯罪として立件されなかったとしても、会計士として、人間として責められる行為です。

スヒョンが現在、会計士としての立場を失い、<男>の手先として動くしかない状況になっているのは……おそらく、このときの行動が影響しているのでしょう。

再び裏社会に舞い戻ったノジャですが、かつて組織で共に働いていたチンピラたちとは距離ができていました。足を洗おうとしていたことが、知られたのかもしれません

そのチンピラたち――スンギュとミョンスとは、裏カジノの経営で稼いでいます。その中で、借金で首が回らなくなった人物を殺害し、その個人情報を売る商売を始めました。

この<個人情報の売買>こそが、この作品の最も重要なキーになっています。個人情報を乗っ取られたムンジェが、<男>にどう立ち向かうのか……3話以降が楽しみです!

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『なりすましの鼠』エピソード2ネタバレと感想・考察

アンダーラインが引いてある役名をタップすると、キャストと簡単な役柄紹介が表示されます。

怒る猫

個人情報をすべて書き換えられてしまった天才小説家 チェ・ムンジェは、自分そっくりの顔をした男と出会いました。

「絶対に、猫に捕まるなよ。ものすごく怒ってる。俺が誰か知るには、生き残らないと」

自らも<チェ・ムンジェ>であると名乗った男は、謎の言葉を残して去って行きます。金網越しに男と対峙していたムンジェには、追うことができませんでした。

役所の人は、ムンジェ本人が個人情報の書き換えを行ったと言っていました。そっくりな人物であったのならば、書き換えられたのも納得ですね。

しかし、指紋まで再登録できたというのは不思議な話です。人間の指紋が変わることはありません。

ほかの要素と同じように、サイバーアタック等で書き換えられてしまった――と騙ったのでしょうか。この手法で現実でも書き換えられるとしたら、大問題ですね……。

チンピラの中年男性<ノジャ>――キム・ヨングンは、後部座席に若い男性を乗せて車を走らせていました。男性は逃走を試みますが、車のドアは開きません。

『3年前の例の男がいるでしょ。カード会社に手を回して捜したチェ・ムンジェ。カードを使ったと連絡が』

3年間、行方がつかめなかった相手の居場所をつかんだため、ノジャはすぐに動き出します。男性を車から降ろし、ホテル ナルへと向かいました。

クレジットカードが使われるたびに、仲間がその内容をノジャに送信してきます。その履歴を追いながら、ノジャはムンジェを追いました。

昨日までムンジェの自宅であったハイツ フォレの警備員から話を聞き、ノジャは市場へと向かいます。けれども、ノジャはムンジェを仕留め損ねてしまいました。

パトカーのサイレンを聞き、ノジャがその場を立ち去ったためです。九死に一生を得たムンジェは、パニック障害の薬を探すためにヨンファダン薬局に侵入していました。

アルプラゾラム錠を発見したムンジェは、瓶の中身を口に流し込みます。そして、薬局に置いてあった服と靴とを手に取りました。

ノジャは、なんらかの理由があって3年前からムンジェを捜していたことが判明しました。3年前というと、ムンジェが引きこもりを始めた時期ですね。

つまり、ムンジェの引きこもり生活を支援した友人で会計士 スヒョンも、ノジャと関わる<理由>があるということになります。

スヒョンは、ムンジェに危険が迫っていることを告げていました。その理由が裏社会の組織に属する<監察官>ノジャであったとすれば、納得ですね。

また、引きこもりだったムンジェはもちろん、スヒョンもムンジェの口座には手をつけていなかったことも分かりました。

もしスヒョンが口座のお金を動かしていたら、その時点でノジャに連絡が入っていたはずです。そうなると、スヒョンの裏切りの目的は金ではないということになりますね。

スヒョンが姿を消した理由は、やはりまだ分からないようです。現在分かっていることは、スヒョンがこの事態になることを先んじて知っていたことくらいでしょうか……。

スヒョンが自らの意志で裏切ったのか、何か切羽詰まった理由があって裏切りを迫られたのか、それすらも不明です。

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新たな身元不明遺体

ムンジェは、タンジネ不動産へと向かいました。そこには、ムンジェの自宅だったハイツ フォレの契約書があります。

ムンジェは、契約書の写真を撮りました。不動産屋によると、契約にはまったく問題がなかったそうです。肩を落として立ち去るムンジェを、が車の中から見つめていました。

男は、セブンイレブンで購入したコーヒーを手に取ります。そのコーヒーはひと口も飲まれずに、車の窓からアスファルトに流され、カップも道に捨てられました。

『なりすましの鼠』版のフードロスニキですね。ひと口も飲まないでコーヒーを捨てたところから、DNAを残すことを避けているように感じました。

ムンジェと<男>とが似ている理由は、いくつか考えられます。大きく二つに分けると、DNAがごく近い人物か、顔が同じだけの他人か――となります。

もっともありがちな設定は、生き別れの双子……それも一卵性双生児というものですね。これだとDNAはほとんど同一になるため、上記のような行動は必要ありません。

他人の空似――つまり、まったくの偶然によってそっくりさんになっている場合は、DNAはまったく違うものとなります。

一卵性双生児でないのであれば、兄弟でも違いは出ます。こういったことは、多くの人が常識として備えている知識かもしれませんね。

一方で、指紋はどうかというと……一卵性双生児でも、まったく異なるものになるそうです。そうなると、人工的に作り出したクローンでも指紋は異なるものになりそうですね。

その夜、またしても遺体が発見されます。規制線の中には、パク・スニョン刑事と同じ部署の刑事たちがいました。パク刑事は、同僚刑事 ドンチョルに情報を聞くためにやってきています。

「サンチョルだ。違法賭博や高利貸しをしてる。賭博サイトをめぐって人を殺し、フィリピンに高飛びしたぞ」

ドンチョル刑事はクァク・サンチョルのことは覚えていたものの、ノジャのことは知りませんでした。組織はすでに解散していることもあり、これ以上の情報は得られそうにありません。

現在、刑事たちが集まっているのは、変死した遺体があったためです。二日間放置されたホームレスで、身元不明、指紋登録なしという状況でした。

ドンチョル刑事は現場から立ち去る前に、パク刑事の癇に障ることを言います。若手刑事たちが止めたものの、パク刑事とドンチョル刑事とはつかみ合いを初めてしまいました。

よくある事件だからと、ドンチョル刑事はこの事件を軽視します。そのためか、ホームレスの遺体の指先が真っ黒になっていることは、誰も気に留めませんでした。

帰宅したパク刑事は、上司から叱られます。腹立ちまぎれに殴ったドアにはへこんだ傷がついたままで、出ていった妻は戻ってきていません。

サンチョルは、ノジャのいた組織に属していた人物であるものの、下手を打って海外に逃亡する羽目になったようです。

警察に行方をつかまれているくらいなので、あまり優秀な人物ではなかったようです。ノジャから見ても、重視されていない人物だったのではないでしょうか。

手がかりのない事件を追うパク刑事は、プライベートで妻と調停裁判中ということもあり、かなりいらついていますね……。

そんなパク刑事のことは放っておけばいいものを、同僚 ドンチョル刑事はあおりにあおります。若手刑事たちが不憫でなりません。

彼らは、先輩たちのケンカを止めるために刑事になったわけではないでしょう。捜査に身が入るようにしてあげてほしいところですね。

どうでもいいケンカによって軽く扱われてしまった変死事件ですが、この死体も指紋照合ができない身元不明の人物でした。そして、他殺ではないようです。

ムンジェのように、個人情報をすべて失って<幽霊>となってしまった人が、生き延びることができなくなって衰弱死した――ということでしょうか。

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チンピラたち

裏カジノでは、チンピラたちが<漢江の女性遺体>について話しています。パク・スンギュは、裏カジノの<死体安置所>の遺体が持ち出されたのだと告げました。

それを聞いた裏カジノの社長でスンギュの兄貴分 カン・ミョンスは、驚いた顔をします。警察にタレコミが入っていたことも、初耳のようでした。

スンギュは、ミョンスが何か知っているのではないかと、かまをかけたのです。下っ端を連れて裏カジノを出たスンギュは、悩ましい表情をしていました。

「警察どもがノジャを捕まえたら、俺たちのしたことがバレますよ」

下っ端の言葉を聞き、スンギュはさらにいらだちます。ワンボックスカーの後ろには、いつものように<処理済み>の遺体が積まれていました。

スンギュは、パク刑事が持ってきた資料の中にいた人物です。ノジャの次のページがスンギュだったので、組織があった頃はそれなりの働きをしていたのでしょう。

一方、その兄貴分のミョンスは、資料にないか、あったとしても後ろのページに記載されているということになります。警察としては注目していない人物なのでしょう。

スンギュは独自の情報ルートを持っているようですね。兄貴分 ミョンスが知らずにいた、警察に対してノジャを告発した人物のことを知っていました。

こまったのはスンギュです。身元不明遺体の出どころは、ミョンスやスンギュたちが運営している裏カジノであるためです。

そうなると、ノジャを調べたところで、遺体についての情報は出てこないでしょう。しかし、かつて同じ組織にいた人物を調べようとなると、スンギュは危険な状況に陥ります。

スンギュは裏社会に長く身を置いていても、危機管理能力を鈍らせずにいるんですね。ぼんやりしているミョンスに比べ、性格はいまひとつですが、賢さは感じます。

組織が解散して以降、ノジャとスンギュたちとは連絡を取ることすらしていないように見えます。それぞれが気の合う仲間とだけつるむようになったのかもしれませんね。

ムンジェは、友人で会計士のソン・スヒョンを訪ねます。けれども、そこには見知らぬ夫婦がいました。パク・グニョン教授とその妻は、6年前からそこに住んでいるというのです。

ノジャは、再びムンジェを捜し始めました。22時32分にカフェで4500ウォンのアメリカーノを購入したと知り、その店に駆けつけたのです。

店員を問い詰めている間に、またしてもムンジェがカードを使いました。ノジャはすぐに車に乗り込み、移動します。それを追う車は、スヒョンが運転していました。

そこに<ムンジェ>から電話がかかってきます。ムンジェは漢江にいるようですが、水恐怖症のため入水自殺はできないだろうとスヒョンは語りました。

「言ったよな。<追わせろ、だが捕まらせるな>と。先は長いのに、死んだら面白くない。漢江に着いたら電話を」

スヒョンは、つかず離れずの位置でノジャを追い続けます。けれども、そんなスヒョンに気付かないノジャではありません。

ノジャは、カフェからずっとつけられていることに気付いていました。問い詰められたスヒョンは、あせりながらもひょうひょうとした態度で受け答えし、その場を逃れます。

スヒョンと連絡を取っている<ムンジェ>は、ムンジェの前に現れた<男>だと思われます。ムンジェの個人情報を乗っ取り、現在は法的に正当なムンジェとなった男ですね。

スヒョンがいつから<男>と関わっていたのか、気になるところですね。やはり3年前に何か隠された事実があるのでしょうか……。

それはそうと、スヒョンは尾行がへたくそです。私でも気付けるような気がします。プロの探偵のように、きちんと道や建物を把握しておかないといけませんよね。

ノジャは尾行されていることに気付きながらも、一切振り返ることもせず、行き止まりの道に入っていくことでスヒョンを追い詰めました。

スヒョンは内心、震え上がっていたのだと思います。手の震えを抑え切れないほどに脅えながらも、会計士として鍛えてきたポーカーフェイスでその場を乗り切りました。

これで、スヒョンは今後ノジャを尾行することが難しくなってしまいます。そうなると、<男>の指示に従うことができなくなってしまいますね……。

現状、<男>がムンジェを尾行し、スヒョンがノジャを尾行することで、終わらない追いかけっこを続けることができています。

下手を打ったスヒョンに、<男>はどういう対応をするのでしょうか。さすがに命を奪うことまではしないと信じたいですね。

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ムンジェ vs ノジャ

ある日、会計事務所に呼び出されたムンジェは、スヒョンからある計画を持ちかけられました。チンピラの金を横取りしようというのです。

「お前は跡形もなく消えるんだ。心配ない。守ってやる。お前にとって家族は俺だけだ。そうだろ? だから手を貸せ。分け前は――10%だ」

ムンジェは、自分の意思で隠れているのか、それとも<>とスヒョンとによって囚われているのか――強いめまいの中で、ムンジェは悪夢のような幻視に苦しみます。

そこに現れたのは、ムンジェそっくりの<男>でした。薬を飲み過ぎてトリップ状態にあるムンジェに、ノジャが来るから逃げろと笑います。

ムンジェは重い体を引きずりながら、コンビニ NOW24から出てくるノジャの視界から逃れました。ノジャの背後を通ってNOW24に入り、物陰からノジャの様子をうかがいます。

その姿は、ノジャから見えていません。けれども、ムンジェの動きをいぶかしがる女性店員の姿は見えていました。ノジャはNOW24に引き返すと、ムンジェを捜し始めます。

女性店員の視線を追うことによって、ノジャはムンジェを発見しました。ノジャが手斧を手にした瞬間、ムンジェは幻視に襲われます。

なんとか手斧を落としたムンジェでしたが、チンピラ一筋に生きてきたノジャに捕らえられてしまいます。そこでムンジェは、倒れた棚から落ちた栓抜きを手に取りました。

ムンジェはノジャの太ももに栓抜きを突き立てると、勢いのままに逃げ出します。逃げた先にはトラックが止まっており、道がふさがっていました。

「あれから3年だ。3年ぶりに這い出てきたな。ネズミ野郎」

ここから逃げられる先は、川の中しかありません。手斧を持ったノジャを前に、ムンジェは思い切って川へと飛び込むことにしました。

ムンジェは、母親からは将来像についてのプレッシャーをかけられ、父親からは身体的な暴力を受けていたようです。

父母を一気に喪っても悲しみに暮れる様子がなかったのは、そのためかもしれません。心の支えになっていた人を喪ったわけではなかったようです。

ムンジェにとって最もショックだったのは、父の遺体が上がらないことで、保険金詐欺の疑いをかけられたことでしょう。

周囲の大人たちから疑いの視線を浴び続けたことで、ムンジェの精神は限界を迎えてしまいました。それを利用しようと考えたのが、スヒョンだったわけです。

スヒョンは、自分がムンジェにとって唯一の家族だという優しい言葉をかけることによって、犯罪行為に加担させようとしたのです。

しかも、何かあったらムンジェだけが危険な目に遭うよう、仕組まれていたようです。ノジャの資金は、ムンジェ名義の口座に預けられていたと思われます。

そう考える理由は、ノジャがスヒョンに対して<知らない人>という態度を取ったことです。もしスヒョン名義の口座にノジャの資金があれば、攻撃対象はスヒョンになるはずです。

この構造が分かると、<男>がスヒョンに近付いたきっかけも分かってきますね。ノジャの資金の動きを知り、その金を動かした本当の人物はスヒョンだと推察したのでしょう。

「ノジャには事実を黙っておくから、自分の計画に付き合え」と言われれば、スヒョンは逆らうことができなくなると思います。

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人を幽霊にする方法

水恐怖症のムンジェですが、近くの船へと必死に泳いでいきました。ノジャは、その姿を見送ることしかできません。

組織の<監察官>として問題を起こした人物を処分していた頃、ノジャは満たされぬ気持ちを抱いていました。その頃を思い出しながら、ノジャは太ももの痛みに耐えます。

ムンジェは、高架下でしばらく休みました。食べ残しの弁当を手に入れ、ようやく食べ物にありついたとき――<>が姿を現します。

けれども、それはムンジェの幻視でした。ムンジェを悩ませる<男>が何者なのか……ムンジェは激しくいらだち、大声を上げるのでした。

ムンジェには、ノジャに襲われる理由があります。だからこそムンジェは、ノジャに対しては<男>に見せるような怒りは放出しません。

そう思うと、ムンジェは理知的な人なのだなと感じます。ノジャに対して恐怖は感じていても、理不尽さは感じていないのです。

確かに、自業自得と言ってしまえば、その通りなんですよね。スヒョンの甘い言葉に乗せられて、チンピラの資金洗浄に協力したのはムンジェの落ち度です。

パク刑事は、引っ越し作業が進むハイツ フォレへと足を運びました。名義人のノジャ、実際の住人である作家のムンジェ、家主のスヒョン……。

訳が分からないまま、パク刑事は事件に向き合います。単独で捜査を続ける中、またしても調停裁判へ出廷することとなりました。

パク刑事の妻は、パク刑事が施設育ちであることも問題の要因だと語ります。怒りっぽいパク刑事ですが、話をまったく聞いていないため、まったく感情を出しませんでした。

すっかり忘れていましたが、ハイツ フォレのムンジェの部屋の名義人は、スヒョンではなくノジャなんですよね……。

なぜノジャの名義を使っているのかは、分かっていません。スヒョンが名義変更を行ったと考えると、ひとつだけ理由は浮かんできます。

それは、ノジャの資金を入れた口座の持ち主であるムンジェの名義を使いたくない……という理由です。

ではスヒョンの名義であればいいじゃないかと思うところですが、単なる会計士であるスヒョンがあの豪邸を持っているのは、いささか違和感がありますよね。

だからといって、ノジャの名義を使うことはないじゃないか、とも思います。裏側を知っている視聴者ですら悩まされる問題ですから、パク刑事が悩むのも当然ですね。

ノジャは、自宅に返した若い男性を訪ねていました。逃げずに自宅に戻っていた若い男性は、ノジャになぜ追われる身になったかを打ち明けます。

若い男性は、違法賭博をした結果、自分の財産だったはずの金がいつの間にか借金になっていたのだと語ります。<奴ら>は老若男女問わずカモにするのだと――。

「もっとひどいのは、人を入れ替えるんです。ホームレスとか、身寄りのない人がいるでしょ。彼らの個人情報を奪って、捨てるんです」

<奴ら>は、無縁仏や行方不明者などの孤独死した人物から盗んだ個人情報を売っているのです。その被害者となる人の中には、裏カジノで大損した人も含まれているのです。

ノジャは、その話を聞きながらムンジェのことを思い出していました。個人情報を乗っ取られて<幽霊>になった若い男性と、ムンジェとは、同じなのではないか……。

今まで分かっていなかった、個人情報を取り扱っている闇の業者が何者なのかが、ぼんやりと見えてきました。

ノジャとかつて同じ組織にいたチンピラ――ミョンスとその弟分 スンギュです。裏カジノをやっているうちに、借金漬けになった人物の使い道を思いついたのでしょうか。

首が回らなくなった人たちから個人情報を奪い、本人を殺害して、その情報を高く売りつけているわけですね。裏社会の人が思いつきそうなことです。

けれどもムンジェは、スンギュたちのあずかり知らぬところで個人情報を奪われているように思います。そもそも裏カジノには無関係な引きこもりですからね……。

また、スンギュは、個人情報を奪ったあとの遺体を<死体安置所>に置いていると語っていました。しかし、発見される遺体はすべて一体ずつなのです。

そして、スンギュは<死体安置所>から遺体が消えているとも言っていました。何者かが<死体安置所>から遺体を盗み、それをわざわざ発見させているのです。

誰がなんのために行っているのか、見当もつきません。スンギュたちを告発するためならば、わざわざノジャを告発するタレコミをすることもないでしょうし……。

やはりノジャを告発したのは<男>で、警察に追われる身にすることで、ムンジェとの追いかけっこをよりスリリングに仕立て上げているのでしょうか。

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ムンジェの決意

ノジャが見つかったという報せを受け、パク刑事は漢江の近くにあるNOW24へと足を運びました。その防犯カメラには、ハイツ フォレの住人だったムンジェの姿もあります。

ノジャとムンジェとが繋がったことで、パク刑事は笑顔を浮かべました。その様子を気味悪がっている女性店員に気付き、パク刑事はごまかすように咳ばらいをします。

ムンジェは悩んでいました。東部警察署に出頭し、ノジャの資金を奪ったことを打ち明けようと考えたのです。

鬱蒼とした森の奥――一軒家の中の一室で、少女がテレビを見ています。その昔話『爪を食べた野ネズミ』は、見た目がそっくりな男ふたりをめぐる物語でした。

何度も見て飽きてしまった少女は、廊下に出て別の部屋に入ります。そこにいたのは、ムンジェのGPSを追って独り言をつぶやく<>でした。

家族と引き離されて過ごしている少女は、さみしげに母を求めます。ぬいぐるみを抱きしめたまま恐怖に耐える少女の気持ちに、<男>は少しも共感しないのでした。

パク刑事にとって、妻子はあまり興味の持てないコンテンツのようですね。ノジャたちを追うことのほうが、よほど興味をそそるようです。

<刑事という病気>と考えたほうがいいかもしれません。そんな人物でありながら、なぜ家族を持ったのかは不思議でなりませんが……人生は不合理なものですからね。

パク刑事が満足げな一方、<男>は何をしても満たされない状態にあるようです。少女が誰なのかは分かりませんが、<男>には危害を加えるつもりはないようです。

<その少女を誘拐しているという状態>に意味があるのでしょう。少女を通して何か達成したいことがあるわけではなさそうです。

そして、ここで『なりすましの鼠』の元ネタである昔話『爪を食べた野ネズミ』が登場しました。

ネズミは人の爪を食べると、その人とそっくりな姿に化けることができる――という内容だそうです。<男>は、そのネズミに自分を重ねているんですね。

ムンジェはよい人生を送ってきたとは言い難い状態にありますが、<男>はそれ以上にひどい人生を送ってきたようです。

<男>が人間としての尊厳を一切持っていないとなると、敵として対峙するのはかなり困難でしょうね……。

ノジャは、借金漬けの若い男性を事務所に連れ帰ります。ノジャは考えなしに金のために動く子分たちに、持論をぶちます。

「経験から言うと、使えない人間はいない。誰もが価値を持って生まれてくるんだ。天賦人権論について話してるんじゃないぞ。人権じゃなくて価値について話してる」

まったく理解する気のない子分たちに対し、ノジャは若い男性を殺さないよう指示しました。そして、臓器を売ってもいいが命を奪うなと続けます。

そこに、何者かが訪ねてきました。ノックする音に応えてドアを開いたノジャの前には、探し求めていたムンジェが立っていたのでした。

ノジャは暴力一辺倒ではなく、知識もしっかり蓄えてきた人物なんですね。だからこそ、組織の<監察官>となったのでしょう。

もしチンピラにならなければ、有名企業の重役などになっていたかもしれません。そのほうが、ノジャにとって満足できる人生になったと思うのですが……。

裏社会の組織でのぼりつめたところで、むなしくなるだけだった――そんなノジャにとって、3年間に渡り完全に姿を消していたムンジェは強く興味を惹かれる存在です。

ノジャが危険人物であると知りながら、ムンジェはノジャを訪ねました。その理由は明白です。警察に告発するには、ノジャの資金を奪った証拠が足りないためです。

ムンジェの手に証拠はなくとも、ノジャは裏社会の人脈を使って、本当は何が起きていたのかを調べることができるでしょう。

ノジャは頭のいい人です。ムンジェが語ることが真実か否かが分かるまで、ムンジェの命を奪うことはしません。それは、借金漬けの若い男性に対する態度から推測できます。

ムンジェとノジャとは、どちらも別の意味で頭のいい人です。もし、この二人が組めば――<男>と戦うこともできるかもしれませんね!

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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