こちらにはNetflixで配信中のイギリス製作ドラマ『ベイカー街探偵団』シーズン1第2章「221Bの亡霊」のネタバレと感想があります。
ビーはワトソンに丸め込まれ、またしても不可思議な事件を捜査することになりました。次の事件は、子どもの歯が抜かれるというものでした。
スパイクは221Bに忍び込み、ビリーとレオポルドは被害者に話を聞きます。その一方、ジェシーはゲイツ歯科に誘い込まれました。
犯人がゲイツ歯科の娘ジーンだと分かっても、彼女には手先となる存在がおり、事件を止めることは困難です。
ジェシーはジーンの過去を知り、ビーはジーンの目的を推理します。しかしそこで、仲間の命が危険にさらされてしまいます。
主な登場人物
スパイク(マッケル・デヴィッド)
ビー(ザディア・グラハム)
ビリー(ジョジョ・マカリ)
レオポルド(ハリソン・オスターフィールド)
ジェシー(ダーシー・ショウ)
リネンの男(クラーク・ピータース)
ジョン・ワトソン(ロイス・ピアソン)
ベイカー街探偵団 第2章 221Bの亡霊
子どもの歯が抜かれる事件が発生
ある黒人男性が帰宅すると、幼い息子が駆け寄ってきました。息子は乳歯が抜けたことを嬉しそうに報告します。
枕の下に抜けた歯を隠すと妖精がコインを置いていく、と男性は語りました。そんな息子と夫を見て、妻も嬉しそうです。
息子の枕の下にコインを仕込むため、ワトソンの妻が息子の部屋に入ります。しかし息子は全ての歯を抜かれて血塗れになっていたのでした……。
ワトソンとビー
ストリートチルドレンの女の子ビーは、露店でアクセサリーを万引きします。しかし逃げ切れず、警察に捕まってしまいました。
牢に入れられたビーを引き取りに来たのはワトソンでした。ビーは妹ジェシーが持つ特殊能力を利用するワトソンを避けていたのです。
しかし、ストリートチルドレンであるビーたちが真っ当に稼ぐ手段はあまりありません。ワトソンは捜査に協力するよう脅しをかけました。
ビーは救貧院に戻ることを嫌がっています。しかし、自力で生きられない子どもは救貧院に戻るしかないだろうとワトソンは語りました。
トゥースフェアリーの襲撃
貴族の息子であり病弱なレオポルドは、外出しようとして執事に止められます。しかし、姉が外出を手伝ってくれました。
その頃、ビーはワトソンから「トゥースフェアリーの襲撃」について聞いていました。子どもの歯が盗まれている事件です。
犯行の夜には女の幽霊が目撃されており、事件が起きるのは決まってバラム地区です。そこまで話を聞いたビーは、逆に質問しました。
しかし、ワトソンは「君には理解できないことだ」と何も教えてくれません。そこでビーは、221Bにある探偵社に侵入することを決めます。
一緒に地下室で暮らしている男の子スパイクとビリーは、侵入に乗り気ではありません。しかし、ジェシーはビーの計画に乗りました。
街に出たビーとジェシー、ビリーはレオポルドと合流しました。レオポルドはビーと一緒にいたいのですが、ビーに断られてしまいます。
またしても、トゥースフェアリー
子どもたちの間でも、トゥースフェアリーが噂になっていました。抜けた歯の匂いを嗅ぎつけて残りの歯を抜きにくるのだと――。
とある黒人少女は、トゥースフェアリーにひどく脅えていました。しかし、願いもむなしく乳歯が抜けてしまいます。
その夜、ベッドにいた少女は何者かの姿を見ました。そして助けを求めに母親の部屋に行ったところ……歯が抜かれていたのは、母親の方でした。
謎の黒人女性ジーン
レオポルドはビリーと一緒に、トゥースフェアリーの被害者であるマッキン親子に会いに行きました。
人聞きが悪いからと、母親はすぐに話を切り上げようとします。そこでレオポルドは、被害者の女の子は既に全て永久歯だったと知りました。
街を歩いていたジェシーは、見知らぬ黒人少年の姿を見ました。その姿を追ったジェシーは、ゲイツ歯科へと入っていきます。
そこで庭で何かを埋めている黒人女性ジーンと出会ったジェシーは、女性の後についていき、ジーンがただの人間ではないと知るのでした……。
黄金の夜明け団
器用なスパイクは、ワトソンが出かけた瞬間を狙って221Bへ侵入しました。そしてスパイクは、ワトソン宛の手紙を見つけます。
「黄金の夜明け団のメンバー」と書かれた手紙を見つけたスパイクは、誰かが入ってきた足音を聞いて別の部屋へと入りました。
ベッドの下に潜り込んでいると、そのベッドに誰かが横たわりました。そして、耳障りな音色でバイオリンを弾くと、突然床へと吐き戻します。
ゲイツ歯科にて
ジェシーを追ってきたビーは、ゲイツ歯科の看板を見つけました。そこには「無痛で抜歯」とあり、ビーは事件関係者がいると確信します。
ボロボロの姿になったジーンは、ジェシーを椅子に縛り付け、その歯を抜こうとしていました。そこにビーが駆けつけ、女性を止めます。
一方ビリーとレオポルドは、歯が抜かれた黒人少年の家を訪ねました。しかし何も聞くことはできず、立ち去るしかありませんでした。
ジェシーは、催眠ガスのような息を吹きかけられたと話します。ビーは、この女性が赤ん坊誘拐の犯人同様、力を得たのだと考えました。
犯人の過去
ベッド下に忍んでいたスパイクは、ベッドの上の人物が寝た隙に部屋を出ます。部屋を見て回ったスパイクは、拷問部屋を見つけました。
拷問部屋と思われる場所に入ったスパイクは、薄暗い部屋の中にあるテーブルに目を留めます。そこにはウィジャ盤が置かれていました。
ウィジャ盤とは、降霊術を使う時に用いられる文字盤です。赤ん坊誘拐事件の犯人アーサーも、ウィジャ盤で力を得ていました。
ゲイツ歯科にもウィジャ盤がありました。そこでジェシーは、ビーの制止を振り切って、ジーンの記憶に入りました。
アーサー同様、ジーンは亡くなった人――自殺した父親を召喚しようとして、悪の力を得たのでした。
なぜ歯を抜こうとするのか知りたいジェシーは、女性の記憶を探ろうとして、逆に自分の記憶へと放り込まれてしまいます。
何とか現実に戻ったジェシーは、犯人の目的は父親を自殺に追い込んだ犯人を殺すことだとビーに伝えたのでした。
狙いはバラム地区の持ち主
元軍人の男性から見下されたスパイクは、上流階級のレオポルドに八つ当たりします。そこでスパイクは、レオポルドが病弱だと初めて知りました。
医者が「生きるのに適さない体」とまで語るほど貧弱なレオポルドが頑張っていることを知り、スパイクは少し態度を和らげるのでした。
ジェシーはゲイツ歯科へと誘い込んだ男の子を探ることにして、ビーにジーンの見張りを任せました。
目を覚ましたジーンは、言葉でビーの気持ちを操ろうとします。土地のせいで全て奪われたと考えるジーンは、事件を起こすつもりのようでした。
ジェシーたちが庭を掘っていると、歯から生えた頭蓋骨が見つかりました。その横で、土の中から汚れた少女が出てきます。
被害者の家を回っていたビリーとレオポルドは、庭にいる少年と少女が被害者と同じ姿をしていることに気付きました。
歯でクローンを作っている――そう気付いたビーは、このバラム地区の持ち主・ウィンチェスター侯爵が狙いだと気付きます。
国で一番裕福な人を倒すには、護衛を倒す必要があります。「聖なる大地がヤツを殺す」とは、クローンを使って侯爵を殺すことを意味していたのです。
珍奇劇の舞台にて
庭から去って行ったクローンたちは、本人と入れ替わりました。そして「侯爵の珍奇劇」に忍び込みます。
護衛である元軍人の息子のクローンは、自らを傷付けて周りの気を引きました。アイスクリーム売りの少女は、仕事道具の中に銃を仕込みます。
少女は舞台上に乗り込み、銃を構えました。そして侯爵が不当に家賃を上げ、払えなければ16歳の娘に払わせると言ったと証言します。
それは、ジーンが少女を通して語っていることでした。劇を観に来た客たちは、黙って脅えるばかりです。
ビリーは珍奇劇に駆けつけ、護衛たちを舞台上へと連れていきました。侯爵が防弾チョッキを着ていることもあり、悲劇は起こりませんでした。
最後のクローンは誰だ
これで事件は防げた――そう考えている時、ジェシーがあることに気付きます。庭にあった、歯から再生されていた頭蓋骨が消えていたのです。
もうひとりクローンがいる……そう気付いた時、黒人女性がビリーの名を呼びます。最後のクローンは侯爵の妻だったのです。
トゥースフェアリーに脅えていた少女が侯爵の娘であり、歯を抜かれた母親が侯爵の妻でした。
ビリーを救うためには、クローンを操っているジーンを殺すしかないのです。ビーは躊躇いを振り切って、黒人女性の頭を殴りつけました。
人を殺したショックで泣き出したビーを、ジェシーもレオポルドも優しく見つめます。劇場にいたクローンは全て死体になりました。
亀裂を閉じる
レオポルドは、黒人女性に同情するビーの気持ちに寄り添います。ビーはそんなレオポルドを見て、少し安心したようでした。
眠りについたジェシーは、またしても仮面の男と遭遇しました。しかし味方でいてくれる白いスーツの男性が助けてくれます。
生と死の2つの世界にはバリアーがありますが、そこに亀裂ができました。人々が力を得たいと願うほど、その穴は広がります。
亀裂を見つけて閉じること……それが奇妙な事件と悪夢を止める方法でした。しかし、亀裂があるのはロンドンだということしか分かりません。
スパイクは221Bにロンドンの地図とウィジャ盤があったことを皆に教え、持ち帰った手紙をビーに手渡します。
ビーは「黄金の夜明け団」が何なのか探ることにしました。そこでビーは、初めてワトソンの相棒ホームズの兄と顔を合わせるのでした……。
感想と考察
Twitterでの反応
ミヅチガタリ
ビーが重荷を背負わされ過ぎという声もありますが、週刊少年ジャンプの主人公っぽさのあるビーなので、背負ってナンボという気もします。
特殊な力を得た人を殺すとなった時、その場にいる人の中で一番腕力があるビーが手を下すのは当然という気もしますし……。
そもそもジェシーはサイコメトリー担当、レオポルドは上流階級ならではの知識と立場の利用が担当なので、ビーは行動力を発揮するしかないんですよね。
スパイクは手先も口先も器用なので情報入手担当、ビリーは腕力担当と、たまたま集まったにしてはバランスが良過ぎるチーム!
2話で起きた事件は、歯が盗まれるというものでした。しかも永久歯。自分が被害者にされたらと思うと、めちゃくちゃ気分が悪くなりますね。
でも、歯からほんの数時間で全身を再生してクローンを作れるというのは、なんだか夢のある話に思えてきます。
しかし、つい考えてしまうのは「亡き父を再生した方がいい」という点ですね。イギリスではまだ土葬が多いそうですし……。
そして2話にして、ホームズが出てきました! 意外と早い! 3話からどう関わってくるのか、すごく楽しみですね!
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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