Netflixドラマ『特別捜査部Q』エピソード7ネタバレ感想

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Netflixオリジナルドラマ『特別捜査部Q』エピソード7は、同僚の記者からサム・ヘイグについての情報が入ることで事件が新たな展開を見せる物語です。

ミヅチ
ミヅチ

謎の人物だったサム・ヘイグについて掘り下げていくことで、さらなる謎の人物が出てくるという展開にわくわくしました!

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Netflixオリジナルドラマ『特別捜査部Q』エピソード7情報

公開日2025年5月29日
制作国イギリス
ジャンルミステリー、犯罪、サスペンス
注意書きR-16+
暴力、言葉づかい
上映時間51分

『特別捜査部Q』エピソード7主なキャスト・スタッフ

キャスト

カール・マーク
殺人犯に頭部を撃たれた刑事/主任警部
マシュー・グード
『ザ・クラウン』『家をめぐる3つの物語』
メリット・リンガード
頑固な女性検察官/首席検事
クロエ・ピリー
『クイーンズ・ギャンビット』
ジェームズ・ハーディ
マーク刑事と共に銃撃を受けた刑事/警部
ジェイミー・シーヴァス
スティーブン・バーンズ
リンガード検察官の上司/法務長官
マーク・ボナー
アクラム・サリム
新部署に送られたIT担当の警察官
アレクセイ・メンヴェロフ
『クイーンズ・ギャンビット』
ローズ・ディクソン
士官候補生の女性
リア・バーン
モイラ・ジェイコブソン
マーク刑事の上司/警視正
ケイト・ディッキー
クレア・マーシュ
シャーリー・ヘンダーソン
シャーリー・ヘンダーソン
『Okja/オクジャ』
レイチェル・アーヴィング
カールの担当精神科医(代理)
ケリー・マクドナルド
『ブラック・ミラー』『Giri / Haji』

スタッフ

原作ユッシ・エーズラ・オールスン
小説『特捜部Q』シリーズ
監督スコット・フランク
脚本コレット・ケイン
スコット・フランク

『特別捜査部Q』エピソード7あらすじ

メリット・リンガード検事が失踪する直前に担当していたフィンチ事件の裏について調べるため、”Q”を率いる主任警部カール・マーク刑事と事務担当アクラム・サリムは二人の男を訪ねます。

ひとりは妻殺しの容疑者グレアム・フィンチから脅された法務長官スティーブン・バーンズです。そしてもう一人は、当のグレアム・フィンチ本人でした。

しかし男たちを調べて分かったことは、リンガード検事の失踪と彼らには直接的な関係がなさそうだということでした。

そんな中、記者だったサム・ヘイグと親しくしていた同僚デニス・パイパーから、マーク刑事に驚きの情報がもたらされます。

ここから先はネタバレがあります!

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『特別捜査部Q』エピソード7ネタバレと感想・考察

法務長官の隠しごと

新部署”Q”を率いる主任警部カール・マーク刑事と事務担当アクラム・サリムは、スティーブン・バーンズ法務長官を訪ねます。

マーク刑事は、バーンズ法務長官が妻殺しの疑惑をかけられた権力者アンドレア・フィンチと組んだことを確信していました。

証言をした薬物中毒の女性カースティ・アトキンスは襲われ、フィンチ裁判を調べていた記者サム・ヘイグは死に、事件を担当していたメリット・リンガード検事は失踪しました。

そのすべてがカースティが証言したとバーンズ法務長官が知った1週間以内に起きていたのです。その期間に、バーンズ法務長官は娘を狙われ脅迫も受けていました。

バーンズ法務長官は関与を否定し続けましたが、ついに勢いを失います。しかし、バーンズ法務長官とフィンチとの関係を知る者――リンガード検事はもういないとつぶやくのでした。

マーク刑事はカースティのことを「常習犯」とだけ言ったのに、バーンズ法務長官はうっかり「薬物常習犯」と言ってしまっていました。

優秀な刑事がよくやる手ですね。うっかり口をついて出てしまうように、少しだけ手がかりを与えているところがとてもいいです。

考えてみると、当時のバーンズ法務長官は平静ではいられなかったでしょうね。マーク刑事の言葉通り、周りの人間が襲われ、死に、消えているのですから……。

もしかしたら最愛の娘もそういう目に遭わされるかもしれないという恐怖は、サリムの言った通り、父親としての情を先走らせてしまったのかもしれません。

二つの家族

減圧室に閉じ込められているリンガード検事は、濡れ布巾でひたすらに壁をこすっていました。そして、壁にある「FRIENDS?」という文字を見て、10代の頃を思い出します。

リンガード検事――メリットが荒れていた頃のことです。アリソンやミア、ジェナなどの女友達もいましたが、彼女たちはメリットが心を許せる相手ではありませんでした。

唯一本音を吐き出せる相手は恋人のハリー・ジェニングスでした。自宅でハリーとおしゃべりしていると、ハリーの弟ライルがやってきます。

メリットの弟ウィリアムとハリーとは仲が良かったのですが、ライルは皆と距離がありました。そして、メリットの父ジェイミー・リンガードはハリーを嫌っていました。

このあと、ハリーはリンガード家に強盗に入りウィリアムを障害者にしたのち、警察に追われて自殺を図ったんですね……。

もともとメリットと恋人だったことを思うと、恋人の家に強盗に入るというのは度し難い行動です。しかし、納得のいくストーリーがないわけではありません。

文武両道のウィリアムは社交性も非常に高く、家にいる時間は短かったように思われます。スポーツに打ち込んでいることもあり、昼間は外出していることのほうが多かったでしょう。

優秀な息子ウィリアムを可愛がっている父ジャスパーは、ウィリアムの活動についていくのが日課のようです。応援しにこないメリットを責めているくらいですからね。

ジャスパーが漁師であることを踏まえると、朝から昼にかけては、リンガード家にいるのは不良娘メリットくらいだと考えるのが妥当です。

やはり、ハリーはリンガード家に人がいない時間帯を狙って侵入したのではないでしょうか?

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フィンチ氏

マーク刑事は、当のフィンチ氏に会いに行きました。フィンチ氏は「未成年の息子ではなくマーク刑事を狙えと言った」と開き直ります。

そこでマーク刑事はフィンチ氏の高価なゴルフクラブを手に取り、カースティ襲撃の罪を問うことはできると逆に脅しをかけました。

マーク刑事は、フィンチ氏が送った脅迫メールを手に入れていたのです。それをサリムに読み上げられ、フィンチ氏は表情を硬くしました。

数々の関係者を襲ってきたフィンチ氏ですが、リンガード検事失踪には関わっていないと断言します。そしてフィンチ氏の弁護士は、カースティの情報を漏らしたのはサム・ヘイグだと話しました。

フィンチ邸を出たマーク刑事にデニス・パイパー記者が電話をかけてきます。デニス記者は、マーク刑事が見落としている事実があると言い、メールを送ってきました。

単純に考えれば、フィンチ氏が不利な証言をしようとしたカースティを襲わせ、事件を調べまわる記者サム・ヘイグを殺し、リンガード検事を誘拐した……となります。

けれども、フィンチ氏の側に立って考えてみるとどうでしょう? 証言者カースティを襲わせることには納得ができますね。

事件を調べる記者サム・ヘイグを殺すことについても、それなりに納得がいく説明はできます。脅迫について記事にされて、印象が悪くなるのは困るでしょうからね。

しかし、リンガード検事失踪については納得ができないのです。本人が言う通り、すでにフィンチ氏は無罪を勝ち取っていました。

有罪になった腹いせに報復するのならば分かりますが、勝っているのならばなんの問題もありません。そんな手間のかかることをする必要がないのです。

同僚が見たサム・ヘイグ

減圧室の中のリンガード検事に、いつも通り食事が差し入れられました。いつものようにりんごを丸かじりしたリンガード検事の歯が抜け落ちます。

衛生環境が悪い状態が続いたためか、リンガード検事の歯茎は化膿し、血が流れ出すようになっていました。そのうち敗血症で死ぬのだろうと、リンガード検事はつぶやきます。

デニス記者からマーク刑事に送られてきたメールには、動画がついていました。それは2013年3月10日に行われた当時17歳のサム・ヘイグへの事情聴取でした。

それはゴッドヘイブン少年院にて、教官テリー・ダンディの手で行われたものです。そこに映っているのは、濃い茶髪で丸い目の少年でした。

死ぬ前の数ヶ月間、サム・ヘイグはゴッドヘイブン少年院に通っていました。サムを兄と慕いつきまとう人物”X”の頭を殴ったためです。

デニス記者は、サムが”X”を発見し、その”X”に殺されたのだという推理をしました。そして、この謎の人物”X”について調べるよう勧めてきます。

おや…………? リンガード検事が出会って男女の仲になった”サム・ヘイグ”は、金髪で彫りが深いヨーロッパ系の男性でした。

しかし、この動画に映っている17歳のサム・ヘイグは、茶髪でアジア系の血が入っていそうな丸みの強い顔をしています。

髪の色を変えることはできますが、顔の印象がここまで大きく変わることはないでしょう。「サム・ヘイグは二人いた」と考えるほうがスマートに思えます。

二人いたと考えられる理由は、顔立ち以外にもあります。サムが一人だとすると、彼は死亡する前に少年院に通いつつ、フィンチ氏の裁判にも通っていたことになるのです。

少年院で面会が行われる時間帯と、裁判が行われる時間帯とはほとんど同じです。単独で緻密な調査をする記者としては、同時進行するのは困難だと思われます。

そしてサムが殺された件ですが、犯人がフィンチ氏関連ではないとすると、最も怪しい人物が”X”です。過去に殺されかけた報復だったのでしょうか?

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親子

減圧室にいるリンガード検事は、差し入れられたペンチで無理やり奥歯を抜きました。痛みに耐えきれず床に倒れ込んだとき、幼い日の記憶が蘇ります。

夜中、リンガード検事――メリットから抜けた乳歯を、母ライラは大事そうにハンカチに包みました。そして、ダイヤのネックレスを外してメリットの枕の下に忍ばせます。

ライラは一言も発することなく、そのままリンガード家を後にしました。それが、メリット・リンガードが母を見た最後の瞬間となったのです。

マーク刑事は、元妻の連れ子ジャスパーと話し合っていました。フィンチ氏の手先に脅迫され、知らなくてもいい世界を知ってしまったジャスパーは不安でいっぱいです。

しかし、マーク刑事は仕事柄そういう世界と密接な関わりがあり、経験値もあります。同じ苦しみを知っている者同士、話し合うことにしたのです。

リンガード検事が、長く一緒にいる父よりも母のほうを信頼している理由が描かれましたね。幼い日の思い出は、強烈なものだったのでしょう。

母ライラは、娘を連れて行くことができない代わりに抜けた歯をもらっていき、傍にいられない自分の代わりにと自分のネックレスを置いていったのです。

リンガード検事がわざわざ故郷に戻ってネックレスを取り返したのは、このネックレスが”母からの愛の証”という意識があったからなのかもしれませんね。

一方、マーク刑事とジャスパーとの親子関係は、意外なところで進みました。雨降って地固まるというか、人間万事塞翁が馬というか……。

マーク刑事が普段から触れている悪の世界に、ジャスパーが巻き込まれてしまいました。その恐怖は体験した者同士にしか分かり合えない特殊なものです。

本来、マーク刑事にとっては遠ざけておきたいものだったと思います。けれども、こうしてジャスパーが悪を身近に体験することによって、養父の偉大さを感じるきっかけになりました。

どちらの親子も、二人だけしか知り得ない秘密があるんですね。

肝っ玉

ローズ・ディクソン刑事はサム・ヘイグの転落死について調べ直しました。そして資料を持って、入院中の同僚ジェームズ・ハーディ刑事のところへ向かいます。

クライミングのコーチであるポールは、サムに意味深なメールを送っていました。サムと共にホテルにいる女性について、ポールは知りたがったのです。

ポールの隠し事について知りたいのならば、本人に聞きに行けばいいとハーディ刑事はローズを励まします。そして、秘密を聞き出す方法を考えようと提案しました。

減圧室の中に差し入れをするため、誘拐犯のひとりである老女が不自由な体で作業を行います。誘拐犯は母と息子で、息子には減圧室を修理する腕があるようでした。

しかし減圧室の不調は放っておかれたままです。リンガード検事は”息子”から差し入れられたペンチを使って脱出する方法を考え始めました。

ローズのほうが相手に気を許させてなんでも話させる力があるということを、ハーディ刑事はよく分かっているんですね。

けれども、ローズ本人がその長所に無自覚で、自信なさげです。それならば自信を持って挑めるように一緒に準備しようと言ってくれるハーディ刑事は、最高の中間管理職ですね。

そして、どうやらハーディ刑事は、ポールとサムとの間には特別な感情があったのではないかと考えているようです。

サム二人説がありますが、ポールと接していたのは本物のサムでしょう。ポールが遺体を発見し、それがサムだと警察が確認しているので、間違いないと思います。

そうなると、リンガード検事とホテルに行ったのは偽物のサムなので……本物のサムが一緒にいた女性とは……?

また、新たな情報が出てきました。誘拐犯の老女は母親、男性はその息子です。母と息子とでリンガード検事を4年に渡って監禁しているんですね……。

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クロエの秘密

マーク刑事は、医師レイチェル・アーヴィングを訪ねました。臨時カウンセラーだったレイチェルが何も言わず去ったため、住所を調べてやってきたのです。

本来担当するはずだったソネンバーグ医師と会ったものの、マーク刑事は話をしませんでした。とはいえ、レイチェルに対してもはぐらかすような話をしてばかりです。

マーク刑事がレイチェル宅を追い出されている頃、ローズはクライミング施設にいました。そこでローズは、クロエ・エヴァンスはいるかと、その夫ポールに尋ねます。

クロエと話をしているが、その内容はポールには話せない……ポールを不安にさせたあと、ローズは事故現場である公園の中の崖に足を運びました。

そこに現れたポールは、サムとの関係について明かします。サムとはなんでも話す仲で、いつも泊まっているホテルはスパイビー・インだったそうです。

サムが死ぬ前の晩――皆が酔っ払っている中でクロエがサムに暴言を吐き、サムはホテルに戻りました。そしてクロエが謝罪しにサムを訪ね、そのまま二人は男女の仲になってしまいます。

一度きりの過ちだったため、ポールは二人を責めるつもりはなかったようです。殺意についても否定し、これ以上は弁護士を通してくれと言って立ち去るのでした。

サム・ヘイグ二人説が立証されましたね! 本物のサムはスパイビー・インに泊まっていて、クライマーであるポールの妻クロエと関係を持っていました。

偽物のサムは、リンガード検事が不倫に使っていたプリンスガーデンホテルを一度だけ利用しました。

妻クロエがいる場ではサムについて深い話は聞けないだろうという考えが当たりましたね。ハーディ刑事と立てた計画の賜物でしょうか。

ローズは「サムとポールとが恋仲」と推理していましたが、現実はもっと残酷でした。ポールは気の置けない友人に妻を寝取られるという憂き目にあっていたのです。

そんなことがあった翌朝にサムの遺体を見つけて、ポールはどんな気持ちになったのでしょうね……。

とにかく、サムはポールが崖に到着する前に亡くなっていたため、ポール犯人説も成り立たなくなりました。

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脱出計画

そしてまた、月に一度の日が減圧室に訪れました。誘拐犯の老女はどこか嬉しそうです。メリットはゴミ収集の日にこっそりとペンチを持ち出しました。

差し入れをするため、老女はダクトの向こう側にいます。車椅子で移動しているため、すぐに居場所を移動することはできません。

それを分かっていてなのか――リンガード検事は、ダクト内の圧力を調整している管をペンチで破壊しました。

ランプが明滅して異常を知らせるビープ音が鳴り、数秒後にダクトの扉が内側にも外側にもはじけ飛びます。壁際で身を屈めていたリンガード検事は無事でした。

しかし、外にいた老女は車椅子ごと倒され、その勢いで頭を床に強く打ちつけました。リンガード検事は、急な圧力の変化に身もだえしながらダクトを通って外に出ます。

体に力が入りにくい中、リンガード検事は地面をはって老女のスマートフォンを手に取ります。そして緊急通報の999にコールし、繋がりました。

けれども助けを求めようとしたその瞬間、リンガード検事の手が踏みつけられます。誘拐犯のもう一人がやってきて、リンガード検事の頭を蹴り上げるのでした。

リンガード検事が動き出しました。さすがに4年間もこのままでいると、外から助けが来るという考えはもうないのでしょうね……。

自力で逃げ出そうとするところに、かつての不良少女の面影がありますね。昔からいい子だったら、こんなにも無謀なことはしないと思います。

誘拐・監禁犯が二人いることは、リンガード検事自身も気付いていました。二人を同時に倒すことができないことも、分かっていたはずです。

それでも老女ひとりになる瞬間に賭けたところに、ただ堅物なだけじゃないリンガード検事の魅力を感じてしまいました。

リンガード検事の脱出は失敗に終わることになるでしょう。より監視の目は厳しくなるでしょうが、通報が入ったことで事件解決の手がかりができたとも言えます。

残すところあと2話……”Q”のメンバーはリンガード検事を救い出せるのでしょうか?

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『特別捜査部Q』エピソード7まとめ

謎の人物として現れたサム・ヘイグが、実は二人いたことが分かりました! ひとりは本物の記者サム・ヘイグで、クライミングが趣味です。

クライミング施設で知り合った友人ポールの妻クロエとの一夜の過ちのあと、単独で崖を登り、その後死亡したのが本物のサムでした。

そして偽物のサムこそが、”Q”が追っていたサムです。リンガード検事に取材を申し込み、肉体関係を持ったのは偽物のサムだったのです。

亡くなったのは本物のサムなので、偽物のサムの行方は知れません。謎の人物ということになります。そして、謎の人物はもう一人出てきましたね。

本物のサムが17歳の頃に襲った相手”X”が、もう一人の謎の人物です。本物のサムが死んだ理由はこの”X”にあるのでは? と言われていました。

残り2話でありながら謎を増やしてくるこの姿勢、いいですね! 誘拐犯である老女が無事かどうかも気になります。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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