こちらにはNetflixで配信中の台湾ドラマ『華燈初上―夜を生きる女たち―』エピソード24のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
ローズ/ロー・ユノン/羅雨侬(ルビー・リン/林心如)
スー・チンイ/蘇慶儀(シェリル・ヤン/楊謹華)
ジャン・ハン/江翰(リディアン・ヴォーン/鳳小岳)
ホー・ユエン/何予恩(デレック・チャン/張軒睿)
ヘンリー/ホン・リエン/洪立亨(ワン・ポーチエ/王柏傑)
マー・ティエンホワ/馬大華/ヒノキ(ウォレス・フォ/霍建華)
ルー・パオロン/劉寶龍/ベイビー(ウー・カンレン/呉慷仁)
ハナ/リー・シューホワ/李淑華(エスター・リュウ/劉品言)
アチー/チー・マンル/季满如(シエ・チョンシュアン/謝瓊煖)
アイコ/ワン・アイレン/王愛蓮(パフ・クオ/郭雪芙)
ユリ/ホアン・パイホー/黄百合(ニッキー・シエ/謝欣穎)
ヤヤ/林雅文(キャミー・チャン/江宜蓉)
シャオハオ/小豪(フー・ウェイジエ/胡瑋杰)
パン・ウェンチェン/潘文成(トニー・ヤン/楊祐寧)
アタ/リー・チェンタ/阿達(ジャン・グァンチェン/章廣辰)
コウ・チーハオ/葛志浩(シュウ・ジエカイ/修杰楷)
あらすじ
ハナは、恋人のアタ刑事がローズの元恋人ジャン・ハンを殺したことを知っていました。その理由は、ハナを守るためでした。
ローズは、スーが息子ズーウェイをローズから引き離そうとしたからハナが凶行に及んだと知り、複雑な思いになります。
ユリは逮捕されたコウ・チーハオ検察官と面会しました。どちらが長くヘンリーを愛せるかと、真正面から戦いを挑んだのです。
ローズはスーの墓参りに行き、スーへの本音を吐き出します。そこでやっとローズはスーと仲直りできた気がしました。
スー殺害犯の声が消されたテープレコーダーを渡された男子大学生ホー・ユエンは、すぐに警察署に駆け込みます。
パン・ウェンチェン副署長は、ユエンの記憶にある録音の内容と、アタ刑事の所持品から事件当夜に起きたことを突き止めました。
録音の残っていないテープを使ってアタ刑事とハナを揺さぶったウェンチェンは、ハナに罪を認めさせることができたのでした。
その一方で、悪に染まることを決意したウェンチェンは部下の女性刑事チャオジュを台北から故郷の高雄(カオシュン)へと異動させます。
アイコは母と仲直りしないと決め、アチーは子どもを産むと決意します。皆が少しずつ前に進んでいました。
スー不在のスー誕生記念日を迎えた「光」は、温かい雰囲気の中でハナの最終出勤日を迎えるのでした。
ミヅチガタリ
ハナは「犬」と呼ばれることがトリガーになっているとは気付かないまま、スーの殺害を認めることになりました。
アタ刑事が麻薬取引に関わったのは金と地位のためでしたが、スーの死体遺棄とジャン殺害はただハナへの愛ゆえでした。
本当に愛しているのなら……と語るのは簡単ですが、恋人を死刑にさせないためという切羽詰まった動機は胸に迫るものがあります。
ウェンチェンは録音が消えていることを隠したまま、巧妙に相手の心を揺さぶって真実を引き寄せていて「これぞ刑事」と感じました!
これでスー殺害事件とジャンひき逃げ事件は解決しましたが、ウェンチェンはもっと大きな麻薬事件を抱えたままです。
優秀な部下であるチャオジュを台北から遠い場所に置いたのは、ウェンチェンの自爆に巻き込まないためなのでしょう……。
しかしそんなウェンチェンの考えを知らないまま、ローズはハナをかばおうとし、別れに涙します。
親友スーを殺され、その犯人はもうひとりの親友ハナで、元恋人ジャンも愛を失うことを恐れたまま殺されてしまった……。
それでもローズは身近な人を守りながら生きていくため、別れの夜も笑顔で店に立ち客を盛り上げるのです。
しかし、アチーが出産を決意してくれてよかったです! ローズ達と共にチーママと“ママ”を頑張ってほしいですね。
華燈初上―夜を生きる女たち― 第24話
ジャン殺害の本当の理由
日系ナイトクラブ「光」のママであるローズは、刑務所の同じ部屋で過ごしてきた人気ホステスのハナと対峙しました。
ハナが交際していたアタ刑事が麻薬取引で逮捕されたと教えられたハナは、涙を流しながらアタ刑事への想いを語ります。
ハナは、アタ刑事がローズの元恋人ジャン・ハンを殺したことを知っていました。
1988年10月29日、スー・チンイの死の23日後――ハナは昼にバイトしている飲食店で、買い物に行く店主を見送ります。
1988年10月29日、ジャン・ハンの死の3日後――店主を見送って掃除をしているハナのもとに、アタ刑事が訪ねてきました。
「ジャン・ハンをはねた」アタ刑事は声を震わせながら打ち明けました。そして、ジャンの本当の言葉をハナに教えます。
ジャンは「男と女がスーママを殺した」と通報してきたのです。しかし偶然にも、その電話を取ったのはアタ刑事でした。
アタ刑事はジャンが証拠を警察に提出する前にと、ジャンを殺したのです。ハナはショックを受け泣き崩れるのでした。
そしてハナは、スーが「ズーウェイを奪う」と言ったから怒りが爆発して殺してしまったのだと告白しました。
ハナがローズを深く思いやってくれたからこそスーを殺してしまったのだと知り、呆然とするのでした。
愛すること
1988年11月17日、ユノンの家――ロー・ユノン――ローズは自宅で煙草を吸っていました。
毎年、スーの誕生日は「光」でイベントを開いていました。スー亡き後、どう扱うかとホステス兼会計係のヤヤはローズに尋ねます。
1988年10月6日、スー・チンイの死亡日――「光」のバックヤードが荒らされているのを見て、ホステス達は掃除を始めます。
ガラスが割れているのを見て、ボーイのシャオハオも掃除し始めました。ハナは皆の様子を伺いながら、一緒に掃除したのでした。
麻薬取引で逮捕されたコウ・チーハオ検察官を、「光」のホステスであるユリが訪ねました。
ユリはコウ検察官の“仕事”の相棒であり体の関係もあったヘンリーの恋人を名乗り、話をしに来たのです。
コウ検察官は、ヘンリーがユリになど伝言を託すはずがないと語ります。その態度は、余裕たっぷりでした。
「あなたたちの関係は知ってる」「どちらが彼を長く愛せるかしら」ユリの問いかけに答えることなく、コウ検察官は去っていきました。
ヘンリーは麻薬取引に協力する女性全員に部屋の合鍵を渡し、彼女と呼んで関係を持っている男です。
それを知っていながら、ユリはヘンリーの嘘に身を委ねたのです。嘘だと分かっていながら、愛のために……。
スー・チンイの誕生日
ローズは亡き親友スーの墓に白薔薇を備えると、語りかけ始めます。「人生は失敗の連続よ。絶対上手くいかない」
ローズとスーの出会いは偶然でもあり、ローズがスーを助けるという行動の結果でもあります。
多くの厄介事が降りかかってきた2人の人生でしたが、一緒に生きてきたことを後悔はしていませんでした。
「スー・チンイ、誕生日おめでとう」ローズは一筋の涙を頬に伝わせながら、青い空を見上げるのでした。
その頃、パン・ウェンチェン副署長は部下である女性刑事チャオジュに事件資料を渡していました。
アタ刑事のデスクを探ったウェンチェンは、アタ刑事がハナとのツーショット写真を隠していたことを知ります。
そこに男子大学生ホー・ユエンがやってきました。ユエンは、ローズに貸すまでは犯人の声が録音されていたと言ってテープレコーダーを提出します。
内容を聞かれたユエンは、雨の中で車を運転する音が聞こえたというところから、事細かに説明しました。
もう一度アタ刑事の所持品を見たウェンチェンは、アタ刑事のテープレコーダーとユエンが持ってきたものが同じ製品だと気付きます。
そしてアタ刑事とハナのツーショット写真の隅には「1988年9月23日」と記されているのでした。
仲直り
アイコは元同級生ユエンに会うためにレストランに向かい、ユエンの代わりに待っていた母親と再会しました。
「普通に生きてほしい」と願う母に対し、アイコは女好きで家に帰らない父がいながら幸せなふりをする大学教授の母に疑問を感じています。
母親は家に帰ってくるよう諭しますが、アイコは自分の幸せを追うために帰らないと語りました。
ユエンが受けている講義に忍び込んだアイコは、ユエンにメモを投げつけました。「お節介!」
ユエンは、アイコの母が大学を訪ねてきたところを見て、母娘に仲直りしてほしいと願い場を作ったのです。
アイコは仲直りしないことが仲直りだと語り、ユエンを困惑させます。さらにユエンへの好意を打ち明けるのでした。
ハナが昼間にバイトしている飲食店にウェンチェンが訪ねてきました。ハナは警戒しながらも、話に応じます。
ウェンチェンは、部下だったアタ刑事とハナが交際していることは分かっていると話します。
「スー・チンイを殺したのはアタだった」アタ刑事は自白したのです。ウェンチェンがスー殺しの犯人はハナだと言った時に……。
ウェンチェンは全て見抜いており、ジャンの遺品とアタ刑事の所持品のテープレコーダーを並べて見せます。
真実に迫るパン・ウェンチェン
「警官が罪を犯した。麻薬取引の件もあるから死刑だな」ハナは焦りながらも、自白だけでは罪に問えないはずと語ります。
ジャンはスー殺害を疑われて事情聴取を受けた時に、スーの遺体発見時のアタ刑事とハナの声が入ったテープレコーダーを持ち帰ってしまったのです。
アタ刑事は黙りこくりました。ジャンが警察に提出しようとした証拠が、よりによって正義感の強いウェンチェンの手に渡ってしまった……。
録音を再生しようとするウェンチェンの手を、アタ刑事は制止しました。堪え切れずに流した涙で、アタ刑事の顔はぐちゃぐちゃでした。
ハナは田舎の両親に会いに行くという留守録を残し、ローズの家から姿を消しました。
そこにウェンチェンがやってきて、アタ刑事が全て自白したと話しました。「録音を消去しても事件は消せないんだ」
「ハナを守るために道を踏み外した」そう語るウェンチェンに、昇進するために悪党を見逃しただろうとローズは反論しました。
ハナは本当に実家に戻っており、仕事で日本に行くのだと両親に伝えていました。そこにローズが現れます。
実家の壁にはハナが獲得したたくさんの賞状が飾られており、両親が優秀なハナを誇りに思っていることがよく分かります。
幼い頃に観た映画で台北の暮らしに憧れたハナでしたが、幸せの象徴である主婦にはなれませんでした。
スーママの誕生日記念
ローズは、ハナが罪を認めるつもりなのだと察し、ハナの体を強く抱き締めました。
警察署に戻ったウェンチェンは、昇進という体で部下のチャオジュ刑事を故郷である高雄(カオシュン)へと異動させました。
帰宅したウェンチェンは、消されずに済んだジャンの声を聞きます。ジャンは、ローズへの伝言を遺していました。
ウェンチェンはローズの家のポストに、ジャンのテープレコーダーを投函します。
ジャンは愛を失うことを恐れるがあまり、失う前に手放してしまう癖がありました。
ローズとの愛を貫きたいとも思ったのですが、失う恐怖には耐えられず、せめてローズの心に残ろうと別れを決めたのでした。
アチーの出産が近付き、アチーがしばらく休むことが決まります。そこにハナが現れ、ローズに近寄ります。
「今、パンさんに罪を認めてきた」ハナは最後の出勤として「光」に顔を出したのです。
ローズは溢れた涙を拭うと、メイクが崩れていないか確認します。そして、スーの誕生日記念の夜が始まりました。
スー本人の姿はありませんが、ホステス達も客も皆スーの誕生日を祝います。カラオケから「幸せを願う」という曲が流れ出しました。
ホステス達はカラオケの前に集まり、皆で声を揃えて歌います。ローズもその輪に加わり、笑顔で歌いました。
「光」の前で煙草を吸っていたウェンチェンは、機を見て店の中へと入っていくのでした。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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