Netflix独占配信の台湾ドラマ『正港署』エピソード3は、茂木由美のマネージャーとファンとが疑い合い、成語殺人鬼が連続殺人犯に迫っていく物語です。
アイドルって大変だなあ……と思わされました。特にファンとの距離が近い地下アイドルは本当に大変なんでしょうね……。
Netflixドラマ『正港署』エピソード3情報
| 日本公開日 | 2024年8月22日 |
| 制作国 | 台湾 |
| ジャンル | ミステリー、コメディ、殺人 |
| 注意書き | R-16+ 暴力、自殺 |
| 上映時間 | 50分 |
『正港署』エピソード3主なキャスト・スタッフ
キャスト
| ウー・ミンハン 吳明翰 ENTJ 正港署に復帰した刑事 | 許光漢 『ひとつの太陽』『罪夢者』 |
| リン・ズーチン 林子晴 ESTJ 正港署の新キャップ | 王淨 『瀑布』『子供はあなたの所有物じゃない』 |
| チャン・ヨンカン 張永康 ENFP 正港署の新署長 | 馬念先 『悲しみより、もっと悲しい物語 The Series』 |
| キッド ISTJ 正港署の新入り刑事 | 黃奇斌 |
| リー・シューフェン 李淑芬 INTP 正港署の新入り刑事 | Lulu 黃路梓茵 『君が最後の初恋』『此の時、この瞬間に』 |
| 監察医 INFP 吃音のある医者 | 林鶴軒 『恐怖の劇場』 |
| シャオパン 小胖 ISFJ 正港署の刑事 | 陳彥佐 小花 |
| シュー・シュイユエン 水源 成語殺人鬼 | 邰智源 |
| シエ・ジョンダー 謝正逹 デリバリーの配達員 | 謝坤逹 |
| リン・バイション 林白生 茂木由美のマネージャー | 林柏昇 KID |
| 茂木由美（もぎ・ゆみ） 地下アイドル | 阿部マリア |
| ホアン・シエン 黃仙 有名な国語の塾講師 | 黃宣 |
スタッフ
| 監督 | 程偉豪 殷振豪 |
| 脚本 | 程偉豪 殷振豪 周汶儒 |
『正港署』エピソード3あらすじ
2001年当時、若き日の副局長とチャン・ヨンカン署長は逮捕されたばかりの成語殺人鬼シュイユエンの事情聴取を行っていました。
しかし、二人はシュイユエンの考えを理解することはできず、ただ手のひらで踊らされるだけでした。それは今も変わりません。
3件目の殺人の被害者である茂木由美のマネージャーからタレコミがあり、正港署の面々は茂木由美のファンであるシエ・ジョンダーの家に踏み込むことになります。
そんな中、単独行動の多い刑事ウー・ミンハンは、誰にも明かさず茂木由美の殺害現場に向かいました。そこでミンハンはある人物と戦うことになります。
『正港署』エピソード3ネタバレと感想・考察
教えずして殺すは残虐
2001年――若き日の副局長は、逮捕した成語殺人鬼シュイユエンに犯行動機を尋ねます。シュイユエンは賢く、また見た目もよく、凶行に及ぶ理由が分からないのです。
事情聴取には若きチャン・ヨンカンも同席していました。シュイユエンは薄く笑って二人を見ると、1997年5月3日に起きた犯罪について語ります。
映画化もされた爆破事件の動機は、建物が完全な左右対称ではないことでした。また、シュイユエンは孔子の言葉「教えずして殺すは残虐」を引用します。
教育を施さずに殺すのは過ちだが、自身は教えた末に殺したのだと言うのです。そして、最初の事件は「走投無路」“窮地に陥ること”の誤字がきっかけだと語ります。
最初に殺された生徒は「投」を「頭」と書いたのです。続く事件を防げなかったのは警察の国語力の低さに原因があり、逮捕された原因は自身の数学力のなさだとシュイユエンは失笑します。
2件目の成語を教える条件として、シュイユエンはチャン刑事に席を立つよう促しました。若き日の副局長もそれを認め、チャン刑事は壁を向き耳をふさぎます。
シュイユエンはささやくように話すことで、副局長が近づいてくるよう誘います。そして、近寄ってきた副局長を羽交い絞めして頬に噛みついたのでした。
部屋の外で待機していた警察官に取り押さえられたシュイユエンは、すぐ独房に入れられました。チャン刑事はシュイユエンに会いに行き、話題に出た映画のタイトルを尋ねるのでした……。
現在――地下アイドル茂木由美ともめていたファンのシエ・ジョンダー38歳が恒丘団地12階21号室に住んでいるというマネージャーからのタレコミを受け、正港署の面々が向かいます。
チームの皆と特殊部隊が現場に向かったものの、復帰したばかりの刑事ウー・ミンハンは行方不明です。もっと大事な用があるなどと言い、消えてしまったのです。
ファンかアンチか
女性刑事リー・シューフェンは、ジョンダーの部屋に向かう緊張感から般若心経を唱えています。キッドはスナックをつまみ、シャオパンは目をつぶります。
そんな状況になっていることを知ってか知らずか、ミンハンは茂木由美の殺害現場に来ていました。すると、立入禁止の部屋の中から物音が聞こえてきます。
水が滴る音が聞こえたため、ミンハンは浴室に向かいました。隠れていた不審者はミンハンを後ろから突き飛ばし、部屋を飛び出します。
廊下を抜けて窓を破って飛び降りた不審者を追い、ミンハンも続けて飛び降ります。しかし腰を強く打ちつけてしまい、不審者に逃げられてしまうのでした。
シューフェンが銃器を扱う条件を確認している横で、キッドはシャオパンの肩に落ちたフケを見て薬物を思い出し禁断症状に苦しみます。
シャオパンが合鍵を見つけてジョンダーの部屋に踏み込む準備が整った頃、ミンハンは不審者が乗り込んだ車の進行方向に立ちふさがり、車にありったけの弾を撃ちこんでいました。
しかし決定的なダメージは与えられず、あえなくミンハンは車にはね飛ばされてしまいます。さらに、バックしてきた車に執念でしがみつくものの、再び飛ばされるのでした。
ジョンダーの部屋に踏み込んだ正港署の面々は、荒れた部屋や塗りつぶされたグッズを見て、熱狂的なファンだったジョンダーがアンチと化したことを知ります。
ミンハンを車から引きはがすために無茶な運転をしたため、運転していた不審者もダメージを追っていました。
驚異的な生命力で立ち上がったミンハンは、運転席から不審者を引きずり出します。その不審者は――茂木由美のマネージャーのリン・バイションでした。
マネージャーかファンか
デリバリー配達員として働いているシエ・ジョンダーは、通りがかりのお店のテレビに釘づけになります。警察がジョンダーを大々的に捜索していると知ったのです。
その頃、チャン署長はかつて逮捕した成語殺人鬼シュイユエンに会いに行っていました。結局、逮捕されたときに話していた映画とは劇場版の名探偵コナンだったのです。
チャン署長は冗談に踊らされたと怒りますが、シュイユエンは名作だと譲りません。チャン署長は話題を変え、現在の連続殺人について尋ねます。
しかし、シュイユエンはズーチンにしか話さないと語るのでした。署に戻ったズーチンは、先に戻っていたミンハンを叱り飛ばします。
ミンハンは現場に戻ったリン・バイションが、ズーチンは動機を持つシエ・ジョンダーが犯人だと主張します。二人は激しく言い争いました。
そんな中、当のシエ・ジョンダーが出頭してきました。マネージャーとファンは互いに訴えると息巻き、署の外にはマスコミが押しかけ、チャン署長は頭を抱えます。
ズーチンはシュイユエンの話を聞くため、ひとりで牢へと向かいました。シュイユエンは、ズーチンの心を揺さぶろうと寄り添うようなことを言います。
そんなシュイユエンへのいらだちをあらわにしつつ、ズーチンは捜査資料を差し出します。なぜシュイユエンが事件を予告できるのか、それを探るのもズーチンの役目でした。
茂木由美の遺体に別れを告げた茂木イスタの監察医は、ジョンダーが事情聴取されている部屋に飛び込むと、ジョンダーの首に手をかけました。
チャン署長は監察医を引きはがすと、事情聴取に力を貸すよう耳打ちします。同じ茂木由美のファンならば、話を聞き出せるのではなと思ったのです。
ふたつの真実
ある夜、シエ・ジョンダーは遅くまでライブをしていた茂木由美に好物のルーローハンを届けに行きました。そこでジョンダーは由美と会話をしたのです。
疲れたと言う由美に、ジョンダーは心身の疲れに効く龍眼茶を買ってくると言います。由美はアイドル特有の大仰な言動のまま、ジョンダーを止めました。
そして由美は、マネージャーと契約更新するつもりがないと告白します。しかし、唯一のタレントである由美を失うとなれば、リン・バイションは怒るだろうと……。
ジョンダーはムラカミ・リキという名で由美のファンクラブ会長を務めている人でした。由美とケンカなどしておらず、ただ会話していただけだとジョンダーは語ります。
ガラの悪いマネージャー リン・バイションの事情聴取も始まりました。バイションは、由美に贈られたファンからのプレゼントを漁りに由美の部屋に入っていました。
金目のものをありったけ取っていく生活をしていたバイションは、由美の本性を語ります。ファンが嫌いで、もらったプレゼントなど興味すらなかったと……。
普段タバコを吸っていたことも明かし、プライベートの時間に接触してくるファンにはうんざりしていたと言うのです。
そして、ジョンダーを疑う理由があるのだと、バイションは笑います。従業員専用の出入口から建物に入ったジョンダーは、由美が過ごす601号室に忍び込もうとしたのだと……。
ジョンダーは、由美がマネージャーに不信感を抱いていることを知り、詳しい話を聞こうとします。しかし由美に拒絶され、とぼとぼと帰宅したのでした。
その夜、バイションは由美から電話で爆弾発言をされます。由美は突然日本に帰る、契約更新はしないと言い出したのです。バイションに不信感を抱いていたのは事実でした。
ホアン・シエン
バイションが由美の中国語教師として雇ったのは有名講師ホアン・シエンでした。国語が苦手な刑事ウー・ミンハンが買った「ホアン・シエンの故事成語は難しくない」の著者です。
成語殺人鬼シュイユエンは「成語大辞典」を教材としてよく用いてました。2001年に試験に出た成語は以下の五つだったと、シュイユエンは記憶しています。
1.走投無路
2.膾炙人口
3.鳳毛麟角
4.不知下問
5.懸頭刺股
シュイユエンは大学入試の対策として、これらの成語の誤字を記していたのです。つまり、その講義を受けていた生徒が連続殺人犯である可能性があるのです。
ズーチンが容疑者ふたりが試験を受けたか確認しようと急ぐ中、ミンハンがホアン・シエンの著作を持って飛び込んできました。
ミンハンは「ホアン・シエンの故事成語は難しくない」の表紙に大きく載っているホアン・シエンの写真をシュイユエンに見せて、誰だか確認するよう迫るのでした。
『正港署』エピソード3まとめ
成語殺人鬼シュイユエンが生徒を殺した動機に引用されていたのは、孔子の言葉でした。そんなことを言われた孔子は草葉の陰でブチギレていることでしょう。
シュイユエンは刑事とのやりとりすら楽しんでいるようで、20年前から現在に至るまで、誰もシュイユエンの心の内には入れずにいるようでした。
現在の正港署では、茂木由美殺害事件の捜査が進められていました。マネージャーとトップオタがお互いを殺人犯だと疑い合います。
実際の茂木由美はどんな人間だったのかは分からず、殺人犯が誰なのかも分からず、捜査は遅々として進みません。
そんな中、シュイユエンの証言により連続殺人犯がかつての生徒であった可能性があることが判明します。そして、それが有名講師ホアン・シエンかもしれないのです！
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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