ドラマ『今際の国のアリス』はNetflixにて2020年12月10日にシーズン1の全8話が独占配信されている作品です。
マンガ原作のデスゲームを、印象的な演技が持ち味の精鋭キャストや、最新VFXを用いたアクションシーンで鮮やかに実写化しています。
この記事ではNetflixオリジナルドラマ『今際の国のアリス』シーズン1エピソード7の「げぇむ」の説明、ネタバレ、感想と考察を行っています。
エピソード7では、武闘派たちが「ビーチ」を占拠します。思考停止して大量殺戮を始めた武闘派から逃げながら、ウサギはアリスを捜していきます。
ネタバレまとめ
げぇむ
♥10「まじょがり」
種類:人の心をもてあそぶ「裏切りのゲーム」
難易度:★★★★★★★★★★
るうる
2時間以内にモモカの命を奪った犯人である「魔女」を捜し出し、「裁きの炎」である中庭のかがり火で燃やす。
「魔女」が女性とは限らないため、「ビーチ」にいる全員に犯人の可能性がある。
「げぇむ」の参加者
『今際の国のアリス』シーズン1エピソード7
幹部たち
アン(三吉彩花さん)は、「まじょがり」のルールを「モモカ(矢崎希菜さん)を殺した犯人を見つけて、かがり火で焼き殺す」という意味だと解釈しました。
それを聞いたビーチの人々は、いつもモモカと一緒にいるアサヒ(吉田美月喜さん)が、今回に限って遅れてやってきたことを怪しみました。
ミラ(仲里依紗さん)やクズリュウ(阿部力さん)は、疑心暗鬼になっているビーチの人々をいさめます。
そこでアンは、ビーチの人々にボーシヤ(金子ノブアキさん)が死んだことを打ち明けました。ボーシヤが武闘派の持つ銃で殺されていたことも……。
武闘派に疑いをかけた女性を、ラスボス(栁俊太郎さん)があっさりと殺します。武闘派が考えることを放棄したことを受けて、人々はロビーから逃げ出しました。
アグニ(青柳翔さん)は、武闘派メンバー以外の全員を疑います。そして、一人ずつ火にかければクリアできると暴力的な方法でクリアしようと考えました。
楽園の終焉
チシヤ(村上虹郎さん)の考えた通り、武闘派がトップに立った時点でビーチは終わったのです。逃げ回る人々を、ニラギ(桜田通さん)たちは何も考えずに殺していきました。
アサヒと一緒に逃げていたウサギ(土屋太鳳さん)は、タッタ(渡辺佑太朗さん)と合流しました。タッタはアリス(山崎賢人さん)に恩があると言って、ウサギに協力します。
ウサギたちがアリスを捜し回っている間に、多くの人々が武闘派に殺されました。その死体は全て、かがり火に投げ込まれていきます。
ボーシヤの築いた楽園は地獄と化しました。チシヤとクイナ(朝比奈彩さん)は監視室で、その様子をモニター越しに見つめています。
その時、クイナは何かを探し回っている人物がいることに気付きました。しかしその頃、死体運びに疲れた武闘派たちは、とんでもない行動に出ていました。
建物に火を点けて、ビーチの人々全員を中庭におびき出すことにしたのです。そんな中でも、ウサギたちはアリスを捜し続けていました。
ある部屋に入った時、ウサギは脅えている武闘派メンバーと出会います。人を殺せずに震えている男は、ウサギにアリスの居場所を伝えました。
同じ頃、タッタは武闘派メンバーに襲われていました。しかし何とか反撃し、アリスの居場所が4階のどこかだと聞き出します。
闘い
クイナが見つけた何かを探している人物は、アンでした。アンは指紋採取の道具として、瞬間接着剤を探していたのです。
アンは警視庁刑事部鑑識課に勤めていたため、犯罪に対する知識は豊富なのです。しかし、魔女を探す2人の前にラスボスが現れました。
クイナは、ゲームクリアに近付くことができるアンを逃がします。そして、自分はラスボスと戦うことにしました。
拘束されているアリスも、火事が起きていることに気付きました。しかしアリスは拘束を解けず、ただ床に倒れ込むことしかできませんでした。
その頃、屋上から中庭の人々を撃ち殺していたニラギは、現実での自分を思い出していました。ニラギは過去、不良たちにいじめられていたのです。
ニラギはバッティングの的にさせられ、自尊心を傷付けられることもありました。武闘派に脅えるビーチの人々は、昔のニラギのように見えました。
そんなニラギの背後には、いつの間にかチシヤがいました。「そろそろ飽きる頃じゃない? 弱い者いじめするのも」
チシヤから話しかけられたニラギは顔を上げ、以前から気に入らなかったチシヤと決着をつけることにしました。
クイナ
同じ頃、ラスボスとクイナの戦闘が始まっていました。刀を振り回すラスボスを避けながら、クイナは間合いを測ります。
クイナに逃がされたアンは、ロビーにあるモモカの死体からナイフを抜き、その違和感に気付きました。
ラスボスは容赦なくクイナに斬りかかります。飛び回る内にクラブに辿り着いていた2人は、大音量とまぶしいライトの踊る中、激しく闘っていました。
ラスボスに「お前、何してた?」と聞かれたクイナは「アパレル店員やけど」と答えます。しかし、それより前……クイナは空手家の父に鍛えられていたのです。
息子であるクイナ――水鶏光(板垣李光人さん)は、父に厳しく鍛えられていました。そんな中、思春期になった光は自身の性自認が男性でないことを自覚します。
光の父は、光が化粧品に興味を持つことすら許しませんでした。そんな父の傍では生きていけないと考えた光は、止める母を横目に家を出たのでした。
そんな過去を思い出したクイナは、ラスボスの過去について問いかけます。ラスボスは何かを考えるように、ゆっくりと首を傾げました。
ニラギ
チシヤは、ニラギに自分の推理を披露します。ゲームが始まった時、ビーチの主電源が切り替わりました。その電源の場所を知るのは、幹部だけのはず――。
武闘派が地下の鍵を持っていると考えたチシヤは「幹部を全員殺す」と宣言しました。そして、ライフルを持ったニラギに向かって駆け出します。
チシヤは、ビーチで集められたトランプを投げ上げました。ニラギがそれを目で追った瞬間、チシヤは隠していた火炎放射器を取り出しました。
火炎放射器――といっても、水鉄砲にオイルを詰め、銃口近辺に開いたままのライターを設置しただけの不格好な代物です。
しかし、ニラギを攻撃するには十分でした。激しく燃え上がったニラギは、叫び声を上げながら中庭へと落ちて行くのでした。
ラスボス
ラスボス――佐村隆虎はブロガーでした。しかし、その記事は誰にも読まれていないようです。
黙々とキーボードを打ち続ける隆虎は、もう長いこと部屋の中に引きこもっているようでした。隆虎の母は、心配そうな声で呼びかけます。
「俺は本当の世界に生きたい」そう感じていた隆虎は、命懸けのゲームをクリアして初めて生きる自由を感じました。
隆虎は、元の世界に戻りたいなどとは考えていませんでした。頭を綺麗に剃り上げると、彫り師の男を見つけて「全身に思いっきりいいのを頼む」と言いました。
そうして隆虎はラスボスとなりました。元の世界には戻らない、そう決意してラスボスになった隆虎は、どこかクイナに似ていました。
クイナもラスボスも、同じように過去を嫌っています。しかし、クイナは生きるために過去と向き合うと決意しました。
クイナは、父から教わった空手を存分に活かしてラスボスと戦うことにしました。それは過去に背を向けたラスボスとは、正反対のやり方でした。
アリスとウサギ
アリスは、親友であるカルベ(町田啓太さん)やチョータ(森永悠希さん)と過ごした時間を思い出していました。
その思い出の中で、カルベとチョータは、アリスに生き続けるよう諭してきました。汗で口に貼りつけられていたガムテープが剥がれ、アリスは声を上げます。
4階にやってきたウサギは、アリスの声に気付きました。煙で満たされた建物の中で、ウサギはやっとアリスの居場所を見つけます。
しかし、そこに武闘派がやってきました。武闘派に襲われたウサギは、鍵のかかったアリスのいる部屋の隣の部屋に飛び込みます。
ウサギは窓の外を伝って、アリスのいる部屋に向かいました。そんなウサギに銃を向ける武闘派たちを、タッタとアサヒが撃退します。
ウサギは窓を破って部屋に入り、アリスと再会しました。ウサギが助けにやってきたことを知り、アリスはほっとするのでした。
生きる覚悟
ラスボスは、裸足で闘うクイナの足元に酒瓶を投げつけました。破片だらけの床の中で、クイナは足を置く場所を見失います。
しかしラスボスに生きる覚悟を問われて、クイナは母のことを思い出しました。クイナの母は、女性として生きるクイナと再会し「よう似合っとるよ」と微笑んだのです。
入院している母の顔色は、とてもいいとは言えません。そんな母のため、クイナは元の世界に戻ると決意を新たにしました。
クイナは破片の上に足を置き、向かってくるラスボスの刀を落としました。そしてラスボスを床に蹴り倒すと、とどめを刺しました。
父から伝えられた「とどめはためらわず」という教えを、クイナは守ったのです。クイナは、ラスボスに掌底を叩きつけて気絶させました。
♥
制限時間まで30分と迫る中、アリスはやっとゲームの詳細を知りました。「これまでで最悪のルールだ」とアリスは語ります。
アリスは「ビーチの全員をゲームオーバーにしてレーザーで撃ち殺すこと」が魔女の目的だと話しました。
ウサギもタッタもアサヒも、武闘派連中を疑います。しかし、アリスは今回のゲームが♥であるため、武闘派犯人説に違和感を覚えていました。
♥のゲームは単純な仕組みではありません。最悪な気持ちにならなければ、クリアには辿り着けないはずだとアリスは考えます。
その頃、アグニは次々と投げ込まれる死体を見つめながら、ボーシヤとの日常を思い出していました。それは、この世界に来る前のこと――。
ボーシヤである弾間剛は、歌舞伎町最高のホストを辞めた後、父の遺言で帽子屋「HAT-DANMA」を継いでいました。
剛と仲の良いアグニ――粟国杜園は、自衛官となることが決まっていました。昔からの親友である2人は、唯一のダチという存在になっていました。
タイミング
アリスは考え方を変えます。「俺が魔女なら」ではなく「俺がこのゲームの主催者なら」という考え方に切り替えたのです。
ボーシヤの死とモモカの死は偶然ではない――そう考えたアリスは、なぜこのタイミングだったのかと考え始めました。
「ビーチを混乱に陥れるためにボーシヤの死を待った」アリスはそう考えました。そして、アリスはある答えに辿り着きます。
その頃、アンは凶器から何らかの証拠を見つけていました。しかし、それを誰かに知らせようとしたその時、武闘派に殴られて気絶してしまうのでした。
感想
Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン1エピソード7は2020年12月10日に配信されました。
武闘派大暴走
悲報。武闘派には脳味噌がありませんでした。
しかしアグニには何か別の思惑がありそうです。ただし武闘派には脳味噌がないので、誰もアグニの本心には気付いていません。
そこに気付けそうなのはアリスやチシヤですが、チシヤは分かっていても放置しそうなので、アリスに頑張ってほしいですね。
タイマン
クイナvsラスボス、チシヤvsニラギというチシヤ派と武闘派2傑のタイマンがありました。まずはチシヤvsニラギから振り返ります。
ショットガンというかなり有利な遠距離の武器を持っていたにも関わらず、ニラギはチシヤに負けてしまいました。
チシヤが低身長であり、銃火器の扱いに慣れていないだろうという思い込みがニラギの敗因だったのだと思います。
ひ弱ないじめられっ子のニラギ自身が今際の国で変わったように、チシヤも変わっているだろうと考えられなかったんですかね……。
チシヤが勝利を収めた後、クイナもラスボスに勝利します。この対決は、クイナが本気になるかどうかで勝敗の分かれる闘いでした。
ラスボスも強さを誇っていましたが、現実では引きこもりでした。付け焼刃の能力では、幼い頃から叩き込まれたクイナの強さに敵わなかったのです。
厄介な武闘派2傑を始末したチシヤとクイナですが、その闘い方もメンタルも全くの別物です。何で仲良くできるのか不思議ですね~!
アリスとウサギが再会したことで、物語が動き出しそうですね。そしてラスボスがここで退場するのかと思うと、あの奇怪な動きが愛おしく感じられます……。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
コメント