ドラマ『返校 DETENTION』はNetflixにて2020年12月5日から毎週土曜日に独占配信されている作品です。
「忘れた? それとも――思い出すのが怖い?」
この記事では原作の30年後が描かれたドラマ『返校 DETENTION』のネタバレ記事まとめを行っています。
2021年には、原作準拠の映画『返校』が日本で公開されることが決定しています!!
Netflixドラマ『返校 DETENTION』とは?
Netflixドラマ『返校 DETENTION』は、2017年発売の台湾のホラーアドベンチャーゲーム『返校 DETENTION』を原作とした作品です。
台湾では2019年に映画『返校』が公開されており、日本では2021年7月に公開決定しています。
映画版は原作に沿った時代設定で、ファン・ルイシンとウェイ・ジョンティンを軸にストーリーが展開していきます。
ドラマ版は、原作から30年後を舞台としています。ストーリーの軸となるのは、幽霊として何人もの女生徒を死に追いやったファン・ルイシンです。
ルイシンの幽霊と出会うのは、翠華高校に転校してきたリウ・ユンシアンです。ドラマ版はユンシアンとルイシンのWヒロインで話が進みます。
あらすじ
1999年――女子高生のリウ・ユンシアンは、田舎町にある翠華(ツイホワ)高校に転校してきます。翠華高校には、立入禁止の場所がありました。
立入禁止の涵翠(ハンツイ)楼は30年前に女子生徒が飛び降り自殺した後、シェン・ジン校長の命で何度もお祓いをされている場所でした。
ユンシアンが涵翠楼に入った後に、女生徒が飛び降り自殺をするという事件が起きました。その結果、涵翠楼に入ったユンシアンは罰を受けます。
母親からの厳しいしつけと、軍隊のような校則に苦しんだユンシアンが抱える幻覚症状は、じょじょに激しくなっていきます。
そしてユンシアンは涵翠楼に棲みつく30年前に自殺した女生徒ファン・ルイシンの幽霊に出会い、蝕まれていくのでした……。
用語説明
翠華(ツイホワ)高校
田舎町にある翠華高校は、戒厳令が敷かれていた30年前から変わらず、生徒を軍隊のような厳しい規則で縛っています。
教師に従わない問題児には首から「幽霊」という木札を下げさせ、名前も呼ばず、周囲から孤立させ、学校の雑務を押しつけます。
時代に取り残された翠華高校を取り仕切るのは、30年前から生徒を抑圧し続けるシェン・ジン校長とバイ・グオフォン教官です。
権力を振るうシェン校長とバイ教官ですが、恐れるものもあります。それは、30年前から続く涵翠楼での幽霊騒ぎでした。
涵翠(ハンツイ)楼
翠華高校にて、妙な出来事が続くために立入禁止とされたのが涵翠楼です。現在使われている校舎とは別棟の建物です。
人が入らないように柵で囲まれており、周囲の雑草は伸び放題になっています。中は掃除されておらず、廃墟のように荒れ果てています。
しかし、めったに人が立ち入らないため、各クラスの「幽霊」となった生徒は涵翠楼に集まりがちです。ユンシアンもそうでした。
涵翠楼に妙な出来事を起こしているのは幽霊となった女子生徒ファン・ルイシンです。シェン校長とバイ教官は、ルイシンと因縁があるようで……。
「白色テロ」について
こちらの記事にまとめました。
ネタバレ記事一覧
メインキャラクターとキャスト
Netflixドラマ『返校 DETENTION』にはメインキャラクターがたくさんいます。1999年と1969年の2つの時代にまたがるため、少し複雑です。
しかし、それぞれの時代に対称となるキャラクターが配置されているため、それを把握しておくと分かりやすいです。
1999年:リウ・ユンシアン
1969年:ファン・ルイシン
1999年:シェン・ホワ
1969年:チャン・ミンフイ
1999年:チョン・ウェンリアン
1969年:ウェイ・ジョンティン
翠華高校の校長であるシェン・ジンと、30年間ずっと教官を務めていたバイ・グオフォンは、2つの時代にまたがるキャラクターです。
リウ・ユンシアン(リー・リンウェイさん)
リウ・ユンシアンは、翠華高校に転校してきた女子高生です。父はいますが別居しており、母と二人暮らしをしています。
翠華高校全体が厳格な規則に縛られていますが、ユンシアンの転入した2年忠(ジョン)組は特に厳しく、軍隊のように規律正しく過ごすことを求められます。
ユンシアンは転校のきっかけになった事件の影響で、幻覚に悩まされています。しかしそれを隠し、良い子として振る舞っています。
そんなユンシアンは立入禁止の涵翠楼になぜだか惹かれてしまい、女生徒の幽霊が棲むという噂を知らぬまま足を踏み入れてしまいます。
ファン・ルイシン(ハン・ニンさん)
ファン・ルイシンは涵翠楼に棲む幽霊です。30年前に飛び降り自殺をしたルイシンは、復讐のために体を貸してくれる生徒を待っています。
ルイシンに取り憑かれ命を落とす生徒が相次いだため、涵翠楼は立入禁止となり、定期的にお祓いされるようになりました。
しかしお祓いはルイシンに通じておらず、30年の時を経てルイシンはユンシアンと出会うのでした――。
シェン・ホワ(ジャック・ヤオ/ヤオ・チュエンヤオさん)
シェン・ホワは、涵翠楼の呪いを受けた女性教師チャオの代わりに2年忠組の担任となった、若い男性教師です。
父は翠華高校校長のシェン・ジンですが、シェン校長の方針には従わず、「幽霊」の制度にも真っ向から反対しています。
若い頃から詩を書いており、翠華高校では「藍衣詩社」という詩のクラブを立ち上げました。ユンシアンもその部員となります。
チャン・ミンフイ(シア・トンハンさん)
チャン・ミンフイは、30年前に翠華高校にいた男性教師です。孤独を抱えたルイシンを気にかけ、その心を解きほぐしていきます。
チャン先生はルイシンと淡い恋を育んでいきますが、その恋はあっけなく終わってしまいます。
ルイシンはチャン先生が自分から去って行った理由が、女性教師イン・ツイハンにあると思い込み、ある行動を起こしてしまいます……。
チョン・ウェンリアン(ホアン・コアンチーさん)
チョン・ウェンリアンは、ユンシアンと同じ2年忠組の男子生徒です。成績が悪いため「幽霊」となっています。
チョン家は長年、土地神である「城隍爺」を祭っています。涵翠楼のお祓いをしてきたのも、ウェンリアンの一家でした。
ユンシアンが幽霊であるルイシンと接したことに気付いたのも、ウェンリアンが最初です。そして、ルイシンを祓うために尽力します。
ウェイ・ジョンティン(ウー・クンダーさん)
ウェイ・ジョンティンは、ウェンリアンのおじさんです。精神を病んでおり、働くことはおろか、日常生活にも支障を来しているようです。
ウェイおじさんは常に何かに脅えています。そして、古い形式のラジオを大切に使い続けています。
定期的に翠華高校の近くにあるお墓に野花を供えるウェイおじさんは、30年前の翠華高校で何が起きたのかを知っているようで――。
シェン・ジン(ルオ・グアンシーさん)
シェン・ジンは翠華高校の校長です。また、2年忠組の担任となるシェン・ホワの父親でもあります。
生徒たちを厳しく取り締まる方針を貫いており、バイ教官と共に権力を振るっています。
そんなシェン校長でも、涵翠楼の呪いのことは気にかかって仕方がないようです。30年前から何度もチョン家にお祓いを依頼しています。
30年前、主任だったシェン・ジンは校長にまで上り詰めました。そのきっかけとなった出来事が、涵翠楼の呪いと関わっているのです。
バイ・グオフォン(デヴィッド・チャオ/チャオ・チェンピンさん)
バイ・グオフォンは、翠華高校で生徒たちを取り締まっている教官です。戒厳令が敷かれていた30年前から、その方針は変わっていません。
翠華高校の校長であるシェン・ジンとは旧知の仲で、生徒に厳しく当たるのは2人で決めたことのようです。
しかし、シェン校長はバイ教官を遠ざけるようになりました。バイ教官自身もそれに気付いていますが、なぜか勝気なままで――?
まとめ
ドラマ版はルイシンの魂を解放する物語
Netflixドラマ『返校 DETENTION』で描かれたのは、幽霊となったファン・ルイシンが呪縛から解き放たれるまでの物語でした。
原作となったゲームでは、ルイシンは記憶を失くしては取り戻し、永遠に涵翠楼をさまよう哀しい幽霊として描かれます。
そんなルイシンに復讐を果たさせ、成仏へと導くまでを描いたのがNetflixドラマ『返校 DETENTION』だったのです。
過去に囚われ涵翠楼に縛られていたルイシンを救ったのが、30年前は得られなかった同年代の同性との友情だというところが泣かせますね。
涵翠楼と殷翠涵
ルイシンが縛られていた「涵翠楼」についてですが――ルイシンがはめたイン・ツイハン先生の名前、漢字では「翠涵」と書くんですよね……。
イン先生をスパイだと密告し、その父であるイン校長を失脚させたルイシンが縛られたのが、イン先生の名がついた建物というのがいいですね!
強気なシェン・ジン校長が涵翠楼にだけは異様にこだわっていたのも、字面を見る度に30年前の悪行を思い出すからかもしれません。
映画版の公開が楽しみですね! 私は原作のゲームをプレイしようかなと考えていますが、そもそもゲームが苦手なのでどうなることやら……
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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