Netflixドラマ『ベイカー街探偵団』シーズン1-8「生のエクスタシー」ネタバレ感想【最終回】

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ミヅチ
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こちらにはNetflixで配信中のイギリス製作ドラマ『ベイカー街探偵団』シーズン1第8章「生のエクスタシー」のネタバレと感想があります。

アルドゲイト駅の亀裂に辿り着いたビーたちでしたが、ワトソン以外は麻スーツ男の手により悪夢に溺れてしまいました。

ジェシーの活躍により、皆は悪夢から解放されます。しかし、それと同時にジェシーは亀裂を開いた人が分かってしまいました。

亀裂に向かったジェシーとビーの前に、15年前に亀裂に呑み込まれて消えた母アリスが現れます。

15年前に亀裂と対峙したワトソン、アリス、シャーロックと、ビーとジェシーの姉妹が集まりました。決断の時が迫っています……!

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主な登場人物

スパイク(マッケル・デヴィッド)
ビー(ザディア・グラハム)
ビリー(ジョジョ・マカリ)
レオポルド(ハリソン・オスターフィールド)
ジェシー(ダーシー・ショウ)

シャーロック(ヘンリー・ロイド=ヒューズ)
アリス(アイリーン・オイヒギンス)
リネンの男(クラーク・ピータース)
ジョン・ワトソン(ロイス・ピアソン)

ここから先はネタバレがあります!

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ベイカー街探偵団 第8章 生のエクスタシー

世界を隔てる壁

アルドゲイト駅の奥に開いた亀裂からは青い光が放たれています。麻スーツ男は「世界を隔てる壁が崩れ始めている」と語ります。

「力を制御できれば止められるが、失敗すればこの世界が消える」――その言葉を聞いたシャーロックは、麻スーツ男に銃を向けました。

麻スーツ男はシャーロックを止めると、亀裂の下にチョークで魔方陣を書き始めるのでした。

ベイカー街探偵団

目を覚ましたジェシーは、シャーロックが麻スーツ男についていったことに怒っていました。

ビーはまだ悪夢から覚め切れず、母アリスから「2人で助け合うのよ」と言われたことを思い出しています。

アリスは死を覚悟して、最期の言葉を残したのです。記憶を取り戻したビーが悲しみに囚われるのではとジェシーは心配します。

ビリーとスパイク、レオポルドはワトソンが隠し持っていた銃を持って街に出ました。亀裂は広がり、人々は混乱に陥っています

自分をコントロールすると宣言したビー、そしてジェシーも合流して、アルドゲイト駅の亀裂へと向かうのでした。

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アルドゲイト駅へ

アルドゲイト駅についた一行でしたが、予想通り入り口が塞がれていたため古い下水道を通って亀裂に向かうことにしました。

騒がしい街から離れるように、一行は下水道のマンホールを開けて中に入っていきます。

亀裂の前では麻スーツ男が高笑いしながら儀式を行っていました。麻スーツ男に悟られないよう、一行は慎重に進みます。

暗い洞窟の中、ビーは過去の記憶と対峙していました。幼いビーは保育所代わりの教会で、孤独と不安を感じていたのです。

一行はビーを守りながら進んでいきます。しかし、いつの間にかバラバラになってしまっていました。

洞窟の中で

ビリーは勢いで殺してしまった救貧院の指導員ヴィクの幻想と遭遇し、レオポルドの鼻からは血が垂れてきます

スパイクも何かを見て叫び声を上げました。麻スーツ男が、まだ手にかけていないワトソンにも近付いてきます。

ワトソンが咄嗟に発砲したことで、麻スーツ男は逃げて行きました。一緒にいたジェシーは、単独で麻スーツ男を追いかけます

皆、悪夢を見せられ恐怖で叫んでいました。そんな中、ジェシーを発見した麻スーツ男は、ジェシーを悪夢の中へと誘います。

……しかし、自信を持ったジェシーは自身の悪夢の中にではなく、麻スーツ男の悪夢へと入り込みました。

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麻スーツ男が恐れるもの

ビリーは血みどろのヴィクから殺人を責められ、レオポルドは穴という穴からとめどなく流れ出る血に脅えます。

ビーはシスターから冷たく当たられたことを思い出し、スパイクも何か恐ろしいものを見ているようです。

一方、自身の悪夢に入った麻スーツ男は「私を壊せるほどの恐怖など存在しない」と豪語していました。

ジェシーは、麻スーツ男の記憶にある若い男性2人を見て「彼は親友ね。彼の恋人に嫉妬した。あなたが初めて壊した相手よ」と言い当てます。

ジェシーは麻スーツ男の腕を掴み、今まで麻スーツ男が殺してきた被害者たちの恐怖におののく顔を見せつけました。

恐れをなした麻スーツ男は、悪夢から逃れるために一歩一歩と下がっていき、背後にあった穴へと落ちていきました。

崩落

麻スーツ男が瀕死に陥ったことで、ビーたちが見ていた悪夢は消え失せました。一行はもう一度、亀裂を目指して進んでいきます。

亀裂の前にはシャーロックひとりが残っていました。シャーロックは、じわじわと形を変えて広がっていく亀裂を見つめます。

その時、洞窟内で崩落が起きました。巻き込まれたビリーは脚に怪我を負い、瓦礫によって一行は2つに分かれてしまいました。

ビリー、スパイク、レオポルドは眼前に瓦礫が落ちてきたため、これ以上進むことが難しくなりました。

亀裂に向かうのは、瓦礫の向こう側にいるビーとワトソン、ジェシーの3人だけとなりました。

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麻スーツ男の遺言

ビーは瓦礫を挟んで、ビリーたちに助け合って地下室に戻るよう訴えました。そして、離れた場所にいるジェシーを探します。

まだ息がある麻スーツ男の横に座ったジェシーは、亀裂を閉じようとすれば母アリスと同じく死ぬことになると言われます。

「犠牲を払っても最善の選択をする」と語ったジェシーに、麻スーツ男は亀裂を開いた人を知っているとつぶやきました。

ジェシーには、それが誰なのか分かっていました。ジェシーは弾かれたように駆け出すと、一直線に亀裂へと向かいます。

ジェシーとその後を追いかけるビーとワトソンは、さらに大きくなった亀裂の前にやってきたのでした。

母娘の再会

一方、地上では脚を怪我したビリーを両脇からスパイクとレオポルドが支えて、荒れ果てた街を進んでいました。

亀裂の向こう側から、15年前の姿のままのアリスが現れました。ジェシーは、アリスが幻想ではなく現実だと確信します。

アリスはビーとジェシーの前にやってきて「可愛い娘たち。私の可愛い子」と言って手を差し出しました。

アリスは2人を抱き締め「ずっと会いたかった」と感涙します。ビーとジェシーも涙を流して再会を喜びました

アリスはシャーロックにも近付いていき、2人を立派に育てた感謝を口にします。しかしシャーロックはそれを否定しました。

ワトソンの反応を見て、アリスはシャーロックが姉妹を育てていなかったのだと確信します。

それを知ったアリスは、今度こそ自分が娘たちの傍にいるのだと語りました。そんなアリスに、ジェシーが問いかけます。

「なぜ亀裂を開いたの? ママ――」

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生と死

街の様子を見たビリーたちは、亀裂が閉じていないことを知ります。まずは家に戻ろうとしたところ、騒動が目に入りました。

教会に隠れていたシスターが大男に襲われて街を逃げていたのです。シスターを連れて、3人は地下室に戻ることにしました。

その頃、アリスは満面の笑みで「あなたたちに会うためなの」と言っていました。しかしジェシーは深刻な表情を変えません。

アリスはずっと母娘3人でいるために、亀裂を完全に開いてしまおうとしていました。孤独に耐えかねたアリスは止まりません。

煉獄に落ちたアリスは「生は欠陥よ」と語り、愛する者と引き裂かれないように生も死もなくそうとしていました。

「亀裂を閉じなきゃ」と我が身を犠牲にしようとするジェシーを、ビーは引き止めました。「閉じるのは反対よ」――。

生の意味

アリスもシャーロックもビーも世界を壊そうとしています。ジェシーは自分を止めるビーの腕をぎゅっと握りました

「生きる素晴らしさを見せる」――地下室に集まったビー、ジェシー、ビリー、スパイクがちょっとしたゲームで大笑いした記憶をビーに見せたのです。

次に見せたのは、ビーとレオポルドが体を重ねた後の会話でした。レオポルドが愛おしそうにビーを見つめています。

もう1つ――幼いビーが、シスターから「妹は育児室よ。あなたはここで寝なさい」と言われて置き去りにされた後のことです。

ビーはドアを開け、隣の部屋にいるジェシーの傍に行きました。姉妹の間に生まれた愛情こそが生の意味だと、ジェシーは語ります。

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ビーの選択

地下室の入口に化物となった人間がやってきて、ドアを壊そうとします。レオポルドの提案により、3人は力を合わせて戦うことにしました。

地下室に入れたシスターは、救われるために祈りを捧げていました。しかし祈りの言葉が終わると、シスターは化物へと変化しました。

一方、ビーはアリスに「手放さなきゃ、お互いに」と語りかけていました。それを見たシャーロックは、姉妹の意志を尊重します。

皆が見守る中、ジェシーは亀裂の前へと進み出ました。そして両腕を光の中へと差し込みます。

その時、アリスの体にヒビが入りました。ジェシーは苦しみに耐えながら、亀裂を閉じるため亀裂に腕を突っ込み続けます。

母との別れ

化物となったシスターは、人間の力では敵わない強さを手に入れていました。ビリーもスパイクも跳ね飛ばされます。

レオポルドは水の中に入れられ、頭を押さえつけられました。体の弱いレオポルドは、シスターに手も足も出ません。

アリスは煉獄に戻るしかないと理解し、亀裂の前にやってきました。「私の娘たち、愛してるわ……2人とも、心からね」

そしてアリスは塵となって亀裂の中に吸い込まれました。それを見送ったジェシーは、嗚咽を漏らします。

シャーロックはワトソンを振り返り「君は最高の友人だった。ありがとう」と言うと、亀裂に腕を突っ込みました

ワトソンは慌ててシャーロックの体にしがみつきます。イプシシマスではないシャーロックの腕は、枯れ木のように朽ちていきました。

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亀裂が閉じる時

ジェシーもシャーロックも亀裂へと吸い込まれていきます。ジェシーを支え切れないビーは、ワトソンに助けを求めました。

ワトソンは手を放し、亀裂に呑み込まれていくシャーロックを見送りました。そして、ジェシーの体を掴みに行きます。

亀裂が閉じたため、シスターは正気に戻りました。危ないところでしたが、レオポルドも何とか助かります。

ワトソンの助けがあったため、ジェシーは亀裂に吸い込まれずに済みました。亀裂は消え去り、街の人々が元に戻ります。

お互いに無事を確認したビリーとレオポルドは、離れたところに倒れているスパイクの様子を見に行きました。

声をかけられたことで、気を失っていたスパイクが目を覚まします。3人は達成感に満ち溢れていました。

ワトソンの孤独

ワトソンとビーたち5人は、アリスの墓参りにやってきました。ビーは「離れたらダメな人たちもいる」と語ります。

アリスとシャーロックがそうだったように、ビーとジェシーもそういう関係なのだと……。

シャーロックがいなくなり、ワトソンがどうするのかをビーは気にしていました。ワトソンは「何か没頭できるものを探す」と答えます。

ビーはワトソンを夕食に誘いますが、予定があると断られてしまいました。ワトソンはひとりになりたかったのです。

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ビーとレオポルドの別れ

地下室に戻った5人はスナックと安酒でパーティーを開きました。ビーとレオポルドは、パーティーを抜け出します

レオポルドは「夕食は一緒に食べられない」「ヨーロッパに行くんだ。明日出発する」とビーに伝えました。

レオポルドは王族であるため、誰と結婚するかも決められているのだと語りました。しかし、それでもビーに恋しているのだと……。

ベイカー街探偵団として過ごした日々の中でレオポルドは変わったのだと思っていたビーは食い下がります。

しかし、レオポルドは宮殿に戻るしかありませんでした。殺人犯のビリーを放免するため、レオポルドは王族としての人生を受け入れたのです。

レオポルドが人生を懸けて仲間を助けたことを知り、ビーはレオポルドを止めることができなくなりました。

最後のキスを交わして、ビーはレオポルドの背中を見送ります。そして、その足で221Bに向かいました。

ビーは、221Bでひとり塞ぎ込むワトソンにパーティーの食べ物を渡し、もう一度食事に誘いました。

ビーとワトソンの食事会

ジェシーはスパイクに、どんな悪夢を見たのか尋ねました。スパイクが恐れていたのは、ジェシーが健康を損なうことでした。

221Bで向かい合って食事するビーとワトソンは、タトゥーを彫るか彫らないかで軽口をたたき合っていました。

そしてビーは、愛した人をどうやって諦めたらいいのかとワトソンに尋ねます。ワトソンの答えは「諦めない」でした

ビーはその言葉を聞いて泣き出しました。ワトソンはそっとビーの肩に手を置き「私がいる。どこにも行かない」と誓うのでした。

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感想と考察

Twitterでの反応

ミヅチガタリ

ここまできて「スパイクが最も恐れることは愛するジェシーが健康でいられないこと」という最強カワイイ設定が出てくるとは……!

『ベイカー街探偵団』で一番カワイイのはスパイクと決定しました。癒しキャラでもあり、キュンもあり、隙がなかったです。

恐らくスパイクはあの明るさと機転で、そこまで恐ろしい目に遭わずにうまいこと世渡りをしてきたのだと思います。

そんなスパイクが好きになった相手が、絶えず恐ろしい思いをしているジェシーというのが面白いですよね。

ビーとレオポルドの恋が実らなかった分、ジェシーとスパイクにはぜひとも幸せになってほしいです!

ちなみにアリスとシャーロックの関係ですが、恋ではなく共依存だったのでは? と考えました。

アリスに母親としての強い意識はあったと思いますが、母性が最も強ければ娘たちが幸せに生きることを望むはずですよね。

アリスは孤独に耐えられない人で、それを理解しているシャーロックは同じところまで堕ちてあげたと考えるのが妥当かなと思いました。

ワトソンは15年前にも失恋し、他の相手とどうにかなろうとしても上手くいかず、今度は死別することになったんですね……。

ここまで恋が実らず、実ったと思いきや歪んだ関係に落ち着くというストーリー――脚本家は鬼か何か?

タイトルは『ベイカー街探偵団』で、内容はジュブナイルと言われていますが、ダメな大人の改心の方が強く心に残りました。

辛い人生に光を見出した娘たちの成長を受け入れたアリス。不幸に溺れていたシャーロックは、亀裂を閉じるための犠牲に……。

ストリートチルドレンのビーたちを見守ることが、ワトソンの新しく没頭できることになるのでしょう。

ベイカー街探偵団が救ったのはロンドンを初めとした世界はもちろん、身近に生きる後ろ向きな大人たちだったんですね。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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