こちらにはNetflixで配信中のフィリピン製アニメ『異界探偵トレセ』シーズン1エピソード6のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
アレクサンドラ・トレセ(シェイ・ミッチェル/白石涼子)
ゲレーロ警部(マシュー・ヤン・キング/魚建)
アントン・トレセ(カルロス・アラズラキ/谷内健)
ミランダ・トレセ(ニコール・シャージンガー/米倉希代子)
ダトゥ・タラブサオ(スティーヴン・ブルーム/谷昌樹)
あらすじ
一人息子クリムリムをアレクサンドラに殺された雷を操るバギオン族のレクトロは、戦いの神ダトゥ・タラブサオの味方として現れました。
タラブサオとレクトロを同時に相手することが不可能だと考えたアレクサンドラは、皆にレクトロをまず倒すよう指示します。
アレクサンドラの部下のバシリオとクリスピン、ゲレーロ警部、馬族ティクバランが協力してレクトロを倒すことができました。
しかしタラブサオは手強く、実の子であるバシリオとクリスピンを操ってアレクサンドラを捕らえてしまいます。
そこでタラブサオは衝撃の事実を伝えました。アレクサンドラの双子の姉は死産ではなく、父アントンにより殺されていたのです。
6番目の子の6番目の子についての予言には、同時に生まれる5番目の子のことも含まれていました。
5番目の子が人間界も異界も滅ぼし、6番目の子とタラブサオが新しい世界を形作る……それが本来の予言でした。
アントンはその予言を防ぐため、5番目の子であるアレクサンドラの姉――実の娘を殺し、シナにその魂を宿らせたのでした。
異界と人間界を繋ぐラカンという存在もアントンが作り出したものだったようです。予言を偽るため、アントンは必死でした。
ショックを受けるアレクサンドラですが、家族と過ごしてきた時間を思い出して奮い立ちます。そして、タラブサオを地獄に閉じ込めました。
アレクサンドラもタラブサオと一緒に異界へと落ちてしまったため、人間界に戻ることはありませんでした……。
ミヅチガタリ
アントンのやり方は是か非か……難しいところですね。5番目の子を殺すという決断をした以上、後戻りができなかったのは理解できます。
『異界探偵トレセ』の世界観では、世界は何度も破滅し、その度に再生してきたんですね。
戦争をもたらす神タラブサオが重要な存在であることを見るに、戦争こそが世界を破滅へと導くキーなのでしょう。
しかし人間の目に見えないところで、異界にも破滅は訪れていたようです。2つの世界は同時期に滅んでは再生し、それを繰り返してきたのです。
それを知ったアントンは、2つの世界が戦火に包まれるのを避けるために策を講じました。
予言を偽ったことは、予言を頼りに存在しているタラブサオの怒りを買いました。異界にも賛同する者が多くいます。
アントン勢とタラブサオ勢は、バレテの木の前で全面対決しました。アントンは最後の力を振り絞ってアレクサンドラを守ったのです。
アレクサンドラは過去のことを思い出しながら、血や真実よりも家族の絆の方が大切なのだという考えに至ります。
そしてアレクサンドラはバシリオとクリスピンを血の呪いから解き放ち、タラブサオを地獄へと送ったのでした。
アレクサンドラが亡くなったのか、まだ存在しているのかは分かりません。何だか物悲しい終わり方ですよね……。
ただし、トレセ一族の血が絶えていないことは異界の者には分かっているようです。アレクサンドラの復活が待ち遠しいですね!
異界探偵トレセ 6話
バシリオとクリスピン
用意された仮面を奪い合い、戦いの神ダトゥ・タラブサオの2人の子どもたちは激しく争いました。
図書室で騒いでいる2人を注意するアレクサンドラに、それぞれ「クリスピンが始めた!」「嘘つけバシリオがいけないんだ!」と言い訳します。
ボスであるアレクサンドラの父アントンにしか従わないと言う2人に、アレクサンドラは少しも脅えず、怒りを抑えます。
2人は仲間を殺したと訴えるアレクサンドラに、アントンは2人を導いてあげようと諭しました。
自信を持てずにいるアレクサンドラに、アントンは己を信じることから始まるのだと優しく語りかけるのでした。
戦いの神ダトゥ・タラブサオ
戦いの神ダトゥ・タラブサオと対峙したアレクサンドラは、父アントンを槍で刺された時の借りを返すと言い放ちました。
バシリオとクリスピンは、実の父であるタラブサオよりも育ててくれたアントンとアレクサンドラの味方になりました。
馬族ティクバランや風の民はタラブサオの出現に驚きながらも、破滅をもたらすタラブサオと戦うことを決めました。
雷を操るバギオン族のレクトロは一人息子のクリムリムを殺したアレクサンドラを恨み、タラブサオの味方になっていました。
馬族ティクバランは、協定を裏切ったバギオン族を責めます。しかし復讐に燃えるレクトロには誰の言葉も届きません。
バギオン・レクトロの最期
「まずは人間から滅ぼしてやる」と宣言し、戦いの神ダトゥ・タラブサオは暴れ回ります。
そこでアレクサンドラは一人ずつ片付けるため、タラブサオをひとりで相手しつつ、その間にレクトロを倒すよう指示します。
バシリオとクリスピンの攻撃を防ぐため、レクトロは雷のバリアを張りました。それを破るため、ゲレーロ警部はロケットランチャーを構えます。
ロケットランチャーを食らって防御が敗れた瞬間を狙って、馬族ティクバランがレクトロの頭に弓を引きました。
頭蓋骨を貫かれたレクトロは大きな光と共に爆発四散します。タラブサオも思わず顔を覆いました。
タラブサオが語る真実
反抗する実の息子たち――バシリオとクリスピンに対し、タラブサオは血の繋がりは濃いのだと言って目を光らせました。
2人はタラブサオに操られ、アレクサンドラを捕らえました。そして、今までの事件はタラブサオが仕組んだことなのだと語ります。
タラブサオは、アレクサンドラが自分の前に来るように計画していたのです。そして、アレクサンドラから奪ったナイフ・シナを握りました。
アレクサンドラの父アントンには隠し事があったとタラブサオは語ります。6番目の子の6番目の子の運命のことを……。
若きアントンの企み
6番目の子の6番目の子が生まれるのが近いと知った若きアントンは、魂を導く存在ババイランから術を習いました。
そのババイランの占いでは、6番目の子と同時に5番目の子も生まれると予言されていました。
5番目の子は人間界と異界を死と炎で征服して6番目の子に捧げ、世を再生する6番目の子が戦いの神ダトゥ・タラブサオを召喚する……。
それが世界のサイクルなのだとタラブサオは語ります。しかし、アントンはその運命に逆らおうと決めました。
アントンは、協定によりタラブサオの召喚を制止しようとします。それと同時に、世界中の双子から宿命の双子を探しました。
宿命の双子
そんな中、アントンの妻となったババイランのミランダが双子を妊娠します。その双子こそが宿命の双子だったのです。
世界の終末を防ぐためには5番目の子を抹消するしかないと信じ、アントンはアレクサンドラの子を殺しシナに変えたのです。
同時に5番目の子の資料も全て焼き捨てました。しかし、アレクサンドラがバレテの木の試練を受けた日――その真実が知られてしまいます。
アレクサンドラを引き渡せと迫る異界の者たちに、アントンは抵抗します。そして、アレクサンドラを殺せと迫る異界の者たちを殺しました。
アントンは双子の宿命を変えるために嘘をついてきたのだと語るタラブサオに、アレクサンドラは強く反抗します。
ゲレーロ警部の最期
そこに現れたゲレーロ警部は、古い友であるアントンは善人だったと断言します。アントンの行動はアレクサンドラを守るためだったと……。
タラブサオは、邪魔なゲレーロ警部の首を掴んでへし折りました。動きを止めたゲレーロ警部を見て、アレクサンドラは目を伏せます。
未だ反抗し続けるアレクサンドラに、タラブサオは自らの肉を食わせようとします。その時、アレクサンドラは昔のことを思い出していました。
バレテの木の試練を受ける日――アレクサンドラは父アントンの味方たちに見守られ、覚悟を決めてバレテの木へと入っていったのです。
100年にも感じる長い試練……それを思い出したアレクサンドラは白く眼を光らせ「私はトレセ」と宣言しました。
アレクサンドラvsタラブサオ
タラブサオの血の力で操られていたバシリオとクリスピンが正気を取り戻します。そして2人は、アレクサンドラの指示で銃弾の雨を降らせました。
トレセは竜の血を飲み込み、タラブサオの背後に回ります。その時、銃弾を受け続けたタラブサオの手首がボロリと外れました。
その手が握っていたシナも地面に落ちます。アレクサンドラはシナを握ると自分の手の平を切り、竜の血が混ざった血を地面につけました。
バシリオとクリスピンが銃弾で描いた魔方陣に竜の血が染み渡ります。ハッとしたタラブサオを、アレクサンドラが羽交い絞めにします。
アレクサンドラはタラブサオと共に異界へと落ちていきます。タラブサオは悪足掻きをして、アレクサンドラも地獄に連れて行こうとしました。
バレテの木
アレクサンドラはバレテの木の前にやってきました。真っ暗な空に大きな満月が上っています。
アレクサンドラは宿命の双子であると同時にババイラン――魂を導く存在でもあるのです。
タラブサオを再び地獄へと閉じ込めることに成功したアレクサンドラは、シナと共にバレテの木と共に眠ることになったのです。
マニラの異変
アレクサンドラやゲレーロ警部を失ったマニラの街には、またしても異界の者が蔓延っていました。
そんな中、マニラを見渡せる高い建物の屋根に上った異界の者がぼそりとつぶやきます。
「トレセ……」
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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