こちらにはNetflixで配信中のフィリピン製アニメ『異界探偵トレセ』シーズン1エピソード5のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
アレクサンドラ・トレセ(シェイ・ミッチェル/白石涼子)
ヌーノ(エリック・バウザ/斎藤寛仁)
ゲレーロ警部(マシュー・ヤン・キング/魚建)
アントン・トレセ(カルロス・アラズラキ/谷内健)
サンタマリア市長(ルー・ダイアモンド・フィリップス/菊池康弘)
ダトゥ・タラブサオ(スティーヴン・ブルーム/谷昌樹)
あらすじ
生き残った戦いの神ダトゥ・タラブサオの子どもたちをどうするか、アレクサンドラの父アントンと異界の者たちは話し合います。
アントンは歪んだ教育を受けた子どもたちを正しく育てていくことを決め、2つの仮面を用意しました。
その子どもたちが今、アレクサンドラの部下として働いているのです。アレクサンドラは父の意志を継ぎ、彼らを家族としました。
そしてアレクサンドラは、トレセ一族の力を磨くためにバレテの木の試練を受けることになりました。
生まれてすぐ亡くなった双子の姉の魂が宿るナイフ・シナを片手に、アレクサンドラは5年に渡り試練を受け続けます。
しかしその間に、父アントンは敵勢力と戦って亡くなっていました。アレクサンドラはシナや双子の部下、ハンクと共に戦っていくことになります。
囚人であるサンタマリア前市長は、自分の肉を切り取って囚人たちに食べさせていました。肉を食った囚人は皆、前市長の操り人形になります。
マニラの街で多発している爆発騒ぎは、操られた囚人たちが起こしたものでした。アレクサンドラは前市長がいるニュー・ビリビッド刑務所へ向かいます。
前市長の仲間になっていたのは、情報屋としてアレクサンドラと親しくしていたヌーノでした。
ヌーノは異界の者も人間も皆殺しにし、新しい世界を作ろうとしています。アレクサンドラたちは必死で彼らを止めました。
しかし、本当の敵は別にいました。戦いの神ダトゥ・タラブサオ――何年も前に異界に送り返したヤツが人間界に戻ってきていたのです。
ミヅチガタリ
アレクサンドラの部下の双子はタラブサオの子どもたちだったんですね! 確かにどちらも飛んでますね……でも、全然気付きませんでした。
異界の者に母ミランダを殺され、父アントンも異界の者と戦って亡くなってしまいます。トレセ一族は過酷な運命を背負っているんですね。
さらにアレクサンドラの双子の姉も亡くなっていました。いつも使っているナイフのシナは、姉の魂が宿るアイテムでした。
家族がいなくなったように見えたアレクサンドラでしたが、シナは実の姉ですし、双子たちは新しくできた家族だったんですね!
父アントンがラカンだった頃から仕えているハンクも、家族と言ってもいい存在かもしれませんね。生きていてよかったです。
そして1話から登場しているサンタマリア前市長と、味方を演じ続けてきたヌーノが手を組んでいたんですね。
前市長はまだしも、わざわざ警告を送ってきたヌーノまでもが敵だとは思いませんでした。チョコ好きに悪いヤツがいるなんて……。
強力な敵でしたがアレクサンドラは敵の動きを予知し、前市長とヌーノを倒します。しかし本当の敵は別にいました。
その敵こそ、戦いの神ダトゥ・タラブサオだったのです。以前アントンが、倒さずに異界へと送っていたタラブサオです。
最終回の6話でアレクサンドラたちが戦う相手は、タラブサオとなりました。どれだけ格好いい映像になるか楽しみですね!
異界探偵トレセ 5話
ダトゥ・タラブサオの子ら
殺人を繰り返す脱獄女囚ラモーナを追ってきたアレクサンドラと父アントンは、戦の神ダトゥ・タラブサオを倒すと館を見て回ります。
そしてある一室で、ラモーナとタラブサオの間に生まれた男の子の双子がぐっすり眠っているのを発見しました。
異界の者たちから人間界のリーダーとして扱われる立場「ラカン」であるアントンは、異界の者たちと協議会を開いています。
アスワンの代表者は、タラブサオの子を危険視して処分するよう迫ります。しかしアントンは、罪のない子だとかばいました。
後の世に平和と秩序を……と願うアントンの意見に、異界と人間界との協定に参加している異界の者たちは賛否両論です。
馬族ティクバランの代表も風の民の代表もアントンの意見に賛同します。アントンは反対勢力に、子らが危険だと判断すれば討伐すると宣言しました。
2つの仮面
「調和が保たれんことを」――そうして協議会は終わりましたが、様子を窺っていたアレクサンドラは納得していませんでした。
アントンは、殺戮をゲームと教わった2人の子どもたちに正しい生き方を教えるため、本当の家族を与えようと語ります。
アントンは、笑いと悲しみの2つの仮面を用意します。悩むアレクサンドラは、家族写真の前に置かれた仮面をじっと見つめるのでした。
囚人
オレンジ色の揃いのシャツを着た男たちが、1人の男を羽交い絞めにしてどこかへ連れて行きます。
その先には、刃物で何かをさばいている眼鏡の男――サンタマリア前市長がいました。前市長は「人生をやり直せると思うか?」と問いかけます。
彼らは囚人なのです。前市長は「牢の中で殺されるだろう」と考えていましたが、あるものとの出会いで変わりました。
「再生するにはまず全てを破壊せねば」と言いながら、前市長は自身の体を切り取りました。
そして連行されてきた男の口の中へと、前市長の肉塊を押し込みます。もがいていた男でしたが、突然スッと目の色を変えて呪文を繰り返したのでした。
馬族ティクバランの考え
マニラでは爆発事件が相次いでいます。逮捕されているサンタマリア前市長は、自分の仕業だと発表して市民をざわつかせていました。
「これまでの攻撃はただの序章だ」前市長は文字通り全てを破壊し、新しい国を作ろうとしているのだと語ります。
「星への旅路」と語る前市長のインタビューを険しい顔で見つめていたアレクサンドラの背後に、怪しい男がやってきます。
その男――馬族ティクバランの王子マリクシは、様々な種族の権力の場である建物が爆破されていると語りました。
馬族ティクバランの王アルマナスのビル、アスワンが仕切る市場、巨人族が仕切るヒガンテ武器庫……。
異界の者たちは協議会を開き、人間との調和は過去のものだと結論付けました。アレクサンドラは驚いて反論します。
爆破は人間にも異界の者にも向けられた攻撃です。協力しなければと語るアレクサンドラに、マリクシも賛成しました。
幽霊のクラッカー・ジョバートも襲われました。マリクシの父アルマナスも人間と協力したいのですが、協議会は頑なです。
マリクシは、表立っては協力できないけれど裏からアレクサンドラを支えると語り、去って行くのでした。
ハンクの証言
マニラ病院には、襲われた仲間ハンクが入院しています。アレクサンドラは異界の力を持つナイフ・シナでハンクの傷を治しました。
ハンクと一緒にいた赤の大地族の長老アマン・パソは、命懸けでバリアを張ってハンクを助けて亡くなったのです。
ハンクはアマン・パソからの伝言を口にします。「全ての黒幕はサンタマリア前市長だ」と……。
自爆犯について聞かれたハンクは、おぼろげな記憶を辿り「シキホール サッドバスタード」――「身を守れ、愚か者ども」と言っていたと語ります。
それを聞いたアレクサンドラは、同じような音である「シークイードゥル アドワストラ」――「星の元へ旅立たん」だと答えます。
さらに自爆犯が白目だったと聞き、前市長が以前のように黒魔術を使ったのだとアレクサンドラは考えました。
爆弾魔の正体
前市長の協力者を調べるため、アレクサンドラは出かけました。ショッピングモールにいる幽霊のクラッカー・ジョバートを訪ねたのです。
モールも爆弾魔に襲われたため、ゲレーロ警部が用意した低速の機器でジョバートが監視カメラ映像を集めます。
映像を見たゲレーロ警部は、爆弾魔のひとりが脱走した囚人だと気付きました。他の爆弾魔も脱走囚人だろうとゲレーロ警部は語ります。
アレクサンドラから強力な魔法が使われていると聞き、ゲレーロ警部は覚悟を決めます。
ゲレーロ警部は昔気質のヴィラー将軍が指揮官のひとりだと言いつつ、ヴィラー将軍のもとで働く甥マルコと連絡を取ると言います。
そこでアレクサンドラは、馬族ティクバランの王子マリクシの助言に従い、異界の者の中から借りがある人を当たることにしました。
シナは家族
「覚悟はいいか」――ゲレーロ警部の言葉を聞いて、アレクサンドラは父アントンとのやりとりを思い出しました。
人間界と異界の狭間にいるトレセ一族は、偉大なるバレテの木で行われる試練で自分の存在価値を証明しなければならないのです。
アレクサンドラは6番目の子の6番目の子――ババイラン・マンデリグマと呼ばれる呪術師と戦士を兼ねる存在なのです。
アントンはシナと呼ばれるナイフを「お前の双子の姉だ」と語りつつアレクサンドラに手渡しました。
アレクサンドラの姉は生まれてすぐに亡くなったのですが、肉体を失ったアレクサンドラの姉の一部はシナに宿っているのです。
バレテの木の試練
バレテの木の試練を見に、人間界からも異界からも多くの者が集まりました。アレクサンドラは緊張しながら大木に向かっていきます。
アレクサンドラがバレテの木に入ると、空に雷鳴が轟きました。……大雨の中、アレクサンドラがバレテの木の中から出てきます。
しかしそこには、その場を埋め尽くしていた多くの者たちはいませんでした。ただひとり、ハンクだけが待っていたのです。
アレクサンドラは5年もの間、試練を続けていました。そしてその間に、父アントンはバレテの木を敵勢力から守るために亡くなったのでした。
数少ない生き残りであるハンクと共に自宅に戻ったアレクサンドラは、父からの手紙を見つけます。
落ち込んでいたアレクサンドラでしたが、手紙を読んで気力を取り戻しました。そしてアレクサンドラは背中まで届く髪をシナで切り落とします。
アレクサンドラは亡き父母を想い悲しむことをやめ、アントンからラカンの座を継ぐことに決めたのでした。
ニュー・ビリビッド刑務所
ニュー・ビリビッド刑務所の前には、多くの軍人がいます。軍人たちがカレーライスを楽しむ中、アレクサンドラはヴィラー将軍のもとに向かいます。
ヴィラー将軍は魔法を信じていないようですが、軍の護衛をつけることを条件にアレクサンドラが刑務所の中に入ることを許しました。
その時、爆発音が響きます。慌てて駆け付けると、崩れた壁の中から囚人たちが外へと飛び出してきていました。
その奥から出てきたサンタマリア前市長は、フィリピンの大統領官邸であるマラカニアン宮殿を焼き払うと高らかに宣言します。
軍隊が前市長に向かって銃を構えたその時――軍の食事を用意していた女性がエプロンを脱いで、腹に巻かれたダイナマイトを露わにしました。
サンタマリア前市長
前市長に向かって銃を構える軍人たちですが、意識が遠のいてしまいます。彼らが食べていたカレーの中にも、前市長の肉が入っていたのです。
ゲレーロ警部の甥マルコもさすがに黒魔術だということを信じ、仲間の兵士を殺さないように前市長を倒すことに協力を申し出ます。
アレクサンドラは2人の部下――戦いの神タラブサオの子どもたちと一緒に銃弾が飛び交う中へ入っていきます。
部下たちは空を飛びながら囚人たちを倒していきます。前市長に迫っていくアレクサンドラに、前市長は語り始めました。
前市長は、刑務所に送られたおかげで恩人である後援者に会えたと言います。そして、今までに必需品を集めてきたのだと……。
馬族ティクバランの毛、神の血を引くクリムリムの遺灰、汚れなき赤ん坊の骨、罪びとの涙――それらが必要だったのです。
本当に前市長が力を得たのか確かめるため、後援者は爆破事件を起こさせました。前市長は、ハンクを殺そうとしたことも認めます。
ヌーノの復讐
サンタマリア前市長をかばうように、地面からゴーレムが現れました。そしてその腹の中から、情報屋ヌーノが出てきます。
ヌーノは「やあ、リトル・トレセ」と明るく言い、仲間である前市長に手を出さないようにと注意してきました。
アレクサンドラの部下の双子が怒る中、ヌーノは人間界と異界が和解するのは商売に都合が悪かったのだと語りました。
アレクサンドラの父アントンと協議会にも、ヌーノは破壊と再生を持ち掛けました。しかし、鼻で笑われてしまいます。
アントンに恨みを募らせたヌーノは、アレクサンドラに八つ当たりの復讐をすることにしたのです。
味方たち
壁に身を隠しながら応戦していたゲレーロ警部や甥マルコ、ヴィラー将軍でしたが、そろそろ弾切れが見えてきました。
すると、前市長の肉を食べて操られている軍人たちの手から銃が消えていき、ゲレーロ警部たちの目の前にドサドサと落ちてきました。
馬族ティクバランと風の民がアレクサンドラの応援でやってきたのです。ゲレーロ警部たちは覇気を取り戻しました。
ゴーレムのラマン・ルパたちが前市長の前に分厚い壁を作ってしまうため、アレクサンドラたちは苦戦しています。
一旦避難したアレクサンドラは、双子の部下に前市長を背後から狙うよう指示しました。そして、アレクサンドラ自身はヌーノを狙うことにします。
アレクサンドラの狙い
全方位に壁を作らなければならなくなったゴーレムのラマン・ルパたちは、ドームのような壁を築き始めました。
アレクサンドラはその中に向かって、発信中の携帯電話を投げ込みます。アレクサンドラはドームが作られるのを待っていたのです。
電話の中から炎をまとったグレート・サンテルモが出てきました。その勢いに耐え切れず、ラマン・ルパの築いたドームは爆発します。
壊れた携帯電話を拾い上げて、アレクサンドラは一息つきます。しかし、まだ協力者がいるかもしれないと心配していました。
双子の部下が飲みに行こうとはしゃいでいる時――背後から腕が伸びてきて、部下たちは地面に叩きつけられました。
本当の敵
アレクサンドラの双子の部下を倒したのは、ヴィラー将軍でした。ヴィラー将軍はアレクサンドラを称えると、苦しみ始めます。
ヴィラー将軍の体の中から出てきたのは――戦いの神ダトゥ・タラブサオでした。「戦争だ」タラブサオは不敵に笑うのでした……。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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