こちらにはNetflixのオリジナルドラマ『今際の国のアリス』シーズン2 エピソード3のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
アリス(山崎賢人)
ウサギ(土屋太鳳)
チシヤ(村上虹郎)
ニラギ(桜田通)
クイナ(朝比奈彩)
タッタ(渡辺佑太朗)
バンダ(磯村勇斗)
マツシタ(井之脇海)
ヤバ(毎熊克哉)
コトコ(さとうほなみ)
シタラ(志磨遼平)
ゴーケン(奥野瑛太)
マキ(栄信)
ウタ(浦浜アリサ)
加藤(関口アナン)
タッタの同僚(高橋侃)
タッタの上司(町田大和)
イッペイ(森優作)
ウルミ(山田愛奈)
セト(小日向星一)
キリウ(渡部龍平)
マサシ(土佐和成)
サトミ(坂ノ上茜)
メイサ(秋山ゆずき)
カケル(長谷川ティティ)
エイコ(吉岡あきこ)
シノブ(羽柴志織)
トミタ(蒲生純一)
カネコ(小島遊園地)
ジュンペイ(鹿野祥平)
ヒロト(山田英彦)
ミカ(安達真由)
キューマ(山下智久)
ネタバレまとめ
げぇむ【アリス・ウサギ参加】
♣K「すうとり」
難易度:K
るうる
「げぇむ」の参加者
げぇむ【チシヤ参加】
♥J「どくぼう」
難易度:J
るぅる
「げぇむ」の参加者
ミヅチガタリ
「すうとり」のMVPは間違いなくタッタでしょう。シタラも命を懸けましたが、それは誰が死ぬか分からない賭けです。
タッタは、今ここで勝負に出る価値があるのは自分しかいないという場で行動したのです。この恐怖は比べようのないものでしょう。
印象的だったのは、中途半端だった自分が潰してしまった加藤先輩の手と、自らの意志で潰した手がどちらも左手だったことです。
タッタは「何者かになりたい」と思っていて、その望みが最期の瞬間に叶ったというわけです。ある意味ハッピーエンドですね。
アリスが元の世界に帰るという希望を断たれて落ち込んでいる頃、アリスたちとはぐれたチシヤは「どくぼう」に参加していました。
ほんの数ターンの会話で相手を支配下に置くバンダ、大人数を従えて気まぐれに排除を繰り返すウルミ、完全に別世界にいるヤバとコトコのカップル――。
死者が出なかったのは最初の1ターンだけで、第2ターンから先は不信感や混乱によってどんどん死者が出てしまいます。
誰がどんな行動を取って誰の死を招いたとしても、チシヤは表情を崩しません。しかしその隣で、チシヤのペアであるイッペイは心をすり減らしていきます。
チシヤが唯一信頼できる相手を喪った時、残っているのは相手を支配下に置くバンダとヤバ、そしてその支配下にいるマツシタとコトコだけでした。
誰かにマークを教えてもらわなければゲームオーバーとなるルールの中、ペアを喪ったチシヤはこの大ピンチをどう潜り抜けるのでしょうか!?
今際の国のアリス シーズン2 エピソード3
タッタの過去
元の世界でのタッタは、加藤先輩にネチネチと叱られ続けることに不満を覚えながら、自動車整備工場で働いていました。
「今、俺もこんなことやってるけど、金ができたらこんなとこ辞めて――英語とか習ってさ、もっとすげー夢を叶えて……」
しかし、きっと同じような思いでいるだろうと思っていた同僚は、タッタの夢をばっさりと切り捨てます。
タッタがつまらない仕事だと思っていることを分かった上で、同僚はその仕事に誠心誠意向き合っていたのです。
先輩だけでなく同僚にまで“出来の悪いヤツ”と思われていると知り、タッタは目から光を失ってしまいました。
翌日、タッタはまたしても加藤先輩に叱られ、車の下から出るように言われます。
ぼんやりしながら外に出たタッタは、加藤先輩が整備している車を支えていた馬――ジャッキの圧を抜いてしまいます。
車に潰された加藤先輩が悲鳴を上げると、周りの人たちが駆け寄ってきました。タッタは呆然と立ち尽くします。
加藤先輩はすぐに助け出されましたが、その左手は真っ赤に染まっており……二度と整備の仕事ができなくなってしまいました。
そして残り時間9分で相手チームに埋めようのない500点のリードをつけられている今――タッタは自分の左腕を見つめるのでした。
最期の頼み
ニラギが気を失ったウサギを襲おうとした瞬間、アリスが現れてニラギを殴り飛ばします。
「てめえが絶望を味わいながら死んでいく姿が見れりゃ、ここで死んでも本望なんだよ」
ニラギは、アリスも自分と同じように他人を犠牲に生き残ってきた存在だと語ります。
しかしアリスは自暴自棄にはなりません。ニラギは、アリスにも希望を失い正義を捨ててほしいようでした。
ニラギに痛めつけられて弱っているウサギを「じんち」まで連れて行ったアリスは、ある違和感に気付きます。
そしてアリスはその足で、キューマが待つ波止場へと向かいました。キューマもまた、アリスが来るだろうと考えていたのです。
「だったら、せめて、最後に……死ぬ前に、俺と握手してくんねーか?」
キューマは諦めてしまったアリスにがっかりしていましたが、最後の5分間、アリスに付き合ってくれるようです。
そんなキューマに、アリスは礼を言います。リーダーとしてのあり方を教えてくれたキューマの言葉で、アリスは学びました。
「あんたに感謝したい。大切なことに気付かせてくれて。もう、何かできる時間は俺に残されてないから……だからせめて、死ぬ前に、気付かせてくれたあんたと……握手したいんだよ」
持ち点
悲壮感を漂わせて最期の握手を頼み込むアリスに、キューマの心が動かされました。キューマは自ら手を差し出してきます。
「両チームの間に点数移動があります。プレーヤーチーム500点リード」
キューマの腕輪には、アリスたちの「じんち」を守っているはずのタッタが、アリスと手を繋いでいると示されます。
しかし、キューマの前にはアリスひとりしかいません。驚くキューマに、アリスは何が起きたのかを教えます。
ウサギを「じんち」に運んだアリスは、タッタがコンテナの扉を使って自分の左手を切り落とそうとしているところを見つけたのです。
「俺、いい作戦考えたんだ。ここには1万100点ある。お前がこれをこっそり持ってれば、2人分の戦力になる」
タッタに最初に振り分けられた100点と、「じんち」を襲ってきたシタラの命と引き換えに得た10,000点がタッタの持ち点です。
そこにアリスの持ち点4,850点を足せば14,950点――アリスが4桁の点数しか持っていないと思っている相手の裏をかけるのです。
「腕輪を外してはいけない」というルールはありません。しかし、タッタ自身の力で手首を切り落とすことはできませんでした。
アリスは散々ためらった後、タッタの頼みを聞き入れ、タッタの左腕にコンテナの扉を叩きつけたのでした……。
アリス&タッタ
「アリス、さっき俺にありがとうって言ってくれたろ。あれ、すげーうれしかった。ちょっとぐれえ、かっこつけさせてくれよ」
タッタの止血を優先しようとするアリスを、タッタは急かします。残り5分で、全員の命を懸けた勝負が決まってしまうからです。
キューマは、4人で「じんち」を攻めた自分たちよりも、仲間の手首を切り落としたアリスに感心します。
キューマは死を恐れてはいません。ただ、勝つために命を落としたシタラのこと、信頼を寄せてくれた仲間のことを想っていました。
ゴーケンとマキとウタは、キューマのことを恨んでいませんでした。今回の敗北がキューマの油断によるものだと分かっていても……。
今までキューマのおかげで生き延びてこられたと分かっている3人には、キューマを責めるつもりなど微塵もないのです。
「すべてのゲームをクリアしても、この世界の国民になるだけで、元の世界には帰れないのか?」
キューマたちの強い結束は数々のゲームを潜り抜けてきたからだと感じたアリスは、振り絞るようにキューマへと問いかけます。
しかし、キューマははっきりとした答えを与えてはくれませんでした。アリスはわずかな希望を失い、戦い続ける理由を見失います。
生きる意味
他の場所で出会っていればキューマと友達になれただろうと言うアリスに、キューマはもう友達だと微笑みます。
「アリス、早く見つかるといいね。誰かのマネじゃなく、君にとっての本当の生きる意味が」
理想のリーダー像を持つアリスは、仲間との信頼を崩さずに駆け抜けた人生に満足していました。
キューマは船を繋ぎとめるボラードに乗り、空に向かって手を広げます。キューマは、かつてステージ上で聞いた歓声を思い出します。
キューマたち4人に空からレーザーが撃たれ、クラブのキングの旗を下げた飛行船は爆発し大きな音を立てて海に落ちました。
クイナに起こされたアリスは、勝ったという言葉に驚いて飛び起きます。クイナは、アリスが勝負をかけたのだと勘付いていました。
PLAYER チーム
こんぐらっちゅれいしょん
しかし、全員無事というわけにはいきませんでした。タッタはもう息をするだけで精一杯の状態です。
タッタは先輩からも同僚からも半人前に扱われていた過去を振り切り、勝利を導いた功労者として満足しながら目を閉じました。
アリスとウサギ、クイナは海が見える原っぱにタッタの遺体を埋めました。そして、タッタの命を背負って戦うと決意を新たにします。
刑務所と首輪
アリスたち3人が去った後、ニラギはタッタの眠る場所にやってきます。手を合わせるでもなく、ポケットに手を突っ込んだままです。
「てめえに生かされたかと思うと、むしずが走る。でもまあ、生き残れたんだから文句はナシだ。……ありがとよ」
――とある刑務所の中で、新たなるゲームが始まろうとしています。
首輪を装着して
二階中央監視所に
お上がりください
白いテーブルの上に置かれた首輪を、ひとりの若い男性――バンダが手に取ります。そして迷うことなく、自分の首へと持っていきました。
バンダが2階に上がると、そこには19人のプレーヤーが集まっていました。その中には、チシヤもいます。
「難易度 ハートのジャック。ゲーム『どくぼう』」
突然スピーカーに電源が入り、いつものように無機質な音声が流れ始めます。
「どくぼう」のルールは、首輪に表示されたマークを当てることです。ディスプレイは後ろにあり、首輪を回すことはできません。
制限時間は1時間。終了5分前に独房の中に入って自分のマークを答えるよう指示されます。誤答、時間超過でゲームオーバーです。
どくぼう
首輪のマークはターンごとに変化します。しかし、ただマークを教え合えばいいというだけのゲームではありませんでした。
「この『どくぼう』は、いかに相手を信頼できるかのゲームです」
集められた20人の中には対戦相手のハートのジャックが紛れ込んでいることがアナウンスされます。
1ターン1時間のゲームを繰り返し、主催者であるハートのジャックがゲームオーバーになればゲームクリアです。
続いて、反射物でマークを確認したり、他人を殺害することは禁止だと語られました。
「つまり、ジャックが答えを間違えて死なないかぎり、終わらないってこと。――ってことは要するに、ジャックにウソを教えないとゲームクリアできない」
チシヤの言葉を待っていたかのように、制限時間は無期限であり、食料の準備も万端だとアナウンスされます。
誰が殺すべきジャックなのか、誰を信頼すべきなのか、張り詰めた空気が流れます。そこで、パーマ頭のマサシが柄シャツのカケルに声をかけました。
何の疑問もなくマークを見せようとする2人を止めるように、黒スーツのヤバがつぶやきます。
「このゲームは、20人でじゃんじゃん殺し合って、ハートのジャックをしとめればいいんだよな? そんなに簡単に信頼していいのか?」
信頼できる相手
カーキのシャツのヒロトは、濃いヒゲのジュンペイとボブカットのミカを誘って階下へと向かいました。
ぶりっ子キャラのウルミは、チームを作って教え合えばウソはつきにくいと提案します。
ロングヘアのメイサ、前髪を上げた中年女性シノブ、はげ頭のカネコ、ヘアバンドをつけたサトミ、太った中年女性エイコがその提案に乗りました。
裏稼業をしていそうな見た目のキリウは、背が低く気の弱そうなセトに目をつけてマークを教え合おうと脅し始めます。
どこか冷たさを感じさせるバンダはセトを助けることなくその場を去り、それを見た粘着質な目つきのマツシタも去っていきます。
オーバーオールのイッペイは、チシヤを誘います。チシヤはそれよりも観察をして、ウソをつかない人を見極めるよう勧めました。
チシヤは、ゲームが始まる前に黒スーツのヤバとグレーのスーツのコトコが独房の中で体を重ねていたのを知っていました。
ヤバはコトコを支配することで自らの安全を得ていました。絶対的に信頼できる相手がひとりいれば勝ち残れるからです。
そんな中、マツシタは誰とも関わろうとしないバンダに目をつけました。しかし、バンダはマツシタの見た目だけでその本性を見抜きます。
「他人を見下すことで自分を慰めてるくだらない人間が君だ。……だけど、僕はそんな君が好きだよ。友達になろうか」
第1ターン
ウルミの率いるグループが、チシヤとイッペイを誘ってきました。チシヤの顔色をうかがうイッペイを見て、チシヤは加入を決めます。
横で様子を見ていた眼鏡スーツのトミタも誘われ、ウルミのグループは総勢9人になりました。
チシヤはグループの輪から少し離れた場所に立ち、キリウとセト、ヤバとコトコ、バンダとマツシタなどのペアの様子を観察します。
そして独房に戻る時間になり、解答時間が終わります。ウルミのグループは全員生き残りました。疑いが消え、結束が強まります。
そんな中、マツシタはゲームがいつまで続くのかと不安を感じ始めました。その疑問に、バンダが静かに応えます。
「ジャックが殺戮を始めるか、それを恐れた誰かが殺戮を始めるか――そのどちらかが始まらない限り、永久に終わらないよ」
このまま安全にゲームが続けばいいと思うイッペイですが、その思いとはうらはらに、キリウとセトのペアに不協和音が流れ始めます。
突き飛ばされて床に倒されたセトに、バンダが寄り添います。そして、耳元でささやきました。
「クラブって言うんだ」
暴力への恐怖によってキリウに支配されているセトは、バンダの言葉に目を泳がせます。しかし、キリウにつかみかかられて心が決まりました。
ウルミ
「さっさと言えよ、おい」
「クラブ……クラブ」
セトにそう言われて満足げに去っていくキリウの首輪には、ダイヤが表示されていました。しかし、誰もそれを指摘しません。
この先、セトは答えを教え合う相手がいなくなります。ウルミは微笑みを浮かべ、セトにグループに入るよう言いました。
しかし、第2ターンが終わった後ウルミはニタニタと笑いながらこう言い放ったのです。
「ねえ……あの彼、ジャックじゃない? ウソをついて、あの大男を殺した。このターンで殺してしまいましょうよ」
セトにウソをついて殺すことに、メイサをはじめとした全員がためらいを感じていました。そんな中、第3ターンの教え合いが始まります。
ウルミがウソをつき、カネコやエイコたちがそれに続きます。チシヤは皆の後ろでそれを眺めながら、お菓子をつまんでいました。
セトは死んだものの、ゲームは続きます。結局ペアになったマサシとカケルは、やはりセトではなかったとうなづき合います。
「早くも、みんな正常な精神状態が保てなくなってる。制限時間無期限って言ってたけど、早めに決着しそうだね」
気持ちが揺らいでいるグループ内の人々を見ながら、チシヤは温度のない声でつぶやくのでした。
排除
ウルミはさっそく次の手に出ます。セトにウソを教えることに反対したメイサを排除しようと持ちかけたのです。
結局は応じるものの、グループの誰ひとりとして、怪しくもない人を殺すことに納得できてはいません。
そこで、シノブが動きました。いつもウソをつく時は、ウルミが最初にマークを言うことに気付き、別の人を頼ることにしたのです。
マサシとカケルのペアに声をかけたシノブは、マークを確認してもらいます。マサシは、シノブにクラブだと教えました。
「念のためにね」
いぶかしげなカケルにそう言葉をかけるマサシの姿を、ひとつ上の階からイッペイが見ていたことは誰も知りません。
ヒロト・ジュンペイと組んでいたミカと共に、シノブも死にました。イッペイは脅えを隠し切れなくなっています。
マサシとカケルも死に、残るはバンダ、イッペイ、チシヤ、ウルミ、マツシタ、サトミ、ヤバ、トミタ、カネコ、コトコの10人になりました。
第9ターンになり、カネコの精神状態は限界でした。カネコはひとりでウルミを騙そうとして、すんでのところで踏み止まります。
しかし、ウルミに対する不信感はトミタとサトミにもあるはず……そう考えたカネコは、二人を誘います。
窮地のチシヤ
トミタは、サトミに二人共を殺そうと持ちかけます。極度の混乱と不安の中、ウルミとカネコはどちらも排除されました。
しかしトミタとサトミの間の信頼関係も崩れてしまい、次のターンで二人はお互いを殺してしまうのでした。
完全なる信頼関係を築いているヤバとコトコが殺戮など関係なく過ごしている頃、イッペイはモニターを見上げてすすり泣いていました。
残りはバンダ、イッペイ、チシヤ、マツシタ、ヤバ、コトコの6人です。人の醜い部分を見せられ続けたイッペイは泣き崩れました。
「俺たちにとっての現実は、目の前で起きていることだ。今は、俺たち2人で教え合うしかないよ。このゲームで生き残るには。……まあ、頑張ろう」
チシヤはそう励ましますが、イッペイの心は晴れませんでした。最後にチシヤに正しいマークを教えると、イッペイは独房に入ります。
ゲームオーバーになる方法は、違うマークを言うこと、そして……時間を過ぎても答えないこと。イッペイは沈黙を選びました。
次のターンになり、イッペイの独房を覗いたチシヤは何が起きたかを知ります。それがイッペイの優しさゆえだと、チシヤは分かっていました。
しかし、残っているのは最初から組んでいるヤバ・コトコとバンダ・マツシタ――支配者と信奉者のペア2組だけです。
「さて、ペアがいなくなったけど……俺、ピンチじゃん」
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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