こちらにはNetflixで配信中の台湾ドラマ『華燈初上―夜を生きる女たち―』エピソード12のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
ローズ/羅雨儂(ルビー・リン/林心如)
スー・チンイ/蘇慶儀(シェリル・ヤン/楊謹華)
ジャン・ハン/江瀚(リディアン・ヴォーン/鳳小岳)
ホー・ユエン/何予恩(デレック・チャン/張軒睿)
ルー・パオロン/劉寶龍/ベイビー(ウー・カンレン/呉慷仁)
ハナ/リー・シューホワ/李淑華(エスター・リュウ/劉品言)
アチー/チー・マンル/季满如(シエ・チョンシュアン/謝瓊煖)
アイコ/ワン・アイレン/王愛蓮(パフ・クオ/郭雪芙)
ユリ/黄百合(ニッキー・シエ/謝欣穎)
ヤヤ/林雅文(キャミー・チャン/江宜蓉)
シャオハオ/小豪(フー・ウェイジエ/胡瑋杰)
パン・ウェンチェン/潘文成(トニー・ヤン/楊祐寧)
アタ/阿達/リー・チェンタ/李建達(ジャン・グァンチェン/章廣辰)
あらすじ
日系ナイトクラブ「光」の最年長ホステス・アチーは中山(ジョンシャン)警察署で取り調べを受けました。
殺されたオーナー・スーから婚約指輪を盗んだと疑われたアチーは、スーから直接、婚約指輪をもらったのだと訴えます。
スーは、包容力がある聡明な女性を演じつつも、一番でないと気が済まない醜さを抱えていると自覚していました。
それを見抜いて、他のホステスが尊敬しているスーに敵意をむき出しにしてきたアチーに、スーは感心していたのです。
口では「いらない」と言いながらも、想い人であった中村の残していった婚約指輪をアチーは自宅に持ち帰っていました。
アチーはローズこそがスー殺害の犯人だと決めつけていました。スーに恋人を奪われたローズには動機があると信じているのです。
それはスーに捨てられた大学生ユアンも同じでした。しかしユアンの元同級生でホステスのアイコは異を唱えます。
アイコは実際にスーへの殺意を抱え実行に移したことがありました。そのためか、ローズが本気では殺意を抱いていないと分かるようです。
そんな中、ローズとスーを振った脚本家ジャンはスポンサーから脚本担当から外されてしまいました。
落ち込むジャンの相手をした翌朝、ローズはスーの家に向かいます。そこでローズは謎の男から殺人犯扱いされるのでした。
ミヅチガタリ
アチーが中村をなぜ引きつけていられなかったかが明かされた回でした。恋愛ってある意味、残酷ですね……。
中村から好意を抱かれていることにあぐらをかいたアチーは、中村の本心どころか情報すら得られていませんでした。
何度もデートした相手の誕生日すら知らなかったのはアウトだというのは、水商売をしていない私にも分かります。
その隙に滑り込んだスーは、何年もの間に磨いてきた優しい女の仮面で中村の心に入り込んでいったのです。
脚本家ジャンは付き合ってほんの数十日でスーの本性に気付きましたが、中村はチョロかったみたいですね!
それとも、どんな本性があろうと優しい女を演じてくれるのならばそれでいいと思ったのでしょうか……。
そんな中、ローズは誰からも疑われる立場になってしまいました。ただ、ひとつ前の彼女だというだけなのに……。
しかし「光」を離れたアイコだけは、ローズが犯人ではないと思っているようです。敵なのか味方なのか分からない子ですね!
そして日本に発つ前にスーが会っていた謎の男が現れました。ウォレス・フォですね! ローズを演じるルビー・リンの夫です!
スーと謎の男はどんな関係なのか、ローズが刑務所にいた頃に出会った男なのでしょうか……気になりますね!
華燈初上―夜を生きる女たち― 第12話
アチー
1984年8月10日、事件発覚の4年前――日系ナイトクラブ「光」の最年長ホステスであるアチーがまだ若い頃の話です。
初代ママのジョン・ファンは、スー・チンイに「欲張りはダメ。全ては手に入らない。得るものも失うものもある」と助言します。
ファンママは「私は道を誤った」と語り、頑固なスーが同じ道を歩まないようにと心配していたのです。
ファンママは日本人男性と人生を共にすると決め、最後の出勤日を迎えていました。それを知らなかったホステスたちは驚きます。
ファンママは直観に従い、スーに店を売りオーナーになってもらうと決めていました。スーは「光」を継ぐことを宣言します。
まだ若いスーが「光」を引き継ぐことを年上ホステスのアチーは気に食わず、店が潰れるからと「光」を去ると決めました。
「あんたには期待できない」敵意をむき出しにするアチーに、スーは溜息をつくのでした。
しかし結局、アチーは「光」に残りました。そこで上客となる日系企業幹部の中村正男と出会ったのです。
客を迎えるアチーを見た中村は「ケイコ……?」とつぶやきます。それは5年前に亡くした妻の名前でした。
アチーがどことなく亡き妻に似ていたため、中村はアチーに親しみを覚えたのでした。そして、アチーも中村を気にし始めます。
婚約指輪
「光」の最年長ホステスであるアチーとデートを重ねていた中村でしたが、オーナーである美しいスーを見た瞬間に目を奪われていました。
スーはすぐに中村と同伴しました。アチーはそれが気に食わず、閉店後にスーを呼び止めます。
「断りもなく横取りするなんて大したママね」アチーから煽られても、スーは余裕綽々でした。
中村と何度もデートしていたアチーですが、中村の誕生日も、嫌いな食べ物すら知りませんでした。
「客の扱いが下手なくせに私を非難しないで」スーは一言ずつはっきりとアチーに語りました。
「結果が全てなの。勝者は常に正しい」スーは、中村が奥手なことに気付き積極的なアプローチで気を引いたのでした。
1988年10月20日、事件発覚の2週間後――スーが中村から受け取った婚約指輪を質屋に売ったことで、アチーは取り調べを受けました。
「スー・チンイがくれたのよ」アチーは、スーが中村から求婚されたのを目の前で見たことによりバックヤードで荒れていました。
浴びるように酒を呑むアチーはスーを罵りますが、スーは自分など勝者ではないと達観したように語ります。
そしてスーはアチーに婚約指輪を渡しました。スーが「一番でないと気が済まない負けず嫌い」だと見抜いた褒美として……。
アチーの悪意
常に金欠の「光」の最年長ホステスであるアチーに比べて、日系企業幹部の中村と結婚するスーは指輪ひとつにこだわりません。
アチーは「いらない」と涙ながらに答えますが、一流の女を自称するスーは大らかな態度で婚約指輪を置いていったのでした。
しかし、中山(ジョンシャン)警察署のパン・ウェンチェン刑事やアタ刑事は、アチーが婚約指輪を盗んだと疑います。
アチーは唯一の証人であるスーが亡くなってしまったと語りながら、盗んだ証拠はないだろうと喚き散らすのでした。
無事に取り調べを終えたアチーを警察署の前で待っていたのは、「光」のママであるローズでした。
ローズは居酒屋にアチーを呼んで、何を聞かれたのか尋ねます。アチーは、ローズ犯人説を話してきたと明かしました。
ウェンチェン刑事たちはアチーの証言の裏を取るため、動き出します。その頃、ローズの家にハナが引っ越してきていました。
「光」の人気ホステスであるハナは、アチーが問題を起こすことも、アイコが向かいのクラブ「シュガー」に入ったことも問題視していました。
アチーの「ローズがスーを殺した」という話を信じた新人ホステスのヤヤにも、ハナは怒っていました。
そんなハナの話を聞いているのかいないのか、ローズは「とにかく掃除すべきね」「片付くと気分がいい」と語るのでした。
男と女
「光」のホステスたちが使っている美容院や、居酒屋の店長フオワンのところへ刑事たちが聞き込みに行きます。
「台風の夜、午前2時にタクシー運転手が来た」フオワンは語り始めます。タクシー運転手はご機嫌で語り始めます。
石碑(シーパイ)で拾った男性客は北投(ペイトウ)を目指しますが、途中で「やっぱり新店(シンディエン)へ」と行き先を変えました。
新店で一度は車を降りた客でしたが、すぐに車に戻り今度は条通(ティアオトン)に行くよう指示したのです。
長距離のためメーターは4桁になっていたとタクシー運転手は嬉しそうに語っていたそうです。
新店にはスーの家が、条通には「光」がありました。その男を疑った刑事たちはクラブ「シュガー」の男性ママであるベイビーを訪ねます。
ベイビーは店を見回っていたと話します。そして「男がいたわ」と言い、ウェンチェン刑事の方が美男だったと語りました。
茶色のコートを着た男は煙草を吸い「光」に入って行った……と話したベイビーは、女も「光」に入ったことを思い出します。
「光」に聞き込みに行った刑事たちは、ボーイのシャオハオが午前2時頃に買い物に行ったと証言を取りました。
そして、帳簿をつける時はスーとヤヤが最後に店を出ますが、基本的には最後に店を出るのがシャオハオだと分かりました。
「光」での聞き込み
「光」での聞き込みの最中に煙草を吸っていたウェンチェン刑事は、ガラス製の灰皿に欠けた部分があることに気付きます。
人気ホステスのハナは、台風の日に川岸を見に行ったと証言しました。そして、ローズの帰宅時間は知りませんでした。
聞き込みの最中、ウェンチェン刑事はユリのロッカーにだけ鍵がかかっていることに気付きます。
当のユリはホストクラブ「チャオ」に行っていました。そこには彼氏のヘンリーがいるのですが、そのことは話しません。
スーと喧嘩したのではないかと聞かれ、ユリは一瞬表情を硬くします。しかし全員と仲が悪いと言ってごまかすのでした。
「光」から1時間もかかる永和(ヨンホー)にユリが住んでいることを不審がる刑事たちですが、それ以上は証言が得られませんでした。
会計係だったヤヤはオーナーのスーと最も親しくしており、ホステスを始めたばかりのヤヤはスーの優しさに甘え切っていました。
スーが亡くなったのは自分が先に帰ったからだと泣きながら訴えるヤヤを前に、刑事たちは困惑するのでした。
そしてローズの聞き取りが始まります。スーをストーキングしていた大学生ホー・ユエンの証言との食い違いが取り沙汰されました。
しかしローズは何の気負いもなくスーに向かって灰皿を振り上げたことを認めるのでした。
ジャンの失墜
ウェンチェン刑事はバックヤードにあった欠けた灰皿を持ち帰ると言いました。ローズは不機嫌そうな顔でそれを認めます。
その頃、ユエンは営業再開した「光」を横目に向かいのクラブ「シュガー」に入っていきました。
ユエンが探しているのは大学の同級生だったワン・アイレン――アイコでした。アイコは、ローズ犯人説に異を唱えます。
アイコは、以前スーの家に忍び込んで殺そうとしたことがあると笑顔でユエンに語るのでした。
その翌日、傳人(チュアンレン)テレビ局にスポンサーがやってきて、ジャンを脚本から降ろすと宣言しました。
スポンサーの男は有名女優シャオ・ワンローが気に入っており、ワンローと深い仲にあるジャンを厄介払いしたのでした。
顔を上げることもできないワンローを見たジャンは「感謝します。正直安心しました」と笑ってその場を去るのでした。
その夜、ジャンは「光」を訪れます。ジャンはローズを指名して新しいボトルを持ってくるよう頼みました。
浮かない顔のジャンから顔を背けたまま、ローズは酒を作り始めます。するとジャンは「これが最後だ」と言い出しました。
「もう来ない。俺と呑んでくれ」憔悴しきった顔でジャンに頼まれ、ローズは顔を向けないまま酒を呑みました。
その後、ローズはスーの家を訪ねます。そこで謎の男と出くわしたローズは、驚きに目を丸くしました。
「なぜ殺した。なぜスー・チンイを?」男はそう怒鳴りながら、ローズを壁に押し付けるのでした。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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