こちらにはNetflixで配信中の台湾ドラマ『華燈初上―夜を生きる女たち―』エピソード15のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
ローズ/羅雨儂(ルビー・リン/林心如)
スー・チンイ/蘇慶儀(シェリル・ヤン/楊謹華)
ジャン・ハン/江瀚(リディアン・ヴォーン/鳳小岳)
ホー・ユエン/何予恩(デレック・チャン/張軒睿)
マー・ティエンホワ/馬大華/ヒノキ(ウォレス・フォ/霍建華)
ルー・パオロン/劉寶龍/ベイビー(ウー・カンレン/呉慷仁)
ハナ/リー・シューホワ/李淑華(エスター・リュウ/劉品言)
アチー/チー・マンル/季满如(シエ・チョンシュアン/謝瓊煖)
アイコ/ワン・アイレン/王愛蓮(パフ・クオ/郭雪芙)
ユリ/黄百合(ニッキー・シエ/謝欣穎)
ヤヤ/林雅文(キャミー・チャン/江宜蓉)
シャオハオ/小豪(フー・ウェイジエ/胡瑋杰)
パン・ウェンチェン/潘文成(トニー・ヤン/楊祐寧)
アタ/阿達/リー・チェンタ/李建達(ジャン・グァンチェン/章廣辰)
あらすじ
テレビ番組に出た日系ナイトクラブ「光」のママ・ローズは、週刊誌報道によりオーナーであるスーを殺した犯人と疑われていました。
ローズは全ての疑問に正直に答えます。確かに男性問題はあったが、ジャンは二股をかけてはおらず、ふたりとも捨てられたのだと……。
また、経営権問題の根底にあるのは、ローズとスーの間にある複雑な関係なのだと答えました。
ローズは無意識にスーを弱い存在として見ており、スーはそれを独善的だと感じていたのだと……。
服役していた理由も元夫の巻き添えだとはっきり答えたことで、ローズへの評価はがらりと変わり「光」の客足も戻りました。
そんな中、ホステス・ユリは辞める決意をします。彼氏のホスト・ヘンリーは大きな麻薬取引に手を出そうとしていました。
そんなヘンリーの後ろ盾となっていたのは中山(ジョンシャン)警察署のコウ検察官でした。
そしてコウ検察官の指揮でローズの自宅に捜索が入ると同時に、ウェンチェン刑事はジャン・ハンに疑いの目を向けます。
実は、ジャンがテレビ局を追われるきっかけを作ったのはスーでした。スーの裏工作に気付いたジャンは、事件当夜「光」を訪れていたのです。
スーは中村との婚約が進む中でもジャンへの想いを断ち切れずにいて、ジャンに殺されることで記憶に残ろうとしていたのでした。
ミヅチガタリ
中村正男が可哀想です! 中村本人が愛されていないことを自覚しているとはいえ、婚約したその夜に他の男とキスするなんて……。
しかも、中村に希望を抱かせておきながら、スーはジャンの記憶に残るためだけに命を捨てようとしていました。
遺された中村が短い余生をどんな気持ちで過ごすことになるかなど、スーは微塵も考えていません。
誰よりも上位の存在になりたい。アチーに勝ち誇りたい。ジャンの気を引きたい。ローズとは比べ物にならないほど幸せになりたい。
スーは欲深い女です。欲しいものは全て手に入れないと気が済まないところがあります。
そんなスーの暗躍は誰にも知られることなく、ただ周囲の人を混乱させるだけで終わるはずでした。
しかし当のスーが殺されたことで全てが明らかになっていきます。スーが演じていた思慮深い女性像はどんどん崩れていきます。
中村もいつか、スーが婚約指輪をただの物質としてしか見ていなかったことを知るのでしょう……。
婚約指輪だけでなく、情熱的なラブレターも、ユエンとの思い出の本も、スーにとっては「ただの物質」に過ぎないのでしょうね。
どんどん容疑者が増えていきます! ヘンリーの後ろ盾であるコウ検察官も怪しくなってきましたね~!
華燈初上―夜を生きる女たち― 第15話
ローズの証言
日系ナイトクラブ「光」の向かいにあるクラブ「シュガー」では、男性ママのベイビーが接客をしていました。
男性客は「光」のホステスだったアイコがお気に召したようで、お持ち帰りしたいとベイビーに伝えます。
男性客は「光」の常連客だったようで「居心地のいい店だった」と懐かしみますが、ベイビーは「ママが殺人犯だ」と身を震わせます。
その頃、テレビ番組に出ていたローズは「私は殺していません」と断言していました。
「光」のオーナーであるスーが殺され、ママであるローズと男性関係のもつれがあったと報じられて世間はローズを疑っていました。
そこでローズは、ジャンがローズを捨てた後、スーをも捨てたことを証言します。お互いがジャンの被害者なのだと……。
すると司会者は「光」の権利をホステスたちに譲ったことを取り上げます。するとローズは、スーの過去を語りました。
家族に恵まれなかったスーを守っているつもりだったローズですが、スーはそんなローズを独善的だと思っていたと……。
「お二人の友情には劣等感と嫉妬が混ざっていた」司会者の言葉を、ローズは肯定も否定もしませんでした。
次に司会者は、ローズが過去に服役していた過去を問います。28歳のローズは元夫の持ち逃げにより証券法違反となったのです。
全て素直に答えたローズは、視聴者に呼びかけます。そして疑いを持つ人は「光」に直接足を運ぶように言いました。
「光」の復活
「あなたは自分の罪から逃れられない」ローズはテレビ越しに真犯人へとメッセージを残しました。
食堂で働いていたローズの同居人で人気ホステスのハナは、心配して家に帰ってきました。
ローズの息子――本当はスーの息子であるズーウェイも、ローズを心配して眠れずにいます。
「苦労してるママの役に立てない」悩むズーウェイに、ローズは何もしなくていいと微笑みました。
ローズがはっきりとした態度で世間に立ち向かったことで、「光」には客が戻り満席になるまで勢いを取り戻していました。
前回の番組が好評だったことで、ローズの特番「条通(ティアオトン)ライフ」が組まれることになりました。
中山(ジョンシャン)警察署の署長は、週刊誌やテレビに先を越されたとスー殺害事件を担当するパン・ウェンチェン刑事に怒ります。
後輩のアタ刑事に心配されたウェンチェン刑事ですが、捜査を進めるどころかローズの家に入り浸ってばかりです。
ウェンチェン刑事を追い返した後、ローズの妹が電話をしてきました。血管の弱い父親が番組を見て倒れたのです。
野次馬を満足させるよりも家族のことを考えてほしいと、妹はローズに訴えるのでした。
ズーウェイ
スーの母親を愛人として囲っていた男チューが、ローズの父母を訪ねてきました。お隣さんだったからと、母は快く受け入れます。
ローズと共に実家に来ていたズーウェイも、実の父とは知らずにチューと食卓を囲みます。
チューは息子チャミンを喪っていました。かつて愛人としていたスーの母スー・メイユーとも連絡を断っています。
ローズは食卓の会話が聞こえるところにあるソファに座り、母とズーウェイとチューの会話を聞いていました。
その頃スーの母は、スーの婚約者だった中村正男から受け取った遺品を見ていました。
日記には赤ん坊のズーウェイの写真と、出生証明書が挟まれていました。そして、ズーウェイはスーの息子だと書かれていました。
高校時代からの親友であるローズと、ローズを振っておきながらローズを選んだ元彼ジャン・ハン――。
ふたりとの関係を断つために自殺を図ったスーでしたが、すぐに後悔し、助けに来てくれた息子ズーウェイに感謝していました。
その頃、活気を取り戻した「光」は史上最高の売上を上げていました。そんな中、ユリは「光」を辞めると言い出します。
会計係からホステスに転身したヤヤは、ユリの真意を聞くために一緒に食事することにしました。
ローズとジャン
いつもクールなユリは「一番いい時に辞めるのがかっこいい」とヤヤに語り、すぐにホストで彼氏のヘンリーのもとに向かいました。
ヘンリーは取引相手のことを「俺たちの後ろ盾だ」と語ります。その後ろ盾が中山警察署のコウ検察官だと、ユリは知りません。
ユリは、ヘンリーの様子が変だと感じます。ヘンリーは大きな仕事を抱えており、不安と期待を同時に抱えていたのです。
ズーウェイは学校で、母ローズが水商売をしていることをバカにされて暴力を振るいました。
そこにやってきたジャンが止めに入り、ズーウェイをからかった生徒たちを指導しに連れていきます。
ウェンチェン刑事はローズを追い行動記録を取っていました。それを知ってか知らずか、ローズはいつも通りの生活を続けます。
学校に向かったローズは、息子ズーウェイに謝るよう諭しました。母を守るというのは、悪評を力尽くで潰すことではないのだと……。
ローズは、ズーウェイをかばってくれたジャンに礼を言おうとします。しかしジャンはローズの言葉を待たずに立ち去りました。
そのため、ローズはジャンが働く喫茶店に向かいます。ジャンはズーウェイをいい子だと褒め、叱らないよう頼みました。
ジャンは脚本家の仕事に未練を見せず、今の人生に満足するよう努めているようでした。
手紙
ローズは、ジャンが家に忘れていったボイスレコーダーを差し出します。しかしジャンは受け取りませんでした。
「今でも石牌(シーパイ)の自宅にいる」ローズを尾行していたウェンチェン刑事は、ジャンの言葉にハッとします。
スーが殺された夜、「シュガー」の男性ママであるベイビーはタクシーでいくつもの地点を回っていました。
石牌から新店(シンディエン)に寄り、条通へ――。新店にはスーの自宅、条通には「光」があります。
残る石牌にジャンの自宅があると知り、ウェンチェン刑事の興味はジャンへと向かいました。
その頃、ヘンリーと麻薬取引をしていたコウ検察官が、大勢の警察官を率いてローズの自宅の捜索にやってきました。
しかしスー殺人事件の班長を務めるウェンチェン刑事はその場にいません。この場を取り仕切るのは自分だと、コウ検察官が笑いました。
ウェンチェン刑事はジャンの自宅を訪ねていました。テレビ局を事前に調査していたウェンチェン刑事は証拠を手に入れていたのです。
ウェンチェン刑事はいくつかの手紙を持ってきていました。それらは全てスーが暮らしていた新店から送られたものでした。
奪われた恋
1988年10月6日 午前0時24分、事件発覚日――「光」の向かいのクラブ「シュガー」の男性ママであるベイビーは男の姿を見ていました。
茶色いコートを着た男――ジャンは周囲を見回すと「光」に入っていきます。
台風の夜、タクシーで石牌から北投(ベイトウ)に行き、その後新店に向かったのはジャンだったのです。
ジャンはスーに会うため自宅がある新店に向かいましたが姿が見えなかったため、「光」がある条通に行ったのです。
スーが日本に行く前に「したかった」のだとジャンは語ります。そこでウェンチェン刑事は切り込みました。
スーに「殺そうか?」と尋ねただろうと……その言葉でジャンは、事件が起きた夜のことを振り返ります。
「光」の裏口にいたスーは、ずぶ濡れのジャンを見つけます。スーは、テレビ局に手紙を送り付けたのは「餞別よ」と語りました。
スーと付き合っていた頃、ジャンは情熱的なラブレターを送り続けていました。それをスーは、テレビ局へと送り付けたのです。
ジャンがスーの次の相手として選んだ有名女優シャオ・ワンローへの妬みが、スーを動かしたのでした。
スポンサーはジャンのラブレターはワンローに向けられたものだと思い、怒りに任せてジャンをテレビ局から追い出しました。
「その手紙であなたが滅ぶか知りたかった」スーは、ジャンに追い詰められた仕返しに手紙を利用したのです。
「殺されたいのか? 殺そうか?」そう言って首を絞めてきたジャンの唇に、スーは自らの唇を重ねました。
手紙を見れば、スーが犯人だとジャンにはすぐ分かります。だからジャンは会いに来るはず……スーはそう考えたのです。
「殺せば、永遠に私を忘れない?」スーはジャンの両手を自分の首へと引き寄せると、むせび泣くのでした。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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