Netflixドラマ『再婚ゲーム』エピソード1ネタバレ感想

Netflixドラマ『再婚ゲーム』タイトル
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ミヅチ
ミヅチ

こちらにはNetflixで独占配信中の韓国ドラマ『再婚ゲーム』エピソード1のネタバレと感想があります。

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主な登場人物・キャスト

ソ・ヘスン(キム・ヒソン)
イ・ヒョンジュ(イ・ヒョヌク)

チン・ユヒ(チョン・ユジン)
チャ・ソクジン(パク・フン)
チェ・ユソン(チャ・ジヨン)

ここから先はネタバレがあります!

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あらすじ

研究職に就いていた女性ソ・ヘスンは、大企業の常務である夫カン・ナムシクと、首席である娘ミンジと暮らしていました。

ナムシクは女性社員チン・ユヒに夢中になり、社内不倫をします。そして家族に尽くしてきた妻ヘスンに離婚を提案しました。

しかしユヒが狙っていたのは常務であるナムシクが動かせる多額の金であり、結婚しようなどとは思っていませんでした。

ユヒが行った不正は全てナムシクの仕業とされ、さらにユヒに性的暴行を働いたという濡れ衣まで着せられました。

ユヒはナムシクの上司とも関係を持っており、ナムシクに打つ手はありませんでした。さらに、ユヒの話を聞いたヘスンからも見放されます

一気に全てを失ったナムシクは、駆けつけた妻ヘスンの目の前で投身自殺を図ったのでした。

その後、ヘスンは真実を知ってしまいます。ユヒは偽りの愛で亡き夫ナムシクを陥れ、自分もその嘘に踊らされていたのだと……。

再婚するつもりのないヘスンを心配した母親は、大切な指輪を売ってまでして、金持ちとの成婚を目指せる結婚相談所レックスにヘスンを入会させました。

超上流階級の男性との成婚を狙うユヒもレックス会員でした。そして、ユヒが狙いをつけていたイ・ヒョンジュも入会してきます。

そんな時、退会を望んでレックスを訪れたヘスンと、ヒョンジュへの紹介を頼みにきたユヒが顔を合わせてしまうのでした……。

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ミヅチガタリ

韓国のホームドラマにはよく、お金持ちと貧乏人が偶然に出会い愛を紡いでいくというストーリーがありますよね。

しかしそういった作品で描かれるちょっと抜けたところのあるお金持ちとは違い、『再婚ゲーム』で描かれるのは現実をよく知っているお金持ちです。

実際のところ、お金持ちはお金持ち同士で結婚することが多いですよね。ただ美しいだけではなく、妻としての振る舞いが求められるわけですから。

それでも、プロ彼女のように細心の注意を払って貞淑な女を演じ続けられる一般人ならば、認めてもらえるのかもしれません。

ヘスンがどんなレベルの家の出身なのかは描かれていませんが、亡き父親が母親に贈った指輪が1,000万で売れるとなると、父親の家柄は良さそうです。

一方ユヒの家柄は分かりません。しかし大企業の法務部でチーム長まで上り詰められるとなると、それなりの家の出身だと推測できます。

それでもスーパーブラックと呼ばれるほどのヒョンジュに釣り合うかというと……微妙ですよね~。

退会するつもりだったヘスンですが、ユヒがヒョンジュを狙っていると知って動き始めるようですね!

しかし、妻の気持ちというのは複雑なものですね……。愛し合っているのならばと思って諦めたけれど、それが謀略ならば許しがたいと――思うものなんでしょうか?

むしろ、家庭を壊された仕返しと言われた方がしっくりきます。そう思ってしまう私は、人生経験が少ないのでしょうか……。

詳細なネタバレはこの下です!

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再婚ゲーム エピソード1

夫との別れ

高いビルの屋上に、思い詰めた表情をしたスーツ姿の男が立っています。屋上の縁に立った男は、夜景ではなく遥か遠くを見つめていました。

その頃、ある女――ソ・ヘスンは車を走らせながら、電話をかけていました。しかし、応答はありません。

ナムシク 呼び出し中
「只今 電話に出られません」

屋上の男は煙草に火をつけると、一息だけ吸い込みます。同じ頃、ビルに到着したヘスンは車を降りて再度電話をかけていました。

カン・ナムシクと記されたネームプレートの乗ったデスクの上で、出る者のいないスマートフォンが空しく震えています。

屋上の男――カン・ナムシクは一歩踏み出すと、深い溜息をつきました。そして女に両手で背中を押され……。

ヘスンは息を呑んだ勢いで目を覚まします。広いベッドの左側でヘスンは眠っています。もう埋まることのない右側を空けたままで――。

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翌朝、南部地方検察庁の人々が財産の差し押さえのためにヘスンを訪ねてきました。家具に次々と「没収品」の赤いシールが貼られていきます。

ヘスンの訴えを無視するかのように、車にも没収品のシールが貼られました。呆然としながら、ヘスンは車に歩み寄ります。

検察が開けたままにしていたトランクを閉めようとした時、ヘスンはダイヤモンド・ゴルフクラブのスコアカードを見つけました。

そこには夫ナムシクの名と、チン・ユヒという女の名が書かれていました。

「仕方ないんだ。参加者が全員重役なのに、僕だけ断れない」

自身の誕生日であるのにも関わらず出かけていった理由を、ナムシクはそう語っていました。

そばに置いてあったゴルフボールを手に取ると、ヘスンの疑いを確信へと変える文字が刻まれていました。

Y.H.

N.S.

それは「ユヒ」と「ナムシク」を短縮した言い方をハートマークで繋いだ、何とも分かりやすい不倫の証拠でした。

突然夫を亡くした苦しみよりも強く、当時の認識が全く間違っていたという苦しみがヘスンを襲うのでした。

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レックス

2022年――2艘のヨットが海上で競っていました。その近くにある島のプールサイドでは、男女がリズムに合わせて体を揺らしていました。

そんな金持ちが集まる場で「レックス」という言葉が出てきます。「レックス」が何かを知らない男は、眉を寄せるのでした。

ヘスンはというと、子どもを育てるために予備校の講師として働いていました。生徒たちはSKY――韓国の三大名門大学を目指しています。

1年しか勤めていないのに、ヘスンはすっかり生徒の人気者となっていました。そんなヘスンに「レックス」から通知が届きます。

「祝 レックスご入会」

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チェス盤の上に、白い服を着た女性と黒い服を着た女性が立っています。まるでゲームをするかのように、彼女たちは動いていきます。

そのオープニングセレモニーが終わると、女性たちの奥からペク・ジェヒという有名な女性アナウンサーが歩み出てきました。

誰もが知る女性アナウンサーを司会に迎え、レックスのパーティーが始まります。第2部ではロマネコンティ2013のテイスティングがあると聞き、会員は盛り上がります。

司会のジェヒに紹介され、レックス代表の女性チェ・ユソンが現れました。堂々とした態度の、張り詰めた雰囲気を持つ女性です。

「わずか0.001%の最上流階級であり、韓国の文化と経済を牽引する皆様をお迎えでき光栄です」

レックスとは、韓国でもごくわずかしか存在しない超富裕層のみを対象とした結婚相談所のことだったのです。

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ステージ上でショーが繰り広げられる中、チェ代表は狙いをつけていた男女を引き合わせます。

「チェ代表はやり手だ。チョンボとNKが合併したろ。彼女が縁を結んだ」

「まさに韓国一の敏腕仲介人だな」

初めてレックスのパーティーに参加した男たちが噂していると、それが聞こえていたかのようにチェ代表がやってきました。

チェ代表が狙っているのは、彼らの友人であるイ・ヒョンジュです。既婚者であるライオンソフト社長チェ・ソンジュには見向きもしません。

部下はマスコミを呼ぼうと提案しますが、チェ代表は顧客第一と考えていました。顧客が嫌うことはせず、ゆっくりと事を進めるのがチェ代表のやり方です。

そこに、チン・ユヒと名乗る女が現れました。弁護士であるユヒは、レックスの会員でもあったのです。

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夫の裏切り

帰宅したヘスンを母親が出迎えます。ヘスンの帰りが遅かったため、ヘスンの娘ミンジは既に眠っていました。

母親は待ち構えていたかのように「REX」と記された黄金のカードを渡してきました。ヘスンの入会手続きをしたのは母親だったのです。

「いつまで独りでいる気? 年を取る前にいい人見つけないと」

母親はヘスンの再婚を願っているのです。入会だけでも1,000万ウォンがかかるため、母親は亡き夫から贈られた指輪を売っていました。

母親の暴走に頭を抱えながらも、ヘスンは友人ハ・ヨンソと電話をします。ヨンソはミンジの近況をよく知る立場にあるのです。

ミンジは、学校で陰口を言われていました。自殺した父のことを悪く言われたミンジは怒り、クラスメイトとトラブルを起こしたのです。

ミンジがいじめられているのではと心配するヘスンですが、ミンジは弱音を吐きません。むしろ、自身の優秀さを心の支えにして戦っていました。

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「離婚しよう。……すまない、実は、」

ヘスンは、亡き夫ナムシクのことを思い出していました。不倫相手に本気になったナムシクに、ヘスンは強い怒りをぶつけていたのです。

「何が不満なの? ミンジは首席だし、あなたは常務よ。私は家事をこなし、お義母さんの世話もした。この15年間、自分のためにしたことは大学院の研究だけ。ずっと仕事一筋だったあなたがどうしてなの?」

号泣しているヘスンを前にしても、ナムシクの心は動きませんでした。ナムシクは娘ミンジの面倒は見るとだけ言い残し、荷物と共に家を出たのです。

ナムシクはその足で不倫相手ユヒのもとに向かいました。事後、ユヒはナムシクのスマホから「チン・ユヒ チーム長」の項目を削除します。

ナムシクには証拠隠滅のためだと語りつつ、ユヒは静かに事を進めていったのです……。

翌日、ヒョンガングループの建物から出てきたナムシクを、ヘスンは車に迎え入れました。離婚の提案を受け入れたのです。

しかし、ヘスンが覚悟を決めたのと同じタイミングで、ユヒはナムシクとの関係を終わらせようとしていました。

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愛人の裏切り

「例の株だが、この辺で売却しようと思う。30%安なんだろ、5億ウォンほどか」

しかし、ユヒに預けていた株はとっくに売られていました。妻ヘスンとの和解金に充てるつもりだった金がなくなったと知り、ナムシクは焦ります。

「離婚しないで」

ユヒは、離婚してほしいなどと言った覚えはないと開き直ります。そして、ユヒ名義で掴んだ金だから、自分のものだと言い張るのです。

ナムシクはその時やっと、ユヒが金目当てで近付いてきたのだと理解したのです。ナムシクはショックを受けながらも、ユヒと話を続けようと試みていました。

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その裏で、ヒョンガングループの監査が動き始めていました。ナムシクは横領の疑いをかけられてしまいます。

「TXエンジニアリングの吸収合併の際、チェ社長から10億ウォンの賄賂も」

内部告発をしたのはユヒでした。ナムシクは、その賄賂はユヒ自身が受け取ったものだと主張します。

さらに分の悪いことに、チェ社長からもナムシクに渡したと証言がなされていました。

「7億ウォンの株をチーム長名義で買ってますが、資金はどこから? なぜ他人名義で?」

ナムシクが何を言っても、監査は聞き入れません。先んじてユヒがナムシクから性的暴行を受けたと告発していたため、信用してもらえないのです。

ナムシクは怒りに任せてユヒのところへと向かいますが、性的暴行の被害者として他の社員から守られているのでした。

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「ご主人を何とかして。常務は、上司の立場を利用して私を脅し、今度は結婚を迫ってきてる。手を引くよう言って」

ユヒに呼び出されたヘスンは、あまりにひどい話に頭がついていきません。ナムシクの話によれば、ユヒとは愛し合っていたはずだからです。

「愛し合ってる? あの人は薄汚いレイプ魔よ」

ヘスンは、ユヒから聞いた言葉が全て真実だと信じ込みました。そうして、ナムシクを信じる人はいなくなったのです。

「そんなひどい人だと思わなかった。人間じゃないわ」

電話口でヘスンから突き放されたナムシクは、急いで自宅に戻りました。しかしそこに家族の姿はなく、離婚届だけが置いてありました。

ナムシクは何度もヘスンに電話をかけますが、ヘスンは画面を見ようともしません。ひたすら車を走らせていました。

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『江南(カンナム)警察です。チン・ユヒさんへの性的暴行の件で、明日、事情聴取を行います』

ナムシクはユヒに消されたメールなどを復元して証拠とし、ユヒと法廷で闘いたいと訴えます。しかし、上司ににべもなく却下されました。

その上司も、ユヒと関係を持っていたのです。ユヒは無理に関係を持たされたのだと主張し、男の嫉妬を利用してナムシクを追い詰めました。

「“結婚しよう”なんて言うからよ」

ユヒが誰も知らない心の内をつぶやいている頃、ナムシクは最後の賭けに出ていました。

電話に出てくれ。話がある

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ナムシクは、再度ヘスンに電話をかけました。八方塞がりになったナムシクは、最期にヘスンへ本心を伝えたかったのです。

ヘスンが信じる信じないに関わらず、ナムシクは全てを包み隠さず伝えました。恋愛感情につけこまれ、不正を隠蔽するための身代わりとして使われたと……。

ナムシクは偽りの愛を信じたことで、仕事も家も、ヘスンも失うことになったと悔やんでいました。

『元気でな。君には感謝してる。それからミンジに伝えてくれ。お父さんが愛してると。……それじゃ』

ヘスンは、ナムシクが何をするつもりか分かってしまいました。何度も何度も電話をかけながら、ヒョンガングループのビルへと急ぎます。

ビルに到着したヘスンが車を降りてスマートフォンを手に取った時――背後から大きな衝撃音が聞こえてきました。

図ったかのように、ヘスンの運転してきた車の上にナムシクが飛び降りたのです。ヘスンは目の前の出来事を、ただ見つめることしかできませんでした。

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再会

レックスのチェ代表が狙いを定めているイ・ヒョンジュは、自身が経営するベンチャー企業「ハイブル」にいました。

ゲーム内で使うキャラクターの動作を確認するため、モーションキャプチャを確認しているのです。

開発担当の社員は何度もテストをしてから実装させようと言いますが、ヒョンジュは強気でさっさと実装させると言い切るのでした。

その頃、レックスに出向いたユヒは、紹介されたブラック会員の名簿を気乗りしない表情で眺めていました。

ユヒはヒョンジュと同じ場にいたことがあります。国内30位の資産額を有し、若く美しい男だったことが記憶に残っていました。

「こういう人は? イケメンで見た目は若く、40代、離婚歴あり。IT関係者で総資産額トップ30」

コンシェルジュは、その条件に当てはまる人はいないと答えます。しかしユヒにぴったりの初婚の男性ならたくさんいると続けました。

その言葉を聞いて、ユヒは拒絶の笑顔を浮かべます。ユヒが狙っているのは、初婚のそこそこの男ではなく、超上流階級であるブラック会員なのです。

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チェ代表のもとには、60代くらいの女性が訪ねてきていました。チェ代表の手腕を聞いて、大企業の会長たちがやってくるのです。

ヘスンはというと、学部長である中年の男性と食事をしていました。彼はセクハラ常習犯のようで、ヘスンもすぐに対象にされてしまいます。

しかしヘスンは、きっぱりとした態度で学部長が無遠慮に触れてきた手をどかしました。

「言ったでしょ。再婚でも構わない、でも名家の出身よ。それは守って。そうよ、ブラック会員で」

通話相手にそう言い張る女――チョン・ミジンとすれ違いながら、ヘスンは建物の外に出て、風に当たるのでした。

チョン・ミジンはスタンフォード大学を卒業した韓国大学のチャ・ソクジン教授を紹介され、同席した男たちに酒を勧められました。

チョン・ミジンは全く気乗りしない様子で、それは相手のソクジンにも伝わります。ソクジンは思わず席を立ちました。

そこに、外から戻ってきたヘスンが現れます。ソクジンは気軽にヘスンに声をかけますが、ヘスンは居心地が悪そうに目を逸らしました。

学部長は、ヘスンが体を許さない限り採用するつもりはないと態度で示し、食事会から去って行くのでした。

傷付きうつむくヘスンを見て、思わずソクジンは声をかけます。しかしヘスンも、そのまま去って行ってしまいました。

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スーパーブラック

帰宅した「ハイブル」社長のヒョンジュは、母親が勝手にレックスの入会手続きを取っていたことを知り驚きます。

ヒョンジュは前妻との失敗を引きずり、再婚に前向きになれずにいました。

「それじゃ、一生独身のつもり? ジュノもまだ母親が必要な年頃なのよ」

息子のことを言われると、ヒョンジュには返す言葉がなくなってしまいます。母親の勝手な行動も、受け入れるしかありませんでした。

「兄弟はほしくない」

ヒョンジュに対し、息子ジュノはそう告げました。おそらく再婚を望む母親から何か言われたのでしょう。

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チェ代表は自宅に戻ると、内縁の夫であるチャ会長が飾った写真に目を留めます。それはチャ会長とその息子が昔撮ったものでした。

「息子の顔が見たくてな。死期が近いせいだ」

そうは言っていても、チャ会長は自分よりもはるかに若いチェ代表の美貌に夢中なのでした。

「初婚の方をお願い。世才に長けてプロ意識が高いセレブは好きじゃないの。名門の女子高を出てる人がいいわ。素敵な女性で、息子を支え、孫を大切にしてくれる人を」

ヒョンジュの母親は、かなり難しい条件をチェ代表に突き付けていました。しかしそれをおくびにも出さず、チェ代表は余裕たっぷりの雰囲気です。

母親が呼んだため仕方なくチェ代表を招き入れたヒョンジュでしたが、再婚するつもりはないとはっきり口にします。

「それでは、これはいかがです? 離婚を帳消しにできる」

数多くの超一流の男たちを相手にしてきたチェ代表には分かっていました。ヒョンジュが、前妻との離婚によってプライドを傷付けられていることを……。

だからこそ、ヒョンジュが周囲に自慢できる妻を得ることで、失ったプライドを取り戻せると語ります。

「純粋な愛は存在しない。愛とは、利益を生む時に限り存在する物質的なもの。人は真実の愛と勘違いし、結局は欲に溺れる」

愛という不確かなものに振り回されたヒョンジュにとって、チェ代表の言葉は心に響くものなのでした。

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「超大物の会員よ。彼こそスーパーブラック。韓国科学技術院の大学院を卒業、息子が1人、資産2兆ウォン。ハイブルの社長イ・ヒョンジュよ」

コンシェルジュたちの目の色が一瞬にして変わります。ベテランから若手まで、全員がヒョンジュの成婚を目指し始めました。

ヒョンジュ自身が望むのは、30代前半から半ばの女性です。初婚か再婚かは関係なく、話が合う人をと願っていました。

レックス社員が色めき立っている中、ヘスンは退会を願い出ていました。担当である主任を呼ぶと言われ、ヘスンは受付に留まります。

ユヒはというと、既にヒョンジュが入会した情報を掴んでおり、紹介してほしいと願い出ていました。

担当コンシェルジュは若いため、ユヒが差し出した札束で動かせそうです。ユヒはすぐに話をまとめ、玄関に向かいました。

するとそこにチェ代表が現れます。チェ代表が「チン・ユヒ」と呼びかけた瞬間、ヘスンは思わず振り返りました。

夫に罪を着せ自殺に追い込んだ張本人ユヒが、そこにいました。ヘスンが振り返りざまに落とした花瓶の音を聞いて、ユヒも振り返ります。

ユヒがヘスンを見て表情を凍り付かせている時、ヘスンもまた信じられないという顔でユヒを見つめていたのでした。

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※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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