こちらにはNetflixで配信中の台湾ドラマ『華燈初上―夜を生きる女たち―』エピソード10のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
ローズ/羅雨儂(ルビー・リン/林心如)
スー・チンイ/蘇慶儀(シェリル・ヤン/楊謹華)
ジャン・ハン/江瀚(リディアン・ヴォーン/鳳小岳)
ホー・ユエン/何予恩(デレック・チャン/張軒睿)
ハナ/リー・シューホワ/李淑華(エスター・リュウ/劉品言)
アチー/チー・マンル/季满如(シエ・チョンシュアン/謝瓊煖)
アイコ/ワン・アイレン/王愛蓮(パフ・クオ/郭雪芙)
ユリ/黄百合(ニッキー・シエ/謝欣穎)
ヤヤ/林雅文(キャミー・チャン/江宜蓉)
シャオハオ/小豪(フー・ウェイジエ/胡瑋杰)
パン・ウェンチェン/潘文成(トニー・ヤン/楊祐寧)
アタ/阿達/リー・チェンタ/李建達(ジャン・グァンチェン/章廣辰)
あらすじ
日系ナイトクラブ「光」のオーナーであるスー・チンイ殺害事件のため、スーの母のもとに警察がやってきました。
愛人として生きていたスーの母は、生活の支えとなる交際相手を困らせる問題児のスーを家から追い出したのです。
高雄(カオシュン)で暮らしていた高校時代からの親友ローズを訪ねたスーは、居候となりました。
スーの母は高雄の家にも訪れ、遂には「光」の前でスーは親不孝な娘だと言いふらすような真似もします。
それが原因となり、スーとスーの母は絶縁状態になりました。それから3年以上、母と娘が再会することはありませんでした。
スーの家で家探しをした形跡を見つけたウェンチェン刑事は、その場にいたローズが殺人犯ではないかと疑います。
ローズの証言に従い、警察はスーのストーカーである大学生ホー・ユエンに聞き込みに行きます。
ユエンは一時期スーと交際していましたが、スーの妊娠を知り逃げた過去がありました。そしてスーとの縁が切れたのです。
ローズの元彼ジャン・ハンとスーが交際していたこと、なぜかジャンと別れて上客・中村との結婚を決めたことをユエンは証言します。
さらにローズがスーに向けてガラス製の灰皿を振りかぶっていたことをユエンが証言したため、疑いの目はローズに向くのでした。
ミヅチガタリ
ローズは父から暴力を受け、母や妹からは虐待を黙認されているという状況でした。
その一方で、スーは唯一血が繋がっている家族である母から、愛人関係を結ぶ相手に迷惑をかけるとして家を追い出されていました。
ローズの親は、絶縁以降は定期的に家族としてのやりとりを求めるくらいです。しかしスーの母は金や住処を求めました。
スーはそんな母親のこともあってか、妊娠してもひとりで産んでひとりで育てていこうという考えは持てませんでした。
まだ大学生であるユエンに責任を取るか逃げるかの2択を迫ったところは、大人としてひどいと思いましたけどね……。
ユエンが逃げることは分かっていて、ユエンとの関係を終わらせるためのやりとりだったのではと考えてしまいますね。
しかしスーの妊娠のことは伏せられていました。さすがのスーも、シングルマザーのローズには堕胎について話せなかったのでしょう。
責任を取れそうにもない大学生を振っておきながら、何が起きても責任を取りそうにないジャンにハマる理由とは……?
そんなジャンですが、今回は有名女優からあっさり振られてしまいました。遊びだと言ったのはそっちだろうと……。
ジャンがサクッと振られたというだけでスッキリしましたね! あと、ユエンが思っていたよりダメな子でがっかりでした。
華燈初上―夜を生きる女たち― 第10話
スーの母
事件発覚の翌日、1988年10月7日――皿洗いの最中に陶器の器を落として割ってしまったスー・メイユーのもとに警察がやってきました。
彼らは、中山(ジョンシャン)警察署からやってきたスー・チンイ殺害事件の担当刑事たちでした。
スーの母は霊安室にあるスーの遺体と対面します。付き添ったパン・ウェンチェン刑事は、じっとスーの母の表情を見つめます。
スーの母は、高校生だったスーに「家から出て行って」「縁を切るわ」と迫った過去がありました。
1980年1月23日、高雄(カオシュン)――愛人をしていたスーの母は相手の男チューの家を追い出され、スーの家を訪ねました。
しかしローズやその息子ズーウェイと一緒に住んでいたスーは、遠くから訪ねてきた母を家に入れることなく突き放します。
「最後に会ったのは3年以上前よ」スーの母は俯いたまま話します。娘であるスーとの記憶はほとんど残っていないようでした。
スーの母は「冷たくて勝手な娘」とスーを語ります。ナイトクラブのママでありながら、母親の生活を援助してこなかったと……。
しかし、聴取するパン・ウェンチェン刑事や部下のアタ刑事は、店で見せているスーの印象とは違うと感じました。
ローズへの疑い
ある夜、スーの母は日系ナイトクラブ「光」を訪ねました。スーに産み育てた恩を返せと、金をせびりに行ったのです。
スーは全財産10万元を渡すから、二度と現れないでほしいと母に言いました。それ以来、スーとは会っていないのです。
スーの母に求められて、ウェンチェン刑事はスーの自宅へと向かいました。すると、家の中にはローズの姿がありました。
ローズがいた寝室は、念入りに探し物をされたような散らかり方をしていました。
スーの母はスーとローズが親友だったことを知っているため、ローズに連絡先を尋ねてスーとの繋がりを持とうとします。
スーの母をやり過ごし、ローズとウェンチェン刑事はふたりきりになりました。ローズは少し元気を取り戻したようでした。
しかし、ローズは未だスーの死を実感できずにいました。そんなローズにウェンチェン刑事は疑いを持ちます。
ローズとスーが高校時代からの親友だと知り、ウェンチェン刑事はローズが語っていたことを思い出します。
「殴り殺したいほど相手が憎いのに、いざとなるとかばってしまう」それはスーのことだったのだと、ウェンチェン刑事は確信しました。
しかし部下たちは、喧嘩した時に「死ね」や「殺す」と言うのはよくあることじゃないかと言うのでした。
ハナの心
ローズがママを務める日系ナイトクラブ「光」のホステスであるユリは、彼氏であるホストのヘンリーと組んで麻薬取引をしていました。
「光」のオーナーであるスーに麻薬を奪われてしまったユリは、ヘンリーがスーの家に忍び込もうとしていることを知ります。
ローズの息子ズーウェイは、ローズが親友スーの死から立ち直れていないため、学校を休んででも面倒を見ようかと考えます。
ローズたちと同居している人気ホステスのハナは、ズーウェイを学校へと送り出してローズのいる寝室へと戻ります。
スーを許そうと思っていたのにと後悔するローズに、ハナも忘れられないことがあるのだと打ち明けました。
ハナがレイプされ「光」を休んでローズの家に身を寄せていた頃、ローズの不在を狙ってスーがやってきました。
スーは、ハナの身に起きたことは界隈に知れ渡った、客に気を遣わせるホステスは「光」にそぐわないと語ったのです。
「あなたが別の土地に行けば全て丸く収まる」スーの言葉はハナの胸をえぐりました。
それでもハナはスーの死に痛みを覚えていました。悲しみも怒りも感じましたが、最も大きかったのは疑問です。
そしてもう達観していました。人はいつか死ぬのだから、愛憎など無意味なのだと……。
麻薬はどこへ
「光」のホステスであるユリは、スーが退去したばかりの部屋の内見にやってきていました。
ユリの彼氏であるホストのヘンリーは不動産屋を部屋から引き離し、ユリが部屋の中を捜索しやすい状況を作ります。
ユリは、スーが奪っていった麻薬がどこかに隠されているはずだと、スーが残したままの家具の中を念入りに探しました。
しかし麻薬は見つかりませんでした。その結果を、ヘンリーは誰かへと報告するのでした……。
休業している「光」へとウェンチェン刑事がやってきました。亡きスーの遺留品を確認しにきたのですが、ロッカーは空っぽでした。
「光」のママであるローズが既にスーの家へと遺品を送っていたのです。ロッカーの中には本や化粧品がありました。
スーはいつも「光」に一番乗りしていました。そして花を活け、会計係のヤヤと帳簿をつけるのです。
次にカラオケ機器の調整をします。閉店後は客の忘れ物と酒の在庫の確認をするため、退店は最後になります。
しかし最後の出勤だった事件当夜は、ローズとスーがふたりで残っていました。そしてそこに、もうひとりの人物が現れます。
それはスーに片想いをする大学生ホー・ユエンでした。ローズは気を遣って、先に店を出ていたのです。
ユエンの証言
スーに想いを寄せる大学生ユエンの存在を知ったウェンチェン刑事は、ユエンのいる寮へと向かいました。
ユエンは二段ベッドの下の段で膝を抱えてぼんやりとしていました。「俺に勇気があれば、こんなことにならなかった?」
ユエンは、自分の子を見殺しにしたと語ります。ユエンは大学生のため、他の客と違い店に通うことはできませんでした。
いつも閉店後にスーがひとりになる瞬間を待っていたユエンは、ある日スーから衝撃的な事実を聞かされます。
スーから「妊娠した」と告げられ、ユエンは焦りました。ユエンは、次週の受診の時に病院に来るかどうか問われます。
ユエンが病院に行けば産む、行かなければ堕ろすというのがスーからの提案でした。ユエンは、病院に行きませんでした。
ユエンは勘当を恐れてスーの妊娠を親に話すこともなく、罪の意識を背負い続けました。償いがしたいと思い続けたのです。
スーは堕胎以降、ユエンとの関係を遮断しました。諦め切れずまとわりついたユエンは、スーとジャン・ハンとの行為を目撃してしまいます。
ウェンチェン刑事は、ユエンの証言でローズの元彼である脚本家ジャンとスーが交際していた事実を知りました。
そしてユエンは、スーへとローズがガラス製の灰皿で殴りかかっていたことを証言するのでした。
部下の刑事たちはユエンの証言を疑いますが、痴情のもつれで殺人事件が起きることはよくあることだとウェンチェン刑事は語ります。
その頃、ジャンは有名女優シャオ・ワンローとデートをしていました。しかしワンローは意外なことを言い出します。
ワンローの交際相手が戻ってきてしまったのです。ワンローは観ていた芝居の台詞を借りて、ジャンに別れを告げるのでした。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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