こちらにはNetflixで独占配信中の韓国ドラマ『再婚ゲーム』エピソード8【最終回】のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
ソ・ヘスン(キム・ヒソン)
イ・ヒョンジュ(イ・ヒョヌク)
チン・ユヒ(チョン・ユジン)
チャ・ソクジン(パク・フン)
チェ・ユソン(チャ・ジヨン)
あらすじ
ソ・ヘスンに娘ミンジを車でひいた犯人はチン・ユヒに雇われた男だと知らせてきたのは、民情秘書官コ・エランでした。
エランは次期大統領候補ソン・ピルヨン氏の右腕です。しかし、ソン氏とは意見が食い違うようになっていました。
ソン氏への復讐を目指して“スーパーブラック”イ・ヒョンジュと娘チャン・ミジンとの結婚を進めたいと、エランは考えています。
しかし、ユヒに大統領選を邪魔されたくないソン氏は、ユヒの言いなりになってヒョンジュとユヒを結婚させようと動いていました。
そんな中、亡き夫カン・ナムシクの残していた動画を見て、ヘスンはソン氏とユヒが父と娘であると知りました。
ユヒに罪を認めさせるよう迫ってきたヘスンを、ソン氏は危険視します。そこでソン氏は、エランにヘスン殺害を指示しました。
ヘスンはエランの部下たちに襲われて事故を起こし、意識を失います。そしてエランは、ヘスンを殺害したとソン氏に報告しました。
しかし、それは嘘でした。ヒョンジュと結婚の会見をすると言われたユヒは、その場で罪を問われることになります。
同時にソン氏も多くの罪で逮捕され、大統領への道は断たれました。そして、その裏で動いていた超富裕層向けの結婚相談所レックス代表チェ・ユソンも……。
ヘスンの本当の想いを知ってヘスンの学生時代の元恋人チャ・ソクジンは身を引き、ヘスンはヒョンジュと結婚することになったのでした。
ミヅチガタリ
レックスのチェ代表は、チャ・ヨンファン会長の後妻となったものの、15年間の暴力の代償は結婚相談所ひとつだけでした。
金持ちから金を奪うために結婚したというのに、足が不自由になってもなおチャ会長は元気なままでした。
その上、没交渉だった実の息子まで現れ、チェ代表の立場は悪くなる一方です。しかしそれでも、チェ代表は諦めていませんでした。
エランと組んで利益を出すことでチャ会長から報酬をもらう……そう考えていたのに、チャ会長はチェ代表に冷たく当たります。
そこでチェ代表が選んだのは、頭に血が上って倒れたチャ会長を放っておくという手段でした。
愛がなくとも契約結婚は上手くいく――そう描かれてきましたが、愛のない結婚には愛以外の目的があるということですね。
ソクジンの優しさなのか、復讐心なのか……チェ代表は許され、財産も与えられました。むしろ最期に偽りの愛を与えた報酬だったのかもしれません。
ソン氏への復讐を目的として金持ちとの結婚を目指していたエラン・ミジン母娘は、結婚の呪縛から解き放たれたことでしょう。
全てが冤罪だったことでヒョンジュも苦しみから解放され、ソクジンもヘスンを愛し守る男を見定めたことで過去を清算できました。
ユヒは再び立ち上がることができるでしょうか? ユヒが幸せとは何なのかを見つけられるといいなと思いました。
再婚ゲーム エピソード8【最終回】
コ・エランとソ・ヘスン
ソ・ヘスンが報道後に自分を訪ねてきてくれていたと知り、イ・ヒョンジュは病院に駆けつけました。
ヒョンジュの焦っている姿を、超富裕層向けの結婚相談所レックスの代表チェ・ユソンが目で追います。
ヘスンの娘ミンジが交通事故で意識不明になっていると知ったヒョンジュは、ヘスンの力になりたいと思ったのです。
ヒョンジュ自身も大変な時だからと、ヘスンは気遣います。その時、ヒョンジュは握り潰された写真を見てしまいました。
「チン・ユヒが賭博の借金を払い、運転手に雇ったようね。確実に一生、刑務所で過ごすことになるわ」
ヘスンは、次期大統領候補ソン・ピルヨン氏の民情秘書官コ・エランに、チン・ユヒの情報提供を頼んでいました。
何としても娘チョン・ミジンとヒョンジュを結婚させたいエランは、ヘスンに再婚の意思はないと知り協力することになったのです。
「……いいえ、足りないわ。チン・ユヒを殺してください」
その頃、怒りに燃えながらヒョンジュはユヒのもとへと向かっていました。その怒りは、ユヒの目の前で爆発します。
「それでも人間か? 相手は子どもだぞ! とぼけるな。ミンジを殺すよう指示したろ」
しかし、ユヒは引き下がりません。ヒョンジュが率いるベンチャー企業ハイブルを救える手段はユヒとの結婚しかないと主張します。
そして、エランが証拠写真を差し出したと知り、実の父親であるソン氏に電話をかけるのでした。
ミンジの目覚め
エランを問い詰めたソン氏は、ユヒとの縁を切るために、ヒョンジュとユヒの結婚を強行するつもりでいました。
「大統領選は間近よ。チン・ユヒの悪事が露見すれば、最終的に世間の非難を浴びるのはあなたよ」
大統領選が終わるまでの間だけユヒの悪事を隠しておけばいいのだと、ソン氏は考えていました。
しかし、ヘスンが真実を明らかにしてしまうかもしれないとエランは脅しをかけました。
「ならば、チン・ユヒとソ・ヘスン――どちらが危険だ? 爆弾は爆発する前に処理する」
ヘスンの娘ミンジが事故に遭ったと知り、ヘスンの母親もヘスンの女友達ハ・ヨンソも病室に駆けつけました。
そんなタイミングを狙ったように、ミンジは目を覚まします。ヒョンジュは忙しい中、時間を作っては病室に通っていました。
ヘスンの学生時代の元恋人チャ・ソクジンも病室に通っていました。3人は久し振りに顔を揃えます。
しかし、ソクジンはミンジに重傷を負わせたのがユヒだとは知りませんでした。そんな秘密をヘスンとヒョンジュは共有しているのです。
ソクジンは、ふたりの仲が進展しているのではと勘繰ります。しかし、憔悴しきったヘスンにそんな心の余裕などありませんでした。
ヘスンの選択
ソン氏のもとにユヒがやってきました。3ヶ月後に大統領になるであろうソン氏にとって、ユヒは無視しがたい脅威です。
ユヒは、念押しするようにヒョンジュとの結婚に手を貸すようソン氏に伝えました。それが大統領選を無事に終える唯一の策だと……。
ソン氏は板挟みになっていました。エランを選ぶか、ユヒを選ぶか、ふたつに一つの選択を迫られます。
ソン氏が“ユンさん”へと連絡した翌日、ヒョンジュが率いるベンチャー企業ハイブルに検察が乗り込んできました。
「中央地方検察庁です。ライオンソフトとの投資契約に関連する脱税の疑いで捜索を行います」
ハイブルは、社長であるヒョンジュの脅迫や殺人の疑惑だけではなく、税務調査まで行われたことが報道されてしまいます。
「ソクジンさんと結婚します。チン・ユヒを裁判にかけてください」
チェ代表は、ソクジンの父親チャ・ヨンファン会長の後妻です。家族になるのならばと、ヘスンの要求を受け入れました。
ヘスンは、その足でソクジンに会いに行きます。そして、ヒョンジュを助けてほしいと頼み込みました。
「彼を愛してるんだな。結構堪える」
そこでヘスンは、昔のような関係になりたいと語ります。ソクジンは、ヘスンが愛する相手が自分ではないと知りながら、その想いに応えると決めるのでした。
ヘスンの勝負
「さっさとチン・ユヒと結婚しろ。1週間後に答えを聞く」
ソン氏に救いを求めに向かったヒョンジュでしたが、ソン氏の頑なな態度に押し返されてしまいます。
その頃、ヘスンはデータ復旧サービスから戻ってきた映像データを見ていました。
ユヒは、ヘスンの亡き夫カン・ナムシクに真実を語っていました。自分が、捨てられたソン氏の子どもなのだと……。
『離婚すると言われ、母は私を産んだ。でも3ヶ月後、彼は別の人と再婚したみたい。品行方正の大統領候補に婚外子がいたなんてね。成功のために私を捨てたの。……でも最後に、私が破滅させる』
ヘスンが真実を知り動揺している頃、ソクジンはヘスンとの結婚を報告するため、ヒョンジュを訪ねていました。
ソクジンの言葉を信じられないヒョンジュでしたが、母親のことやユヒのことを言われ、何も言えなくなってしまいました。
「機会を与えます。チン・ユヒに刑罰を受けさせてください。でなければ、全て公表します」
ソン氏を尋ねたヘスンは、強い口調で対応を迫りました。しかし、ソン氏は聞く耳を持たず、ヘスンを追い出しました。
ソン氏に対する激しい怒りを抱えながら選挙事務所を出たヘスンは、そこに現れたユヒの笑顔を張り飛ばします。
「ソン・ピルヨン、破滅させるんでしょ? 残念ね、私がやるわ。あなたと共に、当然の報いを受けさせる。気を付けて」
ヘスンの覚悟
ソン氏は、ヘスンを“処分”すると決めました。その場にはユヒの姿もあります。
「これで私への貸しはなしにしてあげる」
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レックスを訪れたユヒは、ヘスンにソン氏とユヒの関係を教えたのはチェ代表だと決め付けて脅迫します。
ユヒがレックスを潰そうとしていると知り、チェ代表は動きました。呼び出されたヘスンは、自身の決意を語ります。
「勝ち目のない危険な勝負に出ると決めたのですね。誰がイ社長を追い詰めてると?」
チェ代表の言葉を受け、ユヒとソン氏が手を組んでヒョンジュを陥れたのだと、ヘスンは察します。
それを知ってもなお、ヘスンはふたりへの復讐の手を止めないと宣言しました。チェ代表は、深く頷きます。
「なら、お好きにしなさい。ただし徹底的に、二度と立ち上がらぬよう」
ヒョンジュの率いるベンチャー企業ハイブルについて最終的な判断を下す人物として、ソクジンが選ばれました。
ヒョンジュは、元妻と交際している旧友チェ・ソンジェがソクジンと関わっていることも知ります。
追い詰められる中、ヒョンジュはヘスンに会いに行きました。ヒョンジュは、ヘスンの娘ミンジのおしゃべりなところが好きだったと語ります。
ヒョンジュはヘスンと再婚し、実の息子ジュノとは全く違うミンジを娘にしたいと思っていたことを明かすのでした。
チェ・ユソンの本心
「あなたの株をソクジンさんに譲るんですか?」
チェ代表は、夫であるチャ会長に問いかけます。チャ会長は、息子ソクジンと望んだ相手との結婚を進めないチェ代表に怒りをぶつけます。
「この15年間ずっと我慢してきた。殴られ、罵倒されても口答えしなかったのはなぜだと? まともに歩けないあなたみたいな老人に、なぜ尽くしたと思う?」
チャ会長は、今になってやっとチェ代表が金目当てに寄ってきたことに気付きます。そして、頭に血を上らせて倒れました。
チェ代表は床に倒れたチャ会長を見ることもなく、くるりと向きを変えて自室へと去って行ってしまうのでした。
ヘスンは、チャンという記者と連絡を取っていました。ユヒとソン氏のことを、記事にしてもらおうとしていたのです。
そんなヘスンを、一台の車が追いかけていました。ヘスンは追われていることに気付き、スマートフォンを手に取ります。
その時、もう一台の車が横から飛び出してきました。2台の車に挟まれ、ヘスンは道の脇に乗り上げてしまいます。
ヘスンの姿が消えたため、ヘスンの母と女友達ヨンソはヒョンジュに連絡を取りました。警察では動きが遅いからと、ヒョンジュは誰かに連絡を取るのでした。
スクラップ
ヘスンを襲ったのはソン氏の指示を受けたエランでした。エランは、意識を失ったヘスンを運転席からボンネットに移します。
そして、そのままヘスンの車をスクラッププレス機にかけました。じっくりと潰されていく様を、エランは動画に収めます。
ボンネットに転がされたヘスンの写真と、プレスされる車の動画がソン氏に送られました。
ユヒにもソン氏経由でそれらが送られます。その頃、ヒョンジュにはヘスンのスマートフォンから連絡が来ていました。
翌日、ヒョンジュはユヒを結婚式場に連れていきました。ユヒは式場を見下ろしながら、不思議そうな顔をしています。
「記者会見さ。僕たちの結婚会見。たとえ契約結婚でも重要なことだから、記者を集め盛大に発表しよう」
急に立派な式場に連れて来られたため、ユヒは驚きを隠せません。しかも、すぐに着替えろと言われたのですから……。
通された部屋には、ユヒに着せるための真っ白なドレスとハイヒール、そして清楚なティアラに香水が用意されていました。
ユヒは涙を流して、それらを見つめます。着替えが終わったユヒに、笑顔のヒョンジュが手を差し伸べます。
ヒョンジュの決断
会見の場に立ったヒョンジュは、いつものように冷静な顔で会見を始めました。そして、満足げなユヒをちらりと見やります。
『速報です。次期大統領の有力候補ソン氏に、婚外子がいることが発覚しました。大手法律事務所に勤める30代のチンさんです。さらに衝撃的なことに、ふたりに殺されかけたという被害者まで現れています。証拠もあり、大きな波紋を呼びそうです』
会見に集まった記者たちは、ヒョンジュの部下がつけたテレビを見て一斉に駆け出しました。
ヒョンジュは記者たちを呼び止め、その場から逃げ出そうとするユヒの腕を掴みます。
「ソン氏がひた隠しにしてきた娘。ある男性を死に追いやり、卑劣な父親の権力を利用し、男性の妻と娘も殺そうとした。その残忍な女は、ここにいるチン・ユヒです」
記者たちの目はユヒに注がれ、シャッターの雨が降り注ぎます。ユヒは思いがけないヒョンジュの裏切りに、息を荒らげます。
その頃、ソン氏もテレビを見ていました。突然の報道に、ソン氏は動揺し、激しく怒りました。
「報道を止めろ。事実無根だと抗議文を送るんだ。選挙が近い。何としても……」
エランにそう指示しながら、ソン氏は冷静になってきていました。テレビから流れてくる映像は、エランしか持っていないはずのものです。
エランは、ユヒを傍に置くことで破滅に向かっていくソン氏を切り捨てたのだと語ります。
怒りに任せてエランの首を絞めるソン氏を、部屋に飛び込んできたヘスンが止めました。死んだはずのヘスンの姿に、ソン氏は驚きます。
全てを失った人々
ソン氏からヘスンの殺害を指示されたエランは、それをヘスン自身に伝えました。そこでヘスンは、エランに選択を迫ります。
すでにヘスンはソン氏とユヒについての証拠を記者に渡していました。もう、ソン氏に利用価値はありません。
エランは自身と娘ミジンの今後の生活を守るために、ソン氏を裏切ることを決めたのです。
「あなたならチン・ユヒを止められたのに。権力に目がくらみ娘まで破滅させた。築き上げてきたものが全て崩れたわ。やっぱり人生は公平ね」
エランの警告も、ヘランの警告も、全て無視して権力で片付けようとした結果――ソン氏は全てを失ったのでした。
江南(カンナム)署の警察官に連れられて行ったソン氏の姿を目で追いながら、エランは微笑みます。
『ソン・ピルヨン親子が大手ゲーム会社ハイブルに圧力をかけていたことも新たに判明。一連の事件の背景にはレックスという結婚相談所が存在します。超富裕層だけを……レックスから始まった一連のスキャンダルは世間の注目を集めています。』
全てを失ったのは、チェ代表も同じでした。報道を見ながら、チェ代表は初めて余裕の笑みを失います。
その後、矯正施設に入れられたユヒを尋ねたのはヘランでした。そこでユヒは、達成感に満ち溢れた顔を見せます。
ユヒの人生の本来の目的は、自分と母親を捨てたソン・ピルヨンを破滅させることだったからです。
追い求めたもの
「人は自分にないものを追い求めるの。得るためには、手段を選ばないのが人間の本性よ」
幸せからは程遠いものを追いかけて崖の下まで落ちて行ってしまったユヒは、自分の人生の空しさを感じていました。
しかし、ヘスンには傷付いた顔を見せませんでした。それが、ユヒに残った唯一のプライドだったのかもしれません。
復讐に燃えても、それをやり遂げても、ヘスンは人間性を失ってはいないため、人としての幸せを得ることができます。
ユヒは自分にすら慈悲心を向けるヘスンに対し、まだ終わってはいないと言い聞かせることしかできないのでした。
そして、ヘスンとソクジンの結婚前夜――チェ代表は倒れてから意識不明のままの夫チャ会長を見舞いに行きます。
チェ代表は、ソクジンとの約束でチャ会長の会社を引き継ぐことになっています。チェ代表は望んでいたものを手に入れたのです。
生命維持装置によって、やっと生きているチャ会長は何も知ることはありません。チェ代表が装置を外そうかと悩んだことも……。
ヘスンとソクジンの結婚式には、ヘスンの母親と娘ミンジだけが参列しました。富裕層の結婚式とは思い難い形です。
失いたくないもの
「ヘスン、幸せになれ」
ソクジンの言葉に驚いたヘスンが視線を向けた先には、正装したヒョンジュがいました。
遅れて、ヒョンジュの母親と息子ジュノが入ってきます。ジュノの顔には、満面の笑みがありました。
「僕と……結婚しよう」
ヒョンジュは初めて、ヘスンにはっきりとそう伝えました。ヘスンはヒョンジュを見つめて、ふっと微笑みます。
反対していたヒョンジュの母親も、ヒョンジュやジュノの強い気持ちを知ったためか、仕方なさそうに笑うのでした。
チェ代表は、ひとけのないレックスの中で片付けを済ませます。すると、そこに若い男性がやってきました。
「閉められちゃ困る。ここにまだ客がいる。これを機に再開したら? まさか、会員は紳士気取りのオヤジだけ?」
いかにも金持ちそうな服装の若者に誘われるように、チェ代表は席に着きます。そして、目の奥に光を宿すのでした……。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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