Netflixドラマ『殺人予言配信』エピソード6ネタバレ感想

『殺人予言配信』タイトル新着
この記事は約17分で読めます。

Netflix独占配信ドラマ『殺人予言配信』エピソード6は、事件関係者たちそれぞれが見てきた事実が判明する物語です。

ミヅチ
ミヅチ

リー刑事が<正しいルールの破り方>を覚えました。矛盾した言葉に思えますが、これを身に着けると強くなれますよね!

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Netflixドラマ『殺人予言配信』エピソード6 情報

日本公開日2026年2月12日
制作国台湾
ジャンルミステリー、犯罪、サスペンス
注意書きR-16+
暴力、言葉づかい、自殺、家庭内暴力
上映時間46分

『殺人予言配信』エピソード6 主なキャスト・スタッフ

キャスト

チェン・ジアレン(陳家任)
第一分署の刑事
イーキン・チェン(鄭伊健)
リン・ティンヨウ/ヨウズ(林廷佑/柚子)
What’s Up Yo!柚!の配信者
ショウ・ロウ(婁峻碩)
リー・シンピン(李欣屏)
サイバー犯罪捜査班の若手女性刑事
リー・ペイユー(李霈瑜)
『ふたりの私』
グオ・ダーフー(郭達夫)
和庚(ホーゴン)病院の医師
ワン・ポーチエ(王柏傑)
『罪夢者』『悲しみより、もっと悲しい物語 The Series』
ホー・ジェンウェイ(何鎮偉)
サイバー犯罪捜査班の主任刑事
リー・リーレン(李李仁)
『恋するマフィア娘』『瀑布』
チェン・ヨウジエ(陳宥潔)
ジアレンの娘/ババ巫女の裏方
バフィ・チェン/チェン・イェンフェイ(陳姸霏)
『WAVE MAKERS 〜選挙の人々〜』
リー・ティンエン(黎庭恩)
ヨウジエの女友達/ババ巫女
クロエ・シャン(項婕如)
『この心亡き者』
ウェイ・モンイエン/ウェイイエン(魏孟言/魏言)
胃発炎チャンネルの配信者
ケント・ツァイ(蔡凡熙)
ガオ・ジーピン/ガオピー(高志平/高皮)
配信者/ティンヨウの友人
ジャン・ファイユン(詹懷雲)
『WAVE MAKERS 〜選挙の人々〜』『女優:ボーン・トゥ・シャイン』
リウ・イエンホワ/ワーザイ(劉彦華/瓦仔)
胃発炎チャンネルの配信者
ヤン・イーシュエン(楊懿軒)

スタッフ

監督・脚本ショーン・スー(蘇文聖)

『殺人予言配信』エピソード6 あらすじ

インフルエンサー連続死傷事件の捜査をしているチェン・ジアレン刑事は、娘 ヨウジエと仲良くしていた女の子 リー・ティンエンから話を聞きます。

父と娘との会話がなくなった頃、ヨウジエとティンエンとが出会い、仲良くなっていました。二人の仲は2020年に始まり、現在まで続く友情となります。

もともと動画配信をしていたヨウジエは、女優志望のティンエンとババ巫女チャンネルを立ち上げました。

そんな二人の日常に影が射したのは、1週間前のことです。連続死傷事件の犯人がティンエンに<接触>してきたのです。

ここから先はネタバレがあります!

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ミヅチガタリ

ここまで見てきて、この物語が何を伝えたいのかが分かってきましたね。人には、観測できる範囲のことだけを見て行動してしまう愚かさがあります。

けれども、誰かを傷付けるつもりでなくとも、自分が発信したことが他人を深く傷付けてしまうことがあるのです。

ババ巫女チャンネルとグオ医師との関係は、これに当てはまりますね。ヨウジエもティンエンも、事故の被害者をバカにする意図などなかったでしょう。

まず、ババ巫女チャンネルは<ティンエンに度胸と自信をつけさせるため>に始められています。ババ巫女の自信満々なしゃべり方も、女優へのステップだったのです。

けれども、グオ医師はその裏事情を知りません。事故で妻子を喪ったとき、挑発的な態度の予言者によって心を踏みにじられたという事実だけが残ります。

妻子死亡のきっかけを作った胃発炎チャンネルの4名を罪に問うても、最大7年の刑期が課せられるだけです。

また、ババ巫女の予言は罪に問えないため、無罪放免となるでしょう。つまり、傷付けられたグオ医師の気持ちは放っておかれたままになるということです。

孤立と絶望を抱え<無敵の人>と化したグオ医師にとって、復讐だけが生きる理由になっていたのかもしれませんね。

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『殺人予言配信』エピソード6 ネタバレと感想・考察

3枚のカード

インフルエンサー連続殺人事件の捜査に当たっているチェン・ジアレン刑事の娘 ヨウジエは、歌い手として動画配信を行っていました。

その活動は、父娘が同居していた頃に始まっています。けれども、チェン刑事はヨウジエの活動にまったく関心を示しませんでした。

2020年――父との関係が断絶したのちに、ヨウジエは同世代の女の子 リー・ティンエンと出会います。それは『六人兄弟と二人の妹』のオーディションの場でした。

相手役として組んだ二人でしたが、あがり症のティンエンはセリフをどもってしまいます。落ち込んでいるティンエンに、ヨウジエが声をかけたのです。

ヨウジエは、自分が出る予定の<2020台北DJ大会>のチラシを手渡します。3年目にしてやっと出演のチャンスをつかんだのだと、ヨウジエは満面の笑みでした。

「ヨウジエはどこにいても輝いてる。自信のない私は、彼女に引きつけられた。私たちはすぐに意気投合した。ルームシェアすることに」

父への想いを詞にして歌っているヨウジエを見て、ティンエンは憧れを抱きます。才能がないとつぶやくティンエンに対し、ヨウジエはこんな提案をしました。

「心の中で1枚選んで。私が当てたら、弱気は卒業。……これ? これ? これ? ――これだ」

伏せて並べられた3枚のカードのうち、ティンエンは左のものを選びました。それを目線から見抜かれ、ティンエンは驚きます。

二人が出会った場は映像作品のオーディションでした。任意の二人が組まされて、審査員の前でカメラに撮られながら演技をする型式です。

歌手活動をしていたヨウジエにとっては、審査員たちからじっくり見られることに抵抗がなかったようです。

けれども、オーディションという場そのものが苦手で、他の活動をしていないティンエンにとってはつらい場だったんですね。

ヨウジエは、ティンエンに足を引っ張られたなどとは思いませんでした。むしろ、緊張でこわばってしまった純粋そうなティンエンに興味を持ちます。

ヨウジエは父との不仲という問題を抱えています。敏感に空気を読んで、語りたくないことに触れずにいてくれるティンエンは相性のいい相手だったのでしょう。

ティンエンの人生は、ヨウジエとの出会いによって大きく変わっていったんですね。

また、チェン刑事の自宅――ヨウジエが住む家に個室が二つあった理由も判明しました。

ヨウジエはヨウジエの部屋を使い、もう一つの洋室はティンエンが使っていたのです。部屋の雰囲気が大きく違うのは、二人の性格が違うためですね。

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犯人からのメッセージ

ティンエンは、ヨウジエが昔作った段ボール製のお面をつけました。すると、普段とはまったく違い、自信にあふれた話し方になります。

その様子を見たヨウジエは、ティンエンにお面をつけたまま自己紹介をするよう勧めます。とまどいながらも、ティンエンは言われた通りにやってみました。

「私はリー・ティンエン。18歳。157センチ、体重40キロ。趣味は映画とスケボー。普段は……」

ティンエンの動画を編集していたヨウジエは、ふと手元にあった新聞を手に取ります。そこには、二人がオーディションを受けた作品の制作中止が記されていました。

合格通知が来ないのは制作中止になったからだ――ヨウジエの適当な発言が当たったのです。それを受けて、ヨウジエは<予言>を動画のネタにすることを思いつきます。

ネットカフェ RS電競館で動画を投稿したのは、個人を特定されないためでした。ヨウジエは、刑事である父に見つからないように気を付けていたのです。

月1本配信の予言動画には、チャンネル登録者もいませんでした。しかし1週間前、ティンエンのスマートフォンに動画が共有されたことで事態は一変します。

その動画に映っていたのは、眠っている二人の姿でした。何者かが夜中に家の中に入り込み、知らぬ間に撮影していったのです。

ヨウジエはその日に消え、翌日に新たな動画が送られてきました。ヨウジエのスマートフォンで撮影されていたのは、拘束されているヨウジエでした。

ババ巫女は日付に従って予言しろ

9月30日 銃撃
10月2日 溺死
10月3日 刺殺
10月5日 歩道橋から転落して死亡

犯人は、ヨウジエの命と引き換えに、予言動画を投稿するよう命じてきました。ティンエンはヨウジエから教わった撮影や編集の技術を使い、要求に応じたのです。

思い返してみると、ウェイイエンの事件が起きてからまだ1週間なんですね。それ以前の月一配信での予言は、本当にまぐれ当たりだったということです。

定期的な配信ではなかったために、1ヶ月前後の間に事故や災害が起きる確率はほぼ100%となっていた――というわけです。

予言と実際の出来事とを照らし合わせたのは、ウェイイエンの事件が起きたあとのことでしょう。

リアルタイムで予言と事件・事故との関係を調べていれば、的中率100%だと考える人はいなかったのではないでしょうか。

予言がなされて2~3日以内に事が起きなければ、リアルタイムで追っている人は「予言がはずれたな」と思うでしょう。

しかし、過去をさかのぼった場合<1ヶ月以内に予言通りのことが起きた>というのは、真実味を帯びて感じられるようになるのです。

犯人は、このことも計算に入れていたのでしょう。実際に事件が起きていたという噂を流せば、ネタに飢えたネット民はすぐに飛びついてくるでしょうからね……。

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見えてきた真実

予言通りの事件が起きたことで、ティンエンは周囲への不信感を募らせていきました。そのとき連絡してきたのが、ワーザイです。

ティンエンは、ヨウジエの父が刑事であると聞いていました。だからこそ、すがる思いでワーザイにヨウジエの父――チェン刑事の名前を送ったのです。

<刺殺>の被害者となった配信者 リン・ティンヨウは、犯人がティンエンに送った動画を見せるよう言います。

運転していたチェン刑事は、車を停めて動画を確認しました。無音の動画の中で、ヨウジエはしきりに右へと視線を送っています。

動画をスタート地点まで戻すと、ヨウジエの右上にある壁に白い突起物がありました。それは、病院にあるナースコールのように見えます。

そのとき、チェン刑事の過去の記憶が結びつきました。<銃撃>の被害者 ウェイイエンが急変する直前に病室へと入っていった救急医 グオ・ダーフー……。

ババ巫女の動画が投稿されているネットカフェ RS電競館に捜査に入ったとき、走って逃げたのもグオ医師でした。

そして、チェン刑事がヨウジエのスマートフォンに電話をかけて着信音が鳴ったとき、すぐ近くにいたのも――グオ医師です。

チェン刑事はすぐにサイバー班の若手女性刑事 リー・シンピンに連絡しました。リー刑事はグオ医師のスマートフォンの位置を探るよう頼まれ、捜査令状を作成します。

けれども、直属の上司 ホー・ジェンウェイ主任刑事は書類を受け取ってくれませんでした。そこでリー刑事は、捜査課課長 張捷(ジャン・ジエ)に直談判します。

リー刑事は問題が起きた場合、サイバー犯罪捜査班をはずれて交通班に行くと宣言しました。それを聞き、ジャン課長は書類にサインします。

やはり、ただチェン刑事をあおって不愉快にさせるだけのポジションにワン・ポーチエがキャスティングされるわけなどありません!

キャストで犯人がバレてしまうというのは、劇場版名探偵コナンのようですね……。

救急医という立場のため、グオ医師はシフト制で働いていると思われます。つまり、昼でも夜でも、シフトが入っていない時間ならば動けるわけです。

他の科で働いていたら、犯行時刻や動画投稿時刻が一定の時間に固まってしまうため、もっと早く犯人特定に至っていたのではないでしょうか。

グオ医師にとって救いとなったのは、DV被害者 葉品萱(イエ・ピンシュエン)が起こした殺人事件です。

これはグオ医師にとって予想外の出来事だったはずです。けれども、殺されたのがウェイイエンたちと同じ炎上系配信者だったために、同一事件とみなされました。

グオ医師にとっては、天の恵みといえますね。連続殺人事件の犯人が、無関係な殺人事件の発生によって容疑をはずれたわけですから……。

けれども、気になるのはやはり<ウェイイエンが発砲事件を起こした理由>です。こればかりは、ウェイイエン本人が動かなければ起きない事件だからです。

それともうひとつ――交通班は刑事ものの中で下に見られがちですが、立派なお仕事をしていると思います。

交通班の仕事について気になる方はドラマ『天使の耳』をご覧ください。科学の力で進んでいく非常に面白い作品です。

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娘のため

車を走らせながら、チェン刑事は娘 ヨウジエのスマートフォンを鳴らし続けます。後部座席にいるティンエンは、ヨウジエの様子をチェン刑事に話して聞かせました。

ヨウジエは、父を憎んだり恨んだりなどはしていません。玄関先に置いていってくれるテイクアウトも喜んで食べていたのです。

グオ医師は、鳴り続けるヨウジエのスマートフォンを手に取ります。そして監禁場所であるトイレに入ると、どう返信するかをヨウジエに問いました。

助けを求めたいと訴えるヨウジエを、グオ医師はあざ笑います。誘拐犯が返信していることにも気付かない親だと、チェン刑事をバカにしました。

「あなたに娘は? いないから分からない」

生まれてくるはずだった娘を殺されたグオ医師は、その言葉に激昂します。ヨウジエは蹴り上げられ、その口をガムテープで塞がれてしまいました。

『グオ・ダーフーの妻は1年前に流産で亡くなってます。母子共に大量出血で、搬送中に心肺停止。――19日、午前3時23分』

リー刑事の話を聞いていたティンヨウは、あまりの衝撃に立ちすくみます。自分たちの動画撮影がもとで、人が死んでいたことを初めて知ったのです。

その頃ヨウジエは、足の届く場所にあった陶器の洗面台を蹴り壊していました。その欠片を使って、拘束を解くつもりです。

グオ医師がいる場所が、和庚(ホーゴン)病院の敷地内にある西院大楼(シーユエンダーロウ)だと分かりました。元病棟で、現在は医師たちの寮となっている場所です。

ティンヨウたちは、ただ車が歩道に乗り上げて、車止めに衝突しただけ――そう思っていたのではないでしょうか。

人がひかれたり、はねられたりしていれば、もっと真剣に考えていたのでしょう。それでも逃げていたのでしょうが……。

けれども、現実は違いました。妊婦だったグオ医師の妻は、衝突のショックによって出血を起こしてしまったのです。

妊娠中は子どもを宿すため、母体の免疫が下がっています。感染症にかかりやすくなったり、それでも薬を飲めなかったりと、行動に制限がかかるのです。

そんな状態のときに起きてしまった事故で出血多量となったグオ医師の妻は……胎児と共に亡くなってしまいました。

胎児がお腹の中で亡くなることで、へその緒から有害な物質が母体に入ってしまい、母親が死ぬケースもあります。

母子のどちらが先に命を落としたのかは分かりません。分かっているのは、グオ医師が一夜にして妻と娘とを同時に喪ったことです。

恐るべきは、その復讐心の強さですね。台湾の中だけでも、炎上系配信者など掃いて捨てるほどいるはずです。

そこから胃発炎チャンネルにたどり着き、4名全員を死傷させるまでに至った胆力は見上げたものだと思います。

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西院大楼

チェン刑事はひとり、西院大楼へと入っていきました。ヨウジエの名前を呼びますが、口を塞がれているヨウジエは大きな声を出すことができません。

銃を構えたチェン刑事は、ある個室へと入っていきます。そこには、黒い結束バンドが落ちていました。

おそらく、ワーザイが<溺死>させられたのは、この場所です。空室となっている個室の洗面台にて、ワーザイは殺されたのです。

ヨウジエは洗面台の欠片を使って、腕を縛っている縄を切りました。そして口を塞いでいたガムテープをはがし、チェン刑事を呼びます。

その瞬間、部屋の中にグオ医師はいませんでした。よろめきながら廊下に出たヨウジエでしたが、ドアのそばで待ち構えていたグオ医師に捕まってしまいます。

グオ医師は意識を失ったヨウジエを車のトランクに入れ、病院を去りました。そんな中、蘇ってくるのは幸せだった頃の記憶です。

白い壁は病院のようだからと、グオ医師は自室の壁を塗り直していました。そこにお腹の大きな妻がやってきます。

お腹の中の子には<妮妮(ニーニー)>という胎児ネームをつけていました。しかし妻はその名前が気に入らないらしく、占いをしに行きたいとせがみます。

「郭妹眉(グオ・メイメイ)、郭連莉(グオ・リエンリー)、郭菁靖(グオ・ジンジン)、郭芬榕(グオ・フェンロン)、郭碧茜(グオ・ビーチエン)……」

占いをするには生年月日が必要だと分かり、夫婦は引き返すこととなりました。そのときに遭遇したのが、胃発炎チャンネルの撮影だったのです。

<妮>は中国語で<女の子>という意味があるそうです。妊娠4ヶ月頃には性別が分かることが多いとのことなので、その前後につけた胎児ネームでしょう。

最近は日本でも胎児ネームをつけることが増えてきたそうですね。体の変化を迎えない父親は、胎児ネームをつけて呼びかけることで親の意識を持つそうです。

子どもの性別も分かり、胎児ネームもつけ、本格的な名付けについても考えていた幸せいっぱいの夫婦だったんですね。

この瞬間を最後に、グオ医師はすべてを失ってしまうことになります。そしてそれが、インフルエンサー連続死傷事件へと繋がっていくわけです。

一方、ヨウジエの行動からは、チェン刑事の血を継いでいることがよく分かります。諦めることなく、相手の行動を見ながら次の行動を決める……強い子です。

もし誘拐されたのがティンエンだったら、こんな行動には出られなかったでしょう。

裏方担当がヨウジエで、ババ巫女を演じているのがティンエンだったからこそ、この展開になったわけですね。

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あの夜から

目の前で花火を乱発され、グオ医師の妻の具合が悪くなり始めました。出産を間近に控えていることもあり、グオ医師は心配します。

衝突事故を起こしたのは、その直後でした。数秒経ってから意識を取り戻した二人は、破水していることに気付きあわてて病院へ向かいます。

しかし、雨で濡れた路面はすべり、二人が乗る車は横転し逆さまになってしまいました。車内から抜け出したグオ医師は、必死で妻を車からひきずり出します。

必死で助けを求めたグオ医師でしたが、時間は午前3時――救急車が来るまで時間がかかりました。お腹から出血している妻は、目を閉じたまま動きません。

そして……救急車の中で妻と胎児は命を落としました。そののち、胃発炎チャンネルの行動について、グオ医師は弁護士に相談します。

「事故の様子が映っているので、公共の危険に対する罪で訴えられます。刑期は7年以上。……過失致死罪で訴えるのは難しいと思います」

ドライブレコーダーには、配信者たちが乗っているバイクがくっきりと映っていました。けれども死亡事故は別件であるため、彼らを訴えることはできないのです。

誰もいない部屋に戻ったグオ医師は、配信者を特定しようと動画サイトを検索します。しかし胃発炎チャンネルは動画をお蔵入りにしたため<花火>では引っかかりません。

次に<交通事故>で検索し――ババ巫女の予言動画を見つけたのです。それを見たグオ医師の顔は、憎しみにゆがんでいきました。

『ババ巫女チャンネルにようこそ。今日は5月19日。交通事故が起こるという予言は、ずばり当たったわね。運転には気を付けて。死亡事故だったそうよ。まあ、かわいそう。この連休中、どこへ出かけた? 私は台南でお腹いっぱい食べたの。今日はここまで』

ティンヨウたちが見ていたものと、大量出血により死亡という事実が繋がらないと思っていたのですが……もう一つ事故が起きていたんですね。

グオ医師の発言ももっともです。もし衝突事故を起こしていなかったら、車が曲がりきれなかったとしても、横転まではしなかったでしょう。

直前に事故を起こしていたせいで車の調子が悪くなり、ちょっとしたスリップが大事故に繋がってしまったのだと思われます。

そして、弁護士の言うことも正しいのです。事故が2件起きており、あとの事故が直接の死亡原因となっているのならば、前の事故で死亡の件は問えません。

法律は気持ちに寄り添うものではありません。打ちひしがれたグオ医師は、たった7年の刑期のために配信者たちを訴えることはしませんでした。

自らの手で<殺人犯>たちを見つけ出し、鉄槌を下そうと考えたのです。そうして怒りに燃えるグオ医師が最初に発見したのが……ババ巫女でした。

ヨウジエたちは、予言動画を軽い気持ちで撮影し投稿していました。女優を目指すティンエンに度胸をつけさせるため、堂々と話す練習をしていただけなのです。

その動画が誰かの気持ちを深く傷付ける恐れがあるなどとは、考えてもいなかったのでしょう。他の炎上系配信者と違い、目に見える被害はないためです。

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いまだ残される謎

グオ医師の自室の壁には、胃発炎チャンネルの動画撮影に関わった4名――ティンヨウ、ガオピー、ウェイイエン、ワーザイの情報がまとめられていました。

復讐対象の写真をまとめた場所には、ティンエンとヨウジエ、そしてチェン刑事の写真も貼られています。

ウェイイエン、ワーザイ、ガオピーの写真には赤ペンでバツがつけられていました。ヨウジエが拘束されていたことも、残されていた血痕などから判明します。

「ウェイ・モンイエンはグオ・ダーフーの指示で警察署に。見てください。事故動画を公開すると脅してます。でもこの動画、変なんです。ネットに公開されてるのとは違うんです」

リー刑事は、直属の上司 ホー主任刑事の前で言葉に詰まりました。グオ医師が持っていたのは、ドライブレコーダーの映像です。

しかし、今ネット上にあるのは胃発炎チャンネルが撮影した動画でした。前方にいたウェイイエンが運転するバイクから撮られた映像なのです。

西院大楼の廊下には、チェン刑事、ティンヨウ、ティンエンの3人がいました。発見されたヨウジエのスマートフォンが、チェン刑事に手渡されます。

大きなショックを受けたことで、チェン刑事の頭がぼんやりしてきました。娘ではなく誘拐犯から返信されていたと気付けなかったことが混乱を助長させます。

グオ医師は妻子と住むはずだった家を売り払い、周囲の人々との連絡を絶っていました。手詰まりになってしまったと、リー刑事はぼやきます。

「標的は俺だ。ライブ配信でおびき寄せる」

ティンヨウが覚悟を決めた次の瞬間――皆のスマートフォンに通知が届きました。ババ巫女が新たな動画を投稿したのです。

『次の予言をするよ。明日のKOLフェスで、ヨウズが死ぬわ』

それは、ババ巫女の動画をAIで雑に加工して作られた動画でした。ティンヨウが命の危機を覚悟したのと同じタイミングで、グオ医師はティンヨウの殺害を宣言したのです……。

グオ医師たった一人で、ここまでの犯罪を遂行できるのだろうか……そんな疑問を抱いていた方もいらっしゃるでしょう。

救急医が、ドライブレコーダーに残された映像をもとに胃発炎チャンネルを特定することなどできるのでしょうか。

バイクに乗っているとき、皆ヘルメットをかぶったり、ゴーグルをつけたりしていました。

おまけに花火を打ち合っているため、閃光によって邪魔が入っているはずです。そもそも画質もそれなりでしょうから、顔がはっきり分かるはずはありません。

けれども、バイクのナンバーは映っています。つまり……捜査権を持つ人が協力してくれれば、バイクから持ち主をたどることができるのです。

ここにきて、署内に共犯者がいる可能性が出てきました。あやしいのは誰かと問われれば、多くの人がホー主任刑事の名前をあげるでしょう。

ホー主任刑事は、ババ巫女への捜査も、グオ医師の勾留も反対していました。また、ティンヨウに対する怒り方は<らしくない>ものでした。

さて、共犯者は存在するのか、いたとすれば誰なのか……暴かれるのが楽しみですね。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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