こちらにはNetflixで毎週配信中の韓国ドラマ『あなたに似た人』シーズン1エピソード12「まだ地獄ではない」のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
チョン・ヒジュ(コ・ヒョンジョン)
ク・ヘウォン(シン・ヒョンビン)
ソ・ウジェ(キム・ジェヨン)
アン・ヒョンソン(チェ・ウォニョン)
パク・ヨンソン(キム・ボヨン)
アン・ミンソ(チャン・ヘジン)
チョン・ソヌ(シン・ドンウク)
アン・リサ(キム・スアン)
ユン・サンホ(キム・サンホ)
イ・ヒョンギ(キム・ホジョン)
あらすじ
チョン・ヒジュの腕に抱かれた赤ん坊ホスと不倫相手ソ・ウジェの写真は、ヒジュの夫アン・ヒョンソンの手で焼かれました。
ヒジュはヒョンソンのために家を出ることも考えましたが、ヒョンソンはヒジュを手放すつもりなどありませんでした。
そこでヒョンソンは、ウジェとその妻ク・ヘウォンを呼び出します。幸せな夫婦の姿を見せつけてやろうという魂胆でした。
ヘウォンは表には出しませんでしたが、何があってもくじけない様子のヒジュ・ヒョンソン夫婦を見て沈んでいました。
その上、仲良くなったヒジュの弟チョン・ソヌからもヒジュを憎まないように言われ、ヘウォンは荒れます。
ソヌにも変化がありました。亡き友人ジョンソプの母から恨みをぶつけられるのではなく監視され続け、限界を迎えていたのです。
また、ヒジュは義姉アン・ミンソが夫イ・ヒョンギ弁護士からDVを受けていることを確信します。
家族の問題が山積みな中、イ弁護士はホスがウジェの息子だという証拠である出生証明書を見つけました。
その頃、ウジェは記憶を全て取り戻すためにアイルランドにいました。数年前に寄っていた場所を訪ねて回るためです。
アイリッシュ・パブに入ったウジェは、忘れ物のペンの中に入っていたへその緒を見てホスのことを思い出すのでした。
ミヅチガタリ
ヒョンソンは妻となったヒジュを愛し続けているというよりも、手放して他の誰かのものになるのが耐えられないのではないでしょうか……。
母や弟を支えるために頑張ってきたヒジュは見た目だけでなく、頑張ってきた姿そのものが美しかったのかもしれません。
そう思うと、ヒジュは夫ヒョンソンからも不倫相手ウジェからも美しさを称えられて惚れられていて凄いです。
しかし、男以外からはまるで好かれないのが、いかにも男ウケのいい女性というところですね~!
それでもドンミは、女性同士で馴れ合うために他人を踏み台にしないヒジュと仲良くなり、親友と呼んでいいほどの仲になりました。
ヒジュは大多数の女に嫌われる女で、ヘウォンは大多数の中の極端な例なのでしょう。美しさが及ばないのはそのせいかな……。
そしてついに、ホスの実父がウジェだということが義母ヨンソンに知られてしまいました。辛い……。
ヨンソンは本当の孫ではないと知った途端にホスを溺愛することをやめるのでしょう。ああ、やっぱり辛い……。
托卵したヒジュが悪いのですが、ホスがこの先どんな思いをするのかと考えると本当に辛いです。姉のリサもかなり厳しく当たりそうですし……。
ウジェはアイルランドに行ったことでヒジュへの想いをさらに強くしてしまい、ヒジュの生活はさらに荒れていきそうですね!
あなたに似た人 第12話 まだ地獄ではない
言うべきこと
チョン・ヒジュは、夫アン・ヒョンソンから叩きつけられた写真を拾います。それは、かつてアイルランドで暮らしていた頃の写真でした。
ヒジュと不倫相手のソ・ウジェ、2人の間に生まれた息子ホスの3人の写真――そして夜中に姿が見えなくなったヒジュ――
ヒョンソンは「ソ・ウジェと一緒だったのか?」と声を震わせます。ウジェの妻ク・ヘウォンに煽られ、ヒョンソンは取り乱していました。
ヒジュは何と答えるべきか悩みます。ウジェとの不倫を知っていながら黙っていたヒョンソンに、何と言えばいいのか分からないのです。
ずっと自宅内のアトリエにいたヒジュですが、その事実を話すことはなく、話すべきだと思ったことを話しました。
ヘウォンがヒョンソンを煽るのも、娘リサや息子ホスを付け狙うのも、ヒジュ自身の過ちのせいだと素直に認めました。
そして、ヒョンソンがヒジュと一緒に暮らすのが嫌だと思うのならば、家から出て行くと涙ながらに語ったのでした。
その頃、ヒョンソンを待ち伏せて煽ったヘウォンは夫ウジェと合流していました。ヘウォンは、なぜ診療日でもないのに病院に行ったのかと尋ねます。
ウジェがヒジュと会っていたのではないかとヘウォンは疑っているのです。ウジェは、自分に記憶がないことが原因でヘウォンが苦しんでいるのだと理解します。
どうせ捨てるならば7年前、婚姻届を出す前にそうしてほしかったとヘウォンはウジェに語り、静かに怒りを滲ませます。
義兄弟の闘い
ヘウォンは、自身の行動の目的が分かっていました。自分を裏切った夫ウジェと友人ヒジュを苦しめるため、ヘウォンは2人の傍にいるのです。
遅れてやってきたバーのマスターは、酒1杯でずっとウジェが店に居座りヘウォンを待っていたのだとヘウォンに愚痴を言うのでした。
翌朝、目覚めたヒジュは夫ヒョンソンとのやりとりを思い出します。ヒョンソンはヒジュと別れるつもりなど毛頭ありませんでした。
ヒジュの息子ホスの誕生日会にヘウォンが置いて行ったヒジュとウジェとホスが写った写真は、ヒョンソンの手で燃やされます。
「二度と僕の前から消えるな」ヒョンソンはヒジュを抱き締めると、戒めるようにそう呟いたのでした。
ヒジュの義母パク・ヨンソンは、婿であるイ・ヒョンギ弁護士から報告を受けます。しかしそれは、確実性に欠けるものでした。
アイルランドでウジェの治療費をヒョンソンが支払っていた件を調べ、同じ時期にヒョンソンが同国に滞在していたことが分かったのです。
ヨンソンは「問題があるかより、解決できるかが重要よ」と語り、推測を交えて話すイ弁護士を叱りつけました。
そんなイ弁護士の動きは、腹心の部下によりヒョンソン本人に報告されます。ヒョンソンは、過去の出来事を思い出しました。
アイルランドのある雨の夜、車でトンネルに差しかかったヒョンソンはよろよろと歩くウジェの後姿を見つけ、アクセルを踏んだのです――。
ヒョンソンの企み
その頃、ヒジュの義兄イ・ヒョンギ弁護士は、テリム病院にある精神外科医で妻のアン・ミンソの部屋で話をしていました。
そこにやってきたヒジュは、義姉ミンソが夫からのDVを受けながらも何も言わず、ただ耐えていることを問題視します。
しかしミンソ自身は、夫がDVを過ちだと思っていること、普段は優しく接していることを語り、ヒジュの意見を突っぱねます。
弱点を掴まれたのではと焦るミンソは、自分とヒジュは家族などではなく、ただの他人だと言ってヒジュを追いだすのでした。
その頃、ヒジュの夫ヒョンソンは息子ホスを誘拐したイ・ジュヨンの父に会いに行っていました。
ヘウォンがジュヨンの父に全ての罪をかぶせたことに気付いたヒョンソンは「あなたは利用されたんだよ」と語ります。
怒りに震えるジュヨンの父を諫めつつ、ヒョンソンは全てを失いかけているジュヨンの父に語りかけ始めるのでした……。
ヒジュの弟チョン・ソヌは、ヘウォンを心配してメッセージを送ります。しかしそれを亡き友人ジョンソプの母に見とがめられてしまいます。
ジョンソプの母は、ジョンソプが死んだ原因となったソヌを監視することを生き甲斐としていました。
素直に恨みをぶつけられる方がソヌとしても気が楽なのですが、ジョンソプの母はソヌを見守り導くのが使命なのだと笑顔を作るのでした。
幸せの姿
その夜、ヘウォンは夫ウジェが「仁川発ダブリン行き」と検索していたことを知って動揺し、ウジェになぜ検索したのかと尋ねます。
ウジェは記憶を取り戻すために、かつて過ごしていたアイルランドの首都ダブリンを訪ねるつもりでいたのです。
同じ頃、ヒジュと夫ヒョンソンも話していました。ふたりともヒジュの弟ソヌから夫婦で寄り添うようにとメッセージを送られていたのです。
ソヌに何かあったのかと気にしつつ、ヒジュは義姉ミンソが夫からDVを受けているとヒョンソンに話しました。
しかしヒョンソンは、姉ミンソは昔から自分で自分を苦しめるタイプだったと語ります。いい子に見られたいタイプなのだと……。
そしてヒョンソンの提案で、夫婦でヘウォン・ウジェ夫婦と会うことにしました。当日、ヘウォンは明らかに動揺します。
格式高いレストランで、裕福とはいえないヘウォン・ウジェ夫婦は居心地悪そうに俯いてしました。
ヒジュ・ヒョンソン夫婦は息子ホスを誘拐犯から救ってくれたヘウォン・ウジェ夫婦に礼をするという名目で食事会を開いたのです。
ヘウォン・ウジェ夫婦は気まずそうに、ひたすら口に料理を運びます。その目の前で、ヒジュ・ヒョンソン夫婦は仲良さそうに会話を続けます。
ヒジュは、ヘウォンがどんなに金持ちのお飾りになったと見下そうが、自分は幸せなのだと見せつけることにしたのです。
幸福と不幸
ヒジュとお手洗いで会ったヘウォンは、不倫の証拠写真を見た相手がヒジュの夫ヒョンソンだったと話します。
それが功を奏してヒジュとヒョンソンの絆が強くなったと聞かされたヘウォンでしたが、復讐の手を緩めるつもりはありませんでした。
ヒョンソンはヘウォンに、何かすれば何倍にもして仕返しをすると詰め寄ります。それでもヘウォンは怯みませんでした。
ヒョンソンは、ヘウォン・ウジェ夫婦に仲のいい夫婦の姿を見せつけるために食事会を開いたのでした。
帰宅したヘウォンは、憧れるくらい素敵なヒジュと、心から愛したウジェを恨まなければならないのだとウジェに愚痴を言いました。
ヒジュの娘リサの友人ジュヨンは、久しぶりにテリム女子中学に登校します。しかしクラスメイトの態度はひどいものでした。
リサはクラスメイトたちに弟ホスを誘拐したのはジュヨンの父だったと話したのです。ジュヨンはいじめの対象になっていました。
表情ひとつ変えずにロッカーに詰められた生ごみを掃除するジュヨンを見ることすらせず、リサは席を立つのでした。
その頃ヒジュの弟ソヌは、ヘウォンに会いに行っていました。そして、姉ヒジュは貧しい中で家族を支えて生きてきたと話します。
トイレすら備わっていない家で過ごしたヒジュは、結婚するまで何も持っていなかったのだとソヌは語ります。
ウジェの無謀さ
ヘウォンは、ヒジュには間違いを許す弟と夫がいることを知り苦笑します。しかし、自分は許すつもりなどないと言い捨てました。
アトリエで作品制作に励んでいたウジェは、ヒジュに電話をかけます。そしてヒジュに、かつて本気で愛し合っていたのだろうと問いかけました。
ウジェが知りたいのは、お互いに家族を捨ててまで愛し合っていたはずなのに、どうして自分はひとりでアイルランドにいたのかということでした。
ヒジュは思い出します。アイルランドにいた頃、まだ幼い娘リサをヒースの咲く草原に待たせて、ヒジュは丘を登っていきました。
ヒジュの夫ヒョンソンとリサがいるところに、ウジェが来てしまったのです。ヒジュはウジェの車に入り、帰るよう説得します。
ウジェは、ヒジュが家族のもとに戻ってしまうのではと不安になっています。ヒジュは何とかウジェを帰らせました。
翌日、自宅で待つウジェのところにヒジュが戻ってきました。ウジェは「あいつと寝たのか? 愛しているのか?」と声を荒らげます。
そういうウジェの無謀さが嫌いだったのだと、ヒジュは過去を振り返ります。思い返せば、付き合う前からウジェは無謀な人でした。
真昼間からカフェのコーヒーに酒を混ぜて飲んでいるヒジュの隣に強引に座り、ビールを注文するような男だったのです。
しかし、ヒジュはそんなウジェの無謀さに惹かれたのです。ヒジュは、ウジェを一方的に捨てたのだと自覚していました。
アイルランドへ発つウジェ
記憶を失ったけど、お前の絵が美しかったことも、絵を描く姿がかっこよかったのも覚えてる――
ウジェは、没落や衰退を明るい色遣いで描くヘウォンのことを思い出していました。
ヘウォンは「海傊」と書きます。思慮深く裕福になるよう祖父がつけた名前でした。そんな些細なやりとりも、ウジェは思い出していたのです。
翌日、共同プロジェクトの会議のためにヒジュはファインギャラリーへと向かいました。そこでヘウォンと顔を合わせます。
アイルランドに発ったウジェの代わりにヘウォンが館長であるイ・ジョンウン代表と会議していると知り、ヒジュは表情を曇らせました。
その夜、ヘウォンの母ジョンヨンは行きつけのバーで飲んだくれていました。酔っぱらったジョンヨンは、マスターに詩をそらんじます。
ジョンヨンは持ち前の可愛らしさで、マスターに自身を口説かせようとします。そこに怒り心頭のヘウォンがやってきました。
新築高級住宅を買ったり、女子中学生のジュヨンを預かっているのに遅くまでバーに入り浸ったりするジョンヨンが許せないのです。
マスターは怒るヘウォンにビーフシチューを出しました。疲れているからイライラするのだと、マスターは語りました。
反省せず軽口をたたくジョンヨンにもスプーンを差し出し、マスターは優しく母娘を見守るのでした。
女友達
ヒジュの義母ヨンソンは、息子であるヒョンソンが嫁ヒジュを溺愛し離れたくないと思っていることが気に入らずに怒鳴ります。
その頃、ヒジュは釣り場を経営する友人イ・ドンミに会いに行っていました。そして、ヒョンソンが全てを知っていたと知り驚きます。
しかし、疑いが事実になってしまえばヒョンソンは変わるだろうとドンミは語りました。
話の流れで、ドンミは過去を思い出します。ヒジュとドンミは同じ病院で働いていたのです。
ドンミは患者からお金をもらって性欲処理を手で補佐していたのです。そのため、周囲からはイカれ女だと陰口を叩かれていました。
その話を聞いたヒジュは「性欲は生きてる証拠です」と、手伝いをするドンミの何が悪いのかと反論していたのです。
結局ドンミはその患者から釣り場を遺してもらえることになり、それをヒジュが手助けしていました。
だからこそドンミは手伝ってくれというヒジュに何度でも応じるのです。釣り場のオーナーになれたお礼として……。
その頃、ヒジュの娘リサとジュヨンも会っていました。リサは希望通りテリム芸術高校の入学試験に合格していました。
ジュヨンは志望校を変え、ソアン高校に進学することにしたと報告します。そして撮り溜めた動画をリサに送りました。
アイリッシュ・パブ
アイルランドに行ったウジェは、レンタカーのお店で6年前に借りた車をもう一度借りました。
モハーに向かうと言ったウジェに、店員は「道中にいいパブがありますよ」とアイリッシュ・パブのチラシを渡してきました。
ウジェがアイルランドに発ったことはヒジュの夫ヒョンソンにも知らされます。ヒョンソンは、アイリッシュ・パブのコースターを見つめました。
アイリッシュ・パブに入ったウジェは、カウンターに座りました。パブのマスターのマイケルは「チョンは?」とウジェに尋ねます。
アイルランドに住み始め、ウジェは初めてアイリッシュ・パブに入りました。一緒に来たヒジュは、細かく作法を教えます。
まずはビールを飲み、次にスープ。ソーダブレッドはちょっと浸すだけ。それは、お金のなさをごまかすための作法でした。
裕福ではありませんでしたが、ふたりは幸せに暮らしていました。アイリッシュ・パブはふたりの行きつけだったのです。
ヒジュの娘リサは、自宅にあるガラスの置物を床に叩きつけて割っていました。せっかく高校に合格したのに、リサは荒れています。
ヒジュはそんなリサに驚きますが、義母ヨンソンに呼び出されてリサのフォローをすることはできませんでした。
ホスの父親
ヒジュの義兄イ・ヒョンギ弁護士は、ヘウォンと会っていました。ヘウォンの夫ウジェの話を聞き出すためです。
ヘウォンは、アイルランドで交通事故に遭ったウジェがスライゴ総合病院に入院していたこと、そして……。
ヒジュが息子ホスをひとりで産んだのもスライゴ総合病院だったことを話しました。イ弁護士は疑惑が確信に近付き笑いを浮かべます。
アイルランドにある出生証明書を調べてみると、ホスの親の欄には「Seo Woo Jae」――ウジェの名前が書かれていました。
ホスの出生証明書はヒジュの義母ヨンソンの手に渡り、ヨンソンはホスのDNA検査をすることにしました。
アイリッシュ・パブのマスターのマイケルは、ウジェが忘れていったペンを渡します。しかし、ペンは固く蓋が外れません。
無理矢理ペンを割ると、そこにはへその緒が入っていました。それを見て、ウジェの記憶が蘇ります。
スライゴ総合病院で産まれたばかりの赤ちゃんがへその緒を切られ、ホスの腕の中に収まり、そしてアイルランドでの自宅で過ごしたこと……。
それらを思い出したウジェは、モハーの断崖に向かいました。そこに立って思い出すのは、美しく優しいヒジュと暮らした過去――。
そして、ウジェが過去を思い出してはいないかと脅える今のヒジュの姿なのでした。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
コメント