Netflixドラマ『あなたに似た人』主な登場人物＆キャストまとめ

ヒジュはヒョンソンと結婚して財閥の妻となりましたが、義母ヨンソンからは人間扱いされず、娘リサは留学し、孤独を感じていました。

夫ヒョンソンから勧められて習い事を始めたヒジュは駐韓ドイツ院にドイツ語講習を受けに行き、そこで若き美大生ハンナと出会います。

ハンナと友情を築いていたヒジュでしたが、ハンナの美大の先輩であり恋人のウジェと出会ってしまい、人生が狂い始めます。

ヒジュはウジェと不倫関係になってしまいます。踏み止まろうとしたヒジュは、ウジェにハンナとの結婚を勧め関係を断ち切ろうとしました。

しかしウジェはハンナと結婚した後もヒジュへの想いを持ち続けており、ヒジュもまたウジェの魅力から離れられませんでした。

ヒジュは絵を学ぶために留学すると嘘をつき、ウジェと共にアイルランドの人里離れた崖の上で暮らし始めました。

しかし第2子である息子ホスを出産したことがきっかけとなり、ヒジュは不安定な生活やウジェの無謀さから離れることを決めました。

ウジェが追ってこないことを不思議に思いながら6年ほど過ごしてきたヒジュでしたが、そこに現れたのがハンナそっくりの女性ヘウォンでした。

ハンナとヘウォンは同一人物で、交通事故に遭い記憶喪失となったウジェと共にヒジュや周りの人々に近付くようになります。

ヒジュは看護助手の頃からの友人ドンミ以外には不倫の過去を隠してきたため、ヘウォンとウジェが現れたことに恐怖を感じるのでした。

美大生のウジェは後輩のヘウォンと恋人関係にあり、ヘウォンのドイツ留学に合わせて結婚する予定となっていました。

しかしウジェはヘウォンが絵の家庭教師をしていた子持ちの人妻ヒジュと出会い、辛い日常を耐え忍んでいるヒジュに強く惹かれます。

ヒジュとウジェは不倫関係になりましたが、ヘウォンとウジェの結婚をきっかけに、ヒジュはウジェから離れるつもりでいました。

しかしヘウォンと婚姻届を出してもなお、ウジェはヒジュへの想いを募らせ続けます。そしてヒジュもウジェを振り切れませんでした。

夫と娘がいるヒジュと、ヘウォンと結婚したばかりのウジェは、韓国から遠く離れたアイルランドでダブル不倫生活を始めました。

ヒジュの夫ヒョンソンから送られてきた1人分の生活費で、ヒジュとウジェは慎ましくも愛にあふれた生活をします。

しかし、ウジェは妻ヘウォンも彫刻家としての未来も捨てているのに、ヒジュは家族を捨てずにいることで、ヒジュとウジェは衝突するようになりました。

そんな中、ヒジュは第2子となる息子ホスを出産します。ウジェはホスを自分の子だと考え、さらに強く家族を捨てるようヒジュに迫りました。

ウジェの無謀さに惹かれたヒジュでしたが、いつしかヒジュはその無謀さにうんざりするようになり、ついにウジェを捨てる決心をしました。

ウジェの食事に睡眠薬を混ぜ、ウジェが追って来られないようパスポートを持ち出し、息子ホスと共にヒジュは夫ヒョンソンのいるホテルへ向かったのでした。

ヒジュはかつての不倫相手ウジェやその妻ヘウォンと再会し、不倫の過去が明かされるのではないかと恐れながら過ごしてきました。

そんな中で夫ヒョンソンが何としてもヒジュを守ろうとしていることを知り、ヒジュは家族を守っていくと決意しました。

ヒジュは今度こそウジェとの関係を断ち切ると決意し、周囲の人を巻き込んでウジェを加害者に仕立て上げます。

しかしそれがウジェの怒りに触れ、酔ったウジェはヒジュを誰かに盗られるくらいならば殺してしまおうと襲いかかってきました。

ヒジュの自宅横にあるアトリエでウジェがヒジュを襲っている時、たまたまウジェの姿を目撃していたヒジュの娘リサがその場にやってきます。

リサは母ヒジュを襲うウジェを見て、思わずその場に落ちていた万年筆をウジェの首に突き立てました。

動転したリサは自室に戻り、ヒジュとウジェはアトリエに残されました。そこでウジェは自身の首から万年筆を抜き取ります。

アトリエにあったヒジュと夫・娘・息子の幸せそうな家族の絵や床、壁に血しぶきを飛ばしながらウジェは息絶えました。

ヒジュは一度自宅に戻り、夫ヒョンソンの気を逸らして飲み物に鎮静剤を混ぜると、殺人事件の隠蔽工作に取りかかりました。

ウジェの死体をキャリーケースに詰めて湖に沈めた後、ヒジュはアトリエに残った血痕を掃除し、何もなかったかのように次の朝を迎えます。

ヒジュは娘リサにウジェは生きていると嘘をつき、周囲にもウジェが逃げたのだと思わせるための工作を始めるのでした。

ウジェの死を隠したヒジュは、ウジェが過去に繋がる何かしらの証拠を持っているのではないかと疑い、ウジェの住んでいた部屋に向かいます。

しかしそこにウジェの妻ヘウォンが現れます。ヒジュとウジェの不倫によって人生を狂わされたヘウォンは、ヒジュに事実を知っていると迫りました。

ヘウォンは殺人事件が起きた夜、ウジェを尾行してヒジュの自宅前に来ていたのです。そして、ヒジュが立ち去った後の事件現場に入っていました。

そこでヒジュの娘リサの指紋がついた血まみれの万年筆を持ち去ったヘウォンは、ヒジュが殺人犯だと思い込んだのです。

ヘウォンは犯人がリサだと気付いてしまいます。そこでヒジュは自身の人生を捨てることを引き換えに、ウジェの死を隠すようヘウォンに懇願しました。

ヒジュは美術品をテリム財団で雇った学芸員に託し、娘リサと息子ホスを義母ヨンソンに託し、口座やスマホを解約して消えました。

数年後、介護士としてひっそり暮らしてきたヒジュは、ヘウォンが画家として活躍していることを知ります。

ヒジュは、ヘウォンがやっとヘウォン自身の物語を始めたことを知り、ヒジュの人生を終わらせる時が来たと感じるのでした。

リサは小学生の頃、イギリスに留学していました。それが母ヒジュの孤独感を増したのですが、リサはそうとも知らず楽しく過ごしていました。

父ヒョンソンと共に母ヒジュと会いに行ったリサは、その時のヒースの花が咲く草原の景色をよく覚えていました。

彫刻家ウジェと交流し、その妻であるヘウォンから過去を匂わせられたことで、リサは母ヒジュとウジェが不倫関係にあったことを知ります。

リサが不倫を確信したのは、美大生時代のウジェが母ヒジュをデッサンしたスケッチブックを拾ったことがきっかけでした。

そしてリサは完全に記憶を取り戻します。リサは、家族と会っている母ヒジュに会いに来た不倫相手ウジェの姿を目撃していたのです。

しかしリサは母ヒジュがかつての不倫相手ウジェではなく家族を選んでくれると信じ、自傷行為に走りながらも、静かに見守ることにしました。

リサは母ヒジュの不倫に勘付いていたため、恋愛に溺れる人を毛嫌いしていました。しかし友人ジュヨンは、恋愛はいいものだと説きます。

元々、金持ちの子として不自由なく過ごしてきたリサと、母のいない貧しい家庭で酒浸りの父とふたりで暮らしてきたジュヨンはお互いを理解し切れない間柄でした。

そんな中でジュヨンはリサを引っ叩いた臨時美術教師ヘウォンと仲良くなり、リサとジュヨンは仲違いするようになりました。

さらにリサの父でテリム学校法人の理事長ヒョンソンと、ジュヨンの父は対立してしまいます。その関係もまさに、支配する者とされる者の関係でした。

父親同士の対立や、リサの弟ホスをジュヨンの父が誘拐した件もあり、リサとジュヨンの仲は最悪なものとなりました。

別々の高校に進学したリサとジュヨンは、ネット上にデマを振りまき相手を罵り合うという暴挙に出ます。

そうしてリサとジュヨンの仲は完全に終わりました。

ホスは、母ヒジュと不倫相手ウジェがアイルランドで同棲している頃に産まれた子です。

不倫関係を知っていた戸籍上の父ヒョンソンや不倫相手ウジェはもちろん、母ヒジュですらホスの父親はウジェだろうと考えていました。

しかしホスの祖母ヨンソンが嫁ヒジュとウジェの関係を疑い、ホスのDNA検査を行ったことで科学的に父親が誰か証明されました。

ホスの父親は正真正銘、母ヒジュの夫ヒョンソンだったのです。絵の才能は母ヒジュ譲りで、アレルギー体質やわがままさはただの性質でした。

ソヌには幼馴染で同級生のジョンソプという男友達がいました。田舎育ちのソヌとジョンソプは、どちらも都会に夢見ていました。

高校生になって都会に出たソヌは、ジョンソプと再会します。そしてふたりは免許を持たないまま、車を運転してしまいました。

ソヌが言い出した無免許運転により、ふたりは単独事故を起こしてしまいます。そしてジョンソプは命を落としてしまいました。

その時から、ジョンソプの母オクスがソヌに付きまとうようになります。オクスの生きる糧となったソヌは、オクスのストーキングを受け入れるのでした。

大切に育ててきた息子ジョンソプを交通事故で喪ったオクスは、同乗者であるジョンソプの幼馴染ソヌに付きまとうようになりました。

オクスは、ソヌを恨んでいるとは言わず、ソヌがまた罪を犯すことがないようにと言ってソヌを毎日のように見張っています。

ソヌはオクスの行動を受け止め続けましたが、ある日海外留学を決め、テリム病院を去ることになりました。

ソヌが手の届かない場所に行くと知り、オクスは怒りを爆発させます。そこでオクスは初めて自分の思いをソヌにぶつけました。

しかし同席していたヘウォンにより、ソヌの幸せを願わないのはオクス自身であり、オクスの亡き息子ジョンソプは友人の幸せを祝うのだと痛感します。

ソヌへの恨みを自覚したオクスは、それでも優しく接してくれるソヌの人柄をまっすぐ受け止め、やっと恨みから解放されるのでした。

ドンミは、ヒジュと同時期にテリム病院で看護助手として働いていました。

ある日、同僚たちはトイレでドンミを罵っていました。ドンミが患者から金を受け取り、手で性欲発散を手伝ったことが原因でした。

ドンミは個室に隠れたままやり過ごすつもりでしたが、そこに現れたヒジュが強い口調でドンミをかばいます。ドンミは感激しました。

その後、テリム財団の跡取り息子ヒョンソンに嫁いだヒジュは、ドンミが患者だった男から遺産を受け取れるよう協力しました。

ヒジュの手助けのおかげで、ドンミは遺産である釣り場を受け取ることができました。そのため、ドンミは釣り場に来るヒジュをいつでも受け入れます。

ヒジュが家族を最優先していることを知っていたドンミは、何も言わず姿を消したヒジュの真意をヒジュの夫ヒョンソンに伝えます。

しかしヒジュを失って傷付いているヒョンソンの心にその言葉が響くことはなく、ドンミはただひとりの親友ヒジュと永遠に別れることになるのでした。

ヒョンソンは妻ヒジュが美大生ウジェと不倫していることに全く気付いていませんでした。

しかし妻ヒジュに会うためアイルランドを訪れた際、偶然を装って近付いてきたウジェと初めて会いました。

その後、妻ヒジュは不倫相手ウジェを捨ててヒョンソンのもとに戻ってきました。そこでウジェが動きます。

ヒョンソンをアイリッシュ・パブに呼び出したウジェは、ヒジュとの不倫関係を悪し様に語ってヒョンソンと殴り合います。

その帰り道、レンタカーを運転していたヒョンソンは千鳥足でトンネルを歩いているウジェを見つけ、怒りに任せてウジェを車ではねてしまいました。

大量出血したウジェを病院へと搬送させたヒョンソンは、加害者が自分であることを隠蔽し、意識不明となったウジェを見守り続けてきました。

ヒョンソンは、妻ヒジュが不倫相手ウジェとアイルランドに同棲していることを全く知りませんでした。

しかしウジェ本人から不倫の事実を聞かされ、妻ヒジュの産んだ息子ホスの父親がウジェかもしれないと考えます。

ヒョンソンは不倫を知ったことを隠し、ホスの父親が自分ではないだろうということも隠し、全てを飲み込んで生きていくことに決めました。

それでもヒョンソンは完全に妻ヒジュを許せたわけではありません。また、ヒジュが二度と裏切らないと信じることもできませんでした。

記憶喪失となったウジェが現れてから、ヒョンソンは妻ヒジュが自分を捨てて去って行く悪夢を見るようになりました。

ついにヒョンソンは、仕事ですら妻ヒジュがウジェと関わることを拒むようになります。ヒジュもその想いを汲み取り、ウジェと離れると決めました。

しかしそれから少し経ち、ヒジュはヒョンソンの前から姿を消してしまいました。それも、かつての不倫相手ウジェと同時期に……。

ヒョンソンは全ての痕跡を消していなくなった妻ヒジュを執念深く探しつつも、ヒジュが何も言わず消えたことに絶望するのでした。

かつて夫（ヒョンソンやミンソの実父）に不倫された経験があり、プライドを傷付けられたヨンソンは激しく怒りました。

夫の一度きりの過ちを許さなかったヨンソンは、実子や嫁・婿に対しても決して不倫を許しません。

長男ヒョンソンの嫁ヒジュが産んだ孫ホスを跡継ぎにするつもりでしたが、自分の血を継いでいないかもしれないと疑いを持つようになります。

しかしDNA検査の結果、ホスはアン家の血を継ぐ子だと証明されます。ヨンソンは孫ホスへの溺愛と期待を持ち続けることを決意しました。

ヒジュはヨンソンが「誰の子であろうとアン家の血統であれば保護する」と考えると分かっており、ホスとリサをヨンソンに預けました。

母ヨンソンは女の子に対してまるで愛情を注がないため、ミンソは跡取りとしての期待はおろか、ごく普通の親からの愛を受けることもありませんでした。

ヨンソンから意に沿わない結婚を勧められたミンソは、その時に熱烈なアピールをしてきてくれたヒョンギと結婚することに決めました。

しかし夫ヒョンギは結婚してからミンソに精神的にも身体的にもDVをするようになりました。

母ヨンソンはヒョンギがDV体質なことを突き止めていましたが、勝手にヒョンギと結婚したミンソを助けるつもりは全くありません。

母ヨンソンからの執拗な嫌味にも、夫ヒョンギからのDVにも耐え忍んできたミンソの味方になってくれたのは、意外なことに義妹ヒジュなのでした。

義妹ヒジュは、夫ヒョンギからのDVに耐え続けるミンソに提案します。血の繋がった相手ではないのだから、関係性を変えることができるのだと……。

そんなやりとりの後、夫ヒョンギは転落事故で重傷を負ってミンソの働くテリム病院に搬送されてきました。

他の医師は様子を見てはどうかと言いましたが、ミンソは夫ヒョンギとの関係を変える決意を胸に秘め、手術に踏み切りました。

ミンソは夫ヒョンギが転落した現場に義妹ヒジュがいて、ヒジュが助けなかったことを知ります。しかし、ミンソは全てを伏せることにしました。

目を覚ました夫ヒョンギは、体の自由が利かない状態になっていました。今度はミンソが支配する側に回ったのだと、夫ヒョンギは知らされるのでした。

ヒョンギは、テリム財団の学校法人理事長である会長の長男ヒョンソンから跡継ぎの座を奪うため、ヒョンソンの妻でありブレーンのヒジュを仲間にしようとします。

ヒジュの息子ホスの出生証明書を取り寄せたり、ヘウォンからウジェの交通事故について聞かされたりしたことで、ヒョンギは野心を募らせていきます。

ヒョンギは工事中の建物にヒジュを呼び出し、ヒジュを脅迫することで仲間に引き入れようとしました。

しかしもみ合う内にヒョンギは体勢を崩してしまい、建物の屋上からすぐ下にある階段の踊り場へと落ち、コンクリートに叩きつけられてしまいました。

ヒジュは伸ばした手を引っ込めた自分にショックを受けながらも、ヒジュや夫ヒョンソンの弱みが入っているであろうヒョンギのスマホを手に取り隠すのでした。

美大生の頃、ヘウォンはドイツ留学を目指していました。そのためハンナという英語名を名乗り、 駐韓ドイツ院でドイツ語を習っていました。

また、ヘウォンは美大の彫塑科に通う先輩ウジェと恋愛関係にありました。ドイツ留学の前にはウジェと結婚し、一緒にドイツへ渡るつもりでいました。

ハンナとして財団の嫁ヒジュと出会ったヘウォンは、すぐにヒジュと仲良くなりました。そして、ヘウォンはヒジュに絵を教えるようになります。

しかしある日、ヘウォンの祖父が大怪我を負ってしまいました。ヘウォンは実家に駆けつけるため、恋人ウジェに代わりを頼みます。

夫ウジェが姿を消した理由が女友達ヒジュとの不倫生活を送るためだったと知ったヘウォンは、深く傷付きました。

記憶喪失になった夫ウジェの面倒を見ていたヘウォンは、またしてもウジェがかつての不倫相手ヒジュとの距離を縮めていることに気付きます。

そんな中、祖父が体調を崩しました。田舎で暮らしていた祖父は、かかりつけの医師から都会の大病院に行くように指示されました。

祖父は高速バスでヘウォンのいる都会へと向かってきます。しかしヘウォンは仕事で忙しかったため、夫ウジェに迎えに行くよう頼みました。

夫ウジェはヘウォンから連絡があったことを知らず、かつての不倫相手ヒジュと会っていました。

祖父は高速バスの待合所に座ったまま、ひとり静かに息を引き取りました。しかしヘウォンは祖父の死よりもショックだったことがあります。

それは、祖父が体調を崩すことで夫ウジェとかつての不倫相手ヒジュと出会ったことと同じように、またウジェとヒジュが近付くことを心配したことです。

ただ幸せに生きることを願ってくれた祖父よりも、自分勝手にヘウォンを振り回す夫ウジェのことを考えてしまう自分に、ヘウォンはショックを受けたのでした。

夫ウジェを奪った女友達ヒジュへの復讐のため、ヘウォンはわざとヒジュに近付いていきました。

ヘウォンはどんな復讐をしようと考えていたのか、ヘウォン自身にもよく分かっていませんでした。

しかし復讐を諦め、夫ウジェと離婚することを決めた時にやっと、ヘウォンは自分が望んでいたことに気付きました。

ヘウォンは夫ウジェが何も言わず消えたことがきっかけで、美大を辞めて留学も諦め、都会から祖父のいる田舎へと移りました。

そしてヘウォンは自殺未遂までして、祖父に心配をかけます。それでもヘウォンは、夫ウジェを切り捨てることができませんでした。

それはヘウォンが自分自身を「ウジェの妻」という檻の中に閉じ込めてしまったことが原因でした。

そのため、ウジェの死を隠蔽したいヒジュが「ウジェの不倫相手」という檻の中に閉じこもると決めた時、ヘウォンはヒジュを許すことができたのです。

また、ヒジュが家族を選んでウジェを捨てたと知った時、ウジェは捨てられた痛みを知りました。

かつて夫ウジェに捨てられたヘウォンと同じ痛みを知って、ウジェは激しく苦しみます。それも、ヘウォンの復讐が成したものでした。

しかしヘウォンは復讐の末に満足することなどできませんでした。結局ヘウォンは祖父と夫を喪い、自分を評価してくれた女友達も消えたのですから……。

ヘウォンは、夫ウジェのかつての不倫相手ヒジュに復讐するため、ヒジュの弟ソヌに近付きました。

しかしソヌは自身の罪と向き合って生きてきたため、ヘウォンの悪意が通用しないほどに誠実で優しい人物でした。

ソヌはヘウォンを思いやるよう何度もウジェに訴えかけ、それが実らないと分かった時には、ヘウォンへの淡い想いを打ち明けることにしました。

ヘウォンにとって、祖父以外で純粋に自分を思いやってくれる人はソヌが初めてでした。ソヌの誠実さに触れ、ヘウォンの気持ちも変わっていきます。

しかしソヌからの想いに応えようとした時、ヘウォンに恨みを持つ人物が復讐の刃を向けてくるのでした。

ジョンヨンが何度も転職し居場所を変えてきた理由は、男とつるんでは詐欺を働いてきたからでした。

しかし、自分に好意を寄せてくれているバーのマスター・サンホの妻が、自身が働いた詐欺の被害者だったと知り、ジョンヨンは初めて自分の行いを反省しました。

ジョンヨンはマスターの妻から金を奪った詐欺師をリークし、自身も逮捕されることでマスターへの誠意を示したのでした。

サンホの妻は詐欺に引っかかって大金を奪われ、その後は病気にかかり現在は病院で寝たきりの状態になっています。

サンホは妻と過ごすことよりも詐欺師を追うことを優先したことを後悔し、同じ道を進みそうなヘウォンを気にかけています。

いつも明るいジョンヨンに惹かれており、ジョンヨンが詐欺を働いた過去を知ってもなお、ジョンヨンを嫌うことはありませんでした。

それはジョンヨンが逮捕される直前にサンホに謝罪しに来たことに気付いたためで、サンホはバーでジョンヨンを待ち続けると決めたのでした。

金持ちの娘リサと仲良くしていたジュヨンですが、不機嫌なリサのフォローをするばかりで真の友達ではありませんでした。

ヘウォンの導きでリサと正面からぶつかったジュヨンは、リサとの関係を最悪なものにしながらも、自立の道を進んでいきます。

一度はネット上でリサとお互いの人生を潰し合うような争いもしましたが、ヘウォンに諫められて手を引くことにしました。

なお、父イルソンからは「母は浮気相手と家を出て行った」と聞かされていましたが、本当は亡くなっていました。

父から嘘をつかれていたと知ったジュヨンは、かすかに残っていた父への思いを失い、親子関係を清算することに決めます。

ヘウォンに未成年後見人になってもらった後、ジュヨンは進学先で新しい友達を作り、夢に向かって進む明るい子になっていきました。

ビリヤード場に住む無職のイルソンは、過去にビリヤードで栄光を掴んだこともありますが、現在はただのアル中となっています。

娘ジュヨンには「妻は浮気相手と出て行った」と嘘を吹き込み、自分への恨みを持たないようコントロールしていました。

自宅兼職場のビリヤード場が新設されるテリム芸術高校の敷地に指定されたことで、テリム学校法人理事長ヒョンソンから立ち退きを迫られています。

娘ジュヨンと親しくなった元教師ヘウォンは、補償金をつり上げるためにと理事長ヒョンソンと争うようイルソンに勧めました。

しかし計算高いヒョンソンの作戦により暴行犯となったイルソンは、ヒョンソンから「ヘウォンに利用されている」と言われます。

それでもイルソンはヘウォンを頼り続けました。示談となり帰宅したイルソンは、ヘウォンの次なる作戦に乗りました。

しかしイルソンが主犯となったヒョンソンの息子ホスの誘拐事件は、ヘウォンの計画によりイルソンの単独犯とされてしまいました。

その後イルソンから娘ジュヨンの親権が奪われ、ヘウォンが後見人になりました。そして多額の補償金は娘ジュヨンのものとなります。

全てを奪われたイルソンは、出所後にヘウォンへの恨みを晴らすことにします。ヘウォンは、横断歩道を渡っている時にイルソンに刺されてしまうのでした。

ウジェの父も芸術家でしたが、自分だけが天才だと思っており、他の芸術家を見下していました。

ウジェの父は実際才能はあったようですが、コミュニケーション能力に難があったようで、出世することはありませんでした。

ウジェは父から愛された記憶がありません。父は子どもを愛することもなく、ろくに売れもしない作品の制作に打ち込んでいたのです。

そんなウジェは、美大の後輩ヘウォンから愛情を注がれても、その愛にきちんと応えることができませんでした。

人の顔を描くことに興味を抱かなかったウジェでしたが、ヒジュと出会いその美しさに惹かれ、ヒジュをデッサンすることに夢中になります。

いつしかヒジュとウジェは不倫関係になり、ヒジュと同棲までしたウジェは、ヒジュへの執着をどんどんと強めていきました。

ヒジュに家族を捨てるよう迫ったことで、ヒジュはウジェを見限り家族のもとへと帰ってしまいます。

交通事故に遭い記憶喪失になったウジェは一時的にヒジュへの執着を手放しますが、記憶を取り戻すとまたヒジュに執着するようになります。

しかしヒジュが本気でウジェと離れようとしていると知り、ウジェは捨てられるくらいならヒジュそのものを亡くしてしまおうと極端な考えに至るのでした。

イ代表は、自分を天才だと信じていたウジェの父の才能を買っていました。そして父の才能を継ぐウジェにも期待を寄せます。

ウジェを遠ざけたいヒジュの作戦に乗せられて、イ代表はヒジュのプロジェクト辞退を許し、ウジェを加害者として扱いました。

「拒絶しているヒジュをウジェが無理矢理襲っている」風に見える映像をウジェに見せたのはイ代表だったのです。

ウジェの狂気に火をつけてしまったのはイ代表なのですが、本人はそれに気付かぬまま、人気アーティストのヒジュとウジェを同時に失うのでした。