こちらにはNetflixで配信中の韓国ドラマ『明日』エピソード15「サーカス」のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
チェ・ジュヌン(ロウン)
危機管理チーム長ク・リョン(キム・ヒソン)
イム・リュング(ユン・ジオン)
玉皇大帝(キム・ヘスク)
引導管理チーム長パク・ジュンギル(イ・スヒョク)
あらすじ
新人死神チェ・ジュヌンは、危機管理チーム長ク・リョンと引導管理チーム長パク・ジュンギルの生前の関係を知りました。
殺人鬼になったために妻ク・リョンに自殺を選ばせてしまったパク・ジュンギルは、その記憶を自ら封印したのでした。
ジュヌンが半年間の死神生活を終えようとする中、ク・リョンの侍女コプタンの生まれ変わりであるリュ・チョヒが自殺予定者となります。
アイドルグループの一員だったリュ・チョヒは兵役中のジュヌンの女神だったため、ジュヌンはやけに事情通です。
現在リュ・チョヒは実力派ソロアイドルで、歌・ダンス・演技・トークと隙がありません。しかし、その正論はアンチを集めていました。
リュ・チョヒは元メンバーにはめられて不倫に見える写真を撮られたり、後輩アイドルに虚偽のパワハラ告発されたりと追い詰められます。
体調不良でステージに倒れ込んだリュ・チョヒは、不倫記事とパワハラ告発に耐え切れず、危機管理チームの手を逃れて自殺を試みました。
しかし、玉皇大帝とクチーム長への不信感を募らせたパクチーム長が邪魔をしたため、リュ・チョヒは車にはねられてしまいました。
その後、クチーム長はイム代理の制止も聞かずに、死神の法に背いてリュ・チョヒの自殺の原因を作った人々に鉄槌を下し始めました。
それは地獄のハ・デス代表の耳にも入り、クチーム長を地獄に連れ戻すとハ・デスは宣言するのでした。
ミヅチガタリ
“Mr.お節介”のジュヌンにク・リョンとパク・ジュンギルの過去を教えたのは、立場的に何もできない玉皇大帝の最後の手段だったのかもしれませんね。
しかし、過去の苦しみから解き放たれるために前々世の記憶を封印したのに、悪夢として自らを縛り付けるパクチーム長が哀れですね……。
もしや、パク・ジュンギル自身にとって大切なのは苦しみから逃れることではなく、妻への愛を保ち続けることなのでしょうか?
記憶と共に愛までをも封印してしまったことで、パクチーム長の中には物凄いジレンマが生まれてしまったのでしょう。
「身近な人の自殺によって深く傷付いた」という感覚だけが鮮明に残ったことで、パクチーム長は自殺予定者を激しく憎むようになったのだと思います。
しかし、本来のパク・ジュンギルは妻の自殺を防ぐために、妻が生きやすい世界にするために殺人鬼になった人です。
その記憶や感情と向き合って、乗り越えて、新しい道に踏み出してほしいというのが玉皇大帝の願いなのでしょう。
極度のお節介であるジュヌンがクチーム長の部下になったのも、偶然ではなく運命だったのかもしれません。
朝鮮時代の侍女コプタンはク・リョンの盾になって亡くなったため、クチーム長はリュ・チョヒの盾になって消えるつもりなのかもしれません。
果たしてジュヌンはクチーム長を守れるのか、そしてリュ・チョヒは目覚めるのか……次回が最終回です! 大団円を願います!
明日 第15話「サーカス」
ふたりの過去
「この世での縁はここまでのようです。ごめんなさい」
朝鮮時代、危機管理チーム長のク・リョンと引導管理チーム長のパク・ジュンギルは夫婦でした。
しかし女真族に捕らえられたク・リョンは、女真族に凌辱された女、女真族の子を宿した女だと噂を立てられてしまいます。
噂に耐え切れなくなったク・リョンは衰弱し、そんな妻を見ていたパク・ジュンギルは殺人鬼へと変貌しました。
警察組織の重役である従事官(チョンサガン)だった夫を殺人鬼に変えてしまったことは、ク・リョンに自殺を覚悟させたのです。
その話を聞いて、危機管理チームの新人チェ・ジュヌンは今までのクチーム長の言動を思い出していました。
つらい現実に耐え切れずに自殺を選ぶところまで追い詰められたのに、大切な人との縁まで切れるなんて……ジュヌンは不合理だと考えます。
「自ら死を選んだから、人の縁が切れるの。過去を全て忘れて、新しい縁と出会いやり直せという意味よ」
玉皇大帝は静かに語りました。パクチーム長は過去の記憶を持たないはずなのに、魂に刻まれた傷が残っているのです。
パクチーム長が自殺者をことさら憎み、犯罪者とまで呼ぶようになった理由は、その心の傷が理由なのかもしれません。
人気アイドル リュ・チョヒ
玉皇大帝は、クチーム長とパクチーム長のことはどうにもできないのだと首を振ります。
「分からないわ。二人が過去に生きるのか、それとも未来を生きるのか……」
ネガティブ度が95%に上昇した人のデータがクチーム長のスマホに届きました。その女性の顔には見覚えがあります。
朝鮮時代にお嬢様として生きたクチーム長の侍女コプタンの生まれ変わりが、現代を生きる自殺予定者リュ・チョヒなのです。
リュ・チョヒは活躍している芸能人です。意地悪な役が回ってくることが多く、放送後には炎上することも少なくありません。
「リュ・チョヒ、27歳。17歳で歌手デビュー。弱小芸能事務所なのに注目を集めました」
ジュヌンは兵役中、リュ・チョヒを女神として崇めていました。そのため、危機管理チームの中で誰よりク・リョンに詳しいのです。
アイドルであるリュ・チョヒは3年前に演技を始め、大根役者として非難されながらも演技を続け、認められるようになったのです。
CMでも人気ですが、率直に物を言う姿勢はアンチを集めてもいました。正しいことを言うアイドルなど求められていないからです。
「アイドルには、ただの人形でいてほしいのよ」
クチーム長の言う通り、リュ・チョヒの動画には攻撃的なアンチコメントがずらっと並んでいました。
リュ・チョヒの不倫疑惑
「計画的なアンチがいるようです。好意的なコメントが出ると、批判を書きまくって、釈明を求めるコメントで埋め尽くされます」
クチーム長は、大勢で非難するのは快感なのだ、批判的な記事が出るのもクリック数を稼ぐためと冷静に語ります。
その日、リュ・チョヒは男性と二人で歩く姿を撮られたことで芸能事務所PDE ENTERTAINMENTの社長を悩ませていました。
クチーム長と危機管理チーム代理のイム・リュングは、リュ・チョヒの警護としてPDEに入り込んでいました。
「ミンドンの副社長と密会とは……」
マネージャーは頭を抱えます。初老の既婚者と不倫している、しかも相手は別居中だと社長は怒り心頭です。
しかしリュ・チョヒは社長に問い詰められても、ミンドンの副社長とホテルで撮られたことを語ろうとしませんでした。
あの夜の事実
その夜、リュ・チョヒはたまたまミンドンの副社長と顔を会わせました。会ったことのあるスポンサーを無視はできません。
元メンバーから「人目を避けてホテルで会いたい」と呼び出されていたリュ・チョヒは、副社長と共にエレベーターに乗り込みました。
しかし、副社長の挙動にはおかしなものがありました。なぜかリュ・チョヒの行く階と同じ階に泊まっていたのです。
また、エレベーターが閉まる寸前にキャップを被った男が乗り込んできました。その男には“不倫写真”を撮る目的があったのです。
男を不審がりながらも、リュ・チョヒは12階でエレベーターを降ります。その後をこっそり追いかけた男は狙い通りの写真を撮りました。
背後から写真を撮られた直後、元メンバーのイェリムから電話がかかってきました。彼が病気だから行けないと……。
元気そのものの彼氏が横にいながら、イェリムは嘘をついてリュ・チョヒをホテルに呼び出していたのです。
PDEの社長は校内暴力の記事ももみ消したと訴えますが、リュ・チョヒは小学生から芸能生活を始め学校に通えていないと正論をぶつけました。
家庭問題
1年かけたアルバムの作成のため、予定のキャンセルはしたくないとリュ・チョヒは訴えました。
「警護じゃなくて監視でしょ」
クチーム長とイム代理を見てリュ・チョヒはそうつぶやきますが、素直に会社の車に乗って現場へと向かいました。
運転手を務めるのは、同じくPDEに入り込んだジュヌンです。車に乗り込んだクチーム長は、リュ・チョヒの隣に座りました。
「どこかで会いました? 見覚えがある」
口ごもるクチーム長の代わりに、イム代理が2年前の公演で警備をしたのだと話しました。
話題を逸らすため、イム代理はアンチが多いのに頑張って芸能活動をしているリュ・チョヒを褒めます。
「泣き崩れろとでも? 批判されても仕事ができるのは実力があるからです。堂々と言えます」
どんな時も、リュ・チョヒは強気な態度を崩しません。そんなリュ・チョヒに、妹チョヨンから電話がかかってきました。
チョヨンは母から命じられて電話したのだと話します。父が実家に突撃し「ドアを開けないと殺す」と金銭を要求してきたのです。
正論
誰にも媚びを売らないリュ・チョヒは、好意を寄せてくる芸能関係者にうんざりしていました。
リュ・チョヒと関係を持とうとしているバラード歌手のソル・イヌは、過去に起きた性的動画事件と関係がある男でした。
芸能記者のように事情通のジュヌンに半ば呆れながら、イム代理は行動を共にしていました。
アイドルグループを卒業しソロ活動を始めたリュ・チョヒにも、後輩グループからの挨拶があります。
ラビーナという4人組グループが挨拶に来た時、同じハン先生から指導されたメンバーのリジンにリュ・チョヒは声をかけました。
リジンも他のメンバーも妙な空気になります。その時、リーダー格のパク・ソンイが他のメンバーに外に出るよう促しました。
笑顔で接していたリュ・チョヒの表情が冷たくなります。ひとり部屋に残ったパク・ソンイに言いたいことがあるのです。
「みんなを気遣ったら? いじめてるでしょ。やめなさい。聞こえよがしに悪口を言い、陰口も叩いてる。何様のつもり?」
しかし、パク・ソンイは言うことを聞くつもりなどありませんでした。リュ・チョヒは過去の人だと切り捨て、嘲笑します。
「実力はついた? 歌もダンスも下手でしょ。トークはどう? メンバーに頼り切りでしょ」
痛い所を突かれて、パク・ソンイは思わず手を上げようとします。そこにクチーム長が入ってきたため、パク・ソンイは帰るしかありませんでした。
心の内
リュ・チョヒのスマホに“出るな”という表示が出ます。それは、金銭を求める父からの電話でした。
「何の用? 賭博に溺れて家族を見捨てたのは誰よ。またお金の無心? 良心ってものがないの?」
冷静に正論をぶつけるリュ・チョヒの姿勢は、父親に対しても変わりません。しかし、父親はそれを炎上のネタにしようとしていました。
一気に具合が悪くなるリュ・チョヒでしたが、グッと堪えてリハーサルのためにステージに上がりました。
しかし、曲が始まってすぐにリュ・チョヒは倒れてしまいます。ジュヌンはすぐに駆けつけて、ブランケットでリュ・チョヒを覆います。
ジュヌンがリュ・チョヒを抱えて走っていく様子を、クチーム長は息を止めて見つめていました。
「私ったらバカみたい。このまま死にたいわ」
目を覚ましたリュ・チョヒのつぶやきを、クチーム長は聞いていました。そして、死なないようにと声をかけます。
「あなたは輝く星に見える。でも、本当は辛苦に耐える寂しい普通の人間よ。……あなたを助けたい」
クチーム長はそっとリュ・チョヒの手をそっと握ります。その時、リュ・チョヒはクチーム長たちがただの警備ではないと気付きました。
最後の任務
リュ・チョヒはスターでありながら、周りにいるのは妙な人ばかりで、本音を打ち明けられる相手も頼れる相手もいません。
「ジュヌン、24時間チョヒを監視して。あなたの女神でしょ」
我慢し続けるしかないリュ・チョヒの傍にいるべきなのは、本気で心配してあげられるジュヌンだとクチーム長は考えたのです。
「これが最後の任務になるかも」
半年限りの死神として勤める“半人半霊”のジュヌンは、そろそろ走馬灯葬儀社を去る時期だとクチーム長は匂わせます。
そして、イム代理が母親の生まれ変わりとの一件から、鼻をほじらなくなっていることに気付き、クチーム長は満足げに息を吐くのでした。
地獄に出かけてハ・デス代表と会ってきた死神は、パクチーム長にク・リョンが自殺していたという情報を伝えます。
自殺者に関する正反対の意見を持つクチーム長について、パクチーム長は知らぬふりができなくなりました。
玉皇大帝を問い詰めるパクチーム長は、前々世の記憶の鍵を解くよう願い出ます。しかし、玉皇大帝は応じません。
「約束したの。あなたには絶対に過去世を見せないと。……あなたとよ」
玉皇大帝は死神になったばかりのパク・ジュンギルと、絶対に破れない“死神の誓約”によって記憶に鍵をかけたのです。
パクチーム長は止めようとする死神たちを暴力によって振り払い、目的の場所へと向かっていきました。
悪事を企むふたり
リュ・チョヒに恨みを持った後輩グループ・ラビーナのメンバーであるパク・ソンイは、ある男を通じてリュ・チョヒが倒れたことを知ります。
その男は、リュ・チョヒから長年誘いを断られ続けているバラード歌手のソル・イヌでした。
「全てを失った時の顔を見たいだけだ。手伝ってくれよ。パワハラされたとSNSに上げろ」
ソル・イヌは事実かどうかなど関係ないと考えるアンチを利用して、リュ・チョヒを没落させてやろうと考えたのです
その頃ジュヌンは、関節に効くサプリやチキンにトッポッキを買って、リュ・チョヒの部屋に帰っていました。
しっかり食べて元気を出してほしいジュヌンですが、リュ・チョヒはサプリを飲んだだけで台本読みに戻ってしまいました。
ジュヌンにリュ・チョヒの世話を任せたクチーム長とイム代理は、制服を着てホテルの監視室に入って行きました。
画面にノイズが出たことで慌てる監視員が整備士を呼ぼうとしたところ、クチーム長たちが割って入りました。
「さっき帽子の男が通信機器を持って通りました。ロビーです。異様な目でした。」
イム代理の証言を聞いて、監視員たちは皆ロビーに向かっていきました。無人になった監視室で、クチーム長は映像データをコピーします。
それは、パク・ソンイとソル・イヌが同じ部屋に入っていく映像なのでした。
耳鳴り
リュ・チョヒの不倫疑惑と、パク・ソンイのSNSでのパワハラ告発が同時に行われました。
捏造記事が出たことで、リュ・チョヒは激昂します。PDEの社長は事態収拾に必死で、リュ・チョヒの気持ちにまで寄り添う余裕はありません。
リュ・チョヒのネガティブ度が97%にまで上がりました。クチーム長とイム代理は顔を見合わせます。
そんな重大な時、ジュヌンは記者に囲まれてしまいました。台本を取りに社用車に戻っていたからです。
記事を見てネガティブ度も確認したジュヌンは、急いでクチーム長に電話します。戻ってくるのを待とうと考えたのです。
そこに顔を隠したリュ・チョヒが現れました。記者に迫られているリュ・チョヒを、ジュヌンは必死に連れ出します。
しかし、リュ・チョヒは記憶の中の心無い言葉や、アンチコメントを思い出して激しい耳鳴りに襲われます。
信号で車が止まった隙を見て、リュ・チョヒは車を飛び出します。そして、車が往来する車道へと飛び出して行ったのです……。
怒りの矛先
偶然リュ・チョヒを見つけたクチーム長は、死神の力で時を止めました。そこに、パクチーム長が現れます。
「気持ちまで止められないぞ。自殺するとは情けない。軟弱で無責任だから命を捨てるんだ」
パクチーム長は自らの過去を隠され、腹心の部下だったクチーム長に騙されていたと知り怒りに燃えていました。
死なせてやれと言ってくるパクチーム長に、クチーム長は激しく反発します。
「“死神の責任保証”を使う」
以前、パクチーム長との間に結んだ“相手の要求を何でも聞く”という絶対の契約が、クチーム長を縛ります。
パクチーム長が時間を動かし、リュ・チョヒは車にはねられました。傷だらけになったリュ・チョヒが地面に叩きつけられます。
血だまりが広がっていく様子を、クチーム長は見つめることしかできませんでした。
遅れてジュヌンとイム代理が到着します。イム代理は二次被害を防ぎつつ、リュ・チョヒに駆け寄って救急車を呼びました。
ジュヌンは、地面に膝をついて泣くことしかできないクチーム長をそっと抱き締めます。
成敗
クチーム長は搬送されていくリュ・チョヒを見送ると、踵を返してどこかへと向かっていきます。
向かった先は、虚偽のパワハラ告白をしたアイドルのパク・ソンイの部屋でした。
クチーム長がパク・ソンイがリュ・チョヒにかけた言葉の録音を聞かせると、倍額払うから味方になるよう言ってきました。
しかしクチーム長が激しく顔を叩き続けると、芸能活動が続けられなくなるかもしれない恐怖からパク・ソンイは真実を告白しました。
「チョヒを潰したかったんだ。生意気な女め」
バラード歌手のソル・イヌは、捏造記事を作った記者と高笑いしていました。そこに突然クチーム長が現れます。
クチーム長は怒りに任せて二人を殴り続けました。そんな中、ジュヌンは訂正記事を出すよう出版社に向かっていました。
クチーム長は中傷コメントを14万件にも渡って書き込み続けた男のところへも向かいました。
男は生活の苦しさを紛らわすためだと必死で言い訳しますが、クチーム長は聞き入れません。
ストレス解消のために誹謗中傷をし続けた男には、体内から地獄の炎で焼かれ続ける罰が与えられたのでした。
ク・リョンの暴走
リュ・チョヒの妹チョヨンは、ベッドの上で目を覚まさずにいる姉にずっと付き添い続けていました。
その嘆きに応えて事態を終息させたいジュヌンですが、危機管理チーム室ではイム代理が新しい加害者を見つけていました。
炎上系の動画配信者が、新ネタとしてリュ・チョヒの父親が有名な暴力団員だったと語ったのです。
「賭博で全財産を失って、チョヒに資産家の愛人になれと勧めたらしい。演技が楽しいとインタビューで語っていたが、その演技はベッドでの演技だったんだ」
その生放送の最中、見覚えのある派手なジャケットが現れました。倒れたカメラの向こう側では、クチーム長が暴力を振るっています。
クチーム長のネガティブ度は100%にまで上がっていました。イム代理は、既に上に報告していると語ります。
「この世で鉄槌を下せる相手は、自殺を防いだ後で、自殺原因になった者だけです」
クチーム長はリュ・チョヒが自殺未遂に追い込まれる原因となった相手に、法を破って鉄槌を下しているのです。
その行動は現世でも知られるところとなり、“人間を超越した存在”として広まりつつありました。
イム代理はすぐに気付いて止めに入りましたが、クチーム長は聞き入れませんでした。
「全員潰すわ。邪魔しないで。いくらイム代理でも許さない」
イム代理の倍以上の年月を死神として過ごしてきたクチーム長の力は、イム代理が対抗できるようなものではなかったのです。
ハ・デスの宣言
「無駄ですよ。チーム長に勝てる死神はほぼいない」
ジュヌンは玉皇大帝を頼ろうと考えますが、クチーム長を地獄から連れてきた玉皇大帝自身も追い詰められていました。
そんな時、走馬灯葬儀社に地獄からハ・デス代表が現れました。玉皇大帝を訪ねたハ・デスは、地獄が過密だと話します。
しかし本当に話したいことは別にありました。クチーム長の行動を聞いて、宣戦布告しに来たのです。
「それで、リョンをどうする気?」
「この世を乱さぬよう連れて行きます。――元の場所です。地獄にね」
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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