こちらにはNetflixで配信中の台湾ドラマ『華燈初上―夜を生きる女たち―』エピソード11のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
ローズ/羅雨儂(ルビー・リン/林心如)
スー・チンイ/蘇慶儀(シェリル・ヤン/楊謹華)
ジャン・ハン/江瀚(リディアン・ヴォーン/鳳小岳)
ホー・ユエン/何予恩(デレック・チャン/張軒睿)
ルー・パオロン/劉寶龍/ベイビー(ウー・カンレン/呉慷仁)
ハナ/リー・シューホワ/李淑華(エスター・リュウ/劉品言)
アチー/チー・マンル/季满如(シエ・チョンシュアン/謝瓊煖)
アイコ/ワン・アイレン/王愛蓮(パフ・クオ/郭雪芙)
ユリ/黄百合(ニッキー・シエ/謝欣穎)
ヤヤ/林雅文(キャミー・チャン/江宜蓉)
シャオハオ/小豪(フー・ウェイジエ/胡瑋杰)
パン・ウェンチェン/潘文成(トニー・ヤン/楊祐寧)
アタ/阿達/リー・チェンタ/李建達(ジャン・グァンチェン/章廣辰)
あらすじ
日系ナイトクラブ「光」のオーナーであるスー・チンイが亡くなったことを理由に、スーの母がローズの自宅を訪ねてきました。
ローズの息子ズーウェイと会ったスーの母は、ズーウェイはローズの子ではなくスーの子ではないかと疑います。
スーの母はチューという男の愛人として囲われていました。しかしチューはその娘にも手を出したのです。
それを知ったスーの母は激怒し、スーを自宅から叩き出しました。その後スーはローズの住む高雄(カオシュン)に向かいます。
ほどなくスーの妊娠が発覚しますが、既に堕胎できる期間は過ぎていました。ローズは夫ウー・シャオチャンにある提案をします。
スーの産んだ子はローズとシャオチャンの子として届を出し、ズーウェイはローズの子となったのでした。
そして現在、店の権利を手に入れたい最年長ホステス・アチーはチーママになるため新人ホステス・ヤヤを言いくるめます。
ローズがスー殺しの犯人と疑ったヤヤはアチーに権利を譲渡し、アチーはチーママとなりました。
しかしアチーが亡きスーの持ち物である婚約指輪を質屋に売ったことが警察に知られ、アチーは連行されて行きます。
そんな時、不審な男性ママ・ベイビーのクラブ「シュガー」にかつて「光」にいたアイコがいることが分かるのでした。
ミヅチガタリ
スーの母は母親と成ることができないまま子を産み、それが不運にも娘だったことで敵対関係になってしまったのでしょう。
よくある話ですが「惚れた女とそっくりの若い女=惚れた女の娘」です。こういう事態は、例を挙げればキリがないほどあります。
それでもスーの母に冷静さがあれば、まだ10代のスーが大黒柱であるチューを拒めなかったことは分かるでしょう。
しかし想い人を盗られたという意識の方が先立ってしまったスーの母は怒り、スーを邪魔者として叩き出してしまいました。
スーは望まない性交から望まない妊娠を経て、出産を迎えます。ただ一つの救いは、親友ローズとその夫が親代わりを引き受けてくれたことでした。
スーがローズとはっきり対立することができず、日本に逃げることしかできなかった理由は、ズーウェイだったんですね……。
しかしそこでアチーの恨みを買ったスーは、死後に婚約指輪を奪われて質屋に売り飛ばされてしまいます。
アチーは店を乗っ取る可能性が出てきたことでスーに中村を奪われた喪失感から立ち直り、指輪をさっさと金に換えたんですね!
そのガッツは認めますが、突然現れた美しい男性ママ・ベイビーの出現により「光」の経営は傾いていくようです……。
ベイビーは本当にクラブ「シュガー」を繁盛させるのが目的なのでしょうか? あまりにも怪しげなので、気になる存在です!
華燈初上―夜を生きる女たち― 第11話
ズーウェイは誰の子か
ある雨の日、日系ナイトクラブ「光」のママであるローズ――本名ロー・ユノンを訪ねて、スー・チンイの母が自宅を訪ねました。
スーはローズの高校時代からの親友で、スーの母もローズをよく知っています。しかしローズの息子ズーウェイとは初対面でした。
ズーウェイは不在のローズの代わりにスーの母を迎え入れましたが、ローズは帰ってくるなり「出て行って」と語気を強めます。
ローズはスーの母をマンションの外に送りながら「親しくする気はない」と冷たく突き放します。
ローズは10代のスーが母の手により家から追い出された経緯を聞かされていたのです。そして、スーの母は財産目当てだと決め付けます。
「チンイの子では?」スーの母は静かに問いかけます。スーの母が娘を家から叩き出したのには理由があったのです。
スーの母を愛人として囲っていた男チューとスーには肉体関係がありました。それを知ったスーの母が激怒したのです。
スーの母の問いに息を呑んだローズでしたが、スーに子どもがいたとは知らない、自分の子だとはっきり告げるのでした。
帰宅したローズはアルバムを開きます。息子ズーウェイが赤ちゃんの頃から、ローズとスーは支え合って子育てをしてきました。
血縁
1974年5月3日、高雄(カオシュン)――ユエンは親友スーが自宅のドアにもたれかかっているのを見つけました。
ユエンは高校時代から付き合っている夫ウー・シャオチャンと同棲している家にスーを招き入れます。
スーとも仲良くしていたシャオチャンはすぐにスーを受け入れます。そしてスーは、ユエンと共に産婦人科に向かいました。
既にお腹が大きくなっていたスーは、母体に危険があるため堕胎できない状態になっていました。
その夜、ユエンはシャオチャンと話し合います。ユエンは、スーの子を自分の子として育てようと考えていました。
シャオチャンはあっさり承諾しました。「精一杯頑張って働くよ」シャオチャンは無茶な要求にも笑顔で応えます。
スーは親友ユエンとその夫シャオチャンの優しい気持ちを知って、静かに涙を流すのでした。
思い出に浸っているユエン――ローズの元に、息子ズーウェイがやってきます。ズーウェイはスーの死をまだ受け入れられずにいます。
ズーウェイはスーの母を追い出したことを気にしますが、ローズは「血縁なんて無意味よ」と冷たく言い放つのでした。
シュガー
ローズの家にバイトを終えた「光」のホステスであるハナが帰ってきました。ハナはすっかり明るさを取り戻しています。
食卓からズーウェイが離れた瞬間、ハナはスーから送られてきた「営業譲渡契約書」をローズに見せました。
「光」のホステスであるアチー、ユリ、ヤヤの全員の名が書いてあることを、ハナは気にしているようです。
中山(ジョンシャン)警察署に残っていたパン・ウェンチェン刑事は、帰宅せずに署で眠りにつこうとしていました。
そこに部下のアタ刑事がやってきます。「スー・チンイ殺しは単独犯じゃない」ウェンチェン刑事はぼそりとつぶやきました。
ウェンチェン刑事が大家に家を叩き出されたことを知って、アタ刑事は心配しているのでした。
翌日、ある美容院に怪しげな男が訪れました。その男は条通(ティアオトン)にクラブを開店するのだと語ります。
美容院の店長は愛想よく対応しながら、男がクラブ「シュガー」のママであることを聞き出します。
しかし「シュガー」が「光」の向かいにあると知り、「光」で殺人事件があったことを騒ぎ立てるのでした。
婚約指輪
スーの母は警察署を訪ね、日系企業幹部の中村正男が婚約指輪として2カラットはある指輪を贈っていたことを話します。
そして婚約指輪についていたであろうダイヤモンド鑑定書を突き出し、スーは指輪を狙う者に殺されたのだと騒ぎました。
そして、ウェンチェン刑事とスーの母が亡きスーの家を訪ねた時、先にいたローズが指輪を奪ったのではないかと語るのでした。
刑事たちはスーの母の態度に違和感を覚えます。それでもスーの家の出入りと質屋の取引記録を探ることにしました。
「光」のホステスであるユリとヤヤ、ボーイのシャオハオは高級なレストランに呼び出されていました。
呼び出したのは「光」の最年長ホステスであるアチーです。金欠であるはずのアチーは、6000元もするコース料理4人分を注文しました。
ローズママの代わりにホステスとボーイを労ったアチーは「私はママになりたいの」と本音を語ります。
ハナを含めアチー、ユリ、ヤヤはスーから店の権利を20%ずつ受け取っています。誰しもママになる権利があるのです。
いつも冷静なユリは、ハナはママになる気がないだろうと語ります。ユリ自身にもママになる気はありません。
会計係からホステスになったヤヤは言いたいことを飲み込みながら、アチーの企みに眉をしかめるのでした。
ママの座
「光」の最年長ホステスであるアチーは、殺される直前のオーナーであるスーと、ママであるローズが仲違いしていたことを話します。
そして、ローズの恋人である脚本家ジャン・ハンをスーが奪ったため、スーはローズに殺されたのだと語りました。
アチーの手により「光」は開店しました。その向かいの「シュガー」では男性ママが客を相手に魅惑的なダンスをしています。
アチーは出勤したヤヤに新しい化粧品をプレゼントし「チーママ」と呼ぶよう迫りました。
そこにローズとハナが現れます。ユリは傍観を決め込み、アチーがローズを罵る様を酒を片手に眺めていました。
「全員に経営権がある」アチーはそう語ります。ローズはハナの分と合わせて40%、アチーはヤヤの分と40%持っているのです。
スーを殺したいと思ったことがあるだろうとアチーに言われ、ローズは「あるわ。でも殺してない」とはっきり答えました。
アチーが反抗心をむき出しにしていると、新装開店した向かいのクラブ「シュガー」のママであるベイビーがやってきました。
水曜日は果物の配達がないことをなぜか知っているベイビーは、大量のフルーツを持って現れました。
なぜか店の内情を知っているベイビーに、会計係だったヤヤは不審がります。しかしベイビーは軽い調子で話し続けるのです。
チーママ
「光」の向かいのクラブ「シュガー」の男性ママであるベイビーは、「光」が酒を注文できないよう予約を入れていました。
ママが死んだ店に客が来るのかと笑いながら語ったベイビーは、最年長のアチー以外は全員雇ってもいいと語って去って行きました。
女性のホステスたちを従えてセンターで踊っても遜色がないほど、ベイビーは美しいママなのでした……。
警察はスーの婚約指輪が売られた質屋を突き止めました。そして、質札から売ったのがチー・マンル――アチーだと判明します。
テレビ局でも「シュガー」は話題になっていました。しかし有名女優シャオ・ワンローの一声で「光」に行くことに決まります。
テレビ局上層部のフォンに、ローズはアチーをチーママとして紹介します。そして代金の一部を払うよう命じました。
ワンローは、いつも混んでいると聞いていたのにと不思議がります。その話題を打ち消すようにジャンは酒を頼みました。
ジャンが「ユノンの売り上げに」と言ったことで、ワンローは誰を目当てにジャンが「光」を訪れているか察します。
ワンローは当てつけのようにジャンと寄り添いますが、ローズは無視しました。するとそこにウェンチェン刑事が訪れます。
店の外に停めた車に乗せられ、チーママとなったアチーは連れて行かれました。ふたりは車を見送ります。
すると向かいのクラブ「シュガー」から客を見送るホステスが出てきます。そのホステスは――「光」をクビになったアイコだったのです。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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