Netflix独占配信ドラマ『九条の大罪』第4審「家族の距離」は、重度の認知症だった父の遺産を奪った悪徳業者との戦いを描く物語です。

「『はい』は一回!」と何度も注意されても直さない(直らない?)九条がちょっとかわいく思えてきました。
Netflixドラマ『九条の大罪』第4審「家族の距離」情報
| 日本公開日 | 2026年4月2日 |
| 制作国 | 日本 |
| ジャンル | ヒューマンドラマ、犯罪、サスペンス、社会派 |
| 注意書き | 16+ 暴力、言葉づかい |
| 上映時間 | 42分 |
『九条の大罪』第4審「家族の距離」主なキャスト・スタッフ
キャスト
| 九条間人(くじょう・たいざ) 弁護士 | 柳楽優弥 『浅草キッド』 |
| 烏丸真司(からすま・しんじ) 九条の事務所の居候弁護士 | 松村北斗 |
| 薬師前仁美(やくしまえ・ひとみ) NPO法人つぼみのそら代表 | 池田エライザ 『地面師たち』『Followers』 |
| 壬生憲剛(みぶ・けんご) 自動車整備会社 社長 | 町田啓太 『10DANCE』『今際の国のアリス』シリーズ『幽☆遊☆白書』 |
| 菅原遼馬(すがわら・りょうま) 介護施設<輝興儀>代表 | 後藤剛範 『全裸監督』 |
| 久我裕也(くが・ゆうや) 菅原の舎弟/介護士 | 吉村界人 『地面師たち』『This is I』 |
| 家守恵介(いえもり・けいすけ) 華江の弟/会計士 | 六角慎司 『宇宙を駆けるよだか』『Jimmy~アホみたいなホンマの話~』 |
| 家守佐恵子(いえもり・さえこ) 恵介の妻/専業主婦 | 氏家恵 |
| 里中(さとなか) <輝興儀>グループで働く介護士 | 諏訪珠理 |
| 家守華江(いえもり・はなえ) 九条の依頼人 | 渡辺真起子 |
| 山城祐蔵(やましろ・ゆうぞう) 介護施設の顧問弁護士/九条の師匠 | 岩松了 『ヒヤマケンタロウの妊娠』 |
| 流木信輝(ながらぎ・のぶてる) 人権派弁護士/九条の恩師 | 光石研 『クレイジークルーズ』 |
スタッフ
| 原作 | 真鍋昌平『九条の大罪』小学館『ビッグコミックスピリッツ』連載 |
| 監督 | 土井裕泰 |
| 脚本 | 根本ノンジ |
『九条の大罪』第4審「家族の距離」あらすじ
悪徳弁護士と呼ばれる九条間人に頼るしかなくなった家守佐恵子でしたが、その九条にあっさりと断られてしまいます。
しかし断ったあと、九条は恩師 流木信輝弁護士に助言を求めました。流木弁護士は、九条に<息子>として<父親>のことを止めろと言われます。
九条は家守の依頼を受け、師匠 山城祐蔵弁護士と対立することを決めました。その後、山城弁護士は和解に持ち込もうと様々な作戦を練ってきます。
一方で九条は烏丸と共に、家守の父が入居していた老人ホームの調査に向かいました。その社長 菅原遼馬とは会えませんでしたが、違和感は感じ取れます。
ミヅチガタリ
これまでに伏見組―壬生―半グレ集団という繋がりがあることが明かされてきました。その一方、別の組織として菅原の率いる集団があるようです。
壬生と菅原とは、おそらく同等の格にある人物なのでしょう。表ではどちらも社長業をしており、より手広く商売している菅原のほうが金回りは良さそうです。
一方で、水商売を含めた副業では壬生のほうが稼いでいそうですね。困った手下の人数は、壬生が圧倒的に多そうです。
指示通りに動く山城弁護士を抱えている菅原と、的確に勝利を収めるものの危険な仕事を振ってくる九条とつるんでいる壬生と……。
どちらのほうが有利なのかと考えると、少し難しいところがありますね。争いを表に出さないという点では山城弁護士のほうが優秀です。
一方で、困った手下が問題を起こしたときに<20日完黙でパイ>にしてくれる九条を抱えている壬生は、人望を集める人物として立場を確立しています。
依頼人は家守であり、家守一家の問題も関わってきていますが、主題は九条VS山城ですよね。弁護士としての父と子という関係性で戦う二人が軸となっています。
ここで山城弁護士に完全勝利することが、かつての山城弁護士――弁護士としての道理を通していた頃の<父>が正しかったことを証明することになるのでしょう。
『九条の大罪』第4審「家族の距離」ネタバレと感想・考察
親と子
悪徳弁護士と呼ばれる九条間人は、居候弁護士 烏丸真司から、家守華江からの依頼を断った理由を聞かれます。
九条は独立する前の5年ほど、家守が訴えようとしている相手の弁護士 山城祐蔵の事務所にいました。そのため、山城弁護士のことには詳しいのです。
「以前は人望も厚く、同業者からも尊敬されていた。ただ、大きな事件を扱って名前が売れてから、本業以外のビジネスに手を広げたんです。それが失敗して借金を……その結果、ヤカラの片棒を担がされる立場になってしまったようで」
九条は、恩師である弁護士 流木信輝に助言を求めました。すると流木弁護士は、歩きながら話を始めます。
道徳と法律とは違うのだと、流木弁護士は淡々と説きました。どうやら山城弁護士の現在の有様を知っているようで、力強く九条の背中を押します。
「間違ってはいけないが、依頼者の利益のために努めるのが弁護士です。法律の知識の少ない依頼者は、弁護士に全幅の信頼を置く。そのせいで弁護士の言いなりになり、法外なカネを支払い、不当な書面を書かされてしまう。依頼者の利益のためではなく、私利私欲のためにカネをむさぼる弁護士など、もってのほかだ」
ホテルで山城弁護士と会うと、いまだに<息子>だと思ってくれていることが分かりました。どこかさみしげな表情で、九条はその背中を見つめます。
そして九条は、依頼者である家守の父 繁典の代理人として名乗ります。遺言執行者が山城弁護士であるため、対立する立場であることは明確でした。
「亡くなった家守さんは認知症が進んでおり、意思疎通ができなかったはずです。出方次第では有印私文書偽造、同行使罪、あるいは強要での刑事告訴を考えております」
すると山城弁護士は、ずいぶんと遠くから撮った遺言書の画像を見せてきました。拡大すると、筆跡鑑定の困難そうなヨレヨレの字が見えます。
「不服があるなら、遺留分相応額を払って手打ちにしないか? それなら、財産の半分、2億は娘さんに行く。どうだ?」
九条は、全額を求める家守の意志に従い、山城弁護士の提案を蹴りました。親に逆らう気かと憤る山城弁護士を冷たく突き放し、九条は部屋を去ります。
社長と愉快な仲間たち
菅原遼馬
烏丸は、九条が家守の依頼を引き受けたことに驚きました。相当難しい案件だというのは九条も理解しています。
意外だと口にする烏丸を連れて、九条は車を走らせました。着いたのは山城弁護士が顧問である一般社団法人<輝興儀>が運営している介護付き有料老人ホーム<輝幸>です。
明るい雰囲気のスタッフ 里中が、社長 菅原遼馬が来るまでの間にと、施設内を案内してくれます。烏丸が真面目に聞いている間に、九条は施設内を歩き回りました。
すると、鉄格子の扉と鎖によって施錠された二重のドアを見つけました。その先は薄暗く、何があるかは分かりません。
興味津々で鎖を持ち上げた九条に、背後から注意するスタッフがいました。そのスタッフ 久我は、菅原社長が来られなくなったと話します。
すぐに帰ると言い出した九条に、烏丸は不服そうです。九条は最初から期待などしていなかったと語り、さっさと施設を後にしました。
その施設の屋上では、いないはずの菅原がタバコをふかしています。一方、九条たちが帰ったあと、スタッフたちは二重のドアの中へと入っていきました。
その中に入れられている高齢者たちは、ひどい扱いを受けています。冷たい食事しか食べられず、ゴミは散らかったまま……<表>とはまったく違う様子でした。
家守の父は里中によって肋骨を折られ、遺言を書く練習を嫌がるたびに、その肋骨にデコピンを食らわされていたのです。
里中がその映像を残していたため、菅原はスマートフォンをコーヒーに入れて水没させました。その上で、その里中に鉄塔に登れと指示します。
また、コーヒーを飲むよう久我に命じました。久我は吐き気をもよおしつつコーヒーを飲みます。すると菅原もコーヒーを飲み、こう言いました。
「杯交わした兄弟だ。裏切ったら殺すからな」
不仲な家族
烏丸に呼び出された薬師前は、家守が<お客さんが来ないのに潰れない>で有名な貴金属店の経営者だったと話します。また、弟 恵介とその妻 佐恵子とは不仲でした。
そんな状況でしたが、家守は実家が地主のため余裕がありました。しかし、弟夫婦が母を連れて実家を出ると、父の介護に追われるようになります。
認知症の4段階のうち最も重い末期の症状が出ていました。人の顔も認識できず、食べ物ではないものを口に入れ、公衆の面前で排便をしてしまう……。
「争いというものは、相手を傷付けず、屈服してもらうのが理想の形だ。法定で争っても、あからさまな勝訴など意味はない。華やかな称賛も優美な名誉もない和解がちょうどいい。つまり、戦わずして勝つことが大事。せっかく親心を見せたのに。噛みついてきおった九条先生は、戦う前に負けている」
亡き金本の愛犬 ブラックサンダーに事務所内を荒らされても、仕事は進めなければなりません。九条は、遺言書を書く家守の父の動画を烏丸に見せます。
山城弁護士から送られてきた動画は、半分の2億円で手を打てというメッセージでした。裁判が長期化すると、弁護士費用もかなりの額になるでしょう。
「山城先生が徹底した細工をする理由は、裏を返せば法に触れる案件と判断したからでしょう。『戦わずして勝つことが大事』――恩師に教わったことです。山城先生は戦う前に負けている」
その夜、壬生はあるクラブにいました。菅原がケツ持ちをしている店で、壬生の後輩が暴れたのです。壬生は菅原の意向に従い、土下座をしました。
菅原は久我に撮影させながら、壬生の頭に足を乗せます。そして、迷惑料として500万円を支払うよう命じました。
実家に戻った家守は、義妹と共に片付けを進めます。生前贈与の2,500万円は介護費用で使い切ってしまったと、家守は義妹に伝えました。
専業主婦の義妹とキャリアウーマンの家守とでは、価値観がまったく合いません。互いをののしり合いながら片付けをして、家守は疲労困憊でした。
義妹が去ったあと、家守は思い出の品を見返します。金銭的価値のないものばかりが、家守の心に残っているのでした。
相反する弁護士たち
九条は、いつものように屋上でごはんを作っていました。燻製肉を作る九条のところにやってきたのは、烏丸と壬生です。
壬生は、ボールチェーンのついたUSBメモリーを九条に手渡しました。目ざとい烏丸は、それがなんなのかと九条に問いました。
それが山城弁護士の裏を突くためのものだと知り、烏丸は疑問を深めます。山城弁護士と戦う覚悟を決めた九条の心情を知りたかったのです。
「私は依頼人の利益を優先してるだけです。山城先生のお考えと依頼人の考えが相反しただけの話ですよ」
もし九条と烏丸との考えが相反したら……そう問われた九条は、笑ってごまかしました。
あるニュースが世間を騒がせています。菅原の経営する有料老人ホームにて虐待が横行しているとの記事でした。
花粉に悩まされつつ、九条はその記事に目を通します。その記事に掲載されている動画は、家守の父が虐待されながら遺言書を欠く練習をする映像でした。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。



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