Netflixドラマ『なりすましの鼠』エピソード3ネタバレ感想

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Netflix独占配信ドラマ『なりすましの鼠』エピソード3は、天才小説家 ムンジェとチンピラ ノジャが不思議なコンビとなる物語です。

ミヅチ
ミヅチ

ノジャの教養は、小説家であるムンジェと同等か、それ以上であると考えられます。教養のあるチンピラ……新しいジャンルですね!

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Netflixドラマ『なりすましの鼠』エピソード3情報

日本公開日2026年8月28日
制作国韓国
ジャンルウェブトゥーンが原作、ミステリー、犯罪、サスペンス
注意書き16+
暴力、言葉づかい
上映時間50分

『なりすましの鼠』エピソード3主なスタッフ

スタッフ

原作ウェブ漫画『들쥐』
Ludovico
監督キム・ホンソン
脚本イ・ジェゴン

『なりすましの鼠』エピソード3あらすじ

すべての個人情報を奪われ、行き場を失くした天才小説家 ムンジェは思い切った行動に出ます。ムンジェを執拗に追うチンピラ ノジャのもとへと、自ら出向いたのです。

ムンジェは、ノジャに対して素直にすべてを打ち明けました。ムンジェを痛めつけても一銭の得にもならないと気付いたノジャは、ムンジェを人質にとり黒幕に迫ろうと考えます。

黒寄りのグレーな興信所を経営しているノジャには、行動力も人脈も金銭もありました。その力と、チンピラとして培った技術で、ノジャはまず会計士 スヒョンの周りを掘っていきます。

ノジャの手下たちと違い、ムンジェはノジャの持つ教養についていく知識がありました。一方で、ムンジェのネガティブさはたびたびノジャをいらだたせます。

ムンジェが気付いていなかったことも、ノジャはしっかりと嗅ぎつけます。ノジャの鋭い勘と爆発的な行動力によって、ムンジェの運命は激しく動き始めたのでした。

ここから先はネタバレがあります!

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ミヅチガタリ

3話にして、ムンジェとノジャとのコンビが結成されました。驚いたのは、ノジャは過去にムンジェを利用して裏社会から足を洗おうとしたことがあったというくだりです。

これは非常に危険な行動です。罠にかける相手に顔を見せるというのは、復讐を招く行動でしかないためです。しかし、スヒョンには勝ち筋が見えていました

ムンジェは重度のパニック障害のため、外出することも、人と接することも望んでいません。ノジャから金を引き出すために外に出る日を最後として、それ以降はずっと引きこもらせればいいのです。

ノジャは裏社会から足を洗えなくなるため、チンピラとして生き続けることになります。命の危険が伴う仕事をし続ける状況にノジャを置くことで、その命が終わるまでの期間が短くなるでしょう。

ムンジェとスヒョンとは30代前半、ノジャは50歳近い年齢です。組織を失ったノジャは心身が衰えれば<力無き悪>となり、誰からも守ってもらえない存在となります。

20年ほど待っていれば、ノジャの財産をスヒョンとムンジェとが分け合うことになるでしょう。ただ時間が過ぎていくだけでよかったのです。ムンジェが20年間引きこもることも無理ではないでしょう。

その皮算用をひっくり返したのが<男>の存在です。ノジャに対する攻撃力を持たず隠れていることしかできないムンジェと、ノジャに自身の関与を知られるわけにはいかないスヒョン――。

おそらくスヒョンは、幼稚園児の娘 ダウンを誘拐されたことにより<男>に従う駒となったのです。<男>が狙う相手はムンジェのため、スヒョンは単なる駒としか思われていないと考えられます。

<男>は、昔話のネズミに自分を重ね、ムンジェになり替わりたいと望んでいるようです。それも、個人情報を奪うだけでは飽き足らず、ムンジェに苦しみを与えたいとも思っています。

<男>の最終目的がなんなのかは、まだ分かっていません。分かっているのは、楽しく見ていた<ムンジェとノジャとの追いかけっこ>が終わってしまったことです。

これからは、<男>自身がノジャに追われる身となりました。それでも<男>はあせっていません。むしろ、ムンジェとノジャとが手を組んだことに、楽しみを見出しているようでした。

ムンジェとノジャとがコンビになったことで、新たな変化も生まれました。パク刑事は捜査に乗り気になり、かつての組織の仲間 スンギュも近付いてきます。事態は大きく動き出しました。

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『なりすましの鼠』エピソード3ネタバレと感想・考察

アンダーラインが引いてある役名をタップすると、キャストと簡単な役柄紹介が表示されます。

因縁の再会

裏社会から足を洗おうとしていたところ、財産を横取りされてしまったチンピラ ノジャ――彼は、自身の財産を横取りした<犯人>と目される男 チェ・ムンジェを追っていました。

そのムンジェが突然、ノジャが根城にしている雑居ビルの一室にやってきたのです。ノジャは驚きつつも、協力を申し出てきたムンジェを迎え入れ……思う存分、殴りつけました。

その音と振動は、下の部屋で営業している風俗店にも響くほどです。手下の二人と、借金で首が回らなくなった若い男性は、ノジャの一声で部屋から出ていきました。

「金……取り戻したい? 人を捜してくれ。そしたら、金を返す」

二人きりになった部屋の中で、ノジャはムンジェを死ぬまで痛めつけるつもりでいました。そこで、ムンジェは<>――<自分自身>を捜してほしいと告げたのです。

その頃、ムンジェを利用してノジャの金を奪った真犯人であるソン・スヒョンは<もう一人のムンジェ>から、気を抜かないよう釘を刺されています。

ノジャは、ムンジェの話を聞くことにしました。瓜二つの姿をした男によって、住民番号を含めるすべてを奪われたのだと、ムンジェは語ります。

「金ならある。なんの問題もない。人生が問題だ。生きるのに疲れた。書くだけでいい。著作権をくれたら、必ず映像化してみせよう。OK?」

かつて、ムンジェはノジャと顔を合わせていました。ノジャは天才小説家を支援することで資金洗浄しようと考えます。けれどもノジャは裏切られ、ムンジェは姿を消してしまったのでした。

ムンジェを捜し続けて3年間、ノジャは組織の<監察官>から一介のチンピラに身を落としていました。そこにきて、またしても人捜しをすることになるとは……ぼやくノジャに、ムンジェが続けます。

「先に別の男を。――兄さんの金を盗んだ張本人。そいつを見つけると早い。グルなんだ」

ノジャがムンジェを犯人と考えた理由は、金を渡した相手だとはっきり分かっていたからなんですね。裏社会の組織の幹部をしていた相手に、よくそんな大胆なことができたものです。

スヒョンが姿を隠すように言った理由も、これではっきりしました。ノジャはムンジェと直接顔を合わせているため、街を出歩こうものなら、すぐに見つかってしまうでしょう。

引きこもりになった理由は、ムンジェ自身が重度のパニック障害であることはもちろん、ノジャやその仲間に見つからないためという側面もあったんですね。

この時点で、<男>がスヒョンと関わっていたのかは不明です。しかし、もし関わっていたとすると、3年後にムンジェの個人情報を奪った理由が分かりません。

3年前にノジャの財産を横取りしたときには、スヒョンが首謀者だったのではないでしょうか。その後、<男>によってスヒョンの悪事が突き止められ、利用されることになった……と思われます。

スヒョンが会計事務所を辞め、<男>の手先として単独行動をするメリットはありません。<男>から大金を渡されていたとしても、社会的な立場を失っては意味がありません。

もしかしたらスヒョンも、3年前のムンジェと同じく、危険な立場に置かれた協力者なのかもしれませんね。

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興信所の主

「いいか。今日からお前は人質だ。金を取り戻せなければ死ぬんだぞ。助かりたければ誠意を尽くせ」

ノジャの脅しに、ムンジェはぎこちなくうなづきました。気が立っているノジャは、しっかりとムンジェを拘束して眠りにつきます。ムンジェは抗議しますが、ノジャは一切応じませんでした。

>は、ムンジェの持つスマートフォンのGPSを監視しています。ムンジェは、ノジャが根城にする興信所に入ったままでした。その様子を見て、<男>はムンジェが自ら出向いたことに気付きます。

タレコミに記名されていたノジャと、ノジャと関わるムンジェとを追う刑事 パク・スニョンは、和食レストラン<日式専門 喜兆>にいました。ノジャ――キム・ヨングンの居場所を知るためです。

そこの店主は、ムンジェの口座の動きをノジャに知らせていた<ノジャの仲間>でした。口が堅い店主に対し、ノジャが20万円の罰金を未払いにしているとパク刑事は嘘をつきます。

興信所
人探し、未回収金の回収、各種代行業務
>匿名相談 >成功率100% >秘密厳守

店主は、ノジャが運営している興信所の名刺を渡してくれました。010-245-2678と電話番号まで丁寧に書いてある名刺には、簡易的な地図も載っています。

ノジャが運営している<興信所>とは、探偵事務所と同じように、人探しや個人の情報・言動を調べる場所です。チンピラとして生きてきた腕を活かせる仕事ですね。

依頼主はノジャがチンピラだと分かった上で仕事を頼んでいるようです。ノジャのもとに舞い込む依頼は、借金を重ねた人物の捜索がメインになっていると思われます。

実業家として表の世界で生きていく夢を見ていたノジャにとっては、こんなはずじゃなかった……と思ってしまうような状況ですね。

組織の幹部をしていた頃は、現在の手下のように孔子の引用をしてもちんぷんかんぷんということはなかったでしょう。組織があった頃よりも悪い状態になっているのだと思われます。

パク刑事が訪ねてきたということは、和食レストラン――というか、寿司屋の大将も元チンピラなのかもしれません。パンチパーマにそれっぽさを感じます。

韓国の寿司屋となると客単価は安くないでしょうし、色々な情報を得るための人脈作りにも役立ちそうですね。表の世界で生きていても、根っこはチンピラということでしょうか……。

パク刑事もそれを理解しているからこそ、罰金が未納だと嘘をついたのだと思われます。そこで興信所を教えてしまうところからは、表で生きてきた時間の長さを感じますね。

朝を迎えた興信所では、ノジャがぼやいていました。チンピラから実業家へと転身しようと考えたのは間違いだったと、ノジャはため息をつきます。

ノジャは、ムンジェと共に車で出発しました。財産を奪った黒幕 スヒョンは会計士のため、会計士協会に住所を登録しているはずです。ムンジェはそう言いましたが、ノジャには別の考えがありました。

「近頃のやつらときたら、個人情報をあちこちで公開してる。ブログやインスタからだだ漏れだ。携帯を乗っ取れば、一瞬で物乞いにできる」

スンアム高校の同窓会について書いていたブログの運営者のもとに行くと、ノジャは告げました。ネットに上がっている情報から居場所など簡単につかめると、ノジャは語ります。

SNSから簡単に個人を特定できると言われ、ムンジェはすっかり落ち込んでしまいましたね。引きこもりで情報を隠していたムンジェには関係のない話だと思いますが……。

一方で、スヒョンには関係のある話だと思われます。ムンジェ自身の情報がつかめずとも、ムンジェと深く関わるスヒョンの情報を調べ上げれば、ムンジェを追い詰めることができます。

スヒョンは会計士なので、仕事内容については一切SNSに上げていなかったと思われます。そんなことをしようものなら、事務所をクビになり、会計士の資格も失うことになるでしょう。

そうなると、スヒョンがSNSに上げる情報はプライベートのものに限られます。そうであったとしても、天才作家 ムンジェとの関係性はひた隠しにしていたはずです。

どうやって<男>がスヒョンとムンジェとの関係性に気付いたのか――それはいまだ謎ですね。スヒョンほど神経質ならば、ムンジェの部屋の写真を撮ることすらなさそうですし……。

個人情報の発信元と、財産や公的機関とつながる端末とが同じ状態は、考えてみればとてつもなく危険なんですね。ノジャの言う通り、やる気になればすぐに乗っ取れるでしょう。

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火事の記憶

ノジャが訪ねたのは、ムンジェの同窓生で整形外科専門医の医学博士 チョン・ギョンテでした。チョン医師は目や鼻、あごの手術を得意としていると壁に貼りだしています。

ノジャはチョン医師のスマートフォンを取り上げて、スヒョンに電話をかけました。けれども電話口から聞こえてきたのは、電話が使われていないという無情な音声案内でした。

ムンジェは、パニック障害の発作が起きることを恐れるあまり、どこにいてもおどおどしています。ノジャは薬を求めるムンジェに、車にあった鎮痛剤と中華料理のダシを投げて渡しました。

「僧侶と頭蓋骨の話があるだろ。気持ち次第なんだよ」

ノジャが言っていた「僧侶と頭蓋骨の話」について調べてみました。これは新羅国湘州の高僧 元暁(がんぎょう)にまつわる逸話だそうです。

唐を目指して旅をする途中に起きた出来事です。元暁は仲間の義湘(ぎしょう)と共に、風雨を避けるため、ある洞穴に一泊しました。暗かったために穴の中は見えませんでした。

夜が明けると、洞穴だと思って入った場所が、古墳だったことが分かります。元暁たちの周りには人骨がありました。

風雨がひどく、もう一晩、古墳の中で過ごすこととなります。するとその夜、元暁の前に幽鬼――幽霊や化物が現れました。前夜には現れなかった存在です。

洞穴だと思っていた前夜には、何も現れませんでした。古墳だと知ったあとの夜には、幽鬼が現れました。元暁が世界をどう見ているかによって、見え方・感じ方が変わったのです。

ノジャはそのエピソードを引用して、心の持ちようによって発作を起こす確率は下がると説いたのです。やはりノジャは博識ですね。

個人的には、最近NETFLIXで配信が決定した『鎌倉殿の13人』で描かれた僧侶 文覚(もんがく)と源頼朝の父 源義朝のしゃれこうべのことを思い出しました。

これは、落語の『回向院』や『開帳の雪隠』と呼ばれる噺の「これは頼朝公ご幼少のみぎりのしゃれこうべ」というくだりをオマージュしたものだと思われます。

頼朝は50歳を超えてから亡くなったため、子供の頃の頭蓋骨が残っているはずがありません。それでも<有名人のしゃれこうべとなればお宝だ>となったわけです。

明らかに事実と食い違う偽物でも、受け手が有難いものとすれば価値が出るというオチです。たどる道は違うのに<世界の見え方は気持ち次第>という結論は同じなんですね。

チョン医師は、スヒョンが連れてきた<>と会ったことがありました。スヒョンが<男>をムンジェとして紹介したため、チョン医師はそれを信じたのです。

チョン医師が<男>をムンジェであると信じたことには、理由がありました。<男>は、修学旅行で発生した火事について覚えていたのです。皆であわてて避難したため、記憶に残る出来事でした。

ムンジェが火事のことを知らなかったため、ノジャはムンジェこそが偽者なのではないかと考えます。ムンジェはうんざりした顔で、事実がどうあれ現在は<男>が本物のムンジェだと語りました。

「俺をおびき出すため、カードで支払いをした。自分の手を汚さず、お前を殺させようとしたんだ」

ノジャは、ひとつひとつ状況を整理しながら、何が起きているのかを探ります。ムンジェの証言と照らし合わせながら、<男>が一筋縄ではいかない<面白い男>であると評価しました。

ムンジェが偽者であれば、ノジャと関わりを持つ理由がないんですよね。<男>にとってもスヒョンにとっても、ノジャはいないほうが有難い人物です。

つまり、現状で敵となっている二人にとっては、できるだけ早くノジャを始末するのが最適解ということになります。それは、ムンジェを対象にしても同じことです。

<男>が二人を生かし続けていることには、不合理な理由があるわけです。合理的に導いた結論に向かって最短距離で到着してきたチンピラのノジャにとって、予想外で面白いのでしょうね。

<男>とのやりとりを介さずとも、ノジャならいずれ<ムンジェとノジャとの追いかけっこ>を見たがっていたことに気付くかもしれませんね。

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白いBMW

スヒョンが勤めていた会計事務所に乗り込んでいった際、ムンジェはエレベーターに入ることができませんでした。そんなムンジェを置いて、ノジャはひとりで上っていきます。

事務所に到着したノジャは、車をぶつけられた被害者だと言ってスヒョンの車について聞き出しました。スヒョンは5340ナンバーの白いBMWを事務所に登録しています。

ノジャはある団体に200万ウォンを支払い、スヒョンの車を探すよう依頼しました。その団体に登録している者たちに、150万ウォンで<車両手配>をするよう指令が回ります。

韓国各地の運転手やバイカーがスヒョンの車を探す中、パク刑事はノジャの興信所が入っている建物へと入っていきました。風俗店のオーナー女性は、自分の店がただのオフィスだと嘘をつきます。

オーナー女性は、ひとつ上にある興信所のことを話し始めました。オンライン賭博での借金で雲隠れした人物も捜し出す興信所だという話を聞き、パク刑事は元チンピラ ノジャがいると確信します。

その頃、5340ナンバーの白いBMWを<DALBONG>の配達員が発見していました。配達員は、すぐに指令を出した団体に電話します。

「『般若心経』と老子は関係ないだろ」

ノジャは、停車させた車の中でSNSをチェックしていました。地道な調査をするときに、般若心経は欠かせないようです。そのとき、ノジャのスマートフォンに連絡が入りました。

ソウルにあるレストラン<Orangerie>の前に停められていた白いBMWを見た瞬間、ノジャは思い出します。ムンジェを追っていた夜、ノジャの車を尾行していたのも白いBMWでした。

スヒョンは、窓際の席で<>を待っています。そこに<男>から、今すぐ逃げるようにと連絡が入りました。たまたまノジャとは別の階にいたため、スヒョンはひっそりと逃げることに成功します。

指令を出す仲介業者は、200万のうち50万を受け取ったんですね。裏社会のネットワークと考えると、1/4で済んでいるのは少ないほうなのかもしれません。

<白いBMW>というだけでは、ノジャはピンときていませんでした。しかし、実際にスヒョンの車を見たとき、自分を尾行していた男の記憶がよみがえってきました。

ムンジェを<男>が、ノジャをスヒョンが尾行していたことに、ノジャが気付きます。追われる者と追う者、どちらにも尾行がついていたと分かったわけです。

<男>が、ムンジェとノジャとに追いかけっこをさせて楽しんでいると知ったら、ノジャは激怒しそうですね。自分をおもちゃ扱いする人物がいるとなれば、ただではおかないでしょう。

ところで、老子と般若心経との話が出てきましたね。気になったので、調べてみました。まず、老子は<道教の始祖>である哲学者で、紀元前571年から紀元前470年を生きた人物です。

般若心経――般若波羅蜜多心経は、仏教の経典の中で最短のものです。般若心経の起源は不明ですが、現在さかのぼれる範囲では、6世紀前半(501~549年)に誕生したとされます。

まとめると、老子と般若心経とは、千年ほどの隔たりがある存在なんですね。道教と仏教という宗教の違いもありますが――千年というと、平安時代と現代ほどの時代の差があります。

老子を含めた古代中国の四大思想家をまとめて<孔孟老荘>と呼びます。孔子・孟子・老子・荘子の四名です。

孔子は儒教の創始者です。孟子は孔子に次ぐ儒教のNo.2です。孔子の教えを発展させたのが孟子のため、二人の説いたものをまとめて<孔孟の教え>と言われます。

孔子・孟子・老子の三名は紀元前500年前後の人物ですが、荘子はその200年ほどあと、紀元前300年前後の人物です。「胡蝶の夢」が最も有名な説話でしょう。

老子と同じく、荘子も道教の始祖とされています。そのため、二人の名をまとめて<老荘思想>と呼ばれます。この二名は、階級社会には否定的なところがあります。

一方、<孔孟の教え>では国のトップ層はどうあるべきかを説いています。ノジャが好んで孔子を引用するのは、裏社会でトップ層にいたことが理由かもしれませんね。

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プランB

スヒョンは、自らの車を捨てて逃げ出しました。スヒョンが戻ってこないと踏んだノジャは、スヒョンの車の窓を割ります。そして、ドライブレコーダーからメモリーカードを引き抜きました。

ノジャの車に戻って確認したところ、スヒョンは数日前からドライブレコーダーを切っていたことが分かります。常に先回りしている<>にいらだちながら、ノジャはプランBに移りました。

ノジャの車が、スヒョンの娘 ダウンが通っている幼稚園に到着します。そこでノジャは、偽造した身分証を取り出しました。ソウルにある麻浦(マポ)警察署の身分証を持ち、ノジャは車を降ります。

園のスタッフに尋ねたところ、ダウンはしばらく休むと母から連絡があったとのことでした。ノジャが園を去ろうとしたとき、入れ違いで警察官たちが入ってきます。ノジャはあわてて園を去りました。

その足でスヒョンの自宅マンションへと向かうと、その地下駐車場にも警察官たちがたむろしています。ノジャは、スヒョンが警察に追われる行動をしたのだと察しました。

同じころ、スヒョンは海辺に立ち、妻に電話していました。妻は、スヒョンの停止も聞かずに警察を呼んだことを打ち明けます。それを聞いたスヒョンは、人気のない海辺で叫びを上げるのでした。

何度も動きを読まれたことから、ノジャは仕掛けに気付きます。スヒョンがムンジェに渡したスマートフォンこそが居場所をつかむツールだと察したのです。

ノジャはムンジェの手からスマートフォンを奪い、走行中の車の窓から捨てました。その数秒後に考え直し、ムンジェに拾ってくるよう指示します。ノジャの言動の真意が読めず、ムンジェは戸惑います。

スヒョンの娘 ダウンは、短くない期間、幼稚園を休んでいるようです。しかし、保護者から連絡があったため、園側は違和感を抱いていませんでした。

そんな中、警察官たちがやってきます。ノジャが園を訪ねたのは今回が初めてですし、園側はノジャを警察官だと思っているため、ノジャが通報されたわけではありません。

つまり、ノジャを目的として警察官が現れたわけではないのです。また、警察官はスヒョンの妻が呼んだもので、スヒョンの自宅にもやってきていました。

妻には警察官を呼ぶ理由があり、スヒョンには警察を呼んでほしくない理由があり、ダウンは姿を見せない――となると、ダウンが誘拐されたと考えるのが妥当です。

幼稚園児くらいの女の子というと、2話に登場していた子を思い出しますね。<男>のもとで過ごしており、母親と会いたがっていた女の子です。おそらく、あの子がダウンでしょう。

スヒョンが通報してほしくなかったのは、ダウンを誘拐したのが<男>だと判明することを避けるためでしょう。最悪の場合、3年前にやったことが表沙汰になってしまいます。

ノジャは、スヒョン自身が罪を犯したと考えていました。その気持ちも理解できます。会計士でありながら他人の財産を奪った人物ですから、ほかの犯罪にも手を出しかねないですよね。

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一堂に会した男たち

夕食を摂っているパク刑事に、上司 ハンス班長から電話がかかってきました。パク刑事はいらだちながらも電話に出て、報告書を作るためにノジャを追っていると話します。

興信所に戻ってきたノジャムンジェとは、インスタントラーメンをすすっていました。今日は出費が多かったため、夕食は安く済ませることにしたのです。

そんな二人の動向は、階下の女性オーナーによってパク刑事に報告されていました。パク刑事はすぐに興信所へと向かいますが、建物の明かりは消えています。

がっかりしたとき、建物からノジャが出てきました。その姿を目で追っているのは、パク刑事だけではありません。かつてノジャと同じ組織にいたチンピラ パク・スンギュもそこにいました。

スンギュは手下を使い、ノジャを見張らせていたのです。ノジャが新顔――ムンジェと二人で車に乗り込むのを見て、スンギュは危機感を覚えました。そんな中、ノジャは何も気にせず車を発進させます。

ノジャの車を追ったのは、パク刑事でした。じっと車の中に潜んでいたスンギュは、パク刑事がノジャの車を追っていく姿を見送ります。

「俺がどこへ行き、何をするのか――携帯でずっと俺を見張ってる。確認しに来るさ、お前の死体を」

ノジャは、<>がGPSで自分たちを追っていることを逆手に取るつもりでした。敵をおびき寄せるため、長時間に渡って森に潜み、死体を演じる計画です。

ムンジェは乗り気ではありませんでしたが、ノジャに従いました。そんな二人を追ってきたパク刑事は、ノジャの車から少し離れた位置に車を停め、様子をうかがっています。

その後ろには、気付かれないように尾行してきたスンギュと手下たちがいました。男たちが集まっているのは、かつてノジャが大勢を葬ってきた地 クァンナム貯水池です。

スヒョンは<>から連絡を受け、クァンナム貯水池へと向かいました。車が近付いてくる音が、二人の耳へと届きます。パク刑事も車のライトに気付き、身を起こしました。

車から降りたスヒョンは、ムンジェに渡したスマートフォンに電話をかけます。着信音が、ノジャの車の中から響いてきました。ノジャとムンジェとは息を潜め、やってきた人物の動向を見守ります……。

裏社会でのし上がってきた実力は伊達ではありませんね。ノジャは、GPSを追って動いている人物を捕らえるつもりでいます。しかし、それが黒幕の<男>であるとは限りません。

ノジャも、それは理解していると思います。ノジャは一度、尾行してきたスヒョンと顔を合わせました。そして、スヒョンをあと一歩のところで捕り逃しています。

今回も、実際に動いているのは<男>ではなくスヒョンであろう――と、ノジャならば気付くはずです。それでも、スヒョンを捕らえれば<男>へのヒントが手に入るでしょう。

また、スヒョンの尾行に気付いたノジャならば、少なくともパク刑事の尾行には気付いているはずです。その後ろのスンギュにまで気付いているかは、分かりません。

一方で、ノジャが見張られていることに無頓着な人物だとは思えません。しかし、ノジャは敵対する相手が多い立場です。まったく別の相手から見張られることもあるでしょう。

ノジャには、<男>やスヒョンと関係がない人物を相手にしている時間はありません。手がかりが消えてしまう前に、ノジャは<男>へ繋がる道を切り拓こうとしているのです。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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