Netflixドラマ『なりすましの鼠』エピソード5ネタバレ感想

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Netflix独占配信ドラマ『なりすましの鼠』エピソード5は、<野ネズミ>の正体に近付いたものの肩透かしを食らう物語です。

ミヅチ
ミヅチ

パク刑事だけでなく、ハンス班長たちも結構なあぶない刑事であることが判明しました。

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Netflixドラマ『なりすましの鼠』エピソード5情報

日本公開日2026年8月28日
制作国韓国
ジャンルウェブトゥーンが原作、ミステリー、犯罪、サスペンス
注意書き16+
暴力、言葉づかい
上映時間55分

『なりすましの鼠』エピソード5主なスタッフ

スタッフ

原作ウェブ漫画『들쥐』
Ludovico
監督キム・ホンソン
脚本イ・ジェゴン

『なりすましの鼠』エピソード5あらすじ

裏社会で同じ組織にいたチンピラ ミョンスは、組織の上層部で<監察官>だったノジャに刺客を送りました。しかし、その刺客はあっさりノジャに倒されてしまいます。

刺客たちに事情聴取をしたのは、ノジャを追うパク刑事でした。個人情報の売買も追っていたパク刑事は、刺客たちからスンギュの商売について聞き出します。

スンギュの捜査や逮捕はハンス班長に任せ、パク刑事はノジャを追うことに専念します。その相棒として、後輩 ミノ刑事が同行することとなりました。

ノジャはムンジェからもらったヒントをもとに<野ネズミ>の正体と思われる男を調べ始めます。すると、そこにもノジャの命を狙う刺客が現れて――。

ここから先はネタバレがあります!

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ミヅチガタリ

ムンジェは、大学時代に男子学生 ソ・ユミンと仲良くなりました。そして、ユミンが片思いしていた相手 ソ・ミニョンとも交流を持つようになります。

ムンジェとミニョンとは気が合い、急接近していきました。それを面白く思わないユミンは、たびたび二人に文句をつけるような言葉をぶつけてきます。

ユミンが、ムンジェに対して激しく嫉妬していたのは事実でしょう。常にいい雰囲気になっている二人を見ていたら、そうなってしまっても仕方がありません。

それは事実でしょうが、ムンジェは引きこもりになってしまい、ミニョンとの関係は終わりました。その後、ミニョンはユミンと共に過ごしていたようです。

問題なのは、ユミンはチンピラ スンギュから金を借り続けるほどに、金遣いが荒い生活をしていたことです。ミニョンが心穏やかに暮らせていたとは思えません。

ユミンは、スンギュたちが運営する裏カジノにでも通っていたのでしょうか……。ギャンブル中毒だったとするならば、ムンジェに対する態度も納得できる気がします。

ムンジェがどうやって自分にたどり着くのか、誰と手を組むのか、圧倒的に不利な状態に追い込んだらどんな反撃に出るのか――。

ユミンは、ムンジェとノジャとを使って、ひりひりしたギャンブルを楽しんでいるのかもしれません。そういった気質をまったく有していなければ、ムンジェを生かしてはおかないでしょう。

一方で、ミニョンは何者かに殺されていたことが分かりました。ミニョンは溺死させられたのです。なぜミニョンが殺されることになったのか、そこも気になりますね……。

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『なりすましの鼠』エピソード5ネタバレと感想・考察

アンダーラインが引いてある役名をタップすると、キャストと簡単な役柄紹介が表示されます。

危機一髪

天才小説家 チェ・ムンジェと、ムンジェの依頼を受け協力しているチンピラ キム・ヨングン――通称 ノジャとは、ステーキハウスで食事を終え、車へと戻ります。その後部座席には、知らぬ間に乗り込んでいた男たちがいました。

二人の男たちが、ムンジェとノジャとの首に細い紐をかけ、力いっぱい締め上げてきます。助手席に座るムンジェは意識を失いました。それを見たノジャは、一か八かでアクセルを踏みます。

ノジャが立体駐車場の外へと繋がる壁に車を衝突させました。衝突の反動によって、侵入者たちの姿勢が崩れます。その一瞬を逃さず、ノジャは反撃に出ました。素手で立ち上がれなくなるほどに、男たちを殴打したのです。

目を覚ましたムンジェがまだぼんやりとしている間に、ノジャは事を済ませました。男たちを車の外に放り出し、ノジャはムンジェと共に出発します。ノジャは、敵が一人ではないことを思い知ったのでした。

「お前と関わるたび、人生めちゃくちゃだ。金を取り戻したら二度と会わないぞ。――クソッ! どこの島だよ」

ムンジェの身分を乗っ取り、ノジャから横領した大金も同時に奪い取った<野ネズミ>――正体不明の男を追うことになり、ノジャのストレスも限界を迎えつつありますね。

ノジャの勘の良さが、またしても発揮されました。<野ネズミ>は、ムンジェやノジャに勝手を許しておき、どうなるかを楽しんでいる節があります。わざわざ手下を寄越して殺害させるのは、らしくないやり方です。

つまり、男たちに指示を出したのは別の人物である――とノジャは考えたのでしょう。鋭いですね。そして、誰かに命を狙われ、誘拐殺人犯として警察に追われ、その中で<野ネズミ>を捜すこととなりました。

ノジャが全部嫌になるのも分かります。3年前に実業家になろうと思ったことを、心から後悔していることでしょう。ただし、刺客を送られてもまったく支障はなかったようですね。消化が早まっただけだったそうです。

刺客は病院送りにされ、ノジャは逃亡しました。これからどこかの島へ行くとなると、追うのも難しくなるでしょう。ノジャの殺害を命じられたチンピラ ミョンスは、またしても指示した弟分 スンギュに怒鳴られそうですね。

ノジャとムンジェとを追う刑事 パク・スニョンは、二人を襲った男たちに事情聴取をするため病院へと向かいました。二人を聴取する中で、パク刑事は新たな情報を得ます。

「こいつから捜せ。なりすましの業者だ。そいつを捕まえれば昇進できるぞ」

パク刑事が取り出したのは、過去にノジャと同じ組織にいたチンピラ パク・スンギュの資料でした。ハンス班長は、捜査の主導権を握るパク刑事に不満げながらも、スンギュの捜査に当たります。

ハンス班長は部下たちを連れて、実質的にはスンギュが運営している裏カジノへと向かいました。社長を呼べとハンス班長が騒いだところ、奥からスンギュの兄貴分 カン・ミョンスが現れます。

ハンス班長は、ミョンスの顔に見覚えがあるとかまをかけます。ハンス班長は笑顔を崩さず、スンギュを捜査するために来たことをミョンスに明かします。すると、ミョンスの表情が少し曇りました。

しれっとパク刑事が司法取引をしたことにより、男たちはあっさりとスンギュの情報を吐いたようですね。ノジャに暴行を受けた被害者として扱う代わりに、何か情報を寄越せとでも言ったのでしょう。

<お飾り>としてミョンスを裏カジノの社長にしたり、ノジャの殺害の黒幕に仕立てたりするところは、スンギュのずる賢いところです。しかし、堂々としたスンギュと覇気のないミョンスとを見れば、実態は明らかです。

また、より多くの金を得られる<個人情報の売買>については、ミョンスを関わらせていないのだと思われます。さすが、ミョンスの稼ぎを奪ったノジャから、それを横取りしようとするだけのことはあります。

つまり、スンギュは守銭奴なんですね。得られそうな金はすべて自分のものにしたいタイプのようです。裏カジノの社長にはミョンスをつけているものの、個人のやりとりにすぎない情報売買は自ら行っているわけです。

単に犯罪者として逮捕・立件される可能性について考えれば、このやり方が合理的でしょう。ただし、今回パク刑事は裏カジノなどにはまったく興味がありません。追っているのは、個人情報売買のほうなのです。

何者かがノジャを疑わせるようにタレコミをし、個人情報の持ち主の遺体が他殺であることを告発しました。遺体の<持ち主>だったスンギュは、難を逃れるために兄貴分 ミョンスにノジャ殺害を指示したのです。

しかし、その計画は失敗に終わりました。それだけならまだしも、ノジャを襲った男たちは、スンギュが個人情報の売買をしていることをパク刑事に明かしてしまったのです。なんというピタゴラスイッチでしょうか。

スンギュは、身を守ろうとしてやったことがことごとく裏目に出ています。スンギュによって韓国で生活できているミョンスも、刑事たちがやってくれば、さすがに危機的状況に気付くはずですが……。

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ソ・ユミン

スンギュは、末期がんで命を落とす寸前の女性のもとにいました。新たに手にする個人情報の持ち主です。そこに、兄貴分 ミョンスから連絡が入りました。裏カジノに刑事たちが来たと言われても、スンギュはどこ吹く風です。

けれども、ミョンスがノジャへと送った刺客が失敗した件には、怒り猛っていました。刑事の対処などしなくていい、サイトの管理だけをしていろと吐き捨てられ、ミョンスは悪態をつくのでした。

裏カジノから戻ったハンス班長たちを見て、パク刑事は単独で乗り込むと言い出します。そこでハンス班長は、ほかの刑事を連れていくよう指示しました。パク刑事は仕方なく、後輩 ミノ刑事を連れていくことにします。

スンギュは、ノジャのせいで自分たちの商売が危険にさらされていると考えているんですね。やはり、ノジャとは気が合わなさそうです。裏稼業でうまくやっていくには、適切に撤退の判断を下せる野生の勘が必要です。

ミョンスは、スンギュから刑事たちを遠ざけるために、協力を申し出ました。刑事たちをのらりくらりとやり過ごすくらいならば、ミョンスにもできるのです。しかしスンギュは、ミョンスも刑事も甘く見ているようです。

証拠もなしに捜査や逮捕などできるはずがないと考えているのでしょう。その思考には、パク刑事のように、結果はどうあれ猪突猛進を貫くタイプの刑事には通用しません。考えの甘さが見えますね。

ミョンスもまた、ハンス班長と直接やりとりしたことで「この刑事課は手ごわい」と分かったのでしょう。何度も来ることを察して、スンギュは店に来ないようにとアドバイスしたのです。無視されてしまいましたが……。

スンギュとミョンスとのやりとりを見ていると、ノジャが組織の幹部にまで上り詰めた理由が分かりますね。

その頃、ムンジェとノジャとは海岸線を走っていました。ムンジェは、大学の頃に親しかった若い男についての記憶をたどります。若い男の母親は、島にある飲食店の店主をしていました。

「問題の多い息子のせいで苦労してた。父親が死んでも戻らなかったのに、店を引き継ぐとき、ほんの少しだけ現れたよ。お金のために。……あれは確か、3~4年前かしら。港に行くと、友達がいるよ」

店を引き継いだ中年の女性店主は、若い男――ソ・ユミンとその母のことを話してくれました。話を聞いた二人は、ユミンの友人男性に会いに行きます。ノジャは警察だと偽り、話を聞き出すことにしました。

パク刑事の指示で、ミノ刑事は海へと向かいます。その道中、パク刑事は生い立ちを語りました。施設に預けられ、養子縁組をするもうまくいかず、施設と養育家庭を行ったり来たりする生活でした。

ユミンの実家は、荒れ果てています。友人男性は、ユミンが詐欺を働いた前科があると語りました。そして昨年、ムンジェに似た物書きに家を貸していたとも話します。

「ユミンのやつ、一丁前に女がいたな。女を連れてました。島に来ては、ここで過ごしてた」

その話を聞き、ムンジェの記憶がよみがえります。ムンジェは大学時代、ユミンと<脚に目のタトゥーがある女性>と共に過ごしていたのです。女性は、憂いを帯びた視線をムンジェに向けていました。

ムンジェの大学時代の友人男性がソ・ユミンだと分かりました。ユミンは島にある飲食店で働く母を持ち、平屋建ての古い一軒家に暮らしていたようです。店を売った金をもらうため、3~4年前に島に戻りました。

問題のある息子と呼ばれる理由は、詐欺を働いた経験があったためです。地元の男友達によると、女性をよく島に連れてきていたそうです。確かに、女性関係には困らないであろう優れた容姿を持っています。

昨年の数ヶ月間は、ムンジェに似ている物書きに実家を貸し出していた――と男友達が語っていました。その人物は、ムンジェではありません。ムンジェはその頃、タワーマンションに引きこもっていました。

つまり、ユミンの実家に住んでいた<ムンジェに似た物書き>は……ムンジェの顔そっくりに整形したユミンその人だということです。ムンジェの顔になった頃には、もう一緒にいた女性とは離れていたようです。

ムンジェの高校からの友人で会計士のスヒョンは、昨年に<野ネズミ>――ムンジェの顔そっくりに整形したユミンと出会ったと言っていました。ユミンは整形してすぐにスヒョンへと接触していたんですね。

詐欺を働くほどに金に困っていたユミンは、金を得るためにムンジェに化けた――と考えるのが最もシンプルです。しかし、現在<野ネズミ>としてムンジェを振り回す様子を見ると、動機は金だけではなさそうです。

ここで、スヒョンが言っていた<ムンジェがついた嘘>が関わってくるのでしょうか……。

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ソ・ミニョン

ユミンの男友達は、連絡先を知らないとのことでした。ノジャは、ユミンが<野ネズミ>であると確信し、家の中を捜索して回ります。奥の小さな部屋には、そこで長く計画を練っていたであろう痕跡がありました。

ユミンがそこで暮らしていた様子を想像していたとき、ムンジェはめまいに襲われます。そんな中ノジャは、ユミンが置いて行った荷物を探っていました。その中には、ムンジェやユミンと若い女性が、3人で並んでいる写真が何枚も残っています。

ノジャは、写真を見て驚きます。借金を繰り返したユミンは、ノジャの捜索対象となった人物でした。個人情報を売れば助かるかと、ユミンは尋ねています。そんなユミンの部屋の中には、女ものの服がありました。

それはソ・ミニョン――ムンジェの恋人だった女性です。その話を聞き、ノジャは考えを変えました。ユミンと過去に関わったことがある以上、ノジャを巻き込むのも最初から計画の内に入っていたのでしょう。

二人が話している最中、釣り人ふたりが訪問してきました。お手洗いを貸してほしいと告げた二人を、ノジャが自然に二手に分かれさせます。そして、裏手に連れて行ったひとりを殴り飛ばしました。

ムンジェが相手をしていた男が、担いだ荷物の中からショットガンを取り出します。ノジャは撃たれましたが、相手の隙を突いて反撃しました。ムンジェも非力ながら応戦し、二人は竹藪の中へと逃げ込みます。

二人を追っていたパク刑事とミノ刑事とは、銃声を聞いてユミンの実家へと駆けつけました。パク刑事は、二人がここに来た理由を探します。そして例の写真を発見し、その女性 ミニョンにじっと見入ります。

タレコミの原因となった漢江の遺体――その女性の脚にあった目のタトゥーと、ミニョンの脚にあるものはまったく一緒でした。何度も聞こえる銃声にミノ刑事は出ていこうとしますが、パク刑事は丸腰だからと止めます。

竹藪の中で、ムンジェとノジャとは二手に分かれることとしました。ムンジェをおとりとして走らせ、狙いを定める刺客たちを逆に襲う作戦です。そして逆に、ノジャを狙う刺客はムンジェが襲うのです。

命からがら逃げきった二人は、ソウルへ続く橋を渡っていました。運転中、ノジャはムンジェに八つ当たりします。ただ女のためだけに誘拐や殺人教唆まで行うのはおかしいと憤っているのです。

すれ違ったパトカーを見て、ノジャは冷静さを取り戻しました。刺客が島までやってきたのは、車に追跡装置をつけられたせいでしょう。装置をつけた者を追えば<野ネズミ>ユミンにたどりつけるかもしれません。

ソ・ユミンとソ・ミニョンとは、どういう関係なのでしょうか……。韓国における苗字で<ソ(徐)>は上位14位です。人口における割合は1.5%で、日本の苗字で例えるならば<杉本><菊地>あたりの割合になります。

そうなると、同じ苗字だから家族だろうと単純に考えるわけにはいきませんね。同じアパートに住んでいたので、いとこやはとこである可能性はありますが……。少なくとも、恋愛関係になる可能性のある関係性でしょう。

二人が暮らしていたのは、貧困層向けの狭いアパートだったようです。借金の原因がなんだったのかは分かりませんが、相当な額を借りてしまったんですね。その代償として、ノジャの捜索対象となりました。

個人情報を売れば命は助かる――ユミンはそう考えていましたが、結果は最悪なものとなりました。同居していたミニョンは、スンギュの手で<処分>され、その個人情報は売り飛ばされます。

おそらく、ユミン自身も命の危機を迎えたはずです。<個人情報を売る>とは文字通りの出来事ではなく、命ごと情報を売り渡すことになるということを、スンギュと会ったあとで知ったのでしょうね……。

大学時代、ムンジェとユミン、ミニョンは仲良く過ごしていました。その関係性がどこかで崩れ、ムンジェは引きこもりの大富豪に、ユミンとミニョンとは借金まみれの<処分対象>の人となったのです。

執念深く追い続けたパク刑事により、漢江で発見された遺体がミニョンであったことが分かりました。スンギュは、置いておいた遺体が盗まれたと言っていたので、ミニョンの遺体はスンギュのもとにあったのでしょう。

遺体を盗んだ首謀者はユミンでしょう。タトゥーという動かしがたい証拠を持つミニョンは、個人情報が書き換えられたあとでも、ミニョン本人だと証明できる可能性があります。

個人情報の売買の裏で命のやりとりが行われているということを、ユミンは告発したかったのかもしれません。そのために、スンギュとの繋がりを作ることとなったノジャを計画に巻き込んでいるのではないでしょうか。

一方、ユミンが抱くムンジェに対する執着心は桁外れです。この謎を解き明かせない限り、ユミンの真の目的を知ることはできないのでしょうね……。

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追う者と追われる者

パク刑事とミノ刑事が島に行っている間、ハンス班長たちは別の場所にいました。それは、スンギュとミョンスとが経営している裏カジノです。家宅捜索令状を取ったハンス班長は、スンギュを探しにやってきました。

裏カジノが大騒動となる中、島からソウルへと続く橋では検問が行われていました。警察官たちは、写真をもとにムンジェとノジャとを追っています。刺客のひとりは検問を済ませ、島からソウルへと進みました。

「母親は金で買える。出生証明書や学籍簿、兵役記録、電子記録は改竄できる。むしろ、紙の時代のほうがよかったんだ。埃は決してごまかせないからな」

パク刑事は、ミニョンの検死体を確認しようと病院に向かいます。けれども、身元不明の遺体はまとめて火葬されてしまっていました。残された検視鑑定書には、脚にあるタトゥーの写真があります。

「15日、高陽コヤン市の漢江河口で、発見の4~5日前に溺死だろうと。……ここは漁業区域だ。僕の地元です。網でふさがれてるので、流れ着いたんじゃないかも」

ミノ刑事の言葉を受け、パク刑事はミニョンの遺体が発見された場所へと向かいます。その頃、スンギュはGPSでノジャの行動を監視していました。車はソウル内の新大方シンデバン洞を走っています。

判事出身の弁護士に大金を支払ったのに、裏カジノには警察の手が入りました。スンギュは手下たちにぼやきながら、カラオケを後にしようとします。そこに現れたのは、ここにいるはずがない人――ノジャでした。

スンギュの手下が刃物を構えてノジャを襲いますが、あっけなく反撃を受け、倒れました。スンギュは、永登浦ヨンドゥンポにいるはずのノジャが現れ、驚きで立ち尽くしています。ノジャは仕事柄、人を探すのは得意でした。

「3年くらい前に、ナヨッとした男を見つけたろ。お前のところで借金したやつだ。雪の降る夜だった。名前はソ・ユミン」

スンギュは、何度も金を借りにくるユミンに呆れていました。何度も殴りつけられて血まみれになってもなお、ユミンは金を欲するのです。ユミンが金を必要とする理由はひとつでした。

「ある人に奪われたものを、取り返さなきゃならないんです」

スンギュは、隙を突いてノジャを殺そうとしました。その攻撃をかわし、反撃を食らわせたノジャは、ようやくスンギュからユミンの居場所を聞き出すことに成功します。

電子記録はいくらでも改竄できるため脆弱、それに比べて書類の記録は訂正も消去も痕跡が残る――これは『殺人予言配信』でも触れられていたことですね。中国でも韓国でも、同じように思う人がいるのです。

<紙ベースのデータの重要性>は、アジア以外でも言及されています。『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』でも、バラバラに思える事件を繋ぎ合わせるとき、使われているのはすべて紙ベースの捜査資料でした。

民間企業では、日常茶飯事のごとく個人情報が漏れたり奪われたりしています。外部の人間が触れることができる電子のデータには、こういった危険性がついて回るものなのです。

ぴんときていない様子のミノ刑事でしたが、その口から語られたことには、パク刑事が語ったことと通じる本質が見えました。ミノ刑事は、まさにその場所で生きてきたからこそ、得た知識があったのです。

<紙媒体の資料には痕跡が残る>ことと、<実際に暮らしたから得られる知識>とには、共通点があります。それは、物体としてそこに存在したからこそ、動かしがたい証拠が残るということです。

思い返してみると、ノジャは電子データをきっかけに情報を得ることはあっても、それを確認するため現地に足を運んでいました。興信所の経営者ということもありますが、刑事の<現場百遍>に通ずる意識が見えます。

その意識が、スンギュの居場所をつかむ力となったのでしょう。何人子分を抱えてもノジャひとり始末できないスンギュと比べ、頼りがいのある人物ですね。あくまで裏社会においての評価ですが……。

ユミンはスンギュにとって印象深い人物だったようで、その行動が少し明かされました。ユミンから何かを奪った人というのは、やはりムンジェのことを指しているのでしょうか。

ムンジェになり替わることで、ミニョンの恋心を受け取る立場になれる――そう思ったのではないでしょうか。しかし、当のミニョンは命を落とし、ほかの遺体と一緒に積まれていたのです。

ユミンがムンジェの立場を乗っ取る数日前には、漢江でミニョンの遺体が発見されていました。せっかくムンジェの顔になり、立場を乗っ取る計画も大詰めというところで、目的が果たせなくなったということです。

しかし、ミニョンの遺体を盗んだのがユミンであれば、行動に整合性がなくなってしまいますね。やはりノジャの言う通り、ミニョンへの恋心などでは、これだけの行動は起こせないのでしょうか……。

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入れ替わり

パク刑事とミノ刑事とは、高陽市にて漢江河口を写した防犯カメラ映像を確認しました。そこには、もがく女性を水の中へと押し込む男の姿が映っています。ミノ刑事はあまりのことに言葉も出ませんでした。

番号   40007 – 無 – 8334
安置日  2023.2.10
出生/死 1994.08.09-2030.01.17
氏名   ソ・ユミン

ムンジェとノジャとは、ユミンの遺骨を確認しにいきました。ユミンは、個人情報を売った一週間後に自殺したと、スンギュが語ったためです。ユミンが個人情報を売った金をどうしたのかは、分かっていません。

パク刑事は、ミニョンを殺害した男の顔を確認するため、映像を巻き戻します。一瞬だけ映ったその顔には、まったく見覚えがありませんでした。けれども、この男が殺人犯であることは確かです。

墓地でぼんやりしていたムンジェのスマートフォンに、通知が届きました。メッセージで送られてきたのは、昨日行われたとあるイベントの様子です。そこには、ムンジェとなった<野ネズミ>の姿がありました。

『チェ・ムンジェ その名前の覆面を脱ぐ!』
シン・ハクユンという筆名の背後に隠された天才作家の告白

『野ネズミ』ブックトーク&サイン会

その映像を見ている最中、010-811-0925から電話がかかってきました。ムンジェはすぐ電話に出ると、会いたいと告げます。すると<野ネズミ>は、自分になりすますやつを捕まえるよう警察に頼むつもりだと返すのでした。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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