ドラマ『今際の国のアリス』はNetflixにて2020年12月10日にシーズン1の全8話が独占配信されている作品です。
マンガ原作のデスゲームを、印象的な演技が持ち味の精鋭キャストや、最新VFXを用いたアクションシーンで鮮やかに実写化しています。
この記事ではNetflixオリジナルドラマ『今際の国のアリス』シーズン1エピソード8の「げぇむ」の説明、ネタバレ、感想と考察を行っています。
エピソード8では「まじょがり」が決着します。アリスが見抜いた真実とは? 魔女は一体誰なのか? ゲームマスターはどこに? エピソード1の堂々たる最終回です!
ネタバレまとめ
げぇむ
♥10「まじょがり」
種類:人の心をもてあそぶ「裏切りのゲーム」
難易度:★★★★★★★★★★
るうる
2時間以内にモモカの命を奪った犯人である「魔女」を捜し出し、「裁きの炎」である中庭のかがり火で燃やす。
「魔女」が女性とは限らないため、「ビーチ」にいる全員に犯人の可能性がある。
「げぇむ」の参加者
『今際の国のアリス』シーズン1エピソード8
アサヒとモモカ
アサヒ(吉田美月喜さん)は、道で拾ったスマホで動画撮影を始めます。モモカ(矢崎希菜さん)を映しながら、誰もいない東京を映し続けました。
アサヒは自撮りで記録を残していたのです。そして、アサヒはある人と出会い、仕事をしていると語りました。
南青山駅にやってきたアサヒとモモカは、地下鉄へ続く階段を下っていきました。真っ暗な道を、モモカは迷うことなく進んでいきます――。
魔女は誰だ
残り時間は15分となりました。生き残っていた数少ないビーチの人々は、武闘派に追い詰められていました。
多くの人を殺し続けたため、武闘派の中にも心が壊れたメンバーが出てきました。それをチシヤ(村上虹郎さん)が陰から見守っていると、アリスが現れます。
アリスは、監禁されていた自分は魔女ではないと語ります。そしてアグニ(青柳翔さん)に協力を頼みます。
しかし、アグニはアリスを殴りつけました。ビーチの中で唯一、確かなアリバイを持つアリスに暴力を振るったのです。
ビーチの人々がアグニを疑い始めると、アグニは「俺が魔女だ」と言いました。それを聞いて、武闘派連中はアグニに銃口を向けます。
しかし、アグニを撃つことができません。そこで、アリスは「アグニを倒さなきゃ終わらないなんて、そんなの♥のゲームじゃない!」と叫びました。
アリスは、ボーシヤを殺したのはアグニだと気付きました。自己嫌悪に陥り自暴自棄になっているアグニを見て、アリスは確信したのです。
アグニはボーシヤと対立などしていませんでした。ニラギやラスボスなどを抑えるため、対立構造を演じていたのです。
ボーシヤとアグニは親友だったと、アリスは推理します。しかし、変わってしまったボーシヤを、アグニは何としても止めたかったのだと――。
アグニの希望
ボーシヤが唱えていた「カードを全て集めれば元の世界に戻れる」というルールは、ボーシヤ自身が作り出した幻想でした。
楽園など作れない……そんなアグニの想定を裏切り、ボーシヤはそのカリスマ性で人々にその嘘を信じ込ませ、理想郷を作り上げたのでした。
しかし、その嘘はボーシヤ自身をも飲み込んでしまったのです。ボーシヤは、トランプを隠し持っている人々を殺すようになりました。
アグニは、ボーシヤが壊れていく様子を間近で見ていました。昔馴染みのダチが、狂った世界で変わっていってしまったのです。
アグニは「お前に何が分かる」と、アリスを殴りつけました。そして、ボーシヤが死んだ日のことを思い出します。
ゲームのために歌舞伎町に行ったボーシヤは、最初のビーチであるホストクラブ「BEACH」を訪れ、懐かしんでいました。
落ち着いた様子のボーシヤに、アグニは話しかけます。もうニラギもラスボスも抑え切れないと話したアグニに、ボーシヤは「裏切り者には死を」と言いました。
アグニは、ボーシヤが掲げた見せかけの希望にうんざりしていました。そして、信頼できるダチこそが希望なのだと語ります。
しかしボーシヤは、アグニの意見を受け入れませんでした。ボーシヤに銃口を向けられたアグニは、反射的に銃を撃ってしまったのです。
アグニは、ボーシヤを狂わせたのがビーチの人々だと考えました。だからこそ、ボーシヤを奪ったビーチの人々を、武闘派連中に殺させたのです。
主催者とディーラー
アリスは、ゲームの主催者の癖を考えました。「生きてる人間が誰も死ななくていいような解決法があったのかもしれない」と、アリスは言います。
魔女すら死ななくてもいい方法が、ひとつだけあります。それはモモカ自身が魔女で、もう誰も死ななくていい場合のことです。
アリスの推理を聞いたアグニは、アリスを殴り飛ばして「俺が魔女だ! 俺を殺してみろ!」と声を張り上げました。
アグニは死にたがっていたのです。その理由は、ボーシヤが構えた銃には弾が入っていなかったことを知ってしまったから……。
アサヒは、アリスとウサギに魔女であるモモカの死体をかがり火に運ぶよう頼みました。そして人々の前に出ると「私はこのゲームのディーラー!」と叫びました。
次の瞬間、アサヒの体はレーザーで貫かれました。人々がアサヒの突然の死に驚いていると、クイナ(朝比奈彩さん)に支えられたアン(三吉彩花さん)がやってきました。
アンは「ナイフを持った指紋が逆手だった」と語ります。つまり、モモカ自身が胸にナイフを突き立てたのだと、アンは証明したのです。
ゲームの主催者であるモモカがゲームのために自殺したことも、ディーラーがアサヒということも、人々にはなかなか理解できませんでした。
アグニの生き様
人々を巻き込む壮大な自殺を図ったアグニに、アリスは訴えます。友達を殺してしまった気持ちは共感できるけれど、それを生きている人間にぶつけるな、と……。
ビーチには火が迫っていました。何とか逃げようと人々が移動し始めた時、銃声が響きます。銃を撃っているのは、ニラギ(桜田通さん)でした。
ニラギは屋上から落ち、全身に火傷を負いつつも生きていたのです。凶行を止めるため、ウサギとアリスはニラギに飛びかかりました。
しかし、ニラギはビーチの全員を殺すという考えに支配され、止まりません。アリスはとっさにウサギの前に出ました。
発砲音を聞いて、アリスはギュッと目をつぶりました。しかし、その弾はアリスには当たりません。アリスの前にアグニが飛び込んだからです。
アグニは弾を浴びながら、ニラギに向かって真っ直ぐ走っていきました。そして勢いのままにニラギを担ぎ上げると、そのまま燃え盛る火の中へと走っていきました。
クリア
残り時間が3分となり、ビーチの人々は急いでモモカの死体を運び出します。その後を追っていたアリスは、アサヒがスマホを2台持っていることに気付きました。
モモカの死体がかかり火で焼かれると、生き残った人々は皆ゲームクリアとなりました。
ラスボスはまだ生きていましたが、建物から出る気はありませんでした。生きることも死ぬことも、実感を持って受け入れることこそがラスボスの願いだったのです。
ビーチで過ごしていた人々は、燃えていくビーチをじっと見つめていました。ボーシヤの築いた楽園は、なくなってしまったのです。
ビーチの仲間を殺した武闘派たちを、ウサギは許せないと感じていました。しかしそれは武闘派たち自身もそうでした。
アリスは「俺たちはまだ生きてる。もうそれだけでいいんだ」とウサギを諭します。ウサギはそんなアリスの気持ちを、受け止めるのでした。
燃え盛るビーチの中には、ゲームクリアの証拠として♥10のトランプが置かれていました。チシヤはそれを回収します。
もう既に、トランプを集めることに意味はないと分かっています。チシヤは「これで絵札以外揃ったけど、一体何を見せてくれるのかな。運営サイドは」とつぶやきました。
ディーラーたち
アリスは、アサヒが持っていた白いスマホを持ち帰っていました。アサヒとモモカの記録動画を、アリスとウサギはじっと見つめています。
アサヒは「私たちは、ゲームを仕掛けるのを手伝っています」と語っていました。ゲームの運営をするのはディーラーだと、アサヒは説明します。
鬼役になったり、プレイヤーのふりをして場を混乱させたり、設営を手伝ったり――アサヒとモモカは献身的に働いていました。
しかし、ディーラーの存在をプレイヤーに知らせると、ディーラーはその場で殺されてしまうのです。そんな重要なことまで、アサヒは克明に記録していました。
そして、ディーラーのアジトが映し出されます。地下に広がる大空間に、人々が集まっていました。彼らはゲームの様子をモニタリングしています。
ディーラーたちは、人々が死んでいく様子を見て喜んでいました。手を叩いたり、大笑いしたり、人間を相手にしている態度ではありません。
モモカは、生き延びるために何人も殺している状況に耐え切れなくなっていました。そんなモモカに、アサヒは「夢だよ。いつか覚める」と声をかけます。
動画を見終わったアリスとウサギは、ディーラーが集まっているであろう地下鉄の南青山駅に向かいました。
動画にあった入口は、なぜか半開きになっています。アリスとウサギは、そのドアをくぐって進んでいきました。
しかし、ディーラーたちがいた場所は、もぬけの殻になっていました。電気も最低限しかついていません。
懐中電灯で照らして見ると、ディーラーたちは皆レーザーに撃ち抜かれて死んでいました。そこに、チシヤとクイナが現れました。
チシヤは「鬼ごっこ」の鬼が持っていたメモに書かれた図を、地下鉄の路線図だと解き明かしていました。そして図の通りに、この場にやってきたのです。
しかし分かったことはひとつ。ディーラーたちはゲームの主催者ではないということです。さらに上に誰かがいる……チシヤはそう語りました。
ネクストステージへ
「宇宙人か、神か」そうチシヤが口にした時、突然電気が点きました。モニターには「特別♥臨時放送」と書かれています。
「おめでとう、プレイヤーの諸君」モニターに映し出されたのはミラ(仲里依紗さん)でした。ミラは、アリスたちの勝利を祝います。
そして、今までゲームで死んで行った人々の映像を流します。「絶望感と共に訪れる、忘れ得ぬ今際の景色……私、チョー感動!」
ミラはプレゼントとして、絵札を懸けたゲームをしようと呼びかけてきました。「ネクストステージは明日、正午から開催。みんなで一緒に楽しみましょう!」
瞳孔を開いて喜びに震えるミラを見て、アリスは「やっとターゲットが見えてきた」と、どこか喜んでいるようでした。
東京の空には、絵札を除くゲームをクリアした人々を祝うように、何発もの花火が上がっていました。
そして、絵札が書かれた大きな布を下げた飛行船がいくつも飛んでいます。アリスとウサギ、チシヤ、クイナは空を見上げるしかないのでした――。
感想
Netflixドラマ『今際の国のアリス』シーズン1エピソード8は2020年12月10日に配信されました。
楽園崩壊の理由
武闘派を暴走させて「ビーチ」の人々を襲わせたアグニには、常人には理解しがたい積年の想いがありました。
ボーシヤが狂ったのは「ビーチ」の人々が絶対的なカリスマを求め、ボーシヤをあおり続けたからだ……とアグニは考えたのでしょう。
自らの意志でカリスマを演じていたボーシヤですが、いつの間にかその心は壊れてしまい、自分が作り出した偽りのルールに飲み込まれていきました。
ボーシヤもどこかで「もう終わらせたい」と思っていたのでしょう。出来ることならば親友であるアグニに決着をつけてほしい、とも……。
ボーシヤが狂気の末に辿り着いた結末は、アグニを凶行に走らせました。「『ビーチ』なんてものがなければ唯一の親友を喪わずに済んだのに」と――。
カリスマを演じることをやめられなかったボーシヤと同じく、アグニも武闘派トップを演じ続けたまま、全てを終わらせるつもりだったのでしょう。
武闘派たちの行く末
死にかけたニラギが現れ、「ビーチ」の人々を無差別に殺そうとします。そこでアリスの盾となったのは、アグニでした。
ニラギを荒々しい武闘派へと育てたのはアグニだったのでしょう。その責任を取るかのように、アグニはニラギと共に炎の中へと消えていきました。
そして燃え盛る「ビーチ」の中で、ラスボスは逃げもせずにボーっと座り込んでいます。明らかな実力差でクイナに負けたことで、至福を感じていたのかもしれません。
生き残った武闘派メンバーは、アグニに乗せられて大量殺人をしたことで心に傷を負いました。彼らもある意味、被害者だと言えるでしょう。
シーズン2へ
2020年12月末、ドラマ『今際の国のアリス』シーズン2の製作が発表されました。ミラたちと戦う「ネクストステージ」が描かれると思われます。
アリス役の山崎賢人さん、ウサギ役の土屋太鳳さんの続投は発表されていますが、出来ることならば全員続投してほしいですね!
配信がいつになるかは発表されていませんが、2021年中には発表されるのではないか? と予想しております。
私は「死体が映らなければ生きている可能性が高い」という持論があるので、武闘派のメインメンバーの再登場に期待してます!!
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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