こちらにはNetflixで毎週配信中の韓国ドラマ『あなたに似た人』シーズン1エピソード10「取り戻せないもの」のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
チョン・ヒジュ(コ・ヒョンジョン)
ク・ヘウォン(シン・ヒョンビン)
ソ・ウジェ(キム・ジェヨン)
アン・ヒョンソン(チェ・ウォニョン)
パク・ヨンソン(キム・ボヨン)
アン・ミンソ(チャン・ヘジン)
チョン・ソヌ(シン・ドンウク)
アン・リサ(キム・スアン)
ユン・サンホ(キム・サンホ)
イ・ヒョンギ(キム・ホジョン)
あらすじ
ソ・ウジェが代わりに迎えに行かなかったことが理由で、妻ク・ヘウォンの祖父は病を抱えたまま屋外で3時間待たされました。
それが理由でヘウォンの祖父は亡くなり、ウジェがチョン・ヒジュと会っていたこともあってヘウォンは激怒します。
しかしウジェは傷付いているヘウォンよりも、ヒジュがウジェとの関係を短期間の浮気だと言ったことの方が気になっていました。
ウジェの心と祖父の命を奪ったのはヒジュだと、ヘウォンは恨みをより強めます。そしてヒジュを生き地獄の目に遭わせると決意しました。
ヒジュの夫アン・ヒョンソンは、アイルランドでウジェから呼び出されていました。しかしヒョンソンはそれを隠しています。
ウジェはヘウォンが愛ではない理由で結婚を推し進めたと知りながら、贖罪のためにヘウォンに寄り添おうとします。
しかしヘウォンは一度自分を捨てたウジェを信じることはできず、ウジェのやることなすこと責め立ててしまうのです。
ヒジュの娘リサは、ウジェとヒジュの関係を知りながら、ヒジュが家族を優先しようとする姿勢を見て本心を知ろうとしていました。
ヒジュとウジェの間の子であり現在はアン家の息子となっているホスの誕生日会が近付いています。
ホス自身から誕生日会のことを聞いたヘウォンは、ホスをさらってヒジュに電話をかけるのでした……。
ミヅチガタリ
10話はヘウォンが完全に壊れた回と言っていいでしょう。ギリギリのところで良心を保ち続けたヘウォンが闇堕ちしたのです。
祖父からも母からも、バーのマスターまでもがヘウォンの幸せを願っていますが、ヘウォンは復讐に一生を捧げると決意しました。
その一方で、ウジェは申し訳なさを感じつつも、ヘウォンに愛を持って接することはできません。
ウジェは最初からヘウォンを愛してはいなかったのだと思います。その上、今のヘウォンは情緒不安定で怒ってばかりです。
ウジェにとって魅力的なのは、過去をやり直せと迫るヘウォンではなく、迫っても迫っても逃げていくヒジュの方なのでしょう。
ヒジュは夫ヒョンソンへの信頼が揺らいで不安定になることはあっても、もう二度と家族を捨てて不倫に走ることはしないと決めています。
しかし今回ヒジュは息子ホスがさらわれたことで、今までにはないほど冷静さを失ってしまいました。
ホスがヒジュとウジェの間の子であることはヒョンソンも知っているのですが、ヒジュはヒョンソンが知っていることを知りません。
ここでヒョンソンが「まあ、ウジェの子のホスならいいか……」という態度を取ったら、ヒジュの気持ちは大きく揺らぐでしょう。
ヘウォンの企みがどこまで上手くいくのか、そしてホスをさらったのは本当にヘウォンなのか……来週のお楽しみですね!
あなたに似た人 第10話 取り戻せないもの
祖父との別れ
手術室の前でしゃがみ込むク・ヘウォンのところに、夫ソ・ウジェが駆けつけてきました。ヘウォンは、立たせようとするウジェを拒絶します。
ヘウォンは高速バスの待合所に祖父を待たせてしまったことを後悔します。3時間も外で待たせたことで、祖父の病状は悪化してしまいました。
仕事が忙しかったヘウォンは、ウジェに代わりを頼もうとしていました。しかしウジェは――チョン・ヒジュと一緒にいたのです。
しかしウジェはヒジュに会いに行ったわけではなく、ヒジュとの共同プロジェクトの現場を見に行っただけなのです。
それでもウジェは言い訳せず、ヒジュに会っていたことを認めます。そして、ヘウォンの苛烈さに耐え切れないことを打ち明けました。
「違う人みたいだ」――そう語ったウジェは、ヘウォンに頬を叩かれます。ヘウォンは怒りと悲しみに満ちた表情をしていました。
ヘウォンがキュレーターとして働くファインギャラリー館長のイ・ジョンウン代表に声をかけられ、ヒジュもヘウォンの祖父の弔問に訪れます。
ヘウォンは「絶対に許さない。あなたのことを軽蔑します」とヒジュに語ります。そして、ヒジュのことをどこまでも追いかけると……。
ヘウォンは、祖父の命とウジェの心を奪ったヒジュに生き地獄を味わわせてやると覚悟を決めていたのです。
ヘウォンの悲しみ
夫ウジェが祖父を迎えに行かなかった理由を、ヘウォンは誤解しています。ウジェはただ電話口の声が聞こえなかっただけなのに……。
しかしヘウォンは深く傷付いており、ウジェは言い訳をしません。ふたりのすれ違いを、弔問したヒジュの弟チョン・ソヌは見ていました。
その夜、ヒジュの息子ホスは眠れずに両親の寝室にやってきました。ヒジュは夫アン・ヒョンソンと3人で眠りにつきます。
同じ頃、ヘウォンは祖父が作ってくれた好物の韓国いなり寿司ユブチョバプを泣きながら食べていました。
祖父は当たり前の日常を過ごしており、実家には干したばかりの柿や、丁寧に切られた大根、根を取った豆もやしが置いてあります。
実家を訪れたヘウォンは、祖父が用意していた材料を使って大根汁を作ります。そして一緒に来た母ジョンヨンに振る舞いました。
ジョンヨンも自分を責めていました。最初にヘウォンの祖父が連絡した相手はジョンヨンだったのですが、ジョンヨンは気付かなかったからです。
祖父が育てたもやしを入れて作った大根汁は、少しにんにくが利き過ぎていました。ジョンヨンは涙と共にごはんを食べます。
ヘウォンが深く傷付いている頃、ウジェはヒジュとのやりとりを思い出していました。まだ完全に戻っていない記憶について話した時のことを――。
ヒジュは「少しだけ、短い間よ」と嘘をつきました。しかしウジェは、そんな短期間の浮気で妻ヘウォンを捨てたのかと疑問に思います。
家族の目
ウジェはまだ断片的にしか過去を思い出せていません。しかし、過去の自分がヒジュを深く愛していたことは分かっていました。
しかし、妻ヘウォンを捨てるほど愛したはずのヒジュは、ヘウォンが留学準備をしている間の浮気だったと言って聞かないのです。
ヒジュの夫ヒョンソンは、義兄イ・ヒョンギ弁護士と共にヘウォンとの訴訟について話し合っていました。
今ヘウォンは祖父の死によって忙しくなり、夫ウジェと離れて生活していることをヒョンソンは知ります。
ヒョンソンは新車に乗ってウジェの様子を見に行きました。そして、ウジェがアトリエでひとりきりだと確認します。
ヒジュは相変わらず、義母パク・ヨンソンと義姉アン・ミンソの食事の支度と世話をしていました。
ヒジュの息子ホスの誕生日が近付き、ヨンソンはホスに引き出物を用意するようヒジュに命じます。
その夕食の席で、ミンソはわざとにウジェの話を出しました。ヒジュは驚きを隠せず、思わずヨンソンの表情を伺います。
翌日、ファインギャラリーを訪ねたヒジュはヘウォンに声をかけられます。ヘウォンは、ヒジュの大切な人を奪いたいという本心を明かしました。
ヒジュから「人生を無駄にした」と言われたヘウォンは、ヒジュへ復讐する意図を滲ませるのでした。
取り戻せないもの
ウジェはヘウォンと共に通っていた芸術大学へと向かいました。構内を歩いている内に、ウジェはヘウォンとの過去を思い出します。
ウジェは彫塑科で、後輩のヘウォンと仲良く過ごしていたのです。当時から表情の乏しいウジェに、ヘウォンは笑顔で接していました。
するとそこにヘウォンが現れます。なぜか自分がいるところに現れるヘウォンに、ウジェは驚きます。
ヘウォンの同級生ヨンジェに会ったと言いますが、ヘウォンは何も分からないはずだと答えます。自分たちですら分からないのだからと……。
祖父を喪ったヘウォンではなく、自分の記憶ばかりを気にするウジェをヘウォンは責めました。
アトリエに戻ると、ヘウォンは結婚式を挙げた理由は、自分の夫だと周囲に認識させるためだと語りました。
ウジェは、ヘウォンの想いが愛ではないことをよく分かっていました。それでもヘウォンがウジェを手放すつもりがないことも……。
ものは壊れても作り直せばいいが、人生は壊れても耐えるしかないのだとヘウォンは話します。ウジェは、どうすればいいのかと問いました。
ヘウォンと再会して数ヶ月で「窒息しそうだ」と語るウジェに、ヘウォンは怒りをぶつけます。自分は何年間もそうだったのだと……。
ヘウォンとウジェは二度と取り戻せないものを失った――ヘウォンは悲痛な叫びを残して、アトリエを去って行きました。
パブの記憶と母の想い
ヒジュの夫ヒョンソンは過去を思い出していました。アイルランドのスライゴにあるアイリッシュ・パブへ行った日のことです。
スライゴ・グランドホテルに向かったヒョンソンは、フロントで妻ヒジュのいる702号室の鍵を受け取りました。
アイルランドで行われるビュー・アートフェアのためにヒジュはホテルに泊まっている――はずでした。
しかしヒョンソンはフロントマンからメモを渡されます。そこには、見知らぬ人からのメッセージが書かれていました。
「アイルランドに来たんだな。アイリッシュ・パブで。来るまで待ってる。w.j.」
ヒョンソンは急いでパブに向かいました。そこまで思い出して、ヒョンソンはアイリッシュ・パブのコースターを机に伏せるのでした。
ヘウォンは、結婚式の2次会をしたバーの前で母ジョンヨンを待ちます。ジョンヨンは、ヘウォンがいた部屋に住んでいました。
不動産投資を始めたジョンヨンに、ヘウォンはまた無駄遣いしているのかと言いますが、ジョンヨンに反省の色は見えません。
ジョンヨンは、ヘウォンが育児に追われる母のように疲れ切った肌をしていると語り、手入れを始めます。
若くしてヘウォンを産んだジョンヨンは、高校も中退していました。二度と経験したくないと言いつつ、ジョンヨンはヘウォンを可愛く思っています。
リサの疑問
ジョンヨンは、先日亡くなった父――ヘウォンにとっての祖父のことを語ります。妻と息子が亡くなった時、大いに嘆いていたと……。
その姿を見たジョンヨンは、父より長く生きようと決めたのです。そしてもうひとつ、子を産んだことでジョンヨンは親孝行できました。
親より長く生き、子を産むこと――それが親孝行だと語って眠ったジョンヨンに、ヘウォンは両方できないかもとつぶやくのでした。
テリム学校法人に住んでいたビリヤード場を明け渡したイ・ジュヨンの父は、ヘウォンの提案で多額の補償金をジュヨンの口座に移しました。
ヒジュの娘リサは、クラスメイトで友人のジュヨンを心配します。しかしジュヨンはリサを一瞥して、学校の外に出ました。
ジュヨンはヘウォンと会い、昼食としてキンパや煮込みを食べます。そこでジュヨンは、撮影した結婚式の映像を見てリサが泣いたことを話しました。
ジュヨンは即座にリサへメッセージを送ります。するとリサは、他の女を愛する男となぜ結婚したのかと聞いてきました。
ヘウォンは、夫ウジェの不倫相手を絵で見たと話します。そこでリサは、ウジェが描いたデッサンを思い出すのでした。
ウジェはテリム病院で働くヒジュの弟ソヌと会っていました。そこでソヌは、ヘウォンが鎮痛剤なしでは眠れないほど酷い症状だと話します。
しかしウジェは、いつも自分の方が先に眠っていると答えます。抗不安・睡眠促進薬のベンゾジアゼピンを飲んでいるのは誰なのか……?
ベンゾジアゼピンと3人の絵
「私が寝てる間に先輩が逃げそうで」と語っていた通り、ヘウォンはウジェに睡眠薬としてベンゾジアゼピンを渡しているのでは……?
ソヌは話を逸らすと、ウジェを見送りました。そこにソヌの亡き友人の母がやってきて、ボランティアに参加するよう勧めてきます。
それは出所者支援ボランティアでした。ソヌは笑顔を作って「いつまで?」と問いかけます。
「終わりなんてないの」悪人はいい人になる努力を息絶えるまで続けなければならないと、亡き友人の母はソヌに語るのでした。
リサは自室に戻ると、ウジェのスケッチブックを探します。しかし見つからなかったため、ヒジュのアトリエに向かいました。
するとヒジュが現れ、アイルランドで撮った写真を見せてきました。ヒジュと夫ヒョンソン、リサが3人で写ったものです。
ヒジュが絵にするつもりだと言うと、リサはいつも嫌がるところを、ヒジュがどう描くか知りたいから絵にしてくれと頼みました。
ヘウォンはバーのカウンターでぼうっとしていました。するとマスターが、ヘウォンの祖父が作った干し柿を出してくれます。
そしてマスターは、亡き妻のことを話しました。詐欺にあった妻が癌を患った時、必死で詐欺師を追いかけたと……。
しかし詐欺師の逮捕には至らず、嫌な思い出だけが残りました。その後悔をヘウォンにも味わってほしくないとマスターは微笑みます。
盗んでまで
ウジェは隠されていた位置情報アプリを見つけ出し、逆に妻ヘウォンの居場所を突き止めてバーの前で待っていました。
「俺を信用してない?」「ええ」ウジェは、ヘウォンがわざわざ辛い道を選んだことに納得はできなくとも、寄り添おうとしていました。
翌朝、しばらくアトリエにこもるからとウジェは食事の作り置きを冷蔵庫に入れていました。するとヘウォンが突っかかってきます。
ウジェは逃げるのではなく、アトリエで作業するだけだと話します。気になるならいつでもアプリで居場所を確認すればいいと……。
ヒジュの息子ホスはお手伝いさんと共に食事に出かけていました。しかし偏食のホスは何も口にせず、お手伝いさんは席を立ちます。
するとホスの隣にヘウォンが座りました。ヘウォンはホスが食べなかったトンカツを食べ、ホスにも勧めます。
するとホスは、ヘウォンもホスの誕生会に来るよう頼みました。そしてホスが7歳だと聞き出します。
ヒジュは引き出物探しに弟ソヌとおもちゃ売り場に来ていました。貧しかったふたりは、引き出物について驚きつつ商品を選びます。
子供の頃、ソヌは500ウォンのおもちゃを盗んだことがありました。しかしヒジュはソヌを疑うことなく、盗んでないと店主に言い張ります。
ヒジュがソヌをかばった理由は「人は盗んでまで手に入れることがある」とヒジュ自身がよく知っているからでした。
ホスの行方
ヒジュの娘リサの友人ジュヨンの父は、何者かから暴行を受けていました。しかしそれに気付く人はいませんでした。
ヒジュは息子ホスの誕生日会の準備を進めます。ヒジュの義母ヨンソンは、てきぱきと準備を進めるヒジュを褒めました。
しかし続けて、偉ぶらずに謙虚でいるヒジュに「これからも私の嫌がることはしないこと」と釘を刺すのでした。
そして、義母の家でホスの誕生日会が開かれます。ホスの友人やその母たちを迎える中、ヒジュはヘウォンの姿を見たような気がしました。
幼稚園バスから降りたホスを待っていたのは、ドラキュラの仮装をした人でした。ホスは喜んでドラキュラに駆け寄ります。
「迎えの人が来ている」と電話で聞いたヒジュの夫ヒョンソンは、既に誕生会にホスが向かったと思い、ひとりで会場にやってきました。
ホスを連れてくるはずのヒョンソンがひとりで来たことで、ヒジュは慌てて自宅に戻ります。しかし、ホスの姿はありません。
「ホス、返事して」ヒジュは必死になってホスを探し回ります。そこにヘウォンから電話がかかってきました。
「全て私が間違ってた。ごめんなさい。許して。ちゃんと謝るからホスを……」ヒジュは必死で話します。
しかしヘウォンは「不愉快だ」と切り捨てました。追いかけてきたヒョンソンに、ヒジュは「あなたのせいよ」と八つ当たりするのでした。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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