こちらにはNetflixで配信中の韓国ドラマ『明日』エピソード4「時間の森 2&ツリー 1」のネタバレと感想があります。
主な登場人物・キャスト
チェ・ジュヌン(ロウン)
危機管理チーム長ク・リョン(キム・ヒソン)
イム・リュング(ユン・ジオン)
玉皇大帝(キム・ヘスク)
引導管理チーム長パク・ジュンギル(イ・スヒョク)
あらすじ
チェ・ジュヌンの親友ナムグン・ジェスとその父ナムグン・ヒョンが、同時に自殺を図りました。
現在にひとり残された危機管理チームのイム・リュング代理が、ナムグン・ジェスの自殺を止めるために時間を稼いでいる間……。
1999年に向かったジュヌンとク・リョンチーム長は、ナムグン・ヒョンを思い止まらせてチキンを買いに行きました。
しかし遅い時間のためチキン屋さんは閉まっており、開いていたのは“走馬灯チキン”だけでした。
玉皇大帝が用意した店と材料でフライドチキンを作ったクチーム長とジュヌンは、チキンボックスを2セット作ります。
そのチキンボックスは6歳のナムグン・ヒョンと29歳のナムグン・ヒョンに1つずつ届けられ、自殺を思い止まらせたのでした。
ちなみに、ジュヌンは幼い自分を連れて出張先で死ぬことになる父に会いに行きました。そして、父を含めた4人の家族写真を撮ります。
規則を破ったクチーム長が罰を受ける中、ジュヌンは引導管理チームから逃げた女性ホ・ナヨンの魂と出会います。
ホ・ナヨンの夫カン・ウジンが自殺危険性の高い人物とされ、引導管理チームと危機管理チームによるホ・ナヨンの奪い合いが始まりました。
妻ホ・ナヨンを殺したのは自分だと思い詰めるカン・ウジンは、自殺することばかり考えているようでした。
ミヅチガタリ
クチーム長とジュヌンが作ったフライドチキンは涙が出るほどまずいんですか……。
あんまりまずいものを食べると、一瞬何も考えられなくなりますよね。そういう利点があったと信じます。
しかし思い出のチキンがめちゃくちゃまずかったと分かってしまった時、思い出の価値も下がってしまわないかと心配です。
3話で抱いたチキンの謎は、能力を使って自殺を阻止した上で手作りのチキンを贈った――ということだったんですね。
玉皇大帝はチキンを用意するのはいいと考えているようですが……チキンを作ることも過去に干渉する行為のような気が……。
父ナムグン・ヒョンの自殺を止めたのも、息子ナムグン・ジェスの自殺を止めたのも、どちらもジュヌンだったんですね。
親友を救いに行っておきながら、1999年でまずやったのが父と過去の自分を触れ合わせることだったのがジュヌンらしいです。
そしてジュヌンは4話で立派なトラブルメーカーになりました。ついに他のチームを巻き込んだのです。
過去に因縁があるクチーム長と引導管理チームのパク・ジュンギルチーム長を決定的に対立させたのです。
自殺という行為への考え方が正反対の2人がどれだけ激しくやり合うのか、心配でもあり楽しみでもあります!
明日 第4話「時間の森 2&ツリー 1」
過去の自殺
ネガティブ度が97%になったナムグン・ジェスは、たったひとり残されたイム・リュング代理の前で自殺を図ります。
思い止まらせようと必死に説得するイム代理に、ナムグン・ジェスは父親のことを語り始めました。
一方、ナムグン・ジェスが語っていた思い出のチキンを手に入れるために、ク・リョンチーム長と新人チェ・ジュヌンは過去にいました。
生命保険金を受け取ることで妻と息子を救おうと、ナムグン・ジェスの父は事故に見せかけて死のうとしていました。
ナムグン・ジェスの父が運転する軽トラックが十字路に差しかかります。すると横から大型トラックが走ってきました。
自らの車を割り込ませることでブレーキを踏ませようとしたクチーム長でしたが、ナムグン・ジェスの父は避けただけで進み続けます。
クチーム長は時を止める能力でナムグン・ジェスの父が運転する軽トラックを止め、大型トラックを通過させるのでした。
「誰なんだ? いいから死なせろ! 俺は死ぬべきなんだ。放っておいてくれ!」
ナムグン・ジェスの父は、駆け寄ってきたジュヌンを突き放します。そこにイム代理から電話がかかってきました。
時間の森
イム代理はナムグン・ジェスを止められず、困ってクチーム長に電話したのです。しかし今戻ることはできません。
6歳のナムグン・ジェスは、ソウル大学病院にある母の病室へ向かいました。しかし母は治療室に入っており、ひとりきりになってしまいます。
「チキンも買ってやれない。俺が死ねば、家族はたらふく食えるんだ。死なせてくれ」
困窮した末に自死を選んだナムグン・ジェスの父に、クチーム長は問いかけます。
「死ねば解決するの? 保険金を手にしたら、家族は幸せになると思う?」
それでも命と引き換えに金を遺すことしかできないと、ナムグン・ジェスの父は膝をつきました。
「明日も今日と同じなら、1年後も同じだ。時間の森に閉じ込められた」
イム代理の前では、ナムグン・ジェスが思い詰めた顔をしていました。父が自死を選んだと知り、その後を追おうとしているのです。
事務処理は百人力のイム代理ですが、自殺志願者を救う力はありません。見張ることしかできずにいました。
現在と過去を繋ぐ12時間のタイムリミットが迫る中、クチーム長はチキンを買いに行くと決めました。
「待っててください。チキンを買ってきます。何が一番大切か、考えてみてください」
ジュヌンは車道にへたり込んでいるナムグン・ジェスの父の手を握ると、真っ直ぐな目で語りかけるのでした。
走馬灯チキン
クチーム長とジュヌンは夜中に車を走らせ、チキン店を探します。しかし遅い時間のためか店はどこも閉まっています。
しかしひとつだけ、眩く光る看板を見つけました。“走馬灯チキン”という店名を見て、ジュヌンは嫌な予感がします。
そこでクチーム長は思い出します。玉皇大帝に過去へ行く車のキーを借りに行った時「チキン」という言葉に反応していたことに……。
“走馬灯チキン”に入ると、フライドチキンを作る材料が揃っていました。就活の一環で調理師免許を取っていたジュヌンが役に立ちます。
クチーム長とジュヌンは急いでフライドチキンを作ります。そんな中、ジュヌンは店を出てどこかに向かいました。
失敗したらやり直せ
クチーム長が2枚の付箋に同じメッセージを書き、2セット作ったチキンボックスに貼り付けます。
そこに黄色いニワトリの着ぐるみパジャマを着たジュヌンが現れました。そして、手に持った黒いニワトリの着ぐるみパジャマを差し出します。
「誕生日のお祝いは楽しくないと」
失敗したらやり直せ
ナムグン・ジェスはビルの屋上にのぼり、イム代理の前でフェンスを超えようとします。
「ナムグン・ジェス! チキンが届いたぞ。誕生日にお父さんと食べたチキンだ」
ジュヌンはビニール袋に入ったチキンボックスを、ナムグン・ジェスの胸に押し付けました。
“失敗したらやり直せ”――ナムグン・ジェスが父からの言葉だと思っていたメッセージは、クチーム長が書いたものだったのです。
1999年――ソウル大学病院に向かったナムグン・ジェスの父は、治療室から病室に戻っていた妻と会います。
「金のことはいい。お前さえいれば、それでいいんだ」
力なく微笑む母と涙ぐむ父の心の内も知らず、幼いナムグン・ジェスは誕生日のチキンについて尋ねます。
するとそこに、ニワトリの着ぐるみを着たクチーム長とジュヌンが入ってきました。
乗り気でないクチーム長を無理矢理躍らせながら、ジュヌンは歌います。そしてチキンを渡すと、早々に病室を出て行きました。
すると父――ナムグン・ヒョンに電話がかかってきます。またしても就職活動が失敗したのですが、父はふっと微笑みました。
「失敗したら、やり直せばいい。また頑張れば、願いは叶う」
クチーム長が書いた付箋のメッセージを見て、ナムグン・ヒョンは頑張ろうと決意したのでした。
1999年12月16日
「後れを取った気がして悔しくても、生きなさい。どんな時でも死のうとせずに、また始めるの」
思い出のチキンに涙するナムグン・ジェスに、クチーム長が語りかけます。ナムグン・ジェスは小さく頷きました。
「ジュヌンに頼まれたんですね。あいつ、生きてますよね?」
唯一の親友ジュヌンに再会したいのならば、生きていくしかない。ジュヌンもまだ生きているのだから……。
そう思い直したナムグン・ジェスは、チキンを頬張りました。ネガティブ度は50%を下回ります。
しかし、ナムグン・ジェスが涙を流した理由は――チキンが物凄くまずかったからでした。
「『2時のデート』の時間です。12月16日木曜日の『2時のデート』です」
1999年に入ってすぐ、カーラジオを聞いていたジュヌンは突然に車を降りて、どこかへと走って行ってしまいました。
幼い男の子たちが裏道に集まり、メンコで遊んでいます。その中のひとりは、出張する父親を見送りせずに遊んでいました。
ジュヌンはその男の子を担ぎ上げると、そのまま走って行きました。その男の子は――6歳のジュヌンです。
玄関前でジュヌンの父は母と生まれたばかりの妹ミニョンに見送られて、車に乗り込みました。
父の姿
幼い自分を抱えて父親の見送りをしようと思ったジュヌンでしたが、父の車はもう出てしまっていました。
ジュヌンが溜息をついていると、父の車を遮るようにポンコツ車――クチーム長の車が現れました。
クチーム長の荒い運転に驚いたジュヌンの父は、思わず車を降ります。そこに幼いジュヌンが駆け寄りました。
「パパがいない間、ママの言うことを聞くんだぞ」
ジュヌンは記憶の中にしか存在しなかった父に、幼いジュヌンが言ったことだと言って言えなかった言葉を伝えます。
そして、2人で写ったものがひとつもなかったからと、一緒に写真を撮るように言いました。
通りすがりの者だと言って、ジュヌンは写真を撮る役目を引き受けます。いつも家族写真にいない父を収めるために……。
ジュヌンが亡くなる前の父を含めた家族4人の写真を撮ることで、現在の写真立てにも父の姿が残るのでした。
ク・リョンへの信頼
クチーム長が引導管理チームの下にある特殊犯罪者担当チームの長だった頃のことです。
「2010年、7歳女児に性的暴行。2017年、5歳男児に性的暴行。それに3歳? なのに刑期はこれだけ。有り得ない」
クチーム長は怒りに任せて対象者ソ・ジュワンを何度も殴ったり蹴ったりします。
「ソ・ジュワン。1982年6月25日4時44分生まれ。命を回収する」
引導管理チーム長のパク・ジュンギルから呼び出されたクチーム長は、屋上から飛び降りようとする男を見せられます。
「まもなく自ら命を絶つ。あの犯罪者をよく見ろ」
パクチーム長は自殺者を“犯罪者”と呼びました。その言葉に違和感を覚えたクチーム長は、瞬間移動で男の元に向かいます。
自ら飛び降りた男でしたが、クチーム長に腕を掴まれた時には死にたくないと訴えました。
しかしパクチーム長により男とクチーム長の手は離れ、男は地面に叩きつけられました。
「本当だったのか。自殺者を救うチームを率いるとか……俺に相談もなく」
自殺は自らを殺す殺人であり犯罪だと考えるパクチーム長は、信頼していたクチーム長との考えの違いに落胆するのでした。
ツリー
懲戒委員会が設置されたことで、イム代理はクチーム長を心配していました。それでもイム代理は定時退社を貫きます。
そこに現れたジュヌンは、冷酷で暴力的に見えるクチーム長だが、本来は優しいのだとにやつきながら語ります。
しかしクチーム長は自らのことを、優しいなどとは思っていませんでした。生きていた時にしたこともあって……。
玉皇大帝には、監査室からの報告書が届いていました。呼び出されたクチーム長は黙って耳を傾けます。
「走馬灯の社則 11条3項“死神は人間の前で能力を使ってはならない”、社則 13条1項“この世の出来事に関与してはならない”。違反したわね」
クチーム長は、ナムグン・ヒョンを救うために軽トラックを止めたり、進行方向を変えようとしたことを責められているのです。
走馬灯葬儀社はエリート揃いの大企業であるとはいえ、監査から逃れられるわけではありません。
イム代理とジュヌンが待っていると、会長室からクチーム長が出てきました。その指には見慣れない指輪があります。
その指輪は能力を封じるものでした。指輪をつけた状態で能力を使えば、灰になってしまうかもしれないのです。
クチーム長は1週間その指輪をつけて過ごすことになりました。ジュヌンは、クチーム長にひどく怒られるだろうと脅えます。
ソウル大学病院にて
ジュヌンは殴ってくれと頼みますが、クチーム長は脅かすだけ脅かして殴らずに済ませました。
安心したジュヌンは街に出ますが、そこで霊を見つけてしまいます。壁をすり抜けてきた女性がいたのです。
「私が見えるんでしょ。見えないふりしないで」
ジュヌンは、自分が死神であることを隠すために見えないふりをします。しかし女性の機転によりばれてしまいました。
「自殺予定者を助ける人でしょ」
その女性は――ソウル大学病院の救急医療センターに運び込まれたホ・ナヨンでした。
血まみれになったホ・ナヨンは心臓マッサージを受けますが、亡くなってしまいました。
同じく血塗れになっている男性カン・ウジンは、ホ・ナヨンの死が受け入れられずに肩を震わせて号泣します。
知らせを受けたホ・ナヨンの父と母も駆けつけました。しかしホ・ナヨンは引導管理チームと共にその場を離れさせられます。
その夜、自分の体と近付いてしまったジュヌンは死の危険に見舞われ、パクチーム長に救われていました。
引導管理チーム
パクチーム長が危機管理チームと関わっている間、ホ・ナヨンはパクチーム長の部下と共にいました。
しかし部下たちがパクチーム長の様子を伺っている隙を見て、ソウル大学病院から逃げ出したのです。
「逃走した魂に関われば問題になります」
イム代理はさらに問題を起こすことを嫌い、クチーム長も魂だけになってこの世を彷徨うことを良しとはしません。
引導管理チームに連絡しようとしたその時、自殺危険性の高い人物のデータが送られてきました。
それはカン・ウジン――ホ・ナヨンと共に救急医療センターにいた血まみれの男性でした。
「カン・ウジン、29歳。シンガーソングライター。事故で一命を取り留めたが、睡眠薬を大量に服用して入院中。非常に不安定な精神状態です」
カン・ウジンはホ・ナヨンの夫なのです。夫を救いたいという気持ちだけで、ホ・ナヨンは引導管理チームから逃げ出しました。
そこに引導管理チームの部下2人が現れ、ホ・ナヨンは再び逃げ出しました。ジュヌンは急いで後を追います。
続いて現れた引導管理チームのパクチーム長は、残っていたクチーム長とイム代理を問い詰めました。
ホ・ナヨンとカン・ウジンの出会い
「今の仕事は人助けです。うちの業務関連者を引き渡せません」
パクチーム長は怒りに任せて、クチーム長の首を掴んで壁に叩きつけました。それでもクチーム長は意見を曲げません。
ホ・ナヨンを追いかけていたジュヌンは、夫婦が住んでいた家に辿り着きます。
引導管理チームの麻浦(マポ)区担当であるイ・サンヨプと仲間たちが動き始めます。
死神は対象の魂がどこにあるかをGPSで知ることができるのです。しかしそれは、魂の意識がある間だけです。
イム代理は一時的にホ・ナヨンの意識を奪うことで、イ・サンヨプ達からホ・ナヨンを隠しました。
目を覚ましたホ・ナヨンは生きていた頃のことを語り始めます。長く続けていたバレエは、ホ・ナヨンの人生の中心でした。
しかしバレエ団への入団の直前、ホ・ナヨンの足は限界を迎えてしまいました。ホ・ナヨンは生きる希望を失くしたのです。
雨の歩道に佇んでいたホ・ナヨンに傘を差してくれたのは、ギターを背負ったカン・ウジンでした。
孤独な人
歩けるようになったホ・ナヨンが街に出ると、カン・ウジンが街で弾き語りをしているところに遭遇します。
ライブ直後に雨が降り出した時、今度はホ・ナヨンがカン・ウジンに傘を差してあげました。
「ウジンは孤独な人でした」
働きながら地道にライブ活動を続けていたカン・ウジンは、ある日体調を崩してしまいました。
ストーカーのようにカン・ウジンにまとわりついていたホ・ナヨンは、高熱を出したカン・ウジンを看病します。
お礼を言いたいカン・ウジンでしたが、人付き合いが得意ではないため、何とメッセージを送ればいいかも分かりません。
「彼女はいるの? 既婚者? 男が好き? ……帰っても?」
すべてに「いいや」と答えたカン・ウジンは、不器用ながらもホ・ナヨンとの距離を縮めていけたことに喜びます。
少しずつ近付いていった2人は恋人になり、お互いを深く思いやる関係のまま夫婦になったのでした。
俺が殺した
妻ホ・ナヨンを喪ったカン・ウジンは、死ぬことばかりを考えているようでした。
カウンセラーとしてカン・ウジンに接したクチーム長は、なぜカン・ウジンがそこまで落ち込んでいるのかを気にします。
「ナヨンを殺した。俺が殺した!」
カン・ウジンは妻ホ・ナヨンが運転する車に乗っていました。その時に事故が起き、ホ・ナヨンだけが亡くなったのです。
ホ・ナヨンの父母はカン・ウジンが殺したのだと責め立てました。それだけではありません。
カン・ウジンは子どもの頃にも、人殺しだと責められた経験があったのです……。
※トップ画像はNetflixから引用いたしました。
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