Netflixドラマ『御手洗家、炎上する』エピソード4ネタバレ感想

Netflixドラマ『御手洗家、炎上する』タイトル
この記事は約13分で読めます。

Netflix独占配信の『御手洗家、炎上する』4話は、13年前の真実を知る後妻の長男・希一の変化についてさかのぼる物語です。

ミヅチ
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観ていて背中がぞわぞわする瞬間がありました! しかし、それよりも希一の過去のつらさや悲しみが胸に迫ります。

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Netflixドラマ『御手洗家、炎上する』4話 情報

日本公開日2023年7月13日
制作国日本
ジャンルヒューマンドラマ、ミステリー、サスペンス、社会派、スリリング
注意書き13+
上映時間53分

『御手洗家、炎上する』4話 主なキャスト・スタッフ

キャスト

村田 杏子
元・御手洗家の長女
永野 芽郁
『クリエイターズ・ファイル GOLD』
御手洗 希一
真希子の連れ子・長男
工藤 阿須加
御手洗 真二
真希子の連れ子・次男
中川 大志
村田 柚子
元・御手洗家の次女
恒松祐里
『今際の国のアリス シーズン2』
クレア
杏子の幼馴染み
北乃きい
村田 皐月
御手洗家の先妻
吉瀬 美智子
御手洗 治
御手洗病院の院長
及川 光博
『桜のような僕の恋人』
御手洗 真希子
御手洗家の後妻
鈴木 京香

スタッフ

監督平川雄一朗
脚本金子ありさ

『御手洗家、炎上する』4話あらすじ

御手洗家で引きこもりを続ける後妻の長男・希一は、13年前の火事の真相を知っていると先妻の長女・杏子に告げます。

後妻の次男・真二は、御手洗家の一員でいられなくなる可能性も見すえ、必死で成績上位に食い込めるよう努力しています。

そんな中、ネット上級者である杏子の幼馴染み・クレアは御手洗家の後妻・真希子のブログを発見しました。

杏子は希一の協力を得て真希子の過去を探ります。その一方で、杏子の妹・柚子は杏子に隠して父・治との密会を繰り返し……。

ここから先はネタバレがあります!

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『御手洗家、炎上する』4話ネタバレと感想・考察

兄弟の苦難

後妻の長男・希一は、先妻の長女・杏子に13年前の火事の夜に何が起きたのか教えると告げました。

それを知った杏子の幼馴染み・クレアは驚きます。実の母・真希子の犯罪を教えるわけがないと主張しました。

杏子ももちろん完全に信用しているわけではありません。しかし、希一の中の火事に対する思いを頼ることにします。

一方、真希子はブランドのオープニングセレモニーに呼ばれてご機嫌でした。希一との一件も片付いたと思っているようです。

真希子が出かけた瞬間、希一は杏子を誘って外に出ます。久々に外出した希一は、外の明るさにめまいを起こしました。

家の門を出ようとしたとき、希一を知るご近所さんが通りかかりました。希一は思わず引き返してしまいます。

海外勤務の商社マンではなく、引きこもりのニートだと知られてしまったら……その恐怖に希一は震えるのでした。

真希子がついたウソのために、希一は世間が認識する真希子の長男像と現実の狭間で苦しんでいました。

杏子に対しては常に強気な希一でしたが、一歩でも家の外に出たらただのニートだと自覚しているのです。

それでも、13年前の火事について杏子に教えるために“楽園”から出ようとしてくれたんですね。

全国模試を受けた後妻の次男・真二は、132人中36位という上位の結果が出たにも関わらず、暗い顔をしています。

真二を狙っている葛木七海は、いつも通り自習室へと真二を誘います。しかし、奨学金取得を目指す真二は帰宅しました。

真二は幼い頃から、真希子から厳しく言いつけられていました。要領の悪い自分は、兄の3倍努力しなければならないと――。

真二は真二で、優秀だった兄・希一と貧しさゆえに厳しく教育してきた真希子に縛られています。

今は裕福な御手洗家の息子という地位にいますが、それが永遠に続くわけではないと冷静に考えているようです。

実の娘ふたりとあっさり縁を切っておきながら、申し訳なさそうなそぶりも見せない父・治に不信感があるのかもしれません。

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渡真希子のブログ

帰宅した真二は、めずらしく階下にいた兄・希一に優しく声をかけます。しかし希一は拒絶感をむき出しにしました。

いらだっていた真二は、家族に迷惑をかけるなと言ってしまいました。外出もできず、弟にも叱られ、希一はひざを抱えるのでした。

真二にとって超えられない壁であった希一は、その優秀さを比較対象として残したままに堕落してしまいました。

真二は、真希子の期待がすべてのしかかる状況で必死に頑張っています。その戦いから降りて、自由に暮らす希一はちょっと受け入れがたいですよね……。

クレアは希一を地雷だと考え、まったく期待していません。そのため、ネットストーカーだった腕をいかして調査を進めていました。

クレアは大ファンだったV系バンドのメンバー全員分の自宅・実家・彼女を特定した過去があるのです。

そのクレアにより、真希子が14年前に書いていた「Maiの日々ブログ」が突き止められました。

クレアはかなり火力の高い情報屋ですね! ネトストしたあとにどういう結末を迎えたのかは、知りたいような知りたくないような……。

Makiko Watariの最初の「Ma」と最後の「i」を取ったという推測もネトストっぽくていいです。

過去の希一を知らない人物として、完全に危険人物扱いするクレアのバランス感覚も好きです。

杏子は2004年4月30日の「ママ友が出来ました!(*´▽`*)」に目を通します。そこには、杏子の母・皐月との出会いが記されていました。

すでにママ友グループができている中、参加頻度の低い皐月と初参加の真希子は、自然と仲良くなったのです。

10月12日に杏子が参加した高尾山へのおやこ遠足の投稿を読み、杏子の妹・柚子も真希子のブログだろうと感じました。

特徴のないブログですが、柚子はある一文に目を留めます。それは、ふたりの母・皐月もブログを始めたという記述です。

しかし、クレアの腕を持ってしても皐月のブログは見つかりませんでした。杏子は諦めますが、柚子は何か思いついたようでした。

過去の真希子のブログを「面白くない」と言い切る杏子が小気味いいですね。まあ、今のインスタも杏子頼りですが……。

杏子、柚子、クレアはそれぞれまったく違う方法で調査を進めることができるので、この三人のチームはかなり優秀だと思いました。

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希一の変化

希一は完全にやる気をなくしていました。杏子はなんとか真実に近付くため、優しく諭します。

しかし、希一はかたくなに部屋から出ようとしません。杏子はこれこそが希一の弱点だと気付き、一気に攻勢に出ました。

もし杏子のことを後妻・真希子に知らせたら、希一が引きこもりのニートだと街中に知らせてやる――杏子はそう言い放つのでした。

杏子の言う通り、薄暗く湿気まみれの部屋にいたら気分が落ちるばかりでしょう。希一の気持ちは環境から変えるしかありません。

希一は確かに引きこもりですが、一時は平均月収を超える収入も得ていました。学べば稼げる人材ではあるのです。

行き詰まりの現状を変えるには、まず希一を変えること――その結論にすぐたどり着ける杏子もまた、優秀ですよね。

柚子は父・治をカフェに呼び出します。治は御手洗家で居場所をなくしており、柚子に頼られることに喜びを感じているようでした。

治に聞いたところ、皐月はmixiのオフ会に出かけていたそうです。家事に病院の事務に挨拶回りと働き続ける皐月の息抜きだったのです。

過去の皐月を探る方法が分かりました。無数にある個人ブログではなく、mixiを探せばいいのです。

皐月のことを知りたければ治に聞けばいい。踏みとどまるであろう杏子には知らせず動く柚子に、気づかいを感じました。

帰宅した真二は、希一が杏子に指示されながら自室を掃除している姿を目撃します。家事代行スタッフの強気な態度に、真二は驚きます。

杏子は、自分を卑下し続ける希一にいらだっていました。中学生にして世間の目を受け入れることを覚えた杏子は、達観しているのです。

一時は世間の目にとらわれた杏子でしたが、すぐに吹っ切りました。周りに左右されていてはいけないと、杏子は希一に説きます。

こっそり観察していた真二は、ひと仕事終えた杏子――山内しずかの手を取って礼を言います。

真二は、希一が憧れだったと語ります。しかし御手洗家に来てから、希一は変わってしまったのだと……。

真二が憎んでいるのは、御手洗家そのものなのかもしれません。母・真希子がウソばかりつくのも、希一が壊れたのも再婚がきっかけですからね……。

真二は、希一を変えてくれるかもしれない杏子に期待を寄せながらも、真希子が希一の変化を喜ばないことにも気付いています。

父・治も寄りつかず、真希子の理想で塗り固められた城が御手洗家です。一番息苦しさを感じているのは、真二なのでしょう。

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重なる面影

杏子の妹・柚子は、mixiに残っていた母・皐月のアカウント「エリーゼ」を突き止めました。

柚子は父・治と会ったことは隠し、思いつきでたどり着いたと話します。杏子は頑固に治への不信感を持ち続けているからです。

実際に治と会った柚子にとって、治は欠けたところがあるものの悪人とは思えない存在です。

しかし杏子にとっては、母娘三人につらい状況を押しつけておいて、自分は過去を捨てて生きている治は敵なのです。

柚子は杏子のつらさが分かるため、治はそんな人ではないと伝えることができないんですね……。

後妻の次男・真二は、昼間に目撃した兄・希一と家事代行スタッフ・山内しずか――と名乗る杏子――とのやりとりを思い出します。

山内しずかと名乗る同い年で母子家庭育ちの女性と、記憶に残っている先妻の長女で同級生である杏子の言動が、真二の中でかぶるのです。

真二は山内しずかが本物なのかを確かめるため、仕事を終えた杏子を尾行します。山内しずかは、大野区本町に住んでいるはずです。

住所が本物でも、名前は偽名かもしれない――うっかり杏子に見つかってしまった真二は、ポストに書かれた名字を確認します。

そのとき、「しずか」と呼ぶ枯れた声が部屋の奥から聞こえました。声の主がクレアであると知りながら、杏子は「お母さん」と応えます。

真二はあわてて逃げ帰りました。真二の尾行を杏子に教えたのが、実の兄だとは思いもせず……。

希一は大学中退であり、13年前の記憶に縛られているため、当時の記憶が強く残っていることには納得できます。

しかし、未来のために今を必死に生きている真二の中にも、杏子の記憶が残っていたことには驚きました。

杏子は正義感の強さゆえ、人の記憶に残りやすい存在だったのかもしれませんね。

希一はひどい言葉をかけられたこともあり、真二を敵に近い存在ととらえているようです。杏子のほうがよほど危ない人物ですが……。

希一が一歩を踏み出そうとする一方、その母・真希子は希一を縛りつけたままでいるつもりでした。

真二は山内しずかを疑ったことを反省します。一方、希一を引きこもりのままにさせておく真希子は理解できずにいるのでした。

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希一が変わった理由

御手洗病院の看護師長・市原は、真希子に病院で起きた出来事を報告します。

外に出ると決意した希一を、杏子は御手洗家の外へと連れ出します。目的地は駅ですが、杏子はすぐに駅に行くつもりはありません。

公園を通りかかったとき、同級生の野本が話しかけてきました。へらへらと笑う野本に、希一は当時の扱いに対する怒りをぶつけます。

真希子が再婚したとたん、野本たち仲良くしていた同級生は距離を置きました。希一が先輩から金をゆすられていても見て見ぬ振りでした。

しかし、その原因となったのは真希子でした。悪い仲間と希一とを離れさせたい真希子は、野本たちに手切れ金を渡していたのです。

やっとのことで手に入れた院長夫人の座を、真希子は死守したかったのだと思います。

希一自身がいい子でも、悪い仲間と付き合いがあると知られたら御手洗病院の人々はいい顔をしないでしょう。

しかし、それを希一に説明することなく、勝手に手切れ金10万円を渡して友人関係を破綻に追い込むのはいかがなものかと……。

環境を変えたい希一は勉学に打ち込み、帝明大医学部にストレートで合格しました。しかし、裏口入学とウワサを立てられ居場所を失います。

真希子は、本当に裏口入学の手続きをしていました。ネット上で希一を上級国民だとあざ笑う声に、希一の心は折れてしまったのです。

希一が変わってしまった理由を知り、杏子はあわい憧れを抱いていたことを告げました。そんな杏子に、希一は動揺してしまいます。

味方を失った希一は、もっと悪質な人から標的にされました。しかし希一にとっては、急に友人の態度が変わったことのほうがつらかったようです。

必死に実力を磨いて手に入れたはずのものも、母・真希子による手回しがあってのものだと知り、希一は限界を迎えてしまったんですね。

実力でも補欠合格くらいには届いていたかもしれません。しかし真希子にとって大切なのは、ストレート合格という看板だったのでしょう。

希一を変えたのは真希子の欲望だったと知り、杏子はどこか腑に落ちた様子でしたね!

杏子の父・治は真希子から聞いて、先妻・皐月が御手洗家に不満を抱いていると思っていました。

杏子の妹・柚子は、すべては真希子が仕組んだことかもしれないと治に伝えます。その証拠は衣装部屋の中に残っていると――。

柚子は真希子を追い詰めるにおいて、最も重要なのは治の信頼を崩すことだと考えたようです。

今の真希子を支えているのは、院長夫人という立場です。それを失えば、真希子はただの自己顕示欲の強い中年女性になりますからね……。

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エリーゼの正体

希一は杏子を連れ、13年前に希一たち渡家が住んでいた三沢野へと向かいます。古くて狭いアパートは、まだ残っていました。

昔住んでいた部屋に入った希一は、天袋に隠してあったパソコンを取り出します。パソコンに残ったブックマークを見せるためです。

杏子は、希一が見せたいブログは「Maiの日々ブログ」だと考えます。しかし、希一が見せたものは――mixiのエリーゼのアカウントでした。

真希子は治との再婚前から、先妻・皐月になりきってブログを書いていたのです。それを知っていた希一は、母・真希子を恐れていました。

皐月になりきってエリーゼのブログを書いていたのが真希子……ならば、真希子の生活をつづったブログを書いていたのは誰なのかと、杏子は不気味に思います。

真希子は皐月の格好を真似するだけでは飽き足らず、皐月のふりをしてブログまで書いていたんですね……。

数少ない友達として皐月の行動をよく知る真希子にとっては、皐月の日々をつづることなど簡単なことだったと思います。

また、そこで家庭に対する不満を語ったり、他の男性と親密なやりとりをすれば、それらは皐月のやったことになってしまうでしょう。

そして、真希子に対する考え方が希一・真二の兄弟で大きく異なるのは、エリーゼのことを知っていたか否かによるものだったと分かりました!

エリーゼが真希子なら、Maiは皐月なのでは……と私は思います。皐月は裕福さよりも、家族同士の繋がりの強さを求める人に見えるので……。

杏子の妹・柚子は父・治と会っていました。しかし柚子の思惑とは異なり、治は真希子を疑うどころか、その場に真希子を呼びます。

真希子は、柚子が治と会っていることはもちろん、真二と会っていることもすべて知っていたのです。

柚子を追い詰めるかのように、真希子はじっと柚子の目を見つめます。柚子は、真希子を前に言葉を失ってしまうのでした。

治が使い物にならない存在だという杏子の考えが正しかったんですね。すっかり真希子の下僕と化した治に利用価値はありません。

ただ娘の前でいい格好をしたいだけだったのに、優秀な後妻に敵意を持っていると知って驚いたことでしょう。

そんな信念のない言動をしているから真希子はおろか希一や真二からも軽んじられる存在になっちゃうんですよね、治は……。

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『御手洗家、炎上する』4話まとめ

治は敵だと考える杏子と、治の協力を得ようとする柚子の間にあった溝が、真希子によって大きく広がりました。

多くのやりとりによって杏子を信頼するようになった希一は強敵でしたが、味方にするととても心強い存在でしたね!

そこのところ真二は……。人を尾行するときに自宅にいるときからこそこそするなんて、あまりにも……。

柚子の楽観的な行動が危機を招いてしまいましたが、杏子は決して柚子を切り捨てたりはしないでしょう。

しかし、真希子が皐月のふりをしてブログを書いていた件は本当に気持ち悪いです。背中がぞわぞわしました……。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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