Netflixドラマ『御手洗家、炎上する』ネタバレ感想＆主な登場人物・キャストまとめ

杏子は、小学生の頃から真希子をよく思っていませんでした。その理由はいくつかあり、そのひとつは真希子が皐月の服装や仕草を真似ることでした。

子どもでも理解できるほど貧しい暮らしをしていた真希子でしたが、いつしか皐月そっくりの見た目になっていきました。

そして杏子は、真希子が皐月のものを盗んでいることを知ってしまいます。しかし当の皐月は紛失したと思っていました。

真希子の盗癖を知るのは御手洗家で杏子のみ――そんな中、火事が起きました。杏子は父・治と共に防犯カメラ映像を確認します。

防犯カメラに映った犯人は、皐月のニットカーディガンを着ていました。それは今でも真希子の衣装部屋にしまわれているのです。

杏子はニットカーディガンに残る真犯人の証拠を手に入れるため、真希子の衣装部屋へと狙いを定めたのです。

火事が起きた日、柚子は風邪をひいて学校を休んでいました。そこに、御手洗家には誰もいないと思い込んだ真希子が侵入してきます。

階下から物音がしたため、柚子は様子を見に行きました。そこで、クローゼットを開けてうずくまっている真希子と遭遇したのです。

柚子は熱で頭がぼーっとしていたため、真希子と顔を合わせたことは忘れてしまっていました。

皐月は家事や育児はもちろん、御手洗病院の事務も行っていました。そのため時間が取れず、ママ友付き合いをする相手が作れませんでした。

そんな中、同じくママ友のいなかった渡真希子と知り合います。ふたりは仲良くしていたものの、皐月は真希子の抱える悪意を感じ取っていました。

よい人間でいようとした皐月でしたが、病気を経て気持ちが変わります。真希子が火事の犯人だと自供したことで、復讐に最後の一手を加えました。

皐月にとって許せなかったのは、御手洗夫人の座を奪われたことではありません。愛する治を奪った真希子が、治を一切愛していないことだったのです。

皐月は火事の夜、自ら夫・治にひざをついて謝りました。そうした理由は、火を消し忘れたかもしれないという思いだけではありません。

真希子の次男・真二は人と接するのが苦手で、学校を休んで皐月に会いにくることがよくありました。

火を消した記憶が確かなら、皐月の不在時に真二がやってきて火事を起こしてしまったのかもしれないと考えたのです。

治はきょうだいたちと接するときに存在感を消すため、必ず妻を同席させ標的とします。治は争いを嫌うあまり、誰かを犠牲にするくせがあるのです。

そのくせが先妻・皐月と治との間に溝を作りました。その直後に御手洗家で火事が起こり、皐月から自分のせいだと告げられます。

火事には放火の可能性もありました。しかし病院長としての対面を保ち、病院の評判を落とさないために、治は捜査を打ち切らせました。

皐月と離婚する直前、治は真希子に会い、なぐさめられていました。真希子は皐月を悪く言い、治に非はないと語ります。

真希子は後妻となるため、治にとって都合のいい女を演じます。治は自分の代わりに面倒を引き受けてくれる真希子に頼りました。

シングルマザー・渡（わたり）真希子は、次男・真二と同級生の御手洗杏子の母・皐月と親しくなります。ママ友のいない者同士の繋がりでした。

しかし、穴の開いた服をそのまま着るほど貧しい真希子と、実家も裕福で生活に困ることなどない皐月は、真の友にはなれませんでした。

皐月をうらやむ気持ちは、いつしか真希子の心に闇を生み出します。真希子はmixiで皐月のふりをしてブログを書くようになりました。

皐月になりたい思いがつのり、真希子は皐月のアクセサリーを盗んでしまいます。写真を撮ってブログに載せると、反応が増えました。

真希子は皐月を演じるアカウント「エリーゼ」の活動にハマっていきました。ファンを作り、食事会を開き、羨望の眼差しにおぼれていったのです。

真希子の長男・希一は、真希子がmixiにウソの日記を書いていること、そしてそのために皐月の持ち物を盗んでいることを知っていました。

すべて知られてしまう前にやめるようにと希一から言われ、真希子は盗品を御手洗家に返すと決めます。

火事が起きた日、真希子は最後のファンミーティングに参加しました。そのとき着ていたのが皐月のニットカーディガンです。

しかし、御手洗家に忍び込んだ真希子は皐月の次女・柚子と遭遇します。あわてた真希子は、ニットカーディガンを持ち帰ってしまいました。

真希子はすべてを諦め、罪を認める覚悟をして再び御手洗家に向かいました。しかし、そこで御手洗家の火事を目撃します。

火事のおかげで真希子の罪はなかったことになります。それは、いつか長男・希一が教えてくれた「神の救い」に思えました。

しかし、希一から火事の原因を問われた真希子は考えを改めます。真希子の罪を隠すため、希一が御手洗家に火を放ったのだと直感したのです。

真希子は、二度と御手洗家の火事について話さないよう希一を口止めします。そして御手洗治に近付き、後妻の座を射止めました。

御手洗家の後妻となった真希子は、治の妻という立場では満足できず、活躍の場を広げていきます。

御手洗病院では事務仕事を超え、経営に携わるようになりました。読者モデルとしての活動も始め、SNSでもいいねを稼ぎます。

治の妻としか見られていなかった皐月とは違い、私は御手洗真希子という個人が注目されているのだ――そう思いたいがための努力でした。

しかし、プライベートを切り売りするやり方は真希子の次男・真二から注意されてしまいます。

結局、真希子が披露してきたプライベートはすべてウソだったと世に知られてしまいます。それは炎上、さらに治との離婚を招いてしまうのでした。

真希子の再婚後、希一は父となった御手洗病院長・治の跡継ぎとして期待をかけられました。

まず真希子がしたのは、希一と仲良くしていた同級生の不良たちに手切れ金を渡すことでした。

希一は、真希子の言動により高校で居場所を失いました。希一は新たな居場所を求め、帝明大医学部に受かるため猛勉強します。

しかし、真希子によって不本意ながら裏口入学をしてしまった希一は、周囲からのバッシングに耐えきれず大学を去りました。

そのときから、希一は御手洗家の自室にこもるようになったのです。真希子は希一を家の恥ととらえ、存在をふせるようになりました。

御手洗家が火事になる直前、希一は母・真希子にある話をしました。訴訟を起こされそうになった先輩が、火事によって救われた話です。

火事当夜、バイトから帰宅した希一は、窃盗を隠すために真希子が御手洗家に放火したのでは……と考えました。

真希子が火事の話を避けたため、希一の疑いはより強まりました。しかし、弟・真二の靴下に真っ黒なススがついていることにも気付きます。

御手洗家の火事には、真希子か真二、もしくはその両方が関わっている……。希一は、衝撃的な事実から目をそらして生きていくことにするのでした。

御手洗杏子と渡真二は同級生ですが、特に仲良くしていたわけではありません。賢い杏子と、ゲーム漬けの真二は正反対でした。

兄・希一も賢い子でした。母・真希子は何でもできる希一と真二を比べ、真二は3倍努力しろと言い聞かせていました。

人付き合いが苦手なため学校から足が遠のき、家では能力の低さを叱られて――そんな真二に手を差し伸べたのは、御手洗家の先妻・皐月でした。

人間関係に苦手意識のある皐月は、同じ特徴を持つ真二に寄り添います。真二はつらくなると、皐月を訪ねるようになりました。

ある日、真二は家の中に皐月のニットカーディガンがあることに気付きます。真二は返却のため、すぐに御手洗家へと向かいました。

誰もいないリビングには、いい香りが漂っていました。コンロの上には、作り終えたカレーの入った鍋があります。

カレーが食べたくなった真二は、コンロに火をつけました。その火がふきんへ、そしてキッチンマットへと燃え移りました。

真二は、どんどん広がっていく炎に恐れをなして逃げ出します。そのとき、姿を隠すために使ったのが皐月のニットカーディガンでした。

真二は誰かが気付いて消してくれるだろうと思っていましたが、炎はあっという間に広がり、御手洗家を燃やしつくしてしまったのでした。

真二は、皐月が罪をかぶってくれて安心します。しかし御手洗家に入ることになり、意識が変わりました。

真二が起こした火事のせいで人生が変わってしまった皐月、杏子、柚子への償いのため、真二は努力を重ねていい医者になろうと考えます。

いつかは罪の告白をしなければと思っていた真二でしたが、皐月が火事のせいで無理を重ねて病気になったと知って恐ろしくなってしまいました。

はじめに真希子が罪をかぶり、続いて警察に疑われた希一が自首をしました。ますます言い出せなくなる真二の目の前でボヤ騒ぎが起きます。

再び燃え広がる火を見たことがきっかけで、真二は13年前の真実を告白することができました。

真二が関わっているかもしれないと思いながら罪をかぶってくれた皐月に真実を話し、真二は警察へと向かうのでした。

杏子は御手洗家に潜入するため、山内しずかという名前と経歴を用意しました。後妻・真希子の用心深さを鑑みると、架空の経歴は通用しません。

「山内しずか」は、クレアの本名とその経歴です。コスプレ衣装作家として活躍するクレアにとって日常生活には必要ないものでした。

先妻・皐月がいた頃、市原は未熟な看護師でした。皐月は御手洗病院の事務仕事をしており、市原とも面識があったのです。

13年前の火事が起きたとき、皐月は市原と一緒にいました。市原の起こしたミスの手助けをしてくれた皐月に、市原は感謝しています。

皐月は火事の原因を作ったかのように振る舞っていましたが、市原は皐月が無実であることを知っていたのです。

皐月を通じ御手洗家についてもよく知っていた市原は、皐月の長女・杏子が賢い子だということも覚えていました。

真希子は、長く御手洗病院に勤めており、病院だけでなく御手洗家の内情をもよく知っている市原を手先として使っていました。

夫・治はもちろん、治のいる院長室には録音式の盗聴器が仕掛けられます。それを確認し、報告する役目を負ったのが市原でした。

杏子の妹・柚子を追い払ったあとには、市原に村田一家の監視も命じました。真希子は長く働いてくれた市原を信じ、疑うことはありませんでした。

市原は真希子に従い続けることで揺るがぬ信頼を得て、いつか真実を確かめに来るであろう皐月の長女・杏子を待ったのです。

七海は、大学ではお金にも時間にも余裕のありそうな言動をしています。しかし実際の七海は、狭いワンルームに住む貧困学生です。

七海が身に着けているものは、パパ活でプレゼントしてもらったものです。七海は多くのおじさんを相手にするやり手のパパ活女子なのです。

そんな七海は、自分と同じく強欲な女・真希子の次男・真二に狙いを定めました。病院長一家である御手洗家に入り込もうとしたのです。

しかし、七海は真希子に一瞬で本性を見抜かれ、御手洗家を出入り禁止になりました。怒った七海は、真希子に反撃します。

七海は録音した真希子の怒声をSNSに投稿します。またたく間に拡散された音声によって真希子は炎上し、マスコミも動きました。

しかし、真希子のマネージャー・杏子によって七海は引き下がることになりました。パパ活相手の奥様に証拠写真を渡すと脅されたためです。

七海は真希子に負けた形となりました。しかしその後、真希子の次男・真二が失火の犯人だったと分かり、真希子は御手洗家から離縁されます。

真希子の転落を見届けた七海は、また別の医学部の男子学生に狙いを定めました。真二の男友達は、そんな七海をあきれた目で見るのでした。