Netflixドラマ『キリゴ』エピソード3ネタバレ感想

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Netflix独占配信ドラマ『キリゴ』エピソード3は、ムーダン(祈祷師)のもとでユ・セアがキリゴの呪いと戦う物語です。

ミヅチ
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祈祷師を通じてのユ・セアによる霊界での戦いですが……なんと、この3話のみできっちり終わります。物凄いスピード感です。

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Netflixドラマ『キリゴ』エピソード3 情報

日本公開日2026年4月24日
制作国韓国
ジャンルミステリー、ホラー
注意書き16+
暴力、言葉づかい、自殺
上映時間48分

『キリゴ』エピソード3 主なスタッフ

監督パク・ユンソ
脚本パク・ジュンソプ

『キリゴ』エピソード3 あらすじ

ユ・セアはクラスメイトで彼氏のキム・ゴヌを救うため、願い事を叶える代償として命を奪うアプリ<キリゴ>を使いました。

それを知った二人のクラスメイト カン・ハジュンは、ムーダン(祈祷師)である姉 カン・ハヨンを頼ることを決めます。

呪いが表れ始めたとき、ムーダンであるカン・ハヨンとその夫 パンウルが力を発揮しました。呪いを解くため、ユ・セアは儀式に挑むことになります。

三つの部屋で恐怖に耐える試練をくぐり抜けることが、ユ・セアの命を繋ぐ方法でした。霊界へと入ったユ・セアは、カン・ハヨンに励まされながら試練に挑みます。

ここから先はネタバレがあります!

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ミヅチガタリ

今回は巫堂(ムーダン)や埋凶(メヒョン)など、韓国の土着信仰・民間信仰である巫俗(フーゾク)にまつわる言葉が多く出てきました。

世界に大きく広がる中で個性を失っていった世界三大宗教に比べると、その土地や民族、文化に根付いた信仰には<そこにしかない面白さ>があるのです。

ムーダンは日本のNetflixにおいて<祈祷師>と訳されていますが、祈祷師とすると少しずれる感じがありますね。むしろヨーロッパの田舎に住む魔女のほうが近しいでしょう。

巫女のように歌や踊りで神に祈りを捧げることもあります。民間医療を施す医療従事者の一面もあります。伝承を伝えていく吟遊詩人という面もあるそうです。

こういった祈祷師の立場にある人物として、中国のホラーでは道教の道士が出てくることが多いです。それと同じように、韓国には巫堂があるんですね。

そんな巫堂の導きによって、ユ・セアは自分の命を救うことができました。一方で、キリゴに手を出したもう一人のことは、まだ誰も知りません。

そのもう一人が今後どう動くかも、ストーリーに深く関わってくると思われます。一方でユ・セアとムーダンたちとで、呪いを根源から絶つ方法を見つけました

4話からは第2章に入ると考えていいでしょう。呪いが優位にあるストーリーから、呪いをつぶしていくストーリーへ……楽しみですね!

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『キリゴ』エピソード3 ネタバレと感想・考察

アンダーラインが引いてある役名をタップすると、キャストと簡単な役柄紹介が表示されます。

ムーダンのもとへ

「ゴヌを元に戻して。それが私の願い」

ユ・セアが、願い事を叶える代償として命を奪うアプリ<キリゴ>に、そう願った瞬間――激しく痙攣していたキム・ゴヌの様子が落ち着きました。

二人と中学生の頃から友達だったカン・ハジュンは、姉 カン・ハヨンの言いつけ通り、ユ・セアを姉のもとに連れていきます。周りには姉がムーダン――祈祷師になったことを隠していました。

タクシーに乗って移動した二人でしたが、山道を進むと、倒れた木が道路をふさぎ先に進めなくなってしまいます。二人は車を降りて、森の中を歩いていくことにしました。

不安気なユ・セアを連れて、カン・ハジュンは山を登っていきます。たどり着いた先には、大きな木の門がありました。

門を叩くと、不思議な雰囲気の中年男性 パンウルが二人を出迎えます。カン・ハヨンのもとへ向かっているとき、ユ・セアにキム・ゴヌから電話がかかってきました。

『もしもし……セア、やっと電話に出た。捜したんだぞ。病室を移ったのに、来てくれないのか? ――そっちへ行く。どこにいる? セア、セア? どこに行けばいい? ……どこだよ』

歩きながら通話していたユ・セアが地蔵の前を通り過ぎたとき……キム・ゴヌの声が変わりました。その先にある木造の建物からカン・ハヨンが飛び出してきます。

答えないよう言われて口をつぐんだユ・セアでしたが、そのまま体が固まってしまいました。動けなくなったユ・セアを、カン・ハヨンがわら縄で縛りつけます。

電話口にいる<何者か>は、霊力によってキム・ゴヌを傷つけるとユ・セアを脅しにかかりました。カン・ハヨンは冷静にユ・セアを諭しつつ、その体をわら縄で縛ります。

<ムーダン>を『キリゴ』においては便宜的に<祈祷師>と言っていますが、もう少し細かく踏み込んでみたいと思います。

<ムーダン>は漢字表記では<巫堂>となります。同じ字を使う<巫女>のように、歌・舞・供物などで神に祈りを捧げる儀式を行う人のことを指します。

その儀式は<クッ>と呼ばれます。そして、古代国家・新羅などで国家宗教であったこの信仰そのものは<巫俗><フーゾク>と呼ばれるそうです。

ムーダンは、現代では占い師とイメージされるようですが……カン・ハヨンは祈祷師・霊媒師といった印象ですね。

ざっくり言うと、カン・ハヨンは<悪霊祓い>といったところでしょうか。山にこもっているのは、薄汚い下界の空気に穢されないため……などと考えてしまいますね。

数学が得意な一面や、パソコンの修理で小遣いを稼いでいるところからも察せられる通り、カン・ハジュンは理系の思考を持つ人物です。

そんなカン・ハジュンにとって、姉が改名をしてスピリチュアルな世界の仕事に就いたという現実は受け入れがたいものだったのでしょう。

すでに友達をひとり喪ってしまいましたが、この件をきっかけに姉弟の仲が元通りになるといいですね。

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ムーダンの決断

ユ・セアの腕も首も、あり得ない方向へとねじ曲げられていきます。もう少しで折れてしまう……その瞬間、カン・ハヨンの術でユ・セアの体から力が抜けていきました。

姉 カン・ハヨンの行動が理解できず、カン・ハジュンは説明を求めます。そんな中、カン・ハヨンはせわしなく準備を始めていました。

「霊にとり憑かれた。私が連れ戻す。急がないとセアが死んでしまう。パンウルが合図するまで、部屋を出ないで。何が起きても絶対に出ちゃだめ」

カン・ハヨンは、儀式に使う仮面と弓矢とを手に取ります。カン・ハジュンに建物から出ないよう伝えたあと、外にある囲いの中で儀式を行うようでした。

ユ・セアを藁の上に寝かせ、カン・ハヨンが石積みの祭壇の前に座ります。パンウルが儀式の場を白い布で囲いました。

意識を失ったままのユ・セアに松の枝に含ませた水をかけ、キリゴが起動したままのスマートフォンを水の器に沈めます。残り時間は<20:54:30>となっていました。

パンウルが、白い糸でユ・セアの腕とカン・ハヨンの腕とを結びつけます。すると、ユ・セアの目が全開になりました。

「ヘッサル、外は俺に任せて。君は内側に集中しろ」

ムーダンとしての名<ヘッサル>で呼ばれたカン・ハヨンの表情が引き締まります。パンウルは白い布で囲われた儀式の場を出て、祭具の剣を手に取りました。

戸がない建物の中、居心地悪そうにカン・ハジュンが正座をしています。パンウルはふっと表情をやわらげ、心配ないと告げるのでした。

おそらく、<パンウル>というのもムーダンとしての名前なのでしょう。仏教における戒名や法名のようなものでしょうね。

俗世の名前――俗名ではなく、神仏の世界に近づくための名前へと変えることが、ムーダンとして歩み始める第一歩なのかもしれません。

また、神道において<松>は神様が降りてくる木(依代)として高い地位にあるものです。巫俗においても、似たようなポジションにあるのかもしれません。

映像で見ると水なのか酒なのかは分かりませんが……韓国で透明なお酒というと<チャミスル>などの焼酎ですよね。お酒の可能性も充分にありそうです。

日本の神道、韓国の巫俗、中国の道教など、民間信仰から発生した宗教は雰囲気が似ていますね。

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悪霊祓いの儀式

『キリゴ』悪霊祓いの儀式

引用:Netflix Korea|넷플릭스 코리아

「ユ氏の子孫、年齢は18。名前はセアです。――生ける魂よ、死せる魂よ。魂なくして生きられません。魂よ、門を開け。霊よ、門を開け。魂は魂の器へ。霊は霊の器へ。穢れや邪悪を遠くへ追いやり、この者の魂をお返しください。セア、セア、戻って――」

祭壇から出てきた白蛇が見守る中、カン・ハヨンの祈祷が始まりました。その呼び声を聞いて、ユ・セアが目を覚まします。

けれども、目を覚ましたユ・セアの周りには誰もいませんでした。白い布で囲われた儀式の場に、たったひとり残されているのです。

すると、布の向こうからカン・ハヨンが語りかけてきました。不安に押しつぶされそうなユ・セアに、カン・ハヨンがはっきりと告げます。

「呪いの空間よ。心配しないで、私が連れ出すから。扉をくぐって、部屋を三つ抜けたら出られる」

ユ・セアが応えたため、パンウルが線香に火を点けました。すると強い風が吹いてきて、陶器でできた風鈴を鳴らします。

「お救いください。門の神様、かまどの神様、守護の神様、厄災を司る神様、お守りください。どうか私をお守りください」

パンウルが腰に差していた剣を抜き、儀式の場を囲うように地面に丸く線を引いていきました。すると、別世界を歩いていたユ・セアの前に扉が現れます。

「ひとつだけ約束して。扉をくぐったら、絶対に振り返らないで。あなたが私を見たら、<あれ>も私を見る。――あなたにとり憑いてるもの。私が見つかれば、扉は消える」

扉の手前で、カン・ハヨンがユ・セアに注意を伝えてくれました。恐怖が襲ってきても、二人を繋ぐ手首の糸を見て頑張るようにと、ユ・セアを励まします。

<見るなのタブー>は、日本でいうと『鶴の恩返し』や『浦島太郎』などで用いられている要素ですね。

様々な国の神話に登場しており、古来から<禁じられたことをして罰を受ける>という流れは、いわゆる鉄板の展開としてウケてきたのでしょう。

<振り返らない>という決まりに絞ると『千と千尋の神隠し』が思い出されますね。終盤、千尋が現世に戻るときにハクと交わした約束です。

『千と千尋の神隠し』では、後ろ髪を引かれる思いだけが邪魔になった状況なので、約束を守ることはそこまで難しくはありませんでした。

また、『岸辺露伴は動かない』の「背中の正面」でも、平坂にて南北と東西との両方のメロディ信号機が鳴っているときに振り返ると神隠しに遭うという話があります。

こちらでは、なんといっても主人公があの露伴ですので、露伴本人はダメージを負う事なく……むしろ得をする形となりました。

しかし、今回はかなり難しそうです。ユ・セアは扉の先で恐怖を体験することになっています。振り返らせようと、悪霊も必死になっているはずです。

すでにカン・ハジュンが<建物を出るな>と言われているので、それに加えて<振り返るな>とユ・セアが言われたことで、タブーが二つに増えましたね……。

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チェ・ヒョンウク

「七星(チルソン)様の天命を受け、ヘッサルが鎮座するとき、門から忍び入る……」

パンウルは、風が強いため線香の火は長くもたないと告げます。ユ・セアに許された時間はとても短いようです。

現世のカン・ハヨンが仮面をかぶると同時に、霊界のユ・セアの前からカン・ハヨンが消えました。ひとりになったユ・セアは、浅い呼吸を繰り返しながら扉を開きます。

扉の先には――学校の廊下がありました。廊下の先からどんどんと灯りが消えていき、先が見えなくなります。ユ・セアはスマートフォンで前を照らしながら歩きました。

保健室から物音が聞こえてきます。ユ・セアは中に入り、ベッドの前にあったカーテンを開けました。そこには誰もおらず、開いた窓から風が入ってきているだけです。

ほっとしたユ・セアは、踵を返そうとして――カン・ハヨンの言葉を思い出しました。振り返るな……その言葉に従い、ユ・セアはあとずさりして保健室を出ます。

すると、背中に何かがぶつかりました。先ほどから聞こえる<カチ、カチ……>という音が、大きくなります。息をのむユ・セアの耳に、聞き覚えのある声がささやきました。

ユ・セアの名を呼んだのは、カッターナイフで首をかき切って死んだチェ・ヒョンウクでした。首元にカッターナイフを突きつけられたユ・セアは、はじかれたように駆け出します。

逃げた先にも、長い廊下がありました。その先で、チェ・ヒョンウクが目の前で首を切った朝の様子が再現されています。けれども、事実とは違うことがありました。

首を切ったあと、血まみれのチェ・ヒョンウクがカッターナイフを手に駆け寄ってきたのです。思わず逃げ出したユ・セアの前に、またしてもチェ・ヒョンウクが現れました。

助けを求めるチェ・ヒョンウクから逃げようとしたユ・セアは、廊下の窓を開きます。けれども、その先には鏡のように同じ世界が積み重なっていたのでした。

ユ・セアは冷静になり、チェ・ヒョンウクが亡くなる前夜に交わした会話を思い出します。それは、悪霊が友達の姿を借りて心を揺さぶってきたことでした。

ユ・セアは、本当のチェ・ヒョンウクのことを思い出します。首をかき切るその寸前まで、チェ・ヒョンウクは脅え、悲しんでいました。

一方で、悪霊が演じるチェ・ヒョンウクは、笑いながら首にカッターナイフを刺しこんでいます。そんなお芝居を恐れる必要はないと、ユ・セアは立ち上がりました。

あの朝の恐怖の再現をするチェ・ヒョンウクの幻影に向かって、ユ・セアは駆けこんでいきます。するとその姿は消え、<扉>と同じ取っ手が現れました。

恐怖を感じるものは、人によって違うと思います。ユ・セアにとって直近で恐怖を感じた出来事は、やはり、目の前でチェ・ヒョンウクが自殺したことでしょう。

それはただ人が目の前で死んだというだけのことではありません。助けを求めている数年来の友人を、力不足で死なせてしまったという後悔もあります。

その心の機微をよく分かっている悪霊が、ユ・セアの心を責めさいなんでいるのです。ただの恐れではない、友情や親愛や……様々なものを利用するつもりです。

もし、それぞれの部屋で異なる恐怖が襲ってくるのだとしたら、その一つは予想がつきます。

ユ・セアが中学生の頃に経験した、誰だか分からない状態になってしまった両親の遺体と、それにまつわるエピソードです。

自分の中にある恐怖に呑みこまれてしまうか、克服して部屋を抜けるか――悪霊によるトラウマを使ったデッドオアアライブということですね。

チェ・ヒョンウクとは、ほんの数日前まで仲良く過ごしていました。表面上の付き合いで済ませず、きちんと向き合ってきたことが、功を奏しましたね。

これでひとつ目の部屋はクリアしたということでいいのでしょうか。この重さの恐怖が次々と襲いくると思うと、考えただけで嫌になってしまいますよね……。

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ユ・セアの両親

ユ・セアが取っ手を握って引き戸を開くと、その先は闇になっていました。ユ・セアは一瞬ためらったあと、闇に向かって飛び込みます。

その動きは、現世にいるカン・ハヨンにも伝わっていました。カン・ハヨンの報告を受け、パンウルはふたつ目の線香に火を点けます。

「祖母神様、十王様、霊神様の橋よ、邪を断つ砦を巡らせよ。天の道にも砦を巡らせよ。哀れな霊の道にも砦を巡らせよ。上れば玉皇上帝、下りれば……」

カン・ハヨンとパンウルの導きにより、ユ・セアはふたつ目の部屋に入りました。そこは、夜の山道です。道の先には、交通事故に遭ってひしゃげた車がありました。

中学生になって初めて出場した大会でメダルを取った帰りの道での出来事です。父の運転する車の中、後部座席には母と、その母の膝で甘えた声を出すユ・セアがいました。

ユ・セアは喜びのあまり両親に絶え間なく話しかけています。そんなユ・セアに応えるため、父はたびたび目線を後部座席に向けていました。

そんなやりとりの中、事故は起こったのです。ぐしゃぐしゃになった車の中、父も母も体を強く打って真っ赤になっていました。

扉は、車の向こうに見えています。けれども、父や母にすがられると、ユ・セアは足を止めてしまうのです。時間がなくなり、パンウルはあせり始めました。

姉 カン・ハヨンまで悪霊にとり憑かれてしまうかもしれない……カン・ハジュンは思わず身を乗り出します。そこに、クラスメイト イム・ナリからの着信がありました。

スマートフォンを手にした瞬間、カン・ハジュンはひらめきます。キリゴをインストールして、手元にあった紙に<081124 カン・ハジュン>と記しました。

霊界にいるユ・セアは、母の痛切な訴えに心を揺さぶられながらも、扉に向かうことを決めます。父と母は車の爆発によって焼け死ぬでしょう。それでも、進まなければ……。

<十王>は主に仏教で用いられる用語で、冥府にてそれぞれの国を治める十人の王のことです。彼らは死者の審判官を務めています。

巫俗になぜ仏教が……という疑問が湧きますよね。これは巫俗が民間信仰であり、多様な形を取っていたために、他の宗教の要素も取り込んできた歴史があります。

日本だとキリスト教がその例に挙げられます。各地にキリスト教が定着したのちに訪れたヨーロッパからの使者は、その変化に驚くことも少なくなかったそうです。

宗教は、生活様式に沿って変化していくものです。たとえば、どの経典にもパソコンやスマートフォンは記されていません。<許可されていない>とも言えます。

けれども、ほとんどの国のほとんどの宗教の信徒が、こういった電子機器を使っています。これは、現代の生活様式に合わせて変化していると言えますよね。

韓国においては、特に人の死が突然に起こる海の近くにて、巫俗の中に十王が取り入れられていることが多いそうです。

海で起きた事故などで命を失った人々の魂が無事にあの世――極楽へと向かえるよう、ムーダンが祈りを捧げていました。十王はその祈りに応える人なんですね。

<玉皇上帝>は――弊サイトでも取り扱ったNetflixオリジナルドラマ『明日』で<玉皇大帝>として登場しましたね。

玉皇上帝は、中国道教における最高神のことで、天界・宇宙から地上・地底に至る全てのものの支配者といわれる神様です。

巫俗は仏教から道教から、色々なものを取り込んで発展してきた土着信仰なんですね。面白いです。

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最後の扉

目を覚ましたユ・セアの目の前には、カン・ハジュンパンウルとが揃っていました。ユ・セアは建物の中に運ばれており、儀式は終わったようです。

「セア、聞こえる? 答えずに聞いて。よく考えて、ここは3番目の空間よ。私を呼ぶよう頼んでみて。仮面に隠れてるから無理なはず」

響いてくる声に従い、ユ・セアはカン・ハヨンを呼ぶよう頼みます。するとパンウルは、カン・ハヨンを呼ばずに、悪霊を倒すため振り返れと言ってきました。

扉を探して部屋を見回すユ・セアを、パンウルが脅してきます。ユ・セアは、部屋を出たらだめだと言うパンウルと、扉を探せと言うカン・ハヨンとに板挟みにされました。

混乱したユ・セアの前で、カン・ハジュンが目をかき始めます。驚くユ・セアに、カン・ハジュンは願い事が叶ったあとのカウントダウンの画面を見せました。

カン・ハジュンは、ユ・セアを救うためにキリゴを使ったと言います。そのカン・ハジュンの体が、勝手に動き始めました。

指で目を突こうとするカン・ハジュンを目の前にして、ユ・セアの動揺はピークに達します。そこでパンウルに振り返れと言われ、ユ・セアは思わず振り返りました。

霊界にいるユ・セアが振り返った瞬間、現世でのユ・セアとカン・ハヨンとを繋いでいた糸が切れます。そこでカン・ハヨンは霊界に入ることを決めました。

パンウルは3分以内で終えるよう命じ、もう一本の線香に火を点けます。その頃、ユ・セアは真っ暗な世界で血だまりに足を浸しながら歩いていました。

ユ・セアの目の前に、無数の首吊り死体が下がってきます。虹が描かれた扉の前にはスマートフォンがあり、その向こうには血まみれの少女がいました。

ユ・セアの目や鼻から、とめどなく血が流れ出ます。カン・ハヨンと繋がっていたはずの糸は赤く染まり、今は扉の前にいる首を切りつけた少女と繋がっていました。

その赤い糸を、どこかから飛んできた真っ白な矢が断ち切ります。ユ・セアの後ろから、カン・ハヨンが駆け寄ってきました。

二人は扉に向かって駆け出します。血まみれの少女から邪魔をされたものの、すんでのところで避け――二人は抱き合ったまま、扉をくぐり抜けました。

現世に戻ってきた瞬間、カン・ハヨンのつけていた仮面が割れます。ユ・セアのスマートフォンに表示されたカウントダウンは<19:23:17>で止まっていました。

今後<ゴア表現が素晴らしいホラー作品>として『キリゴ』が挙げられるようになるのだろうなと予感しました。

首を切ったあとの表現は1話2話と描かれてきましたが、それ以外の、霊界にて<恐怖をかき立てる演出として悪霊が用いたもの>の表現がいいのです。

リアルでもなく、突飛でもなく、こういう風に出てきたら嫌だな……と思う<ドロっとした赤黒い血が噴き出てくる>ところがよかったですね。

ところで、時間を計るときに線香などのお香やろうそくなどを用いる表現を見たことがある人も多いでしょう。

最近だとアニメ『烏は主を選ばない』で<香時計><時香盤>のようなものが出てきましたよね。

線香を燃えにくい台に置き、線香の火が当たる場所におもりのついた糸を垂直に複数渡します。すると線香が燃えるに従い、糸がひとつずつ切れて落ちるのです。

ちなみに、日本の線香で一般的に使われている短寸線香(15cm程度)だと、燃え尽きるまでに25分~30分かかるそうです。これだけでも時間を計れますね。

思考実験では、1時間で燃え尽きる線香が出てきますが……長寸線香(20cm程度)でも50分ほどということで、現実的ではないようです。

ちなみに、寺院用の線香では数時間燃えるものもあります。なんか最近体が重くて……憑かれてるかも……という方はぜひ!

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埋凶をつぶせ

やっと、ユ・セアが現実で目を覚ましました。パンウルから許可が出て、カン・ハジュンが儀式の場に駆け寄ります。

「今は大丈夫。でも、まだ完全に終わってない。一時的に糸を切っただけ。完全に終わらせるには<メヒュン>を始末しなきゃ」

カン・ハヨンは左腕をざっくりと切られており、傷を見たパンウルは心配そうに眉を寄せます。力を使い続ける限り、カン・ハヨンは山奥にこもる生活を続けるしかないのです。

それでも、カン・ハヨンは生き方を変えるつもりはないようでした。パンウルは首を振りながら、後片付けに取りかかります。

ソリン病院を訪ねた イム・ナリは、ユ・ジソン医師に話しかけられました。回復したキム・ゴヌが一般病棟に移ったと知り、イム・ナリはふっと笑顔を見せます。

キム・ゴヌの病室に向かったイム・ナリは、ユ・セアが会うのを避けていると伝えました。それよりもキム・ゴヌがショックだったのは、動画に残された自分の行動です。

儀式を終えたあと、パンウルは生年月日と名前が書かれた紙を見つけました。浅はかな行動を取ろうとしたカン・ハジュンを叱り、姉を信じるように諭します。

「キリゴというこのアプリは、怨霊が生みだした呪いよ。解決するには、この世とあの世を繋ぐメヒュンを見つけないと」

メヒュン――<埋凶>とは、呪いの力が宿っているものを指します。ユ・セアが血まみれの少女と出会ったとき、赤い糸は少女のスマートフォンに繋がっていました。

この場にいる人物の中で、あの世と繋がっているのはユ・セアひとりです。そのため、少女のスマートフォンはユ・セアが取りに行かなくてはなりません。

その夜、眠っているユ・セアに血の雨が降り注いできました。まるで豪雨のように打ちつけてくる血の中、ユ・セアはがばっと起き上がります。

<埋凶>――メヒュンについて調べてみましたが、見つけられませんでした……。以前に出てきた<呪具>の中のひとつだと思われます。

<呪具>は、想いがこめられるもので、呪いを広げる媒体すべてを指していました。呪いがこめられる前のものでも呪具と呼ぶことは可能でしょう。

一方で、<埋凶>はすでに呪具として効力を発揮しています。また、ムーダンから見れば<呪いの根源>であり、それを壊すことが呪いを絶つことになります。

一度は霊界から抜け出したユ・セアでしたが、再び霊界に向かうことになりそうですね。今回は自分の命を救うために、そして次回は呪いを止めるために……。

そんな出来事があったことなど知らないイム・ナリは、キム・ゴヌに対して不可解な言動を取り始めました。

イム・ナリは、ユ・セアとキム・ゴヌとの仲を裂こうとしているのです。長くキム・ゴヌを見つめてきたイム・ナリとしては、この機に乗じようという作戦でしょう。

そうなると、イム・ナリの願い事もキム・ゴヌ関連だと思われます。けれども、キム・ゴヌの命を救う願い事を叶えたのはユ・セアでした。

やはりイム・ナリの願い事は謎です……。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

ミヅチ

ホラー好きのネタバレブロガーです。ダークファンタジーもミステリも好きです。Netflixオリジナルドラマに首ったけです。

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