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Netflixドラマ『子供はあなたの所有物じゃない』ネタバレ感想「モリーの最後の日」

Netflixドラマ『子供はあなたの所有物じゃない』「モリーの最後の日」アイキャッチ
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ミヅチ
ミヅチ

この記事は、Netflixオリジナルの台湾ドラマ『子供はあなたの所有物じゃない』(原題:你的孩子不是你的孩子)「モリーの最後の日」のネタバレと考察、感想です。

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主な登場人物とキャスト

(アイビー・イン/尹馨)
(ユン・チャンユエ/雲中岳)
モリー・リン(ワン・ジン/王浄)
ケリー・リン(チェン・モンチー/陳孟琪)
ジェン・シンヤオ(アイ・マーエア/艾摩爾)

ここから先はネタバレがあります!

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あらすじ

リン家は学部長の父、アメリカで修士号を取得した母、優秀な姉モリー、劣等生の妹ケリーの4人家族です。

母は教授になる道を捨てて専業主婦となり、娘たちを育てることに加熱するあまり度を越えた教育ママになっていました。

監視カメラでモリーの様子を見ながら生活していた母は、優秀なモリーの変わらぬ態度にどこか安心していました。

しかしある夜、モリーは何の異変も感じさせないまま自室のベランダから飛び降り自殺をしてしまいました。

母は劣等生のケリーを鍛え直しながらも、亡きモリーのことが頭から離れません。そして、モリーの本当の姿を探り始めます。

モリーは小説が好きな子でした。母に怒られた経験から、隠れて小説を読む日々を過ごしてきたようです。

モリーが親しくしていた男友達シンヤオの存在を知った母は、シンヤオからモリーが小説を書いていたことを知らされます。

友人のつてで死者の記憶を見る方法があると知った母は、モリーの脳から記憶を取り出し、脳波を通じてモリーの気持ちを知っていきます

モリーは心療内科に通っており、そこで盗癖や自傷癖についても打ち明けていました。何も知らなかった母は驚きます。

自身がモリーを追い詰めていたと気付いた母は、モリーの最後の日の記憶を見ます。母はモリーの幻覚に「愛している」と打ち明けるのでした。

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ミヅチガタリ

アイキャッチ画像が箱に閉じ込められているモリーなので、身体的に虐待されている子の話なのかな? と身構えていました。

しかし本当は、自身の歩めなかった道を子どもに押し付けてスパルタ教育をする母親の話でした。

それはそうと、モリー・リンを演じているのは映画版『返校』のファン・ルイシン役の女優さんですね!

複雑な思いを胸に秘めて固い表情をしている状態を演じるのが、ものすごく上手な女優さんですね……!

しかし、優秀な姉モリーへの過干渉に比べ、見込みのない妹ケリーの放任っぷり! 実のところ姉妹どちらも愛してないのでは?

母親は「教授になる道を捨てて、子どもに全てを捧げたのだ」と思っています。

ですがケリーの反論通り、それは子が望んだことではありません。産むことも育てることも、結局は親自身のエゴなのです。

モリーは妹ケリーのように直接母に反抗することはできず、遠回しに、または隠れて鬱憤を晴らすことしかできませんでした。

母親にまっすぐぶつかれないモリーは「愛されたい」という気持ちも伝えられず、ひとりで絶望して死を選んでしまいました。

小説の中で思い描いていたモリーと母との和解は、母の脳波の中でだけ成就します。切ないラストシーンでした……。

詳細なネタバレはこの下です!

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子供はあなたの所有物じゃない – モリーの最後の日

モリーの最後の夜

台北第一女子高校に通うモリー・リンは、妹ケリーを起こして朝食を摂ります。その様子は、監視カメラを通じて母親に見られていました。

モリーはそんなことには気付かず、母から張おじさんへのおつかいを頼まれ、そのまま出かけていきました。

母は監視カメラ映像を見るテレビを自室のクローゼットの中に隠しています。そして、その夜――事件が起こりました。

モリーは、妹ケリーの前でおもむろに窓を開いてベランダに出ると、当たり前のようにスリッパを脱いで階下に身を投げたのです。

ケリーは衝撃音に驚いてベランダから地上を見下ろし、あまりの衝撃で泣き叫びました。即座に両親が駆けつけてきます……。

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ケリーの立場

モリーの母は何度も「あの夜」の夢を見て飛び起きます。そんな母を父は心配し、優しく慰めるのでした。

あの夜から3日後――モリーの葬儀の日、同級生メイグイとその母親がやってきました。あふれ出す涙を堪えて、モリーの母は応対します。

その後、母はケリーに厳しく接するようになりました。ケリーは勉強が得意でなく、30人のクラスで27位を取るほどです。

優秀な亡き姉モリーと比べられ、ケリーは長時間ひざまずくという体罰まで受けるようになりました。

母はモリーのことばかり考えています。モリーは何度も自殺のことを考えていただろうに、なぜ気付けなかったのかと……。

母は「モリーのことを何も知らない気がする」と父に打ち明けます。しかし話し相手の父も、モリーの考えは分からないのです。

父はモリーについて考えることをやめるよう母を諭します。しかし母は、ぼんやりとした顔で生返事をするだけでした。

その頃、ケリーはクラスアドバイザーの先生から呼び出されていました。姉モリーの亡き後のことを心配しているのです。

モリーの死から数ヶ月経ちましたが、教師たちも現実を受け入れられずにいました。学校1位で第一志望校に受かったモリーのことを……。

家でもモリーと比べられるのに、ケリーは教師からもモリーを目指して努力するようにと釘を刺されます。

その日の放課後、ケリーは送迎してくれる張おじさんを遠ざけ、ひとりで帰路についたのでした。

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母の歩んできた道

亡きモリーの部屋を見ていた母は、モリーがお菓子の空き袋に隠していた書類を見つけて驚きます。

母は生前のモリーが小論文で最高点を取ったとき、医学部に進むには数学の方が重要だと褒めようともしませんでした。

母はアメリカの大学院を出ている秀才のため、分からないことがあれば自分にも聞くようにと語りかけてきます。

その頃の母にとっては、うだつの上がらない夫も成績の悪いケリーも興味の対象ではありませんでした。

優秀なモリーが成功を収めることだけを考えるあまり、母はモリーがどのような気持ちでいるか気付いていませんでした。

モリーのことを思い出した母は、家庭教師にモリーの分も合わせて、1週間に4回ケリーを見てくれるようにと頼みます。

しかしケリーはやりたくないと反抗します。そんなケリーに母は、学部長の娘が3科目も赤点を取っている恥ずかしさを説きました。

母親にならなければ教授になれたのに……そう怒鳴る母に、ケリーは「自分から選んで生まれてきたわけじゃない」と泣き叫びました。

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ケリーが知る秘密

教授の道を諦めて専業主婦を頑張ってきたのは、優秀なモリーに頼れば将来安泰だと考えていたからでした。

亡きモリーの荷物を取りに学校へと行った母は、モリーが小説を好きだったことや、シャンヤオという恋人がいたことを初めて知ります。

モリーのことばかり考えている母に、父は「モリーを解放してやれ」と諭します。しかし母はその言葉を聞き入れる気はありません。

学部長の妻になればセレブな生活が送れると思っていたのに、実際は子どものことで悩んでばかりの生活に、母は嫌気が差していました。

両親の言い争う声を聞きながら、ケリーは亡き姉モリーのことを思い出していました。ある夜、本心を聞いた時のことを……。

優秀で両親にも周囲の人からも愛されているモリーは、ケリーから見れば何でも手に入れられる立場です。

そんなモリーが涙していたことや「なぜ勉強しなければいけないのか」と単純なことで悩んでいたことが、ケリーには意外でした。

ある日の昼休み、昼寝をしていたケリーは教師から図書室へと連れて行かれます。母の頼みで、もっと勉強をするために――。

亡き姉モリーも、いつもそこで勉強していたとのことでした。そこでケリーは、モリーのロッカーを見つけます。

茶封筒の中には、モリーの秘密が隠されていました。ケリーは誰にも見つからないよう、そっと茶封筒を隠します。

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ジジョンの研究

母は心療内科医のザオ先生を訪ねていました。亡きモリーの担当医から情報を聞き出そうと思った母でしたが、きっぱり断られてしまいます。

帰宅した母は、またモリーの部屋に入りました。部屋にあった「星の王子さま」をパラパラとめくると、興味なさげに放り投げます。

モリーが生きていた頃、母はモリーとケリーを連れてママ友との食事会に行きました。ママ友の息子ジジョンは年上で、シリコンバレーで働いています。

ジジョンとモリーを親しくさせたいと考えていた母でしたが、ジジョンが言っていたことは興味深いものでした。

ジジョンは相手の心を読む方法について研究していました。相手の行動を調べれば、その奥の考えや気持ちまで理解できるのだと……。

母はジジョンを訪ねます。ジジョンの研究はまだテスト段階で、サンプルになってくれる人の少なさに悩んでいました。

母からの依頼に悩むジジョンでしたが、必死にモリーの自殺した理由を知りたいと語る母に押し切られる形になります。

母は監視カメラ映像をジジョンに渡しました。プライバシーに関する書類にサインすることを即決し、母は帰宅します。

しかし、モリーの家での行動だけでは情報が足りませんでした。外での行動についても知りたいと言われ、母は動きます。

冷凍保存してあるモリーの遺体を提供して、脳をスキャンすることで得られる情報があるとジジョンは語りました。

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モリーの記憶

ジジョンは活動停止している亡きモリーの脳に乳酸を注射し、一時的に活動を再開させます。

ジジョンにとっては実験成功ですが、モリーにとっては恐怖の瞬間でした。モリーは棺に閉じ込められた恐怖を味わいます。

その頃、ケリーはまたしても勉強ばかりさせる母に反抗していました。しかし母は何の興味も持たず「好きにすれば」と返します。

郵便屋が投函していった手紙を見てショックを受けた母でしたが、それよりもモリーの記憶が再現できたことの方が大きなニュースでした。

ジジョンの研究室に向かった母は、モリーの記憶を直接見るために頭に電極をつけます。

初めに見た記憶は、食卓でのものでした。モリーは読んでいた日記を、そっと背後に隠します。

その後、モリーがアレルギーを言い訳に涙を流していたことを知ります。自由に遊んでいる妹ケリーを羨ましがっていたことも……。

モリーは度々、高いところから地上を見下ろしていました。死への渇望のため、左手首には数え切れない傷跡が走っています。

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モリーの男友達

亡きモリー宛に届いた封書の中には、小説の短編コンテストについての記事が載った新聞が入っていました。

もっとモリーのことを知りたいと思った母は、手に入れた情報を全てジジョンに渡すことを決めます。

ジジョンは母の押しの強さに抗えず、モリーの過去を探ることにしました。モリーはある放課後、男子高校生シンヤオと出かけていたのです。

モリーの行き先は本屋でした。サイン会に参加したモリーは「私も小説を書いている」と作者に伝えます。

『太陽が輝かない場所』の作者の女性は、サイン会に参加した人たちを連れてカフェに行くと言ってくれました。

自作の小説を見てほしいモリーでしたが、母から帰宅を促すメッセージが来たためお茶会への参加を諦めます。

その日から、モリーの表情が乏しくなっていきました。その記憶を見た母は、シンヤオがモリーの自殺のきっかけを作ったと考えました。

母はシンヤオの通うジアン・グー高校の校門に立ち、下校するシンヤオを怒鳴りつけました。

シンヤオは読書クラブでモリーと出会ったと言い、男好きのため恋人ではないと語りました。

「モリーが可哀想だ」――シンヤオは、天才だと言われたモリーに作家の道を歩ませる気の無い母を責め立てました。

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モリーの才能

作家や教師を目指すべきだと言われていた亡きモリーの才能について、母は何も知りませんでした。

しかしその後……モリーが死ななければ、モリーの才能についてなど知らなかったと母は後悔します。

モリーが図書室で借りた本は、自殺や薬物、マゾヒズム、同性愛についてのものでした。それは、母にとって意外性に富むものです。

モリーはまだ幼いから善悪の区別がつかない、だから読むのをやめさせるべきだったと、母は語ります……。

その日から、ケリーを叱っているとモリーの幻影が現れるようになりました。涙を堪えるような表情で、母をじっと見つめるのです。

母はもう一度心療内科医のザオ先生を訪ね、眠りにつけないことや感情のコントロールが効かず泣きたくなることを打ち明けました。

泣き叫びたくなることや胸が抑えつけられるような感覚は、うつ病なのではないかと母はザオ先生に尋ねます。

そして母は、モリーの記憶を読んでいることを打ち明けました。モリーの記憶を読み込む度に悲しい気持ちになるのだと……。

モリーはストレス発散のために万引きをするようになっていました。そして、その品を母にプレゼントとして渡します。

外で家庭教師の授業を受けていると嘘をついていたことも知り、母はショックで不安定になっているのでした。

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モリーの希望

心療内科医のザオ先生は、勝手に亡きモリーの記憶を読む母に「人を尊敬することを知っていただきたい」と注意します。

どうしてもモリーの気持ちを知りたいと言った母に、ザオ先生は諭します。モリーの気持ちになって、母はどういう存在か考えろと……。

モリーは盗品を母にプレゼントしたことをザオ先生に話していました。そして、盗品を使う母に罪悪感を覚え、その罪悪感が心地よいと――。

6年生の頃にお金を盗んでひどく叱られた後、モリーは盗むことに快楽を覚えるようになりました。

その後、モリーは自傷癖も持ちました。母に痛めつけられる前に手首を切ることで、母から与えられる痛みが軽くなるからです。

モリーの最終的な目標は復讐でした。しかし、その相手は分かりません。するとザオ先生は、モリーは自分自身に復讐していると語ります。

手首の傷を見れば、母は謝ってくれるだろうか……そんなアイドルドラマのような妄想を、モリーは小説にしたためていました。

モリーは「私は何もちゃんとできない」と無力感にさいなまれていました。自作小説のことも、読む度ごとに評価が変わります。

その頃、ケリーはモリーのロッカーにあった書類の入った封筒を持ち帰り、それを読んで涙をこぼすのでした……。

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モリーの本心

幼い頃、将来の夢を聞かれたモリーは「レジ係」と答えました。「なんでそんな役立たずなの」と母に叱られます。

母はモリーが何をしても、例え1位を取っても褒めることはありませんでした。亡きモリーの記憶の中の母は、いつも高圧的です。

モリーから見た自分がどう見えていたかを突き付けられた母は、やっと真実に辿り着きます。モリーを殺したのは自分なのだと……。

確かに、モリーは自ら飛び降りて死にました。しかし、そこまでモリーを追い詰めたのは母親自身だったのです。

今からでもモリーに何かしてあげたい。そう考えた末に、母は出頭しました。娘を殺したのは自分だ、牢屋に入れてくれと――。

ケリーは悩んだ末、姉モリーがロッカーに隠していた受賞コメントを母に手渡しました。

モリーは『一緒に食事をするとき』という小説で短編小説コンテスト最優秀賞を受賞していたのです。

モリーは家族に対して複雑な思いを抱えていましたが、そのおかげで小説が書けたのだと語っていました。

そして、特に母には受賞作を読んでほしくないとも語っていました。まるで、ジョークを飛ばすように……。

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モリーとの再会

母はモリーの遺体があるジジョンの研究施設へと向かいます。何度も来ていた母は、暗証番号を覚えていました。

ジジョンのいない施設に侵入した母は、検索窓に「モリーの最後の日」と打ち込みます。

母は自身の頭に電極をつけて、モリーが自殺を図った日の記憶を見ました。母の脳裏には、モリーを産んだ瞬間が蘇ります。

「どちらにしろ誰も私を愛してない。私は哀れな、愛されないモリー・リン。さよなら」

モリーは愛されていないという絶望の中、夜の闇へと身を投げたのです。それを知った母は、泣き叫ぶことしかできませんでした。

そんな母の前に、モリーの幻覚が現れます。泣きながら微笑んでいるモリーは「ママ、ありがとう」と語りかけてきます。

謝るモリーに、母はやっと「ママはあなたを愛してるのよ」と伝えることができました。生きているモリーには伝えられなかった気持ちを……。

母は、自分にしか見えないモリーを強く抱き締めるのでした。

※トップ画像はNetflixから引用いたしました。

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